北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。(7)

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 14:24

 

 

『2030年世界はこう変わる』

アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」

米国国家情報会議       講談社  2013/4/19

 

 

 

<特に、高齢化は日本とドイツの2カ国で深刻>

<最も不安な国・日本>

・いままでみてきたように、西側先進国のほとんどの国が、“頻発する経済危機”に対して強い抵抗力を持っているとはいえません。

 その中でも特に不安なのが日本です。急速な高齢化と人口の減少で、日本が長期的に経済成長を実現させる潜在力は極めて限定的です。例えば、2025年までに年金暮らしの高齢者1人を労働人口2人で支える社会が到来します。こうした高齢者社会を政府が財政的に支えるのは簡単ではありません。

 

・国際通貨基金(IMF)は、たとえ、一時的な政治的混乱を招いたとしても、日本は「財政上のバランスを長期的に保つ大規模な政策転換を実地すべき」と進言しています。短期的には経済成長を犠牲にしないと、膨らむ一方の負債を解決することは出来ないとみています。

 

<失速する中国経済

・世界銀行の試算によると、2025年までの世界の経済成長の約3分の1を中国一国だけで担うことになります。もちろん、その貢献度はほかのどの国よりも大きなものです。

 

・順調にみえる中国経済ですが、中国もまた、危機を頻発する世界経済の打撃からは無縁ではいられません。中国経済が抱える弱点をみていきましょう。第一に、中国は経済先進国と同様、高齢化の問題に直面しています。現在、65歳以上の人口比率は8パーセントですが、2030年には16パーセントを超えます。

 

・経済が成長すると、国民は生活水準が上がることを期待します。豊かさを充分に感じられないと、国民の不満が爆発する危険が出てきます。景気が急失速し、政情不安が広がると、中国政府が内向き志向を強める可能性も高まります。経済がうまく回らない理由を国外に求めて国民を納得させようとするからです。

 

<インドの躍進>

・世界銀行は、2025年までにインドが中国と並ぶ世界経済の「成長の柱」になると予想しています。成長の柱が1本から2本に増えることで、世界経済はより安定したものになるかもしれません。

 15〜20年後、インドは日本やドイツを追い抜く、中国、米国に次ぐ経済大国に成長しているはずです。2025年、中国とインドの経済力を合わせると、その世界経済への貢献度は米国とユーロ経済圏を合わせた規模の約2倍にあたる見通しです。

 

<再生エネルギーは不発>

・天然ガスの生産量が増えることで、2030年までに石炭から天然ガスへの切り換えが進みます。

 

・国際エネルギー機関(IEA)は、2007〜2050年の間にエネルギー全体に占める再生可能エネルギーの割合は4パーセントしか増加しないと見積もっています。2050年でもその状態ですから、2030年の世界では再生可能エネルギーが大きな存在になっているとは考えにくいのです。

 

<2030年の世界  異常気象は増加傾向に

・最近、洪水や干ばつ、竜巻(トルネード)や熱波などの極端な気象異常が頻発しています。こうした異常気象は、2030年に向けて増加する見通しです。

 

・気象変動は“食料の安全保障”にも重大な影響を及ぼします。最新の科学調査で、気温の異常変動や干ばつが穀物の収穫量に大幅なマイナスの影響を与えることが立証されました。食糧不足が続くと、各国が主要穀物の輸出制限などに乗り出す危険があります。

 

・氷塊や氷河が溶け出せば、海面が上昇します。専門家の試算では、21世紀が終わるまでには今より1メートル上昇するとみられています。しかし、最近の傾向を加味すると、この試算を上回って海面が上昇する事態を想定せざるを得ません。

 

・現状の排出ペースが続けば、2050年までに大気中の温室効果ガスの量は2倍に増加してしまいます。これは気温が約2°C上昇することを意味します。

 

<メガトレンド  権力の拡散  アメリカを始め欧米各国の力が衰え、世界は「覇権国家ゼロ」状態に>

・2030年までには、国際社会の権力構造も大きく変わります。権力は「独占」状態から「分散」されていくようになります。具体的には、発言権を持つ国家の数が増える一方、国家ではない非公式な団体やネットワークの発言力も増すでしょう。

 

・2020年代のどこかで、中国は米国を抜き世界第1位の経済大国になります。相対的に、低成長を続ける欧州や日本、ロシアの経済力は弱まります。

 

・ゴールドマン・サックスは、今後高成長が期待できる国家11ヵ国を「ネクスト・イレブン」と呼んでいます。含まれるのは、バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、韓国、トルコ、ベトナムです。我々独自の試算によると、2030年までにこの11ヵ国の国力の合計は、EU27ヵ国の合計を抜くことになります。

 

<中国の覇権は短命?>

・それまでに中国はアジアのトップとしての地位を不動のものにしているでしょう。2030年には、中国のGDPは日本のGDPを140パーセント上回るとみられています。

 

・ただし、「世界一の経済大国」としての中国の地位は意外にも短命となる可能性があります。

 

・2030年のインドは、「世界景気の牽引役」と呼ばれる現在の中国のような存在になっているでしょう。2030年の中国にとって、年率8〜10パーセントの経済成長を続ける現在の中国は「遠い過去の栄光」になっているはずです。

 

・世界のあらゆる地域内で覇権国の交代が起きます。

 

・2030年までにはブラジルが「南米の巨人」としての地位を確立するでしょう。EU27ヵ国の間では、ドイツが安定的にリーダー役を務めるでしょうが、ドイツは高齢化社会とどう向き合うかという難問を抱えています。

 

<抜かれる先進国>

・旧モデルでは、2030年ごろに米国と中国の国力が並ぶとみられていましたが、新モデルでは中国はまだ米国に追いつけていません。米国が中国にトップの座を譲るのは、2040年以降になります。

 また、どちらのモデルでも日本の国力がじりじりと低下していく点は見逃せません。米国や欧州など、すべての先進国のグラフが右肩下がりです。

 

前例なき「覇権国ゼロ」時代へ

・2030年までに、一国で国際社会をリードするような「ヘゲモニー=覇権国」は消滅します。米国も中国もその役割を果たせません。その一方で、国家ではない団体やネットワークが国際社会での発言力を増すようになります。

 

・すでに、米検索サイトの「グーグル」や、「フェイスブック」といった巨大ネット企業が、政府よりも巨大でリアルタイムの情報を保有していることはご存知の通りです。人々はネットの情報から知識を得て、行動を起こすようになっています。そのため、こうしたネットの系の民間企業が、政府に負けない民意を動かす力を持つようになっています。

 

<メガトレンド 個人の力の拡大  貧困層が激減し、アジアを中心に10億〜20億人もの新たな中間所得者が誕生する>

・今後15〜20年間に世界が直面する多くの課題を解決するうえで、個人の力の拡大という要素はとても重要な役割を果たすでしょう。

 

・個人の力は強まりますが、職を得るための競争は激しくなります。そのため、個人の力は高まっているにもかかわらず、多くの人が将来や政府への不安を抱えたままの状態になる懸念もあります。

 

<貧困層は5割(5億人)減る?>

・現在、世界で約10億人が「極度の貧困」状態にあり、栄養失調であるとされています。極度の貧困とは、1日の収入が1.25ドル以下の状態と定義されています。

 

・極度の貧困層の現象は、東アジア、特に中国で顕著です。現在のジアの経済成長から推測すると、今後もこの減少傾向が続くことは間違いないでしょう。

 

<台頭する新・中間所得層>

・ひかえめに見積もっても、世界の中間所得者数は現在の約10億人から20億人超に増えるといわれています。2030年までに30億人を見込む試算もあります。

 

<購買力が衰えていく米国と日本>

・中間層の台頭は、政治へも影響を与えます。歴史的にみて、中間層が増えると民主主義を求める声が高まるとともに、ポピュリズム(大衆迎合型の政治)や独裁政治が生まれやすくなります。一方で、1人あたりのGDPが1万5000ドルに達すると民主主義が定着し、独裁政治に戻る可能性はなくなるといわれています。

 

・米国や日本の中間層の購買力は、将来的にはとても小さなものになります。

 

・北米や欧州の中間層の購買力は今後十数年、年率0.6パーセントしか伸びません。

 

<なくならない男女格差>

・2012年に世界で男女の経済格差は60パーセント、政治参加格差は20パーセントしか改善されていません。男女格差の撲滅に成功した国はまだありませんが、女性の社会進出に一番積極的に取り組んでいるのは北欧の国々です。

 

・残念ながら、2030年の段階でも男女格差は残ります。

 

<広がる「外部」との交流>

・スマートフォン(スマホ)と呼ばれる高機能携帯端末のような第二世代の携帯技術の登場で、個人の力はますます強くなります。特に、こうした技術が発展途上の国々に導入されたときの影響力は図り知れません。

 

・2030年までにはイスラム社会に住むさらに多くの女性がソーシャル・メディアを通じた情報交換に参加することになるでしょう。そうなれば、保守的なイスラム教社会やそうした価値観を標榜する政府などが変革を求められる可能性があります。

 

<人類は、より健康に>

・2030年までに、人類の健康問題はより改善するでしょう。特に、高齢者の生活の質はますます向上するはずです。

 

・最新の医療が届きづらいサハラ砂漠以南アフリカでも。2030年ごろには感染症による死者数と、(心臓病のような)感染症以外の死者数が逆転するとみられています。

 

・幼児の死亡率も劇的に減っています。ただ、豊かな国と貧しい国の間にある寿命の格差は、2030年になってもなくなることはないでしょう。

 

<「イデオロギーの衝突」が不安材料>

・経済のグローバル化に伴い、欧米流の考え方が世界のあらゆる地域に浸透していきます。例えば、「科学的な立証」「個人主義」「政教分離」「法の順守」などが欧米を代表する価値観ですが、西欧的な豊かさを求める非・西欧国の多くがこうした理念を取り入れようと試みることでしょう。同時に、地元独自の文化や政治風土と相容れないと分かった場合に、こうした欧米化を拒否する可能性もあります。

 

・ナショナリズム(国家主義)の高揚にも注意が必要です。特に、未解決の領土問題が多く、急速な経済発展が進む東アジア地域の動向などが懸念されています。

 

 

  

『2030年の日本へ あらたにす『新聞案内人』の提言』

あらたにす編   日本経済新聞出版社   2012/3/22

 

 

 

<外国人で活性化する2030年の日本>(内海善雄)

<少子・高齢化により悲惨な状況が予想される2030

・20年前に誰がインターネットがこれだけ我々の生活を変え、また、日本で原発の事故を起こすと考えただろうか?本出版のテーマである「2030年の日本」などを予想することは、ほとんど不可能なことである。しかしながら、世の中には確実に予測可能な事柄もある。その一つが人口構成の予測であると言われている。

 

・現在、63歳以上の高齢者の総人口に占める割合は、20%程度であるが、20年後には、30%を超え、そのうち75歳以上が20%を超える。現在でも現役世代は3人に1人の老人を養っている勘定になるが、それが、1.6人で1人を養わなければならないことになる。

 

・働いて稼いでいる者にとっては、現在のほぼ2倍に近い負担をしなければならないのだから、なにか運命的な仕組みの変革が起きなければ、社会は成り立たない。当然、65歳以上の老人にも積極的に働いてもらわなければならないし、現役世代も現在の生活レベルの維持を放棄しなければならないだろう。

 

<一気に高負担・低福祉社会になることが明白である>

・人口減になる現役世代でさえも、就労機会が十分に確保できるかどうか怪しくなる。このような20年後の日本は、とんでもない絶望的な社会になることが予想される。

 

<問題の解決は、外国人受け入れ>

・人口構成の高齢化が、日本より先に進んでいた欧米諸国では、何十年も前から、働き盛りの外国人を受け入れてきた。東欧やトルコなどから労働者を受け入れて繁栄しているドイツ、旧植民地からの移民であふれるフランスなど。外国人は、その国の経済活動の大きな要素として組み込まれている。

 

・むしろ規制的な政策を取っているスイスなどでは、外国人が労働許可を得ることは至難の業である。

 

・確かにヨーロッパ先進国では移民が引き起こす社会問題がある。

 

・筆者が11年間暮らしたジュネーブは、人口の半分以上が外国人である。

 

<社会を変革させる外国人>

・筆者は、移民で成立した米国のシカゴに留学し、また人口の半分が外国人である国際都市ジュネーブに長く暮らした。そこで肌身で感じたことは、これらの地域が異文化の交流によるダイナミズムで活気を帯びていて反映していることであった。

 

<日本は横並びの先例主義が跋扈した均一同質社会>

・外国人は旧来の陋習に囚われることなく、国際スタンダードで物事を考える。視点は、もっぱら国際比較であり、国際競争である。

 

<引き起こされる問題こそが日本再生の鍵>

・その結果、日本に起きる問題は、少子高齢化ではなく、外国人労働者によって、一時的に就労機会を失うかもしれない国民が多く出ることになる。彼らは、必然的にあらゆる分野で外国人と競争しなければならなくなるだろう。

 

<取り返しがつかない先送り>

・冒頭の人口問題研究所の予測が真実となり、働いても働いても老人を養うために高い税金を徴収される社会となるであろう。

 

・外国人の受け入れは、財政再建と同様、痛みを先に延ばせば伸ばすほど取り返しのつかないことになる。

 

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

・2030年まで、12年間ですが、その間世界に何が起こるか明確には誰も分かりません。しかし、現在の「変動要因」「火種」を分析し、近未来を予測することは可能のようです。旧共産圏と中東、アフリカがポイントになるようです。特にロシアの不安定さが目立つといわれています。戦争や紛争の前提となる、経済の不安定化は、旧共産圏が深刻のようです。ロシアや中国は経済がうまく回っておらず、格差の拡大が、政治の不安定化を招く懸念があるといわれます。

 

・北朝鮮の大陸間弾道ミサイルの性能が問題になっています。かなり技術的に進んだという見解と、まだまだだという見解もあります。実際にかなり実験を繰り返さないと、実戦化できないそうです。しかし、開発も急ピッチですので、アタリ氏のような想定も可能なのかもしれません。アメリカも対抗処置をしますので、軍事専門家でないと、想定被害の正確なことがわからないようです。「経済と金融の世界的危機を引き起こす6つの火種」とか「世界大戦を勃発させる6つの起爆剤」とか懸念の材料は事欠かないようです。

 

・インターネット情報;「ロイター動画(2017/8/11)」を見ますと「北朝鮮と休戦状態にある韓国全土には1万9000か所の防空壕があり、その内3200超が首都ソウルに集中している。

 その殆どが地下鉄の駅や地下駐車場だが、朝鮮半島における北朝鮮の脅威が増大しているいま、それを知っている市民は驚くほど少ない」とのこと。

朝日新聞デジタル(2017/7/29から;「二階氏、地下シェルター整備訴え 北朝鮮ミサイル」「北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて、自民党の二階俊博幹事長は29日、「地方、地域で大きな防空壕(ごう)を造ることができるかできないか、対応していかなければならない」と述べ、日本に着弾する事態を想定した地下シェルター整備の必要性を訴えた党本部で行われた「北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部」の役員会後、記者団に語った」と報道されています。

 

外国人の眼からみると日本の防衛政策は奇異に映るといわれます。

「敵は一番の弱点(核シェルターのないこと)を攻撃してくる」といわれます。「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。後進国は自爆テロ型の核戦争をするそうです。「平和運動が核攻撃を招き寄せる」といわれ「日本列島を核攻撃で沈める」という恫喝も頻繁に現実に一般国民がうけています。後進国は自爆テロ型の核戦争をするともいわれます。

良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。その「ノーシェルター政策」では、一般国民が恥をかくといわれます。不安を覚える国民も増えているといわれます。そこでスイスの「民間防衛」を参考・目標にして100%の核シェルター、国民皆兵的な「郷土防衛隊」の創設が必要だし急務だと指摘されています。

 

・「世界の歴史は、秘密結社同士の戦争の歴史である」という説もあります。「人類の歴史は、平和な時代よりも戦争の時代が長かった」そうです。

「太平洋戦争において、将官や将校のほとんどが勝てるとは思わず、戦争に負けるという意味を認識していなかった」といわれます。「民を食わせられなくなると戦争を始める」というみっともない論理だそうです。

「戦争の結果、人が死ぬ」のではなく、「若者がたくさん生まれ、人口が増えすぎると、戦争が起きて人口調整する」という説もあるそうです。

「ブートゥールは古代のアラブでは男の子を尊び、女の赤ん坊はしばしば殺されていたと書いている。女性の人口が減ればいきおい出産数が減る。人口調整としては最も効果的な方法である」と述べられます。ガストン・ブートゥールは「古来、人間が戦争を起こす理由はただ一つしかない」と言って、その理由を「若者が増えすぎることにある」といわれます。

ブートゥールは「若者がたくさん戦死すれば、戦争は当初の開戦目的に関係なく自然に終わりを迎える」と語られています。

社会問題に起因する国民の不満の爆発を対外戦争で抑え込もうとする遅れた国の古典的な手法もあるそうです。

 

・異星人が人間を創ったときに「遺伝子に、互いに殺し合う本能(さっこう)のDNAを入れた」そうです。人類は45 万年前に地球にやってきたアヌンナキという異星人が、遺伝子操作によってつくった存在だと指摘されています。シリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるといわれます。その巧妙さは、殆どの人がシリウス星人の人類操作を認識していないことで窺われます。

 

・シリウスのレベルは、もうすでに非物質のレベルです。シリウス星人は「宇宙の商人」といわれ、全宇宙を舞台に通商活動をしているようなのです。一説では、グレイタイプのほうが人数が多くて、宇宙の全体の通商を支配しているともいわれます。パラレル・ワールドの進化した異星人(神々)の世界もビジネス・アイデアや発明のアイデアで溢れている商業社会のビジネス社会のパラレル・ワールドなのかもしれません。

 

・『地球を支配するブルーブラッド 爬虫類人DNAの系譜』

(スチュアート・A・スワードロー   徳間書店)によりますと、

<シリウスA   イスラエル政府と契約の宇宙の商人

・背の高い細身のシリウスA人は、青と白の長いローブを着ている。両腕を横にまっすぐ広げると、身体全体でアンク(エジプト十字架)の形になる。これが彼らのシンボルである。宇宙の商人であり、技術と情報を売買して、排他的な取り引きルートと特別な優遇を得ている彼ら自身に向けて使用される恐れのある技術は絶対に提供しない。彼らは、オハル星人に創作されたが、本来の目的を見失っている。

 <シリウスB  老子、孔子、釈迦に叡智を与えた銀河の「哲学者」

ジャングルか湿地のような惑星の洞窟状空洞や地下で隠遁生活を送っていることが多い。寿命は極めて長い。大半は、家族形態とは無縁であるとのこと。

 

・パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の植民星が地球だといわれます。

 

・「日進月歩」の科学技術が、特に先進諸国では、「長寿化」の現象を生み出しているようです医学や栄養学がすすむと、人間の寿命は延びると予測されます。長寿化が進むと、人間の生き方や働き方が大きく変化してきます。寝たきり老人にならないようにしていれば、長くて豊かな人生が持てるようです。特に血管の老化がすすまないように悪玉コレステロールといわれるものを増やさないような食生活をしなければいけません。

 

・「エイリアン・テクノロジー・リバース・エンジニアリング(宇宙人科学技術工学)」によって、兵器や恒星間飛行技術ばかりでなく、人間の体に対する医学のテクノロジーも導入されることでしょうか。「その彼ら(グレイタイプ)は地球から68光年離れた惑星クイントニアに住む宇宙人で母星から「エリア51」まで45分で移動できる」と指摘されています。どれだけ進化しているのかがわかりません。しかし、リラ星人のエロヒムが「人間を実験室で創った」といわれます。リラ星人は人類に3万年進化しているそうです。米国が秘密協定を結んだのはラージノーズ・グレイというオリオン星人といわれています。オリオン星人は人類に5万年進化しているといわれ、「人間の魂の交換」ができるようです。とにかくすさまじく進化している「エイリアン・テクノロジー・リバース・エンジニアリング(宇宙人科学技術工学)」によって、とてつもないテクノロジーを入手できるのかもしれません。グーグルアースによるエリア51の動画を見ますと新しい基地がどんどんできているようです。「エイリアン・テクノロジー・リバース・エンジニアリング(宇宙人科学技術工学)」は米国の一人勝ちでしょうか。また「エイリアン・テクノロジー・リバース・エンジニアリング(宇宙人科学技術工学)」は、ロシアも研究しているのでしょうか。「モスクワには多くの異星人が住んでいる」というリーク話もあるそうです。

 

・首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波の発生確率は恐ろしく高いものです。どれだけ科学が進歩しても地震の発生をストップすることはできません。せいぜい、準備をして、耐震化工事を完璧にする施策が必要のようです。津波対策は、いろいろとありますが、避難の手配準備は再確認が必要のようです。しかし、南海トラフ巨大地震津波や首都直下大地震津波においても最悪の被害予測は、本当に恐ろしいものです。

 

・「未来学」というのは、日本の大学で本格的に研究されていないようですが、欧米では「戦略のシナリオ」を作成するのに研究がすすんでいるといわれます。日本の学界の動きはどうなっているのでしょうか。「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象」といわれます。しかしながら、「日本はUFO後進国だ」ともいわれます。

 

・人口減少にともなってさまざまな社会的な変化が起こってきています。現在の「人手不足」は深刻になっていくようです。そこで企業では、さまざまな手を打っているようです。例えば、外国人労働者の研修生をいれたり、外国人を正社員として採用したりしています。移民を認めなくても将来は1千万人程度の外国人労働者が日本に職を求めて住みつくといわれます。世界の若者の失業問題は深刻です。しかしながら、「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。さまざまな議論が「移民の問題」についてあるといわれます。高齢者や主婦の就業機会も増えているようです。このように「労働革命の兆し」はいたるところで社会現象となっていくようです。長時間労働や非正規雇用の問題なども、「労働革命」にいたる摩擦の過程現象と指摘されています。労働社会の変化は、著者の言うように「年功序列の終わり」「正社員と非正規社員の格差解消」「男女逆転」「外交人労働者の登用」「業界再編・伝統企業の倒産」「スタートアップの隆盛」「第4次産業革命」「交通革命」「グローバル化」といった潮流を急速に招きよせるようです。「今後、既得権を失う「おじさん」と、時代の追い風をうける「女性」の出世争いが過熱していくはずです」という風潮が「労働革命」を進めていきそうです。女性管理職を活用してこなかった大企業の劣化はひどいものだといわれます。経営者の劣化や「東芝」の問題もメディアには想定外だったといわれます。

 

・「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。ヒューマンリソースの活用では、女性が最も活用されていないと指摘されています。日本の1人あたりの生産性は、先進国としては驚くほど低いのですが、改善をするためには女性の活用にかかっているといわれます。高齢者と女性の活用で、かなりの問題を解決できると指摘されています。「女性管理職の活用」が「労働革命」「能力主義の貫徹」のエンジンになるのかもしれません。世界的に遅れているといわれる1人当たりの「生産性」の向上は、女性の活用によって達成されるでしょう。しかし、法律的なバックアップが十分ではないといわれます。絶えざる改革が政権維持を可能にすると指摘されています。「労働革命」が進むにつれて、「働き方改革」や職業の内容も大きく変化するといわれます。また近未来では、終身雇用的な体制が弱まるといわれます。雇用形態や雇用時間が変わり、採算の取れない古臭い職業は、消えていくことでしょう。産業の空洞化ということも、海外進出の見直しがすすむといわれます。機械化、ロボット化が一層進み、第4次産業革命が本格化することでしょう。

 

・2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでは、何とか経済がまわるかもしれません。また万博も計画されているといわれますが、アベノミクス以後の大胆な経済政策がうてるのかどうかも懸念されています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの準備は非常に大事です。しかし、首都直下大地震津波、南海トラフ巨大地震津波の発生リスクに対する準備も必要です。東日本大震災のショックで、遅れていた関係者の認識も非常に厳しいものになっています。「想定外の天災」ではありませんので、被害を最小にしたいものです。「2020年は団塊世代の卒業式」ですが、高齢者は、「100歳寿命」で一層活躍ができる社会になっていきそうです。「政界再編」としては「2021年までは安倍政権が続いたとしても、その後を担うリーダーたる人材がいません」と述べられます。私たち一般人には、「政界のシナリオ」については理解不能なことが多いようです。「対抗軸となるべき民進党もまず復活の芽はないでしょう。(2020年まで存続しているかどうかすら怪しい)」ということも、はたしてどうなるのでしょうか。

 

・「天国でも経営コンサルタントが必要である」といわれるくらい経営コンサルタントの活躍のすそ野は広いそうです。私たち一般人は、経営コンサルティングの世界には詳しくはないのですが、企業の存続、サバイバルが難しくなっている状況は、人口減少で、ますますひどくなるのではないのでしょうか。経営コンサルタントを必要としない大企業は別として、動きが激しい現代では中小企業においては、誰かに経営アドバイスを受けたくなるようです。

 

・会社経営と国家経営は似ているようで違うようです。前者は、会社収益を柱とし、後者は公益、国益を柱とします。ミクロの会社とマクロの社会ということで、会社経営の方が、難しいようです。これからの日本は人口が減少し、2083年には半減のレベルまで到達することが予測されています。将来、国内市場は半減することになりますので、企業経営や国家経営には懸念材料となることでしょう。

 

・会社社会でもパートなどの労働形態が変わり、サラリーマンの雇用・転職など時代とともに大きな変化が起きているようです。「私のコンサルティング経験の約60%は、本質的には事業承継にまつわる課題であった」ということで、事業承継にも新しい時代の流れが押し寄せているようです。日本における職業の数は約2万8千種類だそうですが、人口減少の時代にむけてどのように変わっていくのでしょうか。採算の取れない古臭い職業や商売は、なくなっていくことでしょう。

 

・人口減少は大きな政治社会問題ですので、少子高齢化については10年程前からよく議論されてきたようです。が、私たち一般人は、政府の対応策については詳しくありません。当然ながら、各省庁では日本全体の長期計画を作成していることでしょう。人口を増やす施策も実現をすることは難しいようです。外国の例ではフランスの対策に学べという説もあるそうですが、すでに人口の減少はストップできないようです。当然ながら、全国の自治体やシンクタンク等の研究機関でもシミュレーションや対策を研究しているようです。

 

・無理に人口を増やすことはできないようです。そこで、人口減少の現象には、それなりに企業は「自助努力」をする必要があるようです。たとえば、大学の学生数も減りますので、経営がうまくいかない大学も増えてきているようです。留学生を受け入れるのも限界があるようです。労働力も減りますが、大量の「移民」をいれようという議論は少数説のようです。やはり日本的な一体性を保ちたいということと、ヨーロッパ諸国が移民で社会的な問題を抱えていることも現実の難問としてあるそうです。日本のような土地問題が深刻な所では、「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。日本では土地にまつわるトラブルも多いといわれます。外国人の研修生も形を変えた移民の形態ですが、失踪者も多く出ているそうです。トラブルも増えおり、「人手不足」を外国人労働者で安易に補おうとすると社会問題化するようです。移民大国のアメリカでも1400万人の不法移民が大きな社会問題となっており「格差社会」も深刻のようです。また日本でも移民を認めなくても、世界中から「職」を求めて、将来は1000万人くらいの外国人労働者が日本に移り住むという説もあるようです。実際に観光客ばかりでなく外国人労働者も田舎の街中にも増えてきているようです。

 

・日本国の借金に関して「子供たちに借金を残すな」という議論が政界で多くありましたが、人口減少問題については、将来の子供たちのためにも官民一体の「知恵と工夫」が必要のようです。また、amazonに「人口減少」といれますと3284件がわかりますが、「地方消滅」も懸念される深刻な問題になりそうです。今の時代、国民の血税のタックス・イーターが増殖しているのかもしれません。

 

北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。(6)

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 14:23

 

 

『ノストラダムス大全』 (誤解と誤訳の400年を検証する)

(ディヴィッド・オーヴァソン) (飛鳥新社)1999/1

 

 

 

イニシエーションと鳥の言葉

・ノストラダムスはある手紙で、言わずもがなのことを述べている。すなわち、四行詩を奇妙な言語、彼の言い方を借りれば、ごつごつした言語で、書いたことを認めているのである。

 隠語の世界では、この言語には多くの異名がある。占星術師や錬金術師の間では、もっか「緑の言葉」の名で通っている。しかしまた、「鳥の言葉」という通称もある。

 

・ 「鳥の言葉」のルーツは、古代神話にある。高次の霊界に入り込むことーと鳥の言葉はつながりがあるといわれる。この話は、天球の音楽にもやや似て、イニシエートつまりドラゴンの皮をまとった人間にしか聞こえないのかもしれない。

 

・ 緑の言葉は、なぜ鳥の言葉ともいうのか。簡単に答えれば、秘伝の照応体系で、知性とコミュニケーションに分かれての領域とされる天界の言語だから、ということになるかもしれない。

 

 

 

『やはり世界は預言で動いていた』

(光と闇の奥書、釈迦と日蓮)

(五島勉)(青萠堂)  2004/7

 

 

 

<釈迦の最終予言・人類はやがて・・・>

<人類は遠い未来、「仏陀類」「仏類」になる。>

・それで、ブッダだがそれは、人間の知恵や人類が良い方向へ開き、知能も情操も100%以上に開けた状態をいう。いわゆる人間の脳の中に隠されていて、まだ開かれていない超能力すべてが全快した状態である。だからブッダの姿は今の人間とあまりかわらないが、内容はもう人類ではなくブッダ類、「仏類」になっている。

 

・人間は最終的にはそうなることをお釈迦様は、ここで言いたかったのだろう。それはそんな遥か未来までそうなれる人々が少数密かに存在し、次第に英知を高め親から子へ生き伝えて、いつの日か、人間より格段、知恵も情操も高い新生物に進化することを予言したということである。

 

・その人たちブッダたちは、過去・現在・未来を全て見通し、男女とも現在の数十倍美しく魅力的になり、しかし、動物的な衝動を持たない非常に高度な愛(というより慈悲)に生きる。それで何をするかというとなお一生懸命学び働き愛する一方、ブッダたちは宇宙全体に発展して「仏類」の新しい世界を創っていくのだ。

 

・これは、空想だろうか。2500年前に「屋宇の崩壊」を当て、「劫の尽きた衆生が大火で焼かれるように見える」の表現で核や高温化の危機を当て、それを英知で逆転する方向もお釈迦様は示した。

 

・だからこそ、この「受記」の予言も大筋で当たるように私は思える。そしてもしそうなら、人類の一部は今日本人の一部は今、「前代未聞の大斗諍」をそれから強い意志と知恵で乗り切って今、までの人類が新しい「仏類」へと進化していく遠い遥かな、しかし、輝かしい途上にあるのだ。

 

 

 

『本当に大恐慌がやってきた』

2009年後半から最悪の10年が始まる!日・米・欧・アジア各国が陥った「負のスパイラル」、迫りくる連鎖倒産、大失業、デフレ、国家破綻の実情に迫る!

ブルームバーグ・グローバル・ファイナンス&フジサンケイ・ビジネスアイ

徳間書店    2009年4月30

 

 

 

<中国発景気回復のウソ、冷え込む輸出、内容薄い4兆元対策>

・世界が崩壊の危機に迫られようと、中国は力強い成長を成し遂げることができるとの考えは幻想だ。中国が世界経済を救うとの見方もまた然り。

 

<世界消費の1割 BRICsは、救世主になれず、あまりにも非力>

・ブラジル、ロシア、インド、中国といった新興市場国に暮らす消費者が、世界の先進国をリセッション(景気後退)からは救えない。

 

・国内消費を刺激しようとする彼らの政策は役立たずで逆効果でさえあるかもしれない。

 

・これら諸国の消費者の購買力は、あまりにも小さくて、現在の世界景気後退に立ち向かうには非力だ。

 

<資本主義は終焉するのか>

・米国で銀行が本当に国有化された場合、リーマン・ショック以上の衝撃が走る可能性も捨てきれない。資本主義の土台が揺らいでいることが経済だけでなく、紛争やテロを誘発する懸念を指摘している。そのような事態はなんとしてでも避けなければならない。

 

<凍てつく資本主義が起こすもの

・ロシアが周辺諸国と衝突する中、中国は国内勢力の抑圧に向かう可能性がある。20年間の経験成長路線は節目を迎え、開放経済を推進するという政策は難しくなる。

 

・米国の情報機関が警戒する最悪のシナリオとは、世界経済と自国経済の調和を図ってきた中国共産党が開放政策を後退させるというものだ。

 

・CIA(米中央情報局)などで構成するNIC(米国家情報会議)は、08年11月、中国の現状につて「長引く経済不況が深刻な政治的脅威を引き起こす可能性があるものの、中国共産党は国内問題を外国による介入のせいだと非難することで国民からの批判をかわし、敵意に満ちたナショナリズムと感情をかき立てている」と結論した。

 

<ブルームバーグが世界135カ国の最新経済情報から見えてきた恐怖のシナリオ>

 

 

 

『私は宇宙人を知っている』  松村潔  ベストセラーズ

パソコンネットで飛び交うUFO秘密情報  1991

 

 

 

<古代リラ人は日本人の祖先

・私は、この古代リラ人の中心的な人物は、トス(のちの、ヘルメス)だったという考えを持っている。年々考えるたびに、ヘルメスは日本人だったと思えるのだ。日本の古神道などの教えは、ヘルメスのエメラルド・タブレットと類似点が多い。

 

<グレイは深く地球に食い込んでいる>

・ノストラダムスのいう「ヘルメスの統治する国」が日本だということはすでに周知の事実だが、この事実を知って自分はヘルメスの生まれ変わりだと僭称するロボット化宗教の教祖も登場する時代、古代リラ人やヘルメスが必然的に注目を浴びる時期でもある証拠だ。

 

<ブロンドに区分されるプレアディス人であるエレアの人々

<UFO問題についての書籍が、活発に出てくることを期待>

・聖書の一節「プレアデスとオリオンを制したものは、アルクトゥルスに至る」という謎めいた言葉がある。アルクトゥルスというと、すぐに思い出すのは、かの世紀の大予言者エドガー・ケイシーが、自分はもともとアルクトゥルスからやってきた。アルクトゥルスはこの宇宙にとっての理想的な調停的な世界であると述べていることだ。

 

<古代リラ人は日本人の先祖

・セムジャーゼによると、現代リラ人の血筋を持つ地球種族は14万4228人だといわれているが、これは全地球人口の4万人にひとりくらいの希少種族である。だが、興味深いのは、このリラ人は日本人の先祖である、と述べていることだ。

 

<現在、地球にコンタクトしているグレイたちの故郷は琴座、そして日本人のルーツもまた琴座

・宇宙人は地球人に溶け込んでいる。

 

・宇宙人、すでに形態の存在しない宇宙人。これこそ宇宙人だというべきと主張しているコンタクティがいるので、宇宙人と名前をつけた。形がないために、どんな生体にも、同調できる。ひとつの精神体である。

 

・とりわけ、彼がコンタクトした宇宙人が、プレアデス人であり、その惑星がエレアというのは、マイヤーがコンタクトした宇宙人セムジャーゼの惑星エラと類似した発音であることも興味深い。

 

<地球人的な美しい宇宙人女性>

・オウミさんは、身長150センチくらい。髪は、栗色で、真ん中から半分に分けた髪を後ろへまとめて肩のあたりでしばってある。ごく普通のヘアスタイルでした。皮膚の色は白く、やや青みがかって見え、目の色は茶色でした。まるい額、秀麗な眉、鼻梁の高い涼しげな鼻筋、バランスのとれた穏やかななかにも凛々しさの感じられる、力のある瞳、「唇は薄く、肌色に少しだけ赤みが混じった色をしていました。話すときに現れる白い歯は、まったくわれわれ人間そのものの歯でした。しかし、変わっている点もありました。それは、異様に耳が長いのです。耳の位置も、我々と比べると、ずいぶん下のほうにさがっていました。耳たぶも、だらり、という表現ができるほどに垂れ下がっていました。そしてオウミさんはその長い耳たぶにピアスのようなものをしていました。

体つきは、日本の女性を大同小異といって間違いないと思います。

 

 

 

「エルランティ」天使編  高橋信次復活の原点

ノストラダムスの予言を超えて

大川隆法  平成元年9月  幸福の科学出版

 

 

 

<ポスト・ノストラダムスの時代、日本に希望の光ヘルメスが甦る>

・それから、東の国にね、ヘルメスが甦ることをノストラダムスは予言しております。ヘルメスが東の国に出るだろうと。そして、ヘルメスのもたらす繁栄が、やがて世界を救うであろう。ノストラダムスは、そういうふうに予言しています。

 

・このヘルメスが甦るというのは、どこからというと、東の国というのは日本なのです。

 

・まあ、ヘルメスの生命体は何かっていうと、みなさん、ご存じでしょうかね。あと、有名な方は、リエント・アール・クラウド、それからブッダ、コーダマ・ブッダ、ラ・ムー、トス、こういう人たちが同一生命体の魂のグループなのですよ。

 だからそのグループの中の誰か一人が生まれ変わってくるということですよ。そういうふうに理解してくださいね。

 

・光の天使達が地上に出て、世界を救う。そして、ヘルメスが末法の世を救い、東の国から起きるヘルメスの繁栄が、やがて世界を救うだろうと、予言しました。

 このときに、西暦二千年ごろにも私の予言も終わるというふうに、彼は言いました。なぜ彼の予言が終わるのか。

それは新しいいわゆるヘルメスの時代になって新たな予言が説かれていくからです。新たな教えが説かれていくからですね。それでノストラダムスの使命が終わったということです。そういうことなんです。

 

<スウェーデンボルグのいう霊太陽の存在>                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              

・霊界探訪記のなかで、スウェーデンボルグという北欧の偉大な霊能者はね、霊界に太陽があるということを言っていますね。霊界の霊太陽というのがあって、それが霊界の人々を照らしてると、こういうふうな話をしとります。

 実際に、霊太陽というのがあるのです。地上のみなさんが太陽の光のもとで、生活しておるように、霊界にもちゃんとした霊太陽というものがあります。

そして、その霊太陽がね、4次元の人たち、5次元の人たち、あるいは6次元の人たち、いろんなところを照らしておるのですね。

 

・それで、霊界物語を読むとよくわかるのですが、たとえば、地上にいる人たちが幽体離脱して、あの世の世界に行ったときも、あるところの世界までは行けるけれど、それから上のほうは行けなくなるのですね。

 

 

 

『シフト  2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来』 

マシュー・バロウズ  ダイヤモンド社  2015/11/20

 

 

 

<迫りくるメガトレンドと、急速に変化する国際環境

・日本では少子高齢化が急速に進んでいる。それは、高齢化が進んでも経済の活力が失われるわけではないことを世界に示すチャンスでもある。世界経済の成長が減速すれば、あらゆる国の未来は暗くなる。日本は、ロボット工学や自動化技術など新しいテクノロジーを考案し、実用化するリーダーだ。こうした技術は雇用の減少につながるおそれがあるが、日本、アメリカ、そして中国も含む先進工業国が現在の生活水準を維持するには、退職年齢の引き上げや、働く女性の増加、労働市場の流動性確保や移民の受け入れ拡大など、より破壊的な改革が不可欠だ。西側世界の衰退を食い止めるには、日本とヨーロッパとアメリカが、高齢化問題に取り組むことが非常に重要だ。

 

・中国の動向は、日本だけでなく世界じゅうに、重大な影響をもたらす。中国は過去30年にわたり目覚ましい成長を遂げてきた。世界の歴史を振り返っても、これほど長期にわたり一貫した高成長を維持した国はない。しかしいま、その勢いは鈍化し、政府指導部は右肩上がりの成長に慣れた人民に、雇用などの経済的機会を与えるのに苦労している。

 

・こうした困難に直面したとき、多くの国の指導者はナショナリズムをあおり、人民の目を国内の問題からそらしてきた。ナショナリズムは、2度の世界大戦に先立つ帝国主義をエスカレートさせ、20世紀半ばのヨーロッパを衰退させた。一部の専門家は、アジアが同じ道を歩むことを危惧している。東シナ海と南シナ界における中国と日本など近隣諸国の緊張の高まりは、危険な大戦争の前兆であり、21世紀のアジアの繁栄をむしばむおそれがあるというのだ。

 しかし歴史が繰り返すとは限らない。人類は過去の失敗から学ぶことができると、私は強く信じている。

 

・CIA本部のロビーには、聖書の一節が壁に刻み込まれている。「………されば汝は真実を知り、真実は汝を自由にする」。これこそが未来のトレンドを分析する目的だと、私は思う。未来について知識がありながら、それに基づく行動を起こさないなら、物事がうまくいかなくなったとき、私たちは自らを責めるしかない。

 

<軍事だけでは21世紀の競争を生き残れない>

・未来は予測できるのでしょうか――私はよくこう聞かれる。もちろん答えはノーだ。未来を映し出す水晶の玉はどこにもない。

 

・ホワイトハウスの戦略顧問室は、オバマ政権にも引き継がれて、省庁横断的に戦略を見直し、「国家安全保障戦略」を定期的に作成している。しかしいまも危機管理計画には長期的な戦略が欠けている。国防総省には体系的な計画があるが、非軍事分野にはない。

 

<フランス革命に匹敵する「シフト」>

・ディケンズが小説で描いたフランス革命や産業革命が、ナショナリズムと階級闘争と民主主義政治の新しい時代をもたらしたように、現在もこれまでとはまったく異なる時代をもたらすディープな構造変化が起きている。アメリカ原住民のことわざにもあるように、「新しい音楽には新しい踊りが必要」だ。

 

・未来がSF小説のようになるとは、私も思わない。確かに大きな構造変化はもう起きていて、SF小説家ウィリアム・ギブソンが言うように「未来はすでにここにある。ただ均一に広まっていないだけ」かもしれない。

 

<国家機密に関わり続けた半生>

・NIC(米国国家情報会議)は、1990年代半ばから、大統領選のサイクルにあわせて4年ごとに未来のトレンドを予想する大がかりな報告書を作成するようになった。NICのメンバーは、人口動態やグローバル化や環境の変化など、それまで十分な関心が払われていなかった要因が世界に変化をもたらしていることを認識していた。報告書作成のもう一つの目的は、これまでにない専門知識を情報コミュニティに取り込むことだった。こうして15〜20年先を見据えた報告書『グローバル・トレンド』が誕生した。

 

「米中戦争」の現実的な可能性

・未来の国際関係を語る場でも、最後は中国とアメリカの関係が話題になった。ある人物は次のように語った。「新冷戦が起きるとは思わない。ゼロサムの競争にはならないだろう。アメリカも中国も最悪のシナリオを避ける戦略を取っている。ただ、その最悪のシナリオの可能性が両国で高まっていることが心配だ。最悪のシナリオを目立たないようにし、協力のチャンスを逃さないようにする必要がある」

 

・だが、悲観的な見方もあった。「当然の帰結として、中国とアメリカが対決するときが来るだろう。軍事的な衝突でなくても、一方が相手に自分の意志を押しつけようとする。紛争になれば、地域と世界の安全保障を著しく脅かすことになる。中国の台頭が米中関係のハードルになると考えるアメリカ人もいるようだ」。

 

<遠のくアジアでの覇権的地位>

・私がこうした意見を聞いたのは、2012年5月のことだ。それ以降、中国は東シナ海で日本と、南シナ海でフィリピン、ベトナム、マレーシアと領有権争いを繰り広げ、東アジアの緊張を高めた。また、これらの国はアメリカと接近し、中国がアジアで覇権的な地位を固めるチャンスは遠のいた。アメリカがいわゆる「軸足」を東アジア地域に置くと宣言したことは、世界経済の新しい中心で国益を守ろうとするアメリカにとって大きな「押し」となり、東アジア諸国は中国と距離を置く「引き」につながった。中国指導部は、愛国主義的な主張をすれば、人民の目を国内の問題からそらし、新たな経済目標に動員できると考えているようだ。しかしその代償は大きい。

 

・だがアメリカでは、中国に対する不信感が大きくなっている。2013年半ばのビューの世論調査では、アメリカの中国に対する意識が2011年以降急激に悪化したことがわかった。中国を好ましくないと考える人は52%にも上り、好ましいと答えた人は37%しかいなかった。

 

<世界に関わらないわけにはいかない>

・ただし現実的に可能性が高いのは、中国が強くも弱くもなく、しばらくは移行に苦しむシナリオだ。中国は今後も世界最大の経済大国の座に向けて成長を続けるだろうが、1人当たりの所得の伸びは鈍化し、既得権益層の反発で経済改革が進まず、一般市民の不満は高まるだろう。そのはけ口として愛国主義は今後も利用されるだろうが、大戦争が勃発するきっかけは見当たらない。このシナリオで大きく懸念されるのは、愛国主義が高まって、政府がその暴走を食い止められなくなることだ。とりわけ日本が関係している場合は難しくなるおそれがある。中国ではいまでも、日本は第2次世界大戦中に中国でやったことに対する反省が足りないという意識が強い。

 

<日本は「過去」の国になる> 

・日本は中国との差が拡大しているが、「中の上」程度のパワーを維持するだろう。ただし大規模な構造改革を実行すれば、という条件がつく。日本は政治、経済、社会の改革を進めて、少子高齢化、産業基盤の老朽化、不安定な政治情勢に対処する必要がある。人口が減るため、出稼ぎ労働者に対する長期滞在ビザの発給など、新しい移民政策を検討する必要にも迫られるだろう。ただ、日本人は外国人の受け入れに消極的なため、この問題はなかなか乗り越えられないだろう。

 

・日本の労働年齢人口は絶対数が減る反面、10代後半〜20代には仕事がない未熟練労働者が大勢いる。このことはホワイトカラーの人手不足をもたらすだろう。女性の社会進出(企業幹部への登用を含む)推進政策は、人手不足を補う助けになるかもしれないが、それが出生率のさらなる低下をもたらしたら元も子もない。日本ではいまも文化的に、母親が家にいることが理想と考えられており、女性が家庭と仕事のバランスを取るのは難しい。しかし実は、日本の女性の労働力参加率はさほど低くない。61%という数字は、アメリカ(62%)。イギリス(66%)、ドイツ(68%)と大差ない。

 

<ドイツはイギリスより先に没落する>

・経済が好調なドイツは、当面はEUのリーダーの役割を果たすだろうが、少子高齢化という時限爆弾を抱えている。現在、ドイツの人口はフランスやイギリスよりも多いが、2050年までに逆転する可能性がある。フランスとイギリスのほうが移民が多いからだ。最新のCEBR(ロンドンの経済経営研究センター)の予測では、イギリスは2030年までに西ヨーロッパ最大の経済大国になりそうだ。イギリスの人口動態がドイツよりも好ましいことがその一因となっている。

 

<アメリカは日本を守らない>

・日本は20年にわたる経済停滞を経て、安倍晋三首相が思い切った措置を取り、緩やかな衰退とは異なる未来をつくろうとしている。日本は少子高齢化に伴うきわめて難しい問題に直面しているが、依然として世界第3位の経済大国であり、技術的にも最も進んだ国の一つであり、世界的な企業を数多く生み出してきた。高成長は実現できなくても、今後の経済は一部で言われるほど悪くならないかもしれない。

 

・日本にとって最大の課題は、国際情勢の急速な変化にどう適応するかかもしれない。中国は世界最大の経済大国に躍り出る勢いで、アジアにおける牽引力も大きい。そしてこれまでの新興国と同じように、中国は今後ますます自己主張を強める可能性が高い。もし中国と衝突しても、アメリカが自動的に日本の味方をしてくれると、日本の指導者たちは誤解しているようだが、現実にはアメリカは自国の利益と中国の利益の間に折り合いをつけ、紛争は回避しようとする可能性が高い。アジア情勢の急速な変化と新しい国際秩序のなかで、どのような舵取りをしていくかは、日本の取り組みが遅れている領域であり、今後の大きな課題となるだろう。

 

 

 

『2030年 世界はこう変わる』

アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」

 米国国家情報会議       講談社  2013/4/19

 

 

 

<本書を誤読する人と精読する人では大きな差がつくだろう(立花隆)>

・アメリカの国家戦略を策定する者、ならびに、アメリカの国家戦略に関心を持つ者が基本的に頭に置いておくべき、近未来(15〜20年後)の世界のトレンドが書かれている。

 

・米国国家情報会議は、このような中・長期予測のために作られた機関だ。前身は1947年に作られたCIAの内部部門だった(1979年に現行の組織に改組)。作成する報告は、第一義的にはアメリカ大統領のために作られる。

 

・おそらく大統領には別バージョンのディープ版報告書が渡っている。

 

・未来予測は外れることが多いから、ちがう未来展開の可能性がたくさん書いてある。

 

・最悪のシナリオと最善のシナリオではまったくちがう世界が生まれる。日本は最悪のシナリオなら滅んだも同然だが、最善のシナリオならまだいける。

 

2030年の世界  国家を滅ぼす災害の可能性

1飢饉   干ばつや穀物の伝染病などが長期間続き、不作が長期化する事態です。火山の噴火により大気に二酸化炭素が拡散すると、気温が下がり農業に悪影響を与えます。 

 

2津波   津波の影響は、海抜が低いところにある大都市で深刻です。例えば、ニューヨークやボストンなどの米東海岸の都市や、東京などがこれにあたります。こうした世界的な大都市が壊滅的な被害を受ければ、世界経済にも打撃を与えます。

 

・21世紀じゅうにプエルトルコ近海で大地震が起きる可能性は10パーセント超といわれています。

 

3土壌劣化   近代農業は土壌の質の低下を招きます。劣化のスピードは、自然回復できるスピードの10〜20倍といわれています。健康な土壌を維持するための根本的な解決策なしでは、今後、農業にかかるコストは莫大なものになってしまいます。

 

4磁気嵐  送電網や衛星、あらゆる電化製品を不能にする威力を持ちます。大規模な磁気嵐が起きる可能性は100年に一度といわれています。

 

<オルターナティブ・ワールド><「2030年」4つの異なる世界>

<2030年のシナリオ1 「欧米没落型」 アメリカ・欧州が対外的な力を失い、世界は大きな混乱期に移行

・「政治的にも経済的にも世界を牽引するエンジン役を果たしてきた米国と欧州が、その能力を完全に失ってしまう」というのがこのシナリオです。

 窮地に陥った欧米諸国は内向き姿勢を強め、グローバル化の動きは止まってしまいます。ここで紹介する4つのシナリオのなかでは最も悲観的な予測です。

 

“第三次世界大戦”が始まるというような、より最悪のシナリオを想定できないわけではありませんが、確率は極めて低いと思われます。第一次・第二次世界大戦が勃発した時代とは異なり、世界各国間の相互依存関係がとても強くなっているからです。本格的な戦争に突入して益を得る国はほとんどありません。

 

・とはいうものの、「欧米没落」型のシナリオが予測する世界像は、かなり悲惨なものです。4つのシナリオのなかでももっとも楽観的な「米中協調」型と比較すると、2030年の世界が稼ぎ出す収入は27兆ドルも小さくなってしまいます。この数値は、現在の米国経済とユーロ圏経済を合わせた規模に匹敵します。

 

・このシナリオでは、米国も欧州も世界のリーダーとして振る舞う能力、もしくはその役割を果たすことへの関心を失います。

 

・2020年までに、自由貿易圏はほとんど姿を消してしまいます。

 

・一方、中国やインドのような新興国は経済成長を続け、世界経済成長の約4分の3を担うようになります。ただし、中国もインドも政治と経済システムの近代化に失敗します。政治腐敗、インフラ基盤や金融システムの弱さなどが仇となり、経済成長に急ブレーキがかかります。例えば、中国の場合、経済成長率は現状の8パーセントから2030年には3パーセントに落ち込んでしまいます。

 

・(米国の役割)内向き姿勢を強める。アメリカの世論は自国が世界のリーダー役であることに関心を失う。疫病発生後は、孤立主義も台頭する。

 

・(中国)政治、経済の構造改革に失敗。政治腐敗や民衆暴動が重荷となり経済成長は落ち込む。政府は国粋主義、排他主義の色を強める。

 

・(不安定地域)中央アジアや中東で統治力が低下。疫病の拡散で東南アジア、インドやアフリカの一部、湾岸諸国などが情勢不安に陥る。

 

<2030年のシナリオ2   「米中協調」型 第3国で勃発した地域紛争への介入を機に、米中の協力体制が確立する>

・「米中協調」型は、4つのシナリオのなかでもっとも楽観的な予測です。米国と中国がさまざまな場面で協力できるようになることで、世界経済全体が押し上げられるという筋書きです。

 

 世界経済の収入は2030年までに約2倍の132兆ドルに拡大します。新興国が高成長を維持しながら、先進国経済も再び成長期に入ります。米国人の平均収入も10年で1万ドル増え、「アメリカンドリームの復活」が語られるようになります。

 

・(中国)ソフトパワーが強化され、民主化が進む。世界機構でもアジア地域の仕組みでも重要な役割を果たす。

 

<2030年のシナリオ3   「格差支配」型  経済格差が世界中に広がり、「勝ち組」「負け組」が明確に。EUは分裂>

・このシナリオは、国際情勢が世界中で広がる「経済格差」に左右されるというものです。

 国内でも国家間でも、経済格差が広がってしまいます。2030年に向けて、世界全体としては豊かになりますが、人々の「幸福度」は下がります。「持てる者」が富を独占し、「持たぬ者」はますます貧しくなるからです。こうした環境下では、政治や社会は不安定になります。

 国家間では、「勝ち組」の国と「負け組」の国が鮮明化します。米国は、勝ち組の代表格です。ほかの国々が弱体化するなかで、安価な国産シェール系燃料の恩恵で経済が回復するからです。ただ、孤立主義的な傾向を強め、「世界の警察官」としての役割には関心を示さなくなります。

 

・(中国)都市部と農村部の経済格差が拡大し、国民の不満が高まる。共産党政権は支持を失う。毛沢東主義が再台頭し、党は分裂の危機に瀕する。

 

<2030年のシナリオ4   「非政府主導」型  グローバルな人材がネットワークを駆使して世界を牽引する時代に

・このシナリオでは、政府以外の機関や人々が、世界のリード役となります。例えば、非政府団体(NGO)、大学などの教育機関、富裕な個人などです。

 テクノロジーの進歩で、個人や小さな団体でも大きな成果を挙げられる環境が整います。また、課題によっては自由自在に小さな団体同士が連携しあうといったことも簡単にできるようになります。大学などでは国境を越えた人材交流が盛んとなり、グローバル規模で“同窓生”が生まれるようになります。こうした人材が、非政府の団体や個人をつなぐカギとなります。

 

・世界規模でエリート層と中間所得者層が増加することで、グローバルな世論が形成されやすくなります。環境問題、貧困、腐敗撲滅といった課題に、世界中の人々が一丸となって取り組みます。

 

・非政府主導型の社会では、課題ごとにうまくいく場合といかない場合の差が大きくなりそうです。うまくいく場合には、政府が対応するよりも迅速に問題解決に取り組めますが、その一方では大国の反対にあって何も実現できないケースも出てくるかもしれません。

ほかの4つのシナリオと比べると、経済は「米中協調」型に次ぐ成長をみせます。また、「欧米没落」型や「格差支配」型よりも協調ムードが高く、国際社会は比較的安定したものになります。

 

・(中国)一党独裁体制の考え方から抜け出せずに、国際社会で孤立。

 

 

北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。(5)

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 14:22

 

 

『未来を透視する』

(ジョー・マクモニーグル) FBI超能力捜査官

(ソフトバンク・クリエイティブ)2006/12/21

 

 

 

<気象変動

・来るべき気象変動により、2008年からこの台風の発生回数は増えていくと私は、予想している。とくに2011年は過去に例を見ない台風ラッシュとなり、大規模な暴風雨が吹き荒れる深刻な年になるとの透視結果が出ている。この台風ラッシュは、2012年にずれこむかもしれないが、可能性は低い。嵐の増加を促す地球の温暖化は、現在も急速に進行中だからである。

 

・2010年から2014年にかけて、また、2026年から2035年にかけて、平均降雨量は年々560〜710ミリメートルずつ増加する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけては、380〜530ミリメートルずつ減少する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけて、平均降雪量は300〜550ミリメートルずつ増加する。

 

 

 

『未来を透視する』   ジョー・マクモニーグル

ソフトバンク・クリエイティブ    2006年12月26

 

 

 

<日本の自然災害>

<2010年、長野で大きな地震が起きる>

・透視結果を見てもうろたえず、注意程度にとらえてほしい。ただし、最悪の事態に備えておいて、何も起こらないことを願おう。こと天災に関しては、透視は間違っているほうがありがたい。

 

<今後、日本で発生する大地震>

2007年  高槻市  震度6

2008年  伊勢崎市 震度6

2010年  長野市  震度7

2012年  伊丹市  震度6

 

2018年  東京都  震度6

2020年  市川市  震度6

2037年  鈴鹿市  震度7

 

・噴火や地震にともなって海底では地盤の隆起や沈降が起きる。そして、膨大な量の海水が突然動きだし、衝撃波となって陸地の海外線へと進行する。

 

・遠洋ではあまり目立つ動きではないが、浅瀬に入ると、衝撃波は巨大な津波となって陸地を襲い、都市部などを徹底的に破壊してしまう(波の高さはときには30メートル以上になることもある)。

 

・内陸へと押し寄せる力がピークに達すると、今度は海に戻り始め、残された街の残骸を一切合財引きずりこんでいく。警告もなしに、突然襲ってくれば被害はとりわけ甚大となる。

 

・幸い日本には、優良な早期警戒システムがあるのだが、海底地震が発生して警報が発令されてから、津波が押し寄せる時間は、残念ながらどんどん短くなっている。

 

<日本を襲う津波>

2008年夏   11メートル

2010年晩夏  13メートル

 

2018年秋   11メートル

2025年夏   17メートル

2038年初夏  15メートル

2067年夏   21メートル

 

日本は津波による大きな被害を受けるだろうなお、波の高さが10メートル以上に及ぶものだけに限定している)。北海道の北部沿岸の都市部は特に津波に弱い。徳島市、和歌山市、浜松市、鈴鹿市、新潟市、石巻市も同様である。このほかにも津波に無防備な小都市は数多くある。

 

<土地>

・気象変動とともに、日本の土地問題は悪化しはじめる。沿岸部での海面上昇と、暴風雨の際に発生する大波によって、低地の村落と小都市の生活が脅かされるようになる。堤防や防壁といった手段は効力を発揮しないため、2012年から2015年のあたりまでに多くの人が転居を余儀なくされるだろう。

 

 

 

『ドラッカーの遺言』

ピーター・F・ドラッカー 講談社    2006/1/20

 

 

 

・情報化が進展する新時代の世界経済のもとで、最も苦労する国は日本である―――。

 

<時代の変わり目に入る自覚を>

・重要なのは、「時代の変わり目」にいま自分がいるということを明確に認識できることです。

 

<日本の“いま”>

<20世紀の歴史を作った国>

・かつて私は、「隆盛を極めた日本の歴史こそが、20世紀の世界史そのものであり、現在の世界経済を生み出したのは日本である」と主張しました。どんな側面を採り出しても、いかなる観点から分析しても、日本が他の国に比べ、少なくとも同等か、それ以上の成功を収めてきたからです。

 

<通用しなくなった武器>

・しかし、先に詳しく紹介した「時代の変化」が、あなたたちの国を苦しめています。前世期には万能の武器とも思えるほど威力を発揮し、日本をかつてない大成功に導いた旧来の手法が適用しなくなり、あまつさえ足かせになってしまう状況が訪れたからです。

 

<「日本の危機」の嘘>

・「失われた10年」という言葉に代表されるように、この十数年間、「日本が危機的状況に瀕している」という言われ方が幾度となく繰り返されてきました。――明らかな間違いです。日本が直面しているのは危機ではなく、時代の変わり目=移行期だからです。

 

<時代は変わった>

<変化を拒絶してはならない>

・日本がいますぐ取り組まねばならない課題――それは、時代が変わったことを認め、その変化に対応していくための意識改革です。それでは、日本が直面している変化とは何でしょうか。

 

<保護主義死す>

・一つめの変化は、日本を成功に導いてきた原動力である「保護主義」が適用しなくなったことです。情報がグローバル化し、トランスナショナルな経済の勃興で一国内での金融政策が無力化したことはすでにお話ししましたが、まさしくこの二つによって保護主義は息の根を止められました。

 

<情報革命に勝てない>

・かつては自国の農業を守るため、そして現在の先進国では製造業を守るために、保護主義的な政策が採られることがままあります。しかし、グローバル化した情報=すなわち情報革命と、保護主義とは、互いに相容れないものであることを十分に認識しなくてはなりません。

 

<自身の歴史を知らない日本>

・保護主義とはすなわち「変化への拒絶」ですから、新しい時代への入り口で足かせとなるのは自明の理であると言えるでしょう。保護主義と同様に前近代的な旧来の因習を引きずり、日本の変革を阻害しているのが官僚システムです。

 

<ローテーション制度を導入せよ>

<強固な防護壁>

・保護主義に絡めて一言申し添えるならば、最も効果的に日本を外部から保護しているのは「言語」であるということです。難解で、他の言語とは大きく異なった特徴を持つ日本語を母語にしていることは、関税など、他のいかなる保護政策よりも効果的に日本を守ってくれています。

 

<大いなる遺産>

・日本で外国人が務めることができるのは、経営トップとしての役目だけでしょう。現場の実務を担当するには言葉の壁が高すぎ、結果的に仕事は日本人が行うことになる。日本語の壁は、外部に対するかくも強力な盾の役割を果たしているのです。

 

<「言葉の壁」が作る影>

・しかし、言葉の壁に守られていることは、あなたたちの強みであると同時に、弱みであります。ただ、一つグローバル化された存在である情報の多くは、世界の主要言語たる英語で流通されています。先に紹介したインドの例とは対照的に、日本人は情報へのアクセスに苦労する可能性があります。

 

<”仕事“に起こった変化>

<進行しつつある二つの変化>

・日本が直面しているもう一つの大きな変化、すなわち労働市場で進行しつつある変化についてお話ししましょう。

 労働市場の変化には二つの側面があり、「労働の質」と「労働を担う世代」の両面で進行しています。

 

<国際競争におけるただ一つの尺度>

・「質」の変化としては、ブルーカラーが担ってきた「労働集約」的な仕事が重みを失い、ホワイトカラーが中心を成す「頭脳集約」的な仕事、すなわち「知識労働」がますます重要性を増してきました。

 私はかねて、現代の国際競争において意味を持つのは唯一、「知識労働における生産性」のみであると指摘してきましたが、その傾向がますます強まっています。

 

<企業に起こった変化>

・労働の質を劇的に変えた原因は、企業に生じた大きな変化にあります。バブル期の日本企業に代表されるように、かつての国際企業はさまざまな国にできるだけ多くの資産を「保有」することを重視し、いかに資産――土地であれ、企業であれ――を増やすかに狂奔しました。

 しかし、21世紀の国際企業が最重視しているのは「戦略」です。いかに効率的に経営できるか戦略を練り、研究・開発をコントロールしていくかに知恵を絞る頭脳労働=知識労働が、その中心を成しているのです。

 実際アメリカでは、すでに単純労働的な仕事はなくなっており、製造業関連の労働者数は10パーセント強に過ぎません。他方、日本ではいまだに就業人口の20パーセントほどを占めています。

 

<飛行機の中で過ごす人生はムダ>

・新しい時代の製造業は労働集約型ではなく、頭脳集約型のものになるからです。アウトソーシングには不向きで、プロジェクトに従事する人間が顔と顔を突き合わせて、直接やりとりすることで進捗が見込めるタイプの仕事になります。

 

<いま求められている経営構造>

・議論をすべきは「雇用の輸出」に対する不安についてではありません。事業計画を立案し、設計やデザインを考え、マーケティングや研究開発に知恵を絞ること、そして自ら手がける必要のないものを選別してアウトソーシングすること――すなわち、「戦略」を管理する経営構造の確立こそ、知識労働時代の最も重要な課題であるべきなのです。

 

<20年後の日本に期待する>

・この課題を乗り越え、知識労働の生産性向上に努めてゆけば、20年後の日本も、いまと変わらず世界の製造業のメインパワーであり続けるでしょう――計画、設計とマーケティングなど、高度な頭脳だけを国内に残す形で。

 

<新しい時代の企業像>

・新しい時代の国際企業は、従来の「すべてを自ら保有する形」から、「事業提携や合弁を基盤とした戦略型」にシフトします。従来の西洋の企業より、日本の得意とする経営手法に近いものと言えるでしょう。

 日本の企業は、きわめて明確に、新しい企業像を模索する方向に向かっている――私はそう考えています。

 

<知識労働の生産性をいかに上げるか>

・それでは、知識労働者の生産性を上げるには、何をすればよいのでしょうか。過去30年間にわたってこの問題に取り組んできた経験から見出した、いくつかの事実についてご紹介しておきましょう。この問題の大前提として、現代の“知識”が、その定義上、高度に専門化・細分化していることを把握しておかねばなりません。

 

<昇進制度を整備せよ>

・知識労働者のための昇進制度を整備する必要があるでしょう。

 

・知識を生産的にすることが、競争を可能にするただ一つの方策である。

 

<日本が進むべき道>

<情報経済で立ち後れた国>

・しかしながら、日本が直面している問題は、経済の停滞ではありません。問題は、あなたたちの国が情報技術の分野、ひいてはグローバル化した情報に基礎を置く世界経済=情報経済の進展の中で、ひどく立ち後れてしまっている点にあります。

 

<最も苦労する国>

・国際的な金融機関や製造業においては強みを持つ日本ですが、革新技術や情報の分野でリーダーになり得ていません。情報経済が主軸となる今後の世界経済の中では、日本が最も苦労する国になるでしょう。

 

<「日本の台頭」の本質>

・第2次世界大戦後の日本が強大な力を発揮し、歴史上稀に見る発展をなし得たのは、自国内で事業を行い、独自の伝統的経営手法と労働力を保ちつつ、西洋の最新技術を導入することに成功してきたからです。日本の台頭とは、「和洋の統合に成功した企業の台頭」でした。

 

・情報経済が主軸となる新時代の世界経済のもとで、最も苦労する国は日本である。つねにイノベーションを追求し、新しい価値を生み出すことでしか、日本が生き残る道はない――。

 

<絶えざるイノベーションを>

・東洋に属しながら西洋の一部になり得たことが、日本を成功に導いた最大の要因ですが、その結果、日本は非常にハイコストな国になってしまいました。ハイコストな日本が生きていくためには、絶えざるイノベーションと、それによって生み出される新しい価値を輸出し続けていくことが要求されます。

 

<情報技術をリードする存在になれ>

・日本には情報技術に関する潜在能力はありますが、いまだ成果を挙げることができずにいます。情報技術の分野でイノベートする術を学び、進展する情報経済の中でリーダーとならなければ、日本が生き残る道はないでしょう。

 

<チャンスに目を凝らせ>

・あなたたちの多くが「問題重視型」の思考様式に囚われていて、「機会重視型」の発想を持っていないことを危惧しています。

 

<変化の陰に好機あり>

・繰り返しになりますが、私たちはいま、転換期に生きています。ところが、多くの人々は、そのことを理解していません。変化は予測できず、理解することも困難で、みなが考える常識に反する形で起こるからです。しかし、変化した現実に考え方をすり合わせていく過程にこそ、好機は訪れます。

 

<成果を挙げる唯一の方法>

・絶えざるスキル・アップを達成するために最も重要となるのは、自分の強みを把握することです。自分が何を得意とするかを知り、磨きをかけていく――これこそ個人のイノベーションの要諦であり、成果を挙げ続けていくための唯一の方法です。

 

・ところが現在では、学校教育の修了時こそ、真の意味での学習の開始時期を指し示しているのです。

 

<「株主資本主義」の嘘>

・株主の利益を最大化することに努めるこの考え方は、事業における最優先順位に混乱を生じさせます。事業にとって、あるいは経営者にとって、最優先すべきは決して株主ではありません。経営者が自身や株主の利益を考え始めたら、決して事業がうまく回転していくことなどありえないのです。

 

・20世紀の著述家で、ピーター・ドラッカーほど、より多くの人に、より甚大な「良い影響」を与えた人物はいないでしょう。世界中のどこでも、経営者が労働者に存分の腕を振るわせているところには、ドラッカーが存在しています。経営者が「その人間性で人を導き」「結果を重視して経営する」ところには、ドラッカーの存在があるのです。従業員がコストではなく“パートナー”として扱われているところにはドラッカーの存在があるのです。

 

 

 

『ジュセリーノ 未来予知ノート』 

(ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース)

(ソフトバンククリエイティブ)2007/12/18

 

 

 

ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルースの預言

(・以下はブラジルの夢見のコンタクティが神のような者から授かった、ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルースの預言された内容です。)

<「予言されるイベント年表(日本)」>

 

2008年8月6日;東京でM6.5の地震が起きる

2008年8月27日;台風が日本と中国・韓国を直撃。多くの犠牲者と家屋を失う人が出て来る

2008年9月13日;日本の名古屋でM8.6の東海地震が発生し、死者は600人に及ぶ、3万人が家を失う(ただし中国の海南島付近で同日にM9.1の地震が起きれば、日本の地震はない)

2008年9月;日本で鳥インフルエンザが拡大し、死者が出る

2008年10月;地震が原因で、柏崎刈羽原子力発電所で放射性物質が漏れる

2009年1月25日;大阪・神戸でM8.2の地震があり、50万人の死者が出る

2009年11月;地震により数千人の死者が出る

2010年5月14日;東京でM7.7の地震があり、大きな被害が出る

2010年9月15日;関東でM8.4の大地震があり、新たな関東大地震となる

 

2011年;日本経済が破綻

2012年;大阪でM8.9の大地震が起き、多数の死者が出る

 

2015年;日本の夏期気温がセ氏58度に達する

2017年;日本と中国で資本主義経済に代わる新しい経済システムが稼働しはじめる

2018年;日本の東海地方でM10.6の巨大地震が起きる(6月21日)

2029年;日本の新幹線が事故を起こし、500人が死亡する(4月15日)

2030年;日本列島は火山噴火とM9.8の大地震によって崩壊する(9月28日)

 

2038年; 日本からハワイ、オーストラリアまでの島国は地震と火山噴火で海中に沈む。その後、人々は海底から隆起した新しい陸地に住むことになる。

2043年;世界人口の8割以上が消滅する。

 

 

 

『未来仏ミロクの指は何をさしているか』

あなたと日本を破滅の近未来から救う書

2012年・25年・39年の秘予言 

五島勉   青萠堂   2010/3

 

 

 

<2012年、2025年、2039年、迫り来る危機に瀕して、われわれを救う道は……>

•2012年マヤの呪いの予言は疫病の蔓延か、大災害か—―

•2025年、「日本の大惨状が見える」と予測したアメリカ国家情報委員会—―

•中国の予言書「推背図」に描かれた2039年の姿――

•釈迦の「法滅」予言は5年・8年・15年後に襲う—―

•ノストラダムス予言はなぜ2年遅れて的中したか—―

•そしてアメリカ屈指の予測機関「ハドソン研究所」の指摘、シンギュラーポイント—―etc.

 

<釈迦の「法滅・隠没」の予言>

・このBC386年説・383年説をとると、その2500年後は西暦2114年・同2117年になる。そうならば釈迦はそのころを、「法滅・隠没」 の時代、生きるにも死ぬにもつらい救いのない時期だと予知していたことになる。まだ100年以上先の話だが、やりきれない予知だ。

 ただ、そこまで先を見なくても、右の小乗仏教からの説、「BC485年に亡くなった」をとると、その2500年後は西暦2015年になる。また右の欧米学者たちの科学的割りだしによる説、「BC478年か477年、または475年に亡くなった」をとると、その2500年後は西暦2022年か2023年、または2025年。

 

・だからここで、コケむした化石のように見えていた釈迦の「法滅・隠没」の予言は、2500年の時空を一瞬にこえて、私たちの2022年・2023年・あるいは2025年ごろの生活をおそい、だから最もリアルな近未来の衝撃予測と結びついてくるのだ。

 

<超CIA予測では2025年、日本は大惨状

・その衝撃予測の第一は、ずばり「2025年、変質する世界」(Global Trends 2025:A Transformed World)と題されたアメリカ国家情報委員会(NIC)の最新の秘密レポートだ。

 

 NICは有名なCIA(アメリカ中央情報局)の上にある特殊機関で、CIAのほか、いくつものスパイ組織を使い、各国から軍事や政経・社会の深い情報を集めている。それをもとに、世界と人類がこれからどう変わっていくか、その中でアメリカはどう進むべきか、どうすればトップであり続けられるか、の精密な予測と戦略を立てている。

 その影響力は大きく、それに比べればアメリカ大統領や各省の長官などは、シナリオどおりにドラマを演じている演技者でしかない、ドラマを組み立てている影のシナリオライターはあくまでNICだ、という声が情報通の間にはあるほどだ。

 

・そんなNICが、2008年の暮れに、それまでの秘密データとその後の見通しをまとめて、右の2025年世界予測レポートを出した。ホワイトハウス内部などのごく限られたメンバーにだけ配った。それをニューヨーク在住の日本人ジャーナリスト原口健一氏がスクープ、森下香枝記者と協力して、一部分を2009年春の週刊朝日で発表したのだ。

 それをベースに、ほかの国際ジャーナリストから聞いた話や私の補足的な取材もあわせ、このNIC予測を掘ってみる。すると、その大半を占めるシビアな予測群の中で、最もシビアな予測として浮かび上がってくるのが、アメリカの最大情報機関から見た「2025年の日本のさんたんたるありさま」である。

 そこには、今はまだかろうじて声価を保っている大国日本の姿はもうどこにもない。かつて16世紀、世界に覇をとなえたスペインやポルトガルが、現役の大国としては今すっかり退場してしまったように、2025年の日本も、大国の列からは退場させられるか、やむなく自分から退場することにNICレポートではなっている。

 

・その原因は色々あるが、なんといっても底なしの少子化と高齢化が一番痛い。今の日本ではまだ1人の老人に対し、その生活を支える生産人口は2人かそれ以下しかいなくなる。

 だから経済は思うように拡大できず、車も住宅も少なくとも国内では思うように売れず、日本の最大の武器だった国際競争力も「最悪」になるだろうとNICは見る。しかも内部からそうなるだけでなく、外部からも2025年、衰えた日本に対して、かつてない物すごい外圧がおそう。

 

<中国予言書「推背図」の予告する四行詩>

<古代中国の「己未(つちのと・ひつじ)」の年、2039年は米中ロボット大戦を暗示>

・だがその後の徹底した中央への富の集中で、中国パワーは今いくつもの点でアメリカを超えはじめた。前述の原潜艦隊や中性子ミサイル・衛星破壊テストの成功でもわかるように、いくつかの点では軍事的にもアメリカを追いこしそうになっている。

 さらに、衛星破壊テストでわかってきたことだが、中国は少なくとも数年前から、軍事力の中枢の全オートメ化、軍隊や兵器のロボット化に乗り出している。それが完成した暁には、いざ世界戦争の開戦と言うような時、まず相手国の衛星全部を攻撃衛星で破壊、それから各種のロボットを主力とするオートメ軍団が、アジアや太平洋を短時間で制圧するシナリオを描いているようだ。

 

・しかも繰り返すが、それはそうなる前に「干戈未接禍連天」、つまりまだ地上で戦っていないうちに災厄が天に達する、というサブ予言ともなっている。

 これは2039年ロボット大戦が起きるよりも早く、人々が知らないうちに、たとえば米中の秘密衛星どうしが超高空でひそかに自動的に開戦、といった危機を予言しているようにもとれる。

 あるいはそれによる上空からの災害(注・軍事衛星の多くは小型原子炉を積んでいる)が、突然降ってくるとか。それとは関係なく、もう戦争どころではないような地球大異変が、その時世界各地で起こるとか。そういう大異変と上空災害と戦争の複合とか。

 

・その予測のもと、それぞれ数百から数千の新型核をかかえて睨みあう米ロ中。その管理から外れて火を噴きそうなインド・パキスタン・イラン・イスラエルの数十発の核。北朝鮮の核がテロリストにも渡りだしている現実。加えて温暖化と氷河期と新ウィルスと一部の人の心の狂乱までが重なりだした現状。これらも現実であると同時にペンタゴンの予測に近く、仏教の法滅予言やイエスの終末予言にも近いのだ。

 

<ノストラダムスの予言は、なぜ2年遅れて的中したのか>

・そうした予言と現実が重なりあい、大戦や大災害や疫病も重なったあげく、人類は致命的な大破局を迎える。それは1999年に来る、とノストラダムスは考えた。彼は16世紀フランスの優れた医者で大予言者で、生涯に書いた予言詩はおよそ1000篇。その予言集のラストに近い一篇に、右の致命的な大破局のことを彼は次のように書いた。

 

 1999年7の月

 恐怖の大王が空から来るだろう

 アンゴルモワの大王を蘇らせるため

 その前後、マルスは幸福の名のもとに支配するだろう

 

 簡単な4行詩だが意味は謎だった。特に2行目の「空から来る恐怖の大王」とは何か。この謎を彼の死後、各国の研究者たちは代々追求し、さまざまな解釈を出した。昔の解釈では、それは空から来る大自然の異変や大噴火、天の神の裁き、星の衝突、宇宙人の襲来、多くの爆撃機による空爆。

 現代の解釈では、爆撃機からの核兵器の投下、原発事故の放射能、上空からの激烈な汚染、第3次世界大戦の核ミサイル、核戦争のあと厚い死の雲が世界をおおう“核の冬”。

 私もこれらの解釈を参考に、「恐怖の大王は上空にたまる強毒性のスモッグか、数千の核ミサイルを射ちあう破滅的な大戦のことだ」と、自分の解釈書に書いた。

 

・そのため、「そら見たか、恐怖の大王なんてインチキだ、ノストラダムスはインチキだ、その解釈もインチキだ、破滅予言は全部インチキだ」と非難が集中した。

 

・しかし、実はその時、欧米の十数か所のアジトにこもったアルカイダのテロ軍団の主力は、複数の大型旅客機をアメリカ国内で乗っ取って、最も中心的な数ヵ所の目標へ突っこむ作戦の最後の詰めに、すでに入っていたのだ。

 その計画はまさに1999年から始まり、中々実現までは進まなかったが、「もうこれ以上は待てん、今秋中に必ずやれ」と、2001年夏にビン・レディンが最終指令。

 これを受けたアルカイダ自爆決死隊のAグループとBグループが、ついに2001年9月11日、アメリカ国内線の大型旅客機2機を乗っ取って、ニューヨークの世界貿易センター、2つの超高層ビルのど真ん中へ突っこんだ。

 Cグループはペンタゴン(米国防総省)の一画に突っこんだ。DグループとEグループは、スリーマイル島原発と核物質の貯蔵庫と米軍コンピュータの中枢へ突っこむはずだったが、乗客の必死の反撃によって未遂に終わった。

 

・これがもし既遂だったら、核の被害はチェルノブイリの数倍になり、米本土の少なくとも半分、悪ければ世界の半分くらいに死の灰が降った。米軍の世界連絡網も分断されていた。そうなったらアルカイダは中東のテロ国家群と連携し、イスラエルと中東米軍に、あらゆる方法で総攻撃をかける密約ができていた。

 アメリカ首脳部はこれを、世界貿易センター崩壊の直後に、秘密情報スタッフの緊急分析で知って緊迫。折悪しくブッシュ大統領はフロリダへ出張中だったので、留守をあずかる当時のチェイニー副大統領が決断し、極秘前略「デゥームズディ・プロジェクト」の発動に初めてふみきった。

 

<エリカだけが「ノストラダムスと9・11」を解読していた>

・しかしわれわれノストラダムス予言の研究者は、どの国の研究者もほとんど全員、そのような9・11の突発を予想できなかった。まして、そのような空からの未曽有の自爆テロと、「1999年7の月、恐怖の大王が空から来る」のノストラダムス予言の間に、恐るべき関係が隠されていると気づいた研究者は、事前には一人もいなかった。

 いや、正確にいえば、気づいた研究者が一人だけいた。それは英国の地味な主婦作家でオバさん研究者の、エリカ・チータムという人だった。

 彼女は、なんと9・11が起こる28年も前、1973年に出した彼女のささやかなノストラダムス解説書の中で、「空から来る恐怖の大王」の正体を、すでに、ほぼ完全に解ききっていたのだ。

 ノストラダムスの「恐怖の大王」の正体。それは「ニューヨークの“センター”の複数の超高層ビルか複数のタワーを、空から爆発の炎とともにおそってくる“テロの大王”のことだ」と。

 

 

 

北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。(4)

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 14:21

 

 

『21世紀の歴史』   未来の人類から見た世界

ジャック・アタリ    作品社     2008/8/30

 

 

 

<三つの波が21世紀を決定する>

<2050年の世界は、一体どうなっているのであろうか>

・現状はいたってシンプルである。つまり、市場の力が世界を覆っている。マネーの威力が強まったことは、個人主義が勝利した究極の証であり、これは近代史における激変の核心部分でもある。すなわち、さらなる金銭欲の台頭、金銭の否定、金銭の支配が、歴史を揺り動かしてきたのである。行き着く先は、国家も含め、障害となるすべてのものに対して、マネーで決着をつけることになる。これはアメリカとて例外ではない。世界の唯一の法と化した市場は、本書で筆者が命名するところの<超帝国>を形成する。この捉えがたい地球規模の超帝国とは商業的富の創造主であり、新たな狂気を生み出し、極度の富と貧困の元凶となる。

 

<こうして、人類は自らの被造物であることをやめ、滅び去る>

・人類がこうした狂気にとらわれ、悲観的な未来にひるみ、暴力によってグロ−バル化を押しとどめようとするならば、人類は頻繁に勃発する退行的な残虐行為や破滅的な戦いに陥ってしまうであろう。この場合、今日では考えられない武器を使用し、国家、宗教団体、テロ組織、<海賊>が対立しあうことになる。本書において筆者は、こうした戦闘状態を<超紛争>と呼ぶ。これも人類を滅亡へと導くであろう。

 

・最後に、グローバル化を拒否するのではなく、規制できるのであれば、また、市場を葬り去るのではなく、市場の活動範囲を限定できるのであれば、そして、民主主義が具体性を持ちつつ地球規模に広がるのであれば、さらに、一国による世界の支配に終止符が打たれるのであれば、自由・責任・尊厳・超越・他者への尊敬などに関して新たな境地が開かれるであろう。本書では、こうした境地を<超民主主義>と呼ぶ。

 

・今後50年先の未来は予測できる。まず、アメリカ帝国による世界支配は、これまでの人類の歴史からみてもわかるように一時的なものにすぎず、2035年よりも前に終焉するであろう。次に超帝国、超紛争、超民主主義といった三つの未来が次々と押し寄せてくる。最初の二つの波は壊滅的被害をもたらす。そして、最後の波については、読者の皆さんは不可能なものであると思われるかもしれない。

 

・筆者は、この三つの未来が混ざり合って押し寄せてくることを確信している。その証左に、現在においてもすでに、これらが絡み合った状況が散見できる。筆者は2060年ころに超民主主義が勝利すると信じている。この超民主主義こそが、人類が組織する最高の形式であり、21世紀の歴史の原動力となる最後の表現である。つまり、それは<自由>である。

 

<未来の歴史を記述することは、可能か>

・現在、未来について語られている物語の大多数は、すでに進行中の現象を演繹的に導き出したものにすぎない。

 

<2035年―<市場民主主義>のグローバル化とアメリカ帝国の没落>

・まず、全ては人口の大変動から始まる。2050年、大災害が起こらない限り世界の人口は現在より30億人増加して95億人になるであろう。もっとも豊かな先進国では、平均寿命は100歳近くに達する一方、出生率は人口の現状維持率を下回ることになる。

 

・いかなる時代であろうとも、人類は他のすべての価値観を差しおいて、個人の自由に最大限の価値を見出してきた。

 

・2035年ごろ、すなわち、長期にわたる戦いが終結に向かい生態系に甚大な危機がもたらされる時期に、依然として支配力をもつアメリカ帝国は、市場のグローバル化によって打ち負かされる。

 

・世界におけるアメリカの勢力は巨大であり続けるであろうが、アメリカに代わる帝国、または支配的な国家が登場することはない。そこで、世界は一時的に<多極化>し、10カ所近く存在する地域の勢力によって機能していくことになる。

<人類壊滅の危機―国家の弱体化と、<超帝国>の誕生>

・また、国家は企業や都市を前にして消え去ることになる。そこで<超ノマド>が土地もない、「中心都市」も存在しない、開かれた帝国を管理していく。本書ではこの帝国を<超帝国>と呼ぶ。超帝国では各人は自分自身に誠実であることはなく、企業の国籍も跡形もなくなる。また貧乏人たちは、貧乏人同士の市場を作る。

 

・アメリカ帝国の滅亡、気候変動にともなう被害の深刻化、また人々の領土をめぐる紛争の勃発、数多くの戦争が起こる以前に、こうした事態は当然ながら悲惨な衝撃的事件なくしては進行しない。

 

・さらに、超帝国の出現により、個人間の競争が始まる。石油、水資源、領土保全、領土分割、信仰の強制、宗教戦争、西側諸国の破壊、西側諸国の価値観の持続などをめぐって、人々は争うことになる。軍事独裁者は、軍隊と警察の権力を両用して権力を掌握するであろう。本書では、こうした紛争のなかでも、もっとも殺戮の激しい紛争を<超紛争>と呼ぶ。超紛争とは、前述したすべての紛争の終結を意味し、おそらく人類を壊滅させることになる。

 

<2060年―<超民主主義>の登場>

・2060年頃、いや、もっと早い時期に、少なくとも大量の爆弾が炸裂して人類が消滅する以前に、人類は、アメリカ帝国にも、超帝国にも、超紛争にも我慢ならなくなるであろう。そこで、新たな勢力となる愛他主義者、ユニバーサリズムの信者が世界的な力をもち始めるであろう。

 

・これらの制度・機構は、無償のサービス、社会的責任、知る権利を推進し、全人類の創造性を結集させ、これを凌駕する<世界的インテリジェンス>を生み出すであろう。いわゆる、利潤追求することなしにサービスを生み出す<調和を重視した新たな経済>が市場と競合する形で発展していく。これは数世紀前の封建制度の時代に、市場に終止符が打たれたように実現していく。

 

<市場と民主主義はいずれ過去のコンセプトとなるであろう>

<なぜ本書を執筆したのか?>

 

・しかしながら本書の目的は、もっとも高い可能性をもって未来の歴史を予測することにあり、筆者の願望を記述するといったことではない。むしろ筆者の思いとしては、我々の未来が本書のようになってほしくない、そして現在芽生え始めているすばらしい展開を支援したいというものである。

 

・これまでにも筆者は、次に列挙するものを、世間で一般的に語られる以前から予測してきた。

 

1、 太平洋に向かう世界の地政学的変化。

2、 資本主義における金融の不安定

3、 気候変動

4、 金融バブルの発生

5、 共産主義の脆弱性

6、 テロの脅威

7、 ノマドの出現

8、 携帯電話

9、 パソコン、インターネットといった現代のノマドが使用するオブジェの普及<ノマド・オブジェ>。

10、 無償とオーダーメイド・サービスの出現、特に音楽をはじめとした芸術の大きな役割、世界における多様性。

 

・本書は、筆者が長年の研究と思索、現実の経済・政治との実際的な関わりのなかからたどりついた結論である。

 

<21世紀を読み解くためのキーワード集 <保険会社>>

・アタリが重視する未来の産業は、娯楽産業とならんで保険業である。国家が衰退すると、個人は生活のリスクを保険会社にカバーしてもらうようになる。保険会社は被保険者に対して個人データから割り出した差別的保険料を適用し、徹底したリスク管理から巨額の収益をあげる。こうした息苦しい社会において娯楽産業は、人々に一抹のやすらぎを販売する。

 

・アタリの理念は、フランスを超過利得者の存在する社会から知識経済へ移行させることである。

 

・博学卓識のアタリは、毎日2時間半の睡眠で、好物のチョコレートを大量に食べながら、政治活動、ブログの更新、執筆活動、本書のキーワードの一つである「超民主主義」の実戦を含め、様々な活動に従事している。

 

 

 

『私は宇宙人と出会った』

 秋山眞人  ごま書房  1997年4月30

 

 

 

<宇宙人の未来予測(世界編)>

(中国)  

 

・中国はこれからの地球の変化の大きなポイントになっていく。とくに内乱が起こる可能性が強く、それが引き金となって第3次世界大戦へと進むかもしれない。香港の返還によって思想的・経済的な大きな遅れがあり、アメリカとの対立構図が更に強くなる。これは東洋文明対西洋文明の対立といってもいい。

また、2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある。

 

 

 

『こうして世界は終わる』

すべてわかっているのに止められないこれだけの理由

ナオミ・オレスケス  エリック・M・コンウェイ

ダイヤモンド社   2015/6/25

 

 

 

<文明崩壊をシュミュレーションする>

・設定は西洋文明(1540〜2093)の終焉から300年後。ここに示されているジレンマは、「知の申し子」である私たちが、気候の変化に関する信頼性の高い情報を持ち、いずれ危機的状況が訪れることを知りながら、なぜ適切に対処できなかったのかということだ。

 

 語り手である歴史家は、西洋文明は第二の暗黒時代に突入していて、そこに渦巻いていた“自由主義”という強迫観念に根ざした否定と自己欺瞞のために、大国が悲劇を前にして何もできなくなっていたと結論を下している。

 

・ではここからは、第二次中華人民共和国に住む未来の歴史研究家が、大崩壊・集団移動の時代(2073〜2093)を導くことになった「暗雲期」と呼ばれる時代(1988〜2093)の出来事について語る。

 

<北極で氷がなくなるのは「時間の問題」>

・夏に北極の氷がなくなるのは時間の問題であり、それは深刻な事態だと、科学者は理解していた。しかし実業界、経済界では、それがさらなる石油やガス開発のチャンスと見なされた。

 

<気温上昇4℃で、熱波と干ばつが状態になる>

・2001年、気候変動に関する政府間パネルは「大気中の二酸化炭素濃度は2050年に倍になる」と予測した。

 実際は2042年に、そのレベルに達してしまった。科学者は気温が2℃から3℃上昇するマイルドな温暖化を予想していたが、実際には3.9℃上昇した。

 もともと予測自体は単に議論のための数字で、物理学的な意味は特になかった。しかし二酸化炭素濃度が倍になったのは、非常に重要だった。

 それに対応して気温上昇が4℃に達したとき、急激な変化が起こり始めたのだ。2040年には、熱波と干ばつは、ごくふつうのことになっていた。

 

・しかし海面の上昇は、この時点では地球全体で9センチから15センチにとどまり、海岸地域の人口はほとんど変わらなかった。

 

<「虫の大発生」で病気が爆発的に広がる>

・そして2041年の北半球の夏、かつてないほど熱波が襲い、世界中の作物が枯れ果てた。

 人々はパニックに陥り、大都市ではほぼ例外なく食料をめぐる暴動が起きた。栄養不良、水不足による大規模移民、そして虫の大量発生が重なって、チフス、コレラ、デング熱、黄熱病、さらにそれまで見られなかったウィルスやレトロウィルス性因子による病気が広く流行した。

 また虫の大発生によって、カナダ、インドネシア、ブラジルで大規模な森林破壊が引き起こされた。

 

<エネルギー・インフラはすぐには変えられない>

・また世界のエネルギー・インフラを変更するには10年から50年かかるが、そこまではとても待てない、ましてや大気中の二酸化炭素が減るのに必要な100年も待つのは無理だという声があがった。

 

<永久凍土が解け、シロクマが絶滅する>

・はたしてこれが急激な温度上昇によるものか、すでにぎりぎりの状態だったのかはわからないが、温室効果が世界的な臨界点に達した。2060年には、夏季の北極で氷が見られなくなっていた。

 

<海面上昇で、地球の「大崩壊」が起こる>

・その後の20年間(2073年から2093年)で、氷床の90パーセントがばらばらになって融解し、地球のほとんどの地域で海面が約5メートルも上昇した。

 そのころ以前から南極氷床より不安定と考えられていたグリーンランド氷床が、同じように解体し始めた。夏季の融解がグリーンランド氷床の中心部まで達し、東側が西側から分離した。その後に大規模な分裂が起こり、平均海面がさらに2メートル上昇した。

 

<「人口大移動」から全生物の7割が死ぬ>

・海面が8メートル上昇すると、世界の人口の10パーセントが住む場所を移動せざるを得なくなると予想されていた。しかしそれは過小評価だった。実際に移動したのは20パーセント近くにのぼった。

「集団移動」の時代と呼ばれているこの時期については不完全な記録しかないが、世界中で15億人が移動したと考えられている。

 海面上昇による直接的な影響による移動もあれば、気候変動の他の影響によるものもあった。

 

・このときの集団移動は、第二の黒死病流行の一因となった。新しい系統のペスト菌がヨーロッパで発生し、アジアと北米に広がったのだ。中世にペストが流行したとき、ヨーロッパには人口の半分を失った地域もあった。この第二の流行においても同じくらいの被害があった。病気は人間以外の生物にも広がった。

 20世紀には地上の生物種の目録をつくっていなかったので、正確な統計は不足しているが、全生物種の60から70パーセントが絶滅したという予測も、非現実的とは言えないだろう。

 

<なぜ中国は切り抜けられたのか?>

<「中央集権国家」が生き残った皮肉>

・「大崩壊」の破壊的な影響が現れ始めたころ、民主主義国家(議会制も共和制も)は、次々と起こる危機への対処を渋っていたが、やがて対処が不可能となった。食料不足、病気の流行、海面上昇といった現象が起こっても、これらの国家には市民を隔離したり移動させたりするインフラも、組織的な力もなかった。

 しかし中国ではやや事情が違った。他のポスト共産主義国家と同じく、中国も自由主義への道のりを歩んでいたが、強力な中央集権政府は残っていた。

 海面が上昇して海岸地域が危険にさらされたとき、中国はいち早く内陸に都市や村をつくり、2億5000万人を安全な高地へと移動させた。

 

・生き残った人々の多くにとって――これはこの話の最後の皮肉といえるが――中国が気候変動による災害を切り抜けたことは、中央集権政府の必要性の証明となった。そのことが第二次中華人民共和国(「新共産主義中国」と呼ばれることもある)の誕生につながった。

 立て直しを図った他の国々も、同じようなモデルを採用した。

 

<フィクションとして書く利点はたくさんある。>

・本書の語り手を第二次中華人民共和国の住人にしたのは、中国では一定期間、自由化と民主化に向かったあと、気候変動による危機に対処しなくてはならないという理由で、専制的な権力者が再び現れるという想像からです。

 

・中国文明は西洋文明よりはるかに歴史が長く、数多くの困難を乗り越えてきた。今の中国政府が持ちこたえるかどうかはわからないが、――国内情勢はかなり緊張している――中国と呼ばれる場所がなくなっている未来は想像できない。

 

・フィクションとして書く利点はたくさんある。一つには、ふつうの歴史研究家にはできないやり方でテーマをみせられること。フィクションはそれほど出展に縛られない。

 

・――本書の最大の皮肉の一つは、最終的に新自由主義体制では気候変動による災害を防ぐための行動を適切なタイミングでとれなかったこと、そして指揮統制という政治文化を持つ中国が、組織的に大規模な措置を行うことが可能で、国民を救えたということでしょう。このシナリオはかなり大胆な推測ですね。

 

・本書『こうして、世界は終わる』はどんなジャンルの本なのか、ひとことで説明するのは難しい、時代設定は西暦2393年。温暖化による海面上昇で西洋文明が崩壊してから、300年の時間がたっている。第二次中華人民共和国の歴史研究者が20世紀から21世紀(つまり私たちが生きている今現在)を振り返って近未来SF小説のように聞こえるが、災害のドラマチックな描写も、SFにはつきものの新しいテクノロジーもない(一つだけ、大気中の二酸化炭素量を減らすあるものを、日本人の女性科学者が開発したということになっているが)。

 

 

 

『いま、眼の前で起きていることの意味について』

―行動する33の知性

ジャック・アタリ   早川書房   2010/12/17

 

 

 

<現実に意味を与える>

・事件であれ自然現象であれ死であれ、あらゆることを説明のつかないままにしておけないのが人間の本質である。人間はみずからの歴史に理解できない要素があると、それがどんなに些細なつまらないものであっても、容認できたためしがない。理解しないとは予測できないことと同義であり、さらに言えば脅威を予測できないことを意味する。これではあまりにも心もとない。

 

・目の前の現実にどのような意味を与えるか、それを決めるのは、この世界の最終的な当事者である人間にほかならない。

 

<気候をめぐる諸問題>

<気候変動について分かっていることは何か>

・いまわかっているところでは、今世紀末までに地球の気温はおよそ2℃から6℃上昇する見込みです。2℃なら対処可能ですが、6℃となると影響は甚大です。

 気温が6℃高い地球がどのようなものか、我々にはまったくわかりません。さらに、これはあくまでも平均気温であって、地域によってはより深刻な危険にさらされるおそれがあります。簡単に言えば、北極または南極に近づけば近づくほど、温暖化が顕著になるのです。

 

・温暖化の概念が、現在問題となっている気候変動をやや単純に要約したものであることも忘れてはなりません。現実には暴風雨や熱帯低気圧といった異常気象の増加、少なくともこうした現象の深刻化が数多く付随しています。熱帯低気圧は年々勢いを増してヨーロッパを襲っているし、海面は予想を超える速さで上昇しています。加えて我々は、たとえば、“奇襲型気候”に備えておかなければなりません。暖流のメキシコ湾流の流れに変化が生じれば、フランスは温暖化ならぬ寒冷化に向かうおそれがあります・・・。

 

<気候の将来>

・今日では、化石燃料の燃焼によるCO2の排出と気候の変化とが関連していると考えられる。原因が何であれ、結果については一般に知られているとおりである。

 気候変動によって北極の流氷が消え、北極圏が深刻な変質を被るおそれがある。やがては移住を強いられる住民も出てこよう。他方、淡水の水源が発見されるとともに、石炭の鉱脈や油田が利用可能になるだろう。

 

・そして、地球の北と西を結ぶ交通が開け、中国・ヨーロッパ間、ヨーロッパ・カリフォルニア間の航路が大幅に短縮される。カナダ、ノルウェー、アメリカ、ロシアを含む沿岸8カ国は激しい競争を繰り広げるだろう。ナタリー・コシュスコ=モリゼが言うように、気候変動はまた北半球の海の寒冷化を引き起こし、その影響でメキシコ湾流が、そしてヨーロッパが寒冷化へと向かうかもしれない。

 

・標高の低い国々は洪水に見舞われるおそれがある。まずモルジブ共和国が犠牲になる。次いで、ヒマラヤ山脈とガンジス、プラーマプトラ、メグナの三河川とベンガル湾に挟まれ、もっとも高い地点が海抜47メートルしかない。約3億人の人口を抱えるバングラデシュの大部分が地図から消える。さらに、とりわけサハラ以南のアフリカの国々が水没すると考えられる。これによって2億人から20億人の“環境難民”が生じるという予測もある。

 

・気候が様変わりして温度が上がれば、水の(農業、人間、動物、自然、産業のための)需要は増える。だが水の一人あたりの可能供給は減っている。人口が増大し、農業に大量の水を使い(現在使用される水の70%以上)、水資源は増えず、人間は豊作物を直接口にするよりもそれを飼料として肉に変える事がほとんどだからだ。水の必要量は消費するカロリーに比例する。産業の場合も同じである。

 

・したがって、イスラエルをはじめとする国がすでに着手しているような農業用水の管理を採用し、海水を淡水化する技術を活用しなくてはならない。これからの問題は水が手に入るかどうかではなく、水に不自由する人々に水を買う経済的余裕があるかどうかになる。

 

・50年から100年先には、温暖化によってロシアと中国とのあいだに軍事衝突が起こる可能性がある。イスラム教を信仰する中央アジアの民族はすでにある程度、中ロ間の火種になっている。

 気候に及ぼす二酸化炭素の影響を減らすために、国あるいは国際機関によって炭素税が課され、その税収で世界のインフラを整備するしくみが実現するかもしれない。

 

・この先何が起ころうと我々が必要とするエネルギーの20から30パーセントは、30年後には代替エネルギーになるだろう。だが問題もある。提言に従って洋上に風車を建設していくと、フランスの海の景観は惨憺たるものになる。

 いま我々が持ち合わせている選択肢は、二酸化炭素で大気を汚すか、原子力発電によって生じる放射性廃棄物で地下を汚すか、の二つしかない。

 

・いまから50年もすれば、太陽光発電の技術は他のさまざまなエネルギーに完全に取って代わるだろう。現在の技術水準でも、サハラ砂漠の一部を太陽光パネルで覆えば、アフリカ全土にエネルギーを供給できる。

 

 

 

『未来を透視する』

ジョー・マクモニーグル ソフトバンククリエイティブ 2006/12/26

 

 

 

<自然災害>

<2014年〜2023年、ハワイ諸島で大きな火山活動が発生する>

 

・今後百年の間に以下に挙げる地域でほぼ間違いなく大きな地震が起こるだろう。いずれもリヒタースケールでいうと、少なくともマグニチュード8.5から8.8。まさに壊滅的な大地震だ。詳細は年表で示すが、年代は前後に5年位の誤差を見ておくのがいい。

 

2013コム(イラン)

2013〜2015ロサンゼルス

2018カタニア付近(伊シチリア)

2022シワス付近(トルコ)

 

2022〜2023サンフランシスコ

2026マハチカラ付近(ダゲスタン共和国)

2028ムルタン付近(パキスタン中央部)

 

2031メキシコシティ(メキシコ)

2033蘭州付近(中国)

2038グアテマラ・シティの東方280km

2039愛知県名古屋市と三重県松坂市の間

 

2041バルディビア(チリ南方)

2044トルヒーヨとチクラヨの間(ペルー)

2050ニューヨーク州の北部

2056ラパスから160km南方(ボリビア)

 

2056アムラバティ(インド中央部)

2056ミンダナオ島(フィリピン)

2061サンディエゴ(カリフォルニア)

2071ビスクラ付近(アルジェリア)

2077アンカレジとキーナイの間(米アラスカ)

2078衡陽(中国南部)

 

<2035年までに、米国では真水の確保が大きな問題となる>

・また、2030年までには、北米の低地、それも中西部の大河沿いの地域で、洪水がいまよりもはるかに頻繁に起きるようになる。

 

・気象変動と継続的な水位上昇の結果、2041年までに、世界中の大都市で一部区域が放棄されるか、居住・事業以外の目的に転換されるだろう。

 

・2050年の終わりまでに、世界中の沿岸部全域で平均水位の大幅な上昇が始まる。同時期に飲料水の確保も問題になるだろう。これに先立ち、2038年までに、平均海面の上昇が始まる。上昇の度合いはだいたい75センチから120センチメートルくらい。北極と南極の氷冠が急激に解け出すのが原因だ。融解現象はすでに始まっているが、2038年ごろにはさらに加速している。2080年までに、極地の氷冠はほとんど消え去るだろう。

 

・2055年までには、飲料水を運ぶ数多くのパイプラインが、南北のアメリカ大陸をまたがるようにして張り巡らされているだろう。

 

・気象変動のもう一つの影響として、ハリケーンの頻度と破壊力がぐっと高まることも挙げられる。米国では2025年までに、年間平均25から30回発生するようになり、少なくとも2回は壊滅的な被害をもたらすだろう。

 

<2041年、日本とハワイを結ぶ太平洋上に、新たに列島が隆起する>

・日本とハワイを結ぶ太平洋上の真ん中に、新たな列島が形成される。まず、海底火山の大規模な噴火活動が9年間続いた後、2041年に最初の島が海上にあらわれる。

 

 

 

『2050年の世界地図』  迫りくるニュー・ノースの時代

ローレンス・C・スミス   NHK出版  2012/3/23

 

 

 

<人類の未来にとって「北」の重要性が拡大することーを、まったく初めて見いだそうとしていた。>

・私の専門は気候変動の地球物理学的影響だった。現地で河川などの流量を計測し、氷河の先端を調べ、土壌サンプルを採取するなどした。 

 

・科学的研究から、北部地方(北半球北部)では気候変動が増大しはじめていることがわかったが、その結果、北部地方の住民と生態系はどうなるのだろうか。

 

・政治的および人口構造的な傾向、あるいは、海底の下に埋蔵されていると考えられている膨大な化石燃料については、どうだろう。世界各地で増大している、さらに大きな温暖化の圧力によって、地球の気候はどう変化しているのか。そして仮に、多くの気候モデルが示唆するように、地球が殺人的な熱波と、気まぐれな雨と、からからに乾いた農地の惑星になったら、現在は定住地として魅力に欠ける場所に新たな人間社会が出現する可能性があるだろうか。

 

・21世紀、アメリカ南西部とヨーロッパの地中海沿岸部が衰退し、逆にアメリカ北部、カナダ、北欧、ロシアが台頭するのだろうか。調べれば調べるほど、この北の地域はすべての人類に大いに関連がありそうだった。

 

・長年の研究の末、私は「北」−および人類の未来にとって「北」の重要性が拡大することーを、まったく初めて見いだそうとしていた。

 

<しのびよる異変>

・「予測は非常にむずかしい。未来についてはなおさらだ」

 

・身近な野生生物を見るのが好きな人は、ひょっとしたら気づいているかもしれない。世界各地で、動物や魚や昆虫が緯度や高度のより高い地域に移動している。

 

<思考実験>

・これは私達の未来についての本だ。気候変動はその一要素に過ぎない。人口、経済統合、国際法などの面で、ほかの大きな潮流も探る。地理と歴史も調査し、既存の状況が将来まで痕跡を残す様子を示す。最先端のコンピュータモデルに目を向けて、将来の国内総生産(GDP)、温室効果ガス、天然資源の供給を予測する。これらの潮流を総合的に探り、合致する部分や類似点を突き止めれば、このままの状況が続いたら、今後40年間でこの世界がどんなふうになるのか、それなりの科学的信憑性を持って想像できるようになる。これは2050年の世界に関する思考実験だ。

 

・2050年の世界はどうなっているだろうか。人口と勢力の分布は?自然界の状況は?優勢になる国、苦境に陥る国は?2050年、あなたはどこにいるのだろう?

 

 これらの問いに対する答えは、少なくとも本書では、中心となる議論から導き出されるー北半球北部が今世紀のあいだに大変な変化を経験して、現在よりも人間活動が増え、戦略的価値が上がり、経済的重要性が増す、という議論だ。

 

・この「ニュー・ノース(新たな北)」は、私の大まかな定義では、アメリカ合衆国、カナダ、アイスランド、グリーンランド、(デンマーク)、ノルウェー、スウェーデン。フィンランド、ロシアが現在領有する、北緯45度以北のすべての陸地と海だ。

 

・これら8カ国は、北は北極海まで広がる広大な領土と海を支配し、北極海をほぼ一周する新たな「環北極圏」を構成する。第2部と第3部では、こうした環北極圏の国々―本書では新たなNORC諸国またはNORCs(NorthernRim Countries)と呼ぶーにおける開発について探る。第1部では、人口、経済情勢、エネルギーと資源に対する需要、気候変動といった、世界の文明と生態系にとって極めて重要な要因における、世界規模の大きな流れを紹介する。第1部では、2050年にはほとんどの人類の生活がどうなっているかを想像するだけでなく、ニュー・ノースの誕生を促している重要な世界的圧力のいくつかを突き止める。

 

この2050年の世界をめぐる旅に出かける前に、いくつかルールを決めておこう。

 

<守るべきルール>

・しかし、どんな実験でも、結果を得るにはまず、前提と基本原則を決めなければならない。

 

1、「打ち出の小槌」はない。今後40年間の技術の進歩はゆるやかだと仮定する。

 

2、第三次世界大戦は起こらない。

 

3、隠れた魔物はいない。10年間に及ぶ世界的不況、死に至る病気のとどめようのない大流行、隕石の衝突など、可能性が低く、影響は大きいできごとは想定していない。

 

4、モデルが信用できる。本書の結論の一部は、気候や経済といった複雑な現象のコンピュータモデルを使った実験で得られたものだ。モデルはツールであって、神託ではない。欠点や限界はつきものだ。

 

なぜ40年後の未来を予測しようとするのか

<四つのグローバルな力>

・第一のグローバルな力は人口構造、いわば異なる人口グループの増減と動きのことだ。

 

・第二のグローバルな力―第一の力とは部分的にしか関連がないーは、人間の欲望が天然資源と生態系サービスと遺伝子プールに対する需要を増大させていることだ。

 

・第三のグローバルな力はグローバル化だ。多くのことに言及するわかりにくい言葉で、最も一般的にはますます国際化する貿易と資本の流れをさすが、政治的、文化的、理念的な面もある。実のところ、グローバル化にはそれを研究する専門家と同じくらい多くの定義がある。

 

・第四のグローバルな力は気候変動だ。ごく単純に、人間の産業活動が大気の化学組成を変化させているので、気温全体が平均すると必ず上昇することは事実として観測されている。

 

・以上の四つのグローバルな力(人口構成、資源の需要、グローバル化、気候変動)は私たちの未来を方向づけるだろう。本書でも繰り返し登場するテーマだ。

 

・四つの力のあいだを縫うように流れる第五の重要な力は、技術だ。とりわけ、第3章でくわしく取り上げるエネルギー関連の新技術が最も重要だ。バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、材料科学の進歩は、単なる資源ストックの需要に影響する。スマートグリッド、太陽電池パネル、地球工学は気候変動と闘うだろう。

 

<21世紀の大干ばつ?>

・「おそらく、現在、北アメリカ西部は21世紀の大干ばつを迎えている」

 

<自然災害リスク評価の崩壊>

・モンタナ州のグレイシャー国立公園では2030年には氷河がすっかり消えているだろう、と大方の氷河学者はみている。

 

・季節的な雪塊氷原は夏を越さないので、氷河のように年々水をため込んでいくことはできないが、やはり極めて重要な保管庫だ。

 

<湾岸都市の水没危機>

・モデルによって、2050年に海面はおよそ0.2メートルから0.4メートル、つまり、ふくらはぎくらいの高さまで上昇するわけだ。

 

・今世紀の終わりには、世界の海面は0.8メートルから2メートル上昇する可能性がある。大変な水かさだー平均的な成人の頭くらいの高さになる。マイアミの大半は高い堤防の陰になるか、住民がいなくなるだろう。メキシコ湾岸からマサチューセッツ州まで沿岸部の住民は内陸に引っ越すだろう。バングラデシュのおよそ4分の1に相当する面積が水没するだろう。海面が上昇すれば、沿岸部の集落はどこも深刻な状況に直面する。

 

・人口増加、経済成長、地下水の汲み上げ、気候変動がこのまま続けば、2070年には、リスクにさらされる人口は3倍以上増えて1億5千万人になる見込みだ。リスクにさらされる資産の総額は10倍以上増えて35兆ドル、世界のGDPの9パーセントに達する。危険度上位20位までの都市では、2070年には、リスクにさらされる人口が1.2倍から13倍になり、リスクにさらされる経済資産は4倍から65倍になる。これらの主要都市の4分の3−そのほとんどがアジアにあるーがデルタの上に位置している。きっと、これまでにないタイプの防衛支出が大いに注目を集めることになる。それは、沿岸防衛と呼ばれるものだ。

 

<2050年を想像する>

・ここで紹介するのは、ウォーターGAPによる2050年の予測のうち、典型的な「中庸」のシナリオだ。ウォーターGAPのモデルパラメーターをどういじろうと、全体像ははっきりしている。人間集団が最も深刻な水不足にさらされる地域は現在と同じだが、状況はさらに深刻化する。これらのモデルからわかるように、21世紀半ばには、地中海、北アメリカ南西部、アフリカ北部および中東、中央アジアとインド、中国北部、オーストラリア、チリ、ブラジル東部が、現在よりも過酷な水不足に直面することになりそうだ。

 

 

北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。(3)

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 14:19

 

 

『人類が絶滅する6つのシナリオ』

ブレッド・グテル  河出書房新社   2013/9/18

 

 

 

<スーパーウィルス>

・遺伝子のルーレットがたった一度悪い目を出しただけで、感染力も致死率も高いヒトのインフルエンザが誕生し、数日で世界全体に広がるかもしれない。致死率が60パーセントのインフルエンザであれば、大流行すれば破滅的な結果になることは間違いない。

 科学者たちはこのように心配しているわけだが、彼らにある程度、論理的に異議を唱えることは可能だ。まず、問題は、それほどに恐ろしい「スーパーウィルス」が生まれることが本当にあり得るのか、ということだ。正確なことは今のところ誰にも分からない。

 

<核戦争>

・人類は半世紀にもわたり、核戦争の恐怖に怯えながら生きてきた。一度、核戦争が起きれば、悲惨な結果を招くことがわかっていたからだ。放射性物質が世界中にまき散らされる上、埃や塵が空高く舞い上がり、日光が遮られれば、急激に気温が低下することになる(核の冬)。そうなれば、人類はもはや長くは生きられないだろう。

 

<気候変動>

・そして気候システムも攪乱された。これは、ただ地球の気候全般が一様に変化したというより、各地域の気候が複雑に関係し合った。「ネットワーク」の成り立ちが以前とは変わってしまったと言うべきであろう。このネットワークが正確にはどのようなものかは、まだ誰も知らない。気候には、海流のサイクル、モンスーン、氷河、熱帯雨林といった多くの要素が影響を与える。

 

<ウィルス>

・人口が増え、居住地域が広がったことで、人間は以前よりも多くの生物と密に接触するようになった。そのせいで、新たな病気にかかる危険性も高まってしまった。病原体となる細菌やウィルスなどに、新たに広大な生息域を与えたとも言える。

 

・21世紀型の、まったく新しい感染症が広く蔓延する日がいつ来ても不思議ではない。14世紀の黒死病は、ヨーロッパの人口の3分の1を奪ったが、同じくらいの致死率、感染力の感染症が今、発生すれば、もっと速く、広い範囲に影響が拡大するはずである。

 

<二酸化炭素濃度>

・環境ジャーナリストのビル・マッキベンは、気候変動はもう、普通の対策ではどうすることもできない段階まで進んでおり、問題を解決するには、急いでエネルギー、経済をもっと環境に優しいものに転換しなくてはいけない、と言う。石炭や石油を基礎とした経済から、風車や太陽電池(マッキベンは原子力発電を支持していない)を基礎した経済に転換するというわけだ。だが、転換に何十年という時間がかかれば、その間にも大気中の二酸化炭素濃度は上昇し、手遅れになってしまう。

 

<エネルギー>

・エネルギーは人類の生存にとって大きな要素だが、同じくらいに大きいのが食料だ。世界人口がこの先100億人になった時、それだけの人に食糧をどう行き渡らせるかというのは、重要な問題である。

 

<食糧の供給>

・ノーマン・ボーローグの緑の革命は確かに偉業だ。これによって生産性は劇的に向上し、飢えていたはずの大勢の人に食糧を供給することができた。だが、弱点もある。その一つは、大量の化石燃料を必要とするということだ。化学肥料と農薬も大量に必要とする。土壌を耕し、作物を植え替えるという作業を頻繁に行わなくてはならない。

 

<101億人の人口増加>

・小規模農業にも利点があるが、今世紀の末、現在よりもはるかに人口が増えた時に、それで十分な食糧を供給できるとは考えにくい。世界の人口は今世紀の末頃にピークに達し、101億人ほどにもなると予想されている。つまり、今の中国があと二つ増えるようなものだ。(中国自体の人口は、一人っ子政策により、現在の14億から、今世紀の末には10億を切るくらいにまで減ると考えられる)もちろん、この数字は何か予想外の事態により、人口が激減しなければ、という前提のものである。そんなことがあって欲しくはないが、この本で書いてきたような「最悪のシナリオ」が実現すれば、人口は激減する可能性もある。

 

・これから増える人々の大半はアフリカに住むことになる。実のところ、今世紀の半ば頃に約90億人でピークに達するとしていた予測を国連が訂正したのも、アフリカの人口の伸びが予想以上だったからである。現在のアフリカの人口は10億人ほどだが、21世紀の終わりには36億人にまで増加すると見られている。アフリカ大陸は、10億人の人口ですら十分に支えられているとは言えないのに、さらに人口が3倍以上にもなってしまう。

 

<鳥インフルエンザウィルス>

・人類の滅亡の日が近いうちに来る危険性はどのくらいなのだろうか。簡単に答えてしまえば、「誰も知らない」となるが、間違いを恐れずに予測してみることはできる。

 

 私がこの本に書くにあたって話を聞いた科学者、あるいは科学の関係者のほとんどは、ウィルスこそが人類にとって最も切実な脅威だと信じていた。1997年以降、多くの科学者が心配しているのは、鳥インフルエンザウィルスが種の壁を越え、人間のインフルエンザウィルスになることである。いずれH5NIウィルスに突然変異が起き、ヒトからヒトへ早く感染し、致死率も極めて高い、というウィルスが生まれるのではないか、と恐れている。

 

<マルウェア>

・マルウェアが困るのは、体系的に対処する方法がないということである。特に、未知のマルウェアの場合、確実に見つける方法は存在しないし、どういう動作をするか予測することもまず不可能だ。マルウェアの問題を簡単に解決できると思うのは危険だ。あらゆるコンピュータに合法的に侵入し、データやソフトウェアを調べる権限を政府やセキュリティ企業に与えればそれでどうにかなる、と安易に考えている人もいるが、実際にはそうはいかない。たとえ、コンピュータの中をくまなく調べることができたとしても、マルウェアの攻撃から私たちを守ることができるとは限らない。自律性を持ったマルウェアの脅威は、配電網以外のシステムにも迫っている。銀行や医療機関のシステムは、配電網よりはセキュリティ対策が進んでいるが、それでも脆弱性はあるし、攻撃された時の社会への影響も大きい。

 

<インターネットのセキュリティ>

・最近、ヒリス、ジョイはともに、インターネットを今よりも安全性の高いものにする方法を模索している。二人とも、初期のままの体制を野放しにしていてはもはや立ち行かないと考えているわけだ。解決策の一つとして二人が考えているのは、「インターネットの中にもう一つ新しいインターネットを作る」というやり方である。

 

<数ある問題の中で、おそらく最も重要なのが気候変動>

・数ある問題の中で、おそらく最も重要なのが気候変動である。気候は私たちの存在の基盤を成すものだからだ。文明のすべてを動かすエネルギーの供給にも影響を与える。そして、さしあたって何が脅威なのかよくわからない、という点も厄介だ。近い将来、ある時点から地球のあらゆる地域の気候が一気に別のものに変わってしまうのか。あるいは、その急激な変化はすでに始まっているのか。それとも、そういう考え方そのものが間違っているのか。

 

・果たして人類は気候変動によって絶滅するのか。その問いに答えるのは極めて難しい。

 

 

 

『危機とサバイバル』

ジャック・アタリ    作品社   2014/1/31

 

 

 

<21世紀を襲う“危機”から“サバイバル”するために>

<人類史の教訓から学ぶ“危機脱出”の条件>

・生き延びるためには、不幸から逃れるための隙間を見つけ出そうと、誰もが必死にならなければならない。

 

・人類史において、危機は、それがいかなる性質のものであるにせよ、多くの犠牲者とひと握りの勝者を残し、やがて終息してきた。

 しかしながら、歴史の教訓を学べば、危機をバネにして改革を促し、危機から脱出し、危機の前よりも頑強になることも可能だ。

 人類史の教訓から学んだ「危機から脱出する」ための条件を、簡潔に記してみたい。

 

1、「危機」という事態をつらぬく論理とその流れ、つまり歴史の論理をつかむこと。

 

2、さまざまな分野に蓄積された新たな知識を、大胆に利用すること。

 

3、まずは「隗よりはじめよ」。つまり、自己のみを信じること。そして、何より自信を持つこと。

 

4、自分の運命を、自らがコントロールすること。

 

5、自らに適した最善で大胆なサバイバル戦略をとること。

 

<サバイバル戦略に必要な<7つの原則>>

・第1原則<自己の尊重>

 自らが、自らの人生の主人公たれ、そして、生きる欲望を持ち、自己を尊重せよ。まず、生き残ることを考える前に、生きる欲望を持つことである。

 

・第2原則<緊張感>

20年先のビジョンを描き、常に限りある時間に対して<緊張感>を持て。

 

・第3原則<共感力>

味方を最大化させる「合理的利他主義」を持つために、<共感力>を養え。

 

・第4原則<レジリエンス(対抗力・抵抗力)>

 柔軟性に適応した者だけが、常に歴史を生き残る。<レジリエンス>を持て。

 

・第5原則<独創性>

“弱点”と“欠乏”こそが、自らの“力”となる。危機をチャンスに変えるための<独創性>を持て。

 

・第6原則<ユビキタス>

あらゆる状況に適応できる<ユビキタス(「いつでも、どこでも、だれでも」に適応できること。>な能力を持て。

 

・第7原則<革命的な思考力>

 危機的状況に対応できない自分自身に叛旗を翻す<革命的な思考力>を持て。

 

・「あなたが世界の変革を願うのなら、まずあなた自身が変わりなさい」。

 

<日本は、“21世紀の危機”をサバイバルできるか?>

・では、どのような危機が襲っているのか?膨張しつづける国家債務、止まらない人口減少と高齢化、社会やアイデンティティの崩壊、東アジア地域との不調和などが挙げられるだろう。

 

<膨張しつづける国家債務>

・まず、国家債務が危機的な状態にあることは明白である。人口が減少している日本では、将来の世代の債務負担はどんどん重くなっていく。しかし、日本がこの重大性を直視しているとは言えない。日本の公的債務は制御不能となっている。

 

・アメリカは目がくらむほどの債務を抱えているが、無限にドルという通貨を発行してきた。金融危機が叫ばれたヨーロッパは、それでも債務は国内総生産の8割程度と比較的少なく、人口の減少は日本ほど壊滅的ではない。日本の債務は1000兆円を超え、国内総生産の2倍まで膨れ上がったが、これまでは低金利で国内市場から資金調達ができていた。

 だが、日本も、この状態を長期間つづけられるわけではない。というのは、日本は国内のすべての貯蓄を国債の購入に回さなければならなくなるので、産業への投資できる資金が減っていくからである。

 

<止まらない人口減少と高齢化>

・私は、日本の国政選挙で、人口政策が重要な争点にはなってこなかったことに驚きを感じざるをえない。出生率が下がりつづけると、人口が減少し、高齢化が進み、経済成長を資金面で支える手段がなくなる。国民が高齢化する状況において、現在の年金制度を維持しようとすれば、国力は落ちるだろう。日本は、このまま合計特殊出生率が1.3人で推移すると、今から90年後には、人口は6000万人強にまで減少する。

 

・人口減少と高齢化に対する対策の選択肢は、以下の5つである。

 

•出生率を上げる政策を実施し、子どもの数を増やす。フランスでは成功した。

 

•少ない人口で安定させ、高齢化を食い止める。

 

•移民を受け入れる。移民は、アメリカでもフランスでも発展の原動力である。

 

•女性の労働人口を増やす。ドイツではこの方法を選択しようとしている。

 

•労働力としてロボットを活用する。これは韓国の戦略だ。

 このうち(3)の移民の受け入れは、人工問題だけではなく、国家の活力を左右する重要な政治的選択である。国家には、新しいモノ、考え、概念、発想が必要であり、それらをもたらすのは外国人なのだ。外国人を受け入れれば、未来のアイデアやこれまでにない発想が得られる。優秀なサッカー選手の争奪戦が起きているように、世界では優秀な外国人の争奪戦が繰り広げられている。アメリカの雑誌『フォーチュン』の調査によると、企業格付け上位500社のうち約半数は外国人が創設した会社であるという。21世紀においては、活力のある優秀な外国人を惹きつけるための受け入れ環境を整えた国家がサバイバルに成功する。

 

<社会やアイデンティティの解体>

・だが、こうした日本モデルは、貯蓄率の減少と社会的格差の拡大によって解体に向かっている。今日の日本には、将来に備える余裕などなくなってしまったのである。ビジネスパーソンは出世をあきらめ、野心を失った。彼らは、いつ自分がリストラされるのかと戦々恐々としている。また、日本の若者たちのなかには、19世紀的な過酷な労働条件によって使いつぶされたり、また労働市場からはじき出された者が少なからずいる。非正規雇用者が多数出現し、職業訓練を受けることもできないままニートと化す若者が急増しているのだ。こうした労働環境は、かつて世界最高水準だった日本の労働力の質的低下を招くだろう。

 

・はたして藤原氏が主張するように、日本は危機に打ち勝つために伝統的な倫理である「滅私奉公」に回帰すべきなのだろうか。私はそう思わない。

 

<東アジア地域との不調和>

・日本は、近隣アジア諸国との緊張関係において、相変わらず有効な解決策を見出していない。かつて私は「2025年、日本の経済力は、世界第5位ですらないかもしれない」「アジア最大の勢力となるのは韓国であろう」と述べた。韓国は今、生活水準や技術進歩において日本と肩を並べている。情報工学や都市工学の分野では、日本を上回っているかもしれない。さらに、韓国は中国と緊密な関係を築き、中国市場へのアクセスを確保している。

 

<日本/日本人がサバイバルするために>

・日本が目指すべき方向に舵を切るには、時には現在と正反対のことを行なう勇気を持たなければならない。

 もちろん、日本人が危機から脱出するのは、伝統的な文化資産を大いに活用しなければならない。ただし、例えば男女の不平等な職業分担、他国と協調できないナショナリズムなど、未来に有効ではない伝統的な観念に立ち戻るのは大きな誤りだろう。

 

・また、日本人は、個人レベルでは他者に対する<共感力>は極めて高いが、なぜか国家レベルになると、他国の視点に立って相手を理解し、そして他国と同盟を結ぶための<共感力>が不足するようだ。これは、現在の日本と隣国の緊張した外交関係にも如実に現われている。日本が危機から脱出するには、アジア地域において隣国とパートナー関係を樹立する必要があるだろう。

 そして最後に、私が最も強調したいのは<革命的な思考力>である。だが、この力を発揮するには、今日の日本には「怒る力」「憤慨する能力」が不足している。

 

<日本化、マドフ化、ソマリア化>

・この3つの減少は、世界の未来の姿を象徴しているかもしれない。今のところ、どれもがローカルな現象だが、将来的には地球全体の現象になるかもしれない。

 日本はかつて、バブル経済に踊り、そしてバブルは崩壊したが、銀行は貸付けの焦げ付きを隠蔽し、さらにそこには反社会的犯罪集団(暴力団)が巣食った。いまだにその痕跡から脱しきれていない。銀行は、門戸を大きく開いて無利子で貸している。国家債務は、世界最大規模に膨れあがっている。そのため、この国のテクノロジーの水準は世界最高であるにもかかわらず、経済成長率は伸び悩み展望が開けない。失業率は4〜5%台と先進国のなかでは低率にとどまっているが、これは高齢化の急激な進行によるものにすぎない。現在、新たな経済政策的チャレンジによって、やや風向きが変わりつつあるが、新たな危機も孕んでいると言えよう。

 

・失業率が労働力人口の7〜10%弱に達しているアメリカは、日本とまったく同じように銀行システムの荒廃によって危機にみまわれたものの、「日本のようになることだけは避けたい」という観念に取り憑かれ、「企業の延命と株式市場の維持のためには何でもする」という対処をしてきた。

 

<今後10年に予測される危機>

<想定されうる経済危機>

<企業の自己資本不足>

・西洋諸国の経済では、企業の自己資金が、銀行と同様に不足している。企業の多くは、債務過剰に陥っているのが実情である。

 

<“中国バブル”の崩壊>

・現在の危機のさなかにおいても、非常に力強い経済成長を保ってきたが、中国経済も中国人民銀行による莫大な信用供与によって崩壊する恐れがある。これは中国の資産(土地と株)の暴落を引き起こす。

 中国の生産キャパシティが過剰であることに市場が気づいたとき、この「バブル」は崩壊する。

 

・これによって、中国の株式市場がいずれ暴落し、中国の経済成長は減速して年率7%すら大きく下回る可能性がある。社会的・政治的なリスクが増大する。そうなれば、世界の金融市場も崩壊し、企業に対する貸し渋りはさらに悪化し、世界経済は再び低迷することになる。

 

<保護主義への誘惑>

・不況による国際貿易の低迷により、各国は自国の雇用を守ろうとする。また、納税者からの支援を受けた企業や銀行は、自国領土内で資材の調達や人材の雇用を行なうように指導されるであろう。

 近年の事例からも、こうした傾向はうかがえる。

 

<ハイパー・インフレ>

・主要国・地域の中央銀行によって創りだされた5兆ドルもの流動性、公的債務残高の増加、1次産品価格の上昇は、いずれ、デフレ下にインフレを呼び起こすだろう。

 すると、世界規模でワイマール共和国時代(第1次大戦後のドイツをさす)のようなハイパー・インフレに襲われることになる。このインフレは、すでに株価の上昇という形で現われている。さらに、インフレは、不動産・1次産品・金融派生商品などにも波及する。農産物や工業製品の価格にもインフレが波及すると、公的債務や民間の借金は目減りするが、それ以上に、貧しい人々や最底辺層の資産価値は大幅に減ってしまう。

 

<ドル崩壊>

・アメリカは自国の借金をまかないつづけるために、国債利回りの上昇を甘受しなければならない。しかし、これは自国の債務コストの上昇を招くことになり、借金はさらに増え、ドルの信頼は失われる。すなわち、これも世界経済・国家・企業・個人に惨憺たる影響を及ぼすことになる。

 

 この問題に対する解決策は、経済的理由というよりも政治的理由から、次の金融危機の際に、突然現われるだろう。ただし、その条件は、ユーロが強化される、または中国の元が兌換性を持つことだ。

 

<FRBの破綻>

・最後に掲げるべき経済的リスクは、可能性は最も低いが、最もシステマティックなリスクである。それはアメリカの連邦準備制度が破綻するというリスクである。

 

・もしそうなれば、われわれは今まで経験したことのない未知の領域に踏み込むことになる。

 

<2023年の世界は?>

・フランスでは、誰もが未来について不安になっている。今より悪くしかならないと確信している。この悲観主義は、リーダーたちの虚しさによってさらに拍車がかかる。リーダーたちには、21世紀の歴史に何の計画もない。フランスが世界に占める位置の見通しすらない。歴史を作ろうと欲しなければ、歴史においていかなる役割も果たすことはできないのだ。未来について語らないのは、未来においてすべてを失うのを与儀なくされるということだ。

 

<深刻なエネルギー危機――ピーク・オイルとシェール革命>

・近い将来、原油の生産量は「ピーク・オイル」によって、まずは一時的に、次に決定的に不足することが予想されている。一方、シェール革命に希望が託されている。現在、この両者は同時進行しているが、それぞれの進行具合によっては深刻な経済危機を引き起こす恐れがある。

 ピーク・オイルとは、二つの壁にぶつかることである。まず第一の壁は、「技術上のピーク・オイル」である。これは、油田探査に対する投資を減少することによって、原油の生産量が一時的に需要を下回る時期のことを言う。そして第二の壁は、「絶対的ピーク・オイル」である。これは、原油埋蔵量の半分が消費されると、原油が自噴しなくなるため産出量が減少するとともに採掘コストが大きく上昇してしまうことを言う。

 

・絶対的ピーク・オイルが訪れる日を予想することは、かなり難しい。国際エネルギー機関(IEA)によると、2030年以前であるという。

 

・ピーク・オイルの到来がいつであろうと、またその定義が何であろうと、原油の生産量は年率4%下落するであろう。したがって、一人当たりの化石エネルギーの使用量を今後20年で4分の1に減らす必要がある。そこで、自動車や飛行機など、現在のところ代替するエネルギーが見つからない部門だけで石油を利用するために、経済活動と各人の生活様式を大胆に見直す必要がある。

 

・原油生産者や石油会社は、原油価格を吊り上げるためにピーク・オイルの到来が間近であると信じ込ませることで儲けられるので、ピーク・オイルが訪れる日の予測については、現在のところ不確かな面がある。しかし、本当にピーク・オイルが間近に迫ったとの認識が広がれば、原油相場価格は1バレル当たり100ドルを軽く突破し、地球規模の新たな景気後退を引き起こす恐れがある。

 

・しかし一方で、現在、ピーク・オイルと同時並行で進んでいるシェール革命に、熱い期待が寄せられている。しかしシェールガス・オイルの採掘は、著しい環境破壊を引き起こす恐れも指摘されている。また、シェールガス・オイルが原油の不足をどのくらい補填できるかは未知数である。浮かれ気分だけでなく、注意深く見守る必要があるだろう。また、自然エネルギーの技術開発・普及も21世紀のエネルギー革命の重要な要素である。

 

<アジアの未来は?>

・経済的には、アジアは、ヨーロッパのような共通市場を創出するにはほど遠い。地政学的に見ても、アジア諸国はバラバラであり、軍事紛争の危険すらある。アジアは世界経済の成長の原動力だが、各国が政治的・経済的に合意できる条件を整えられないかぎり、次の段階に進むことはできないのである。

 

・一方、ソ連の解体によって“敵”を失ったアメリカの軍産複合体は、新たな敵を必要としている。想定される敵は中国である。アメリカが中国を敵としてみなすには、日本を守るという口実が必要であり、そのためには日本が中国と敵対しつづけなければならない。これがアメリカの基本的な戦略であり、今後も、中国とアジア諸国を対立させるための口実作りや紛争が増えていくだろう。

 

・中国は広大な国土と莫大な人口を抱え、成長への潜在力を持った国だ。そして他国と同様に民主主義へと向かっている。現在の体制は、共産党による独裁という名のエリート支配の一形態だが、今後、民主主義の台頭に直面しながらこの体制を維持しつづけるのは、きわめて困難がともなうだろう。中国のように広大で不平等な国に民主主義が台頭すれば、社会的な混乱を招く可能性が高い。しかし中国が安定し統一された状態であることは、世界にとって望ましい。

 

 

北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。(2)

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 14:18

 

 

『日本3.0』   2020年の人生戦略

佐々木紀彦  幻冬舎   2017/1/25

 

 

 

<ガラガラポン革命のキーワードは、「移動」と「下剋上」だ>

・2020年の東京オリンピックは団塊世代の卒業式となる。その後は、リスクを恐れず、挑戦する30代にチャンスが来る。大きな成功を掴むのは、デジタルとアナログ、世界と日本、地方と東京、大企業とスタートアップといった境界線を越えていける人間だ。

 

<第3のガラガラポン革命を引き起こす「10のファクター」>

・明治維新と敗戦という2つのガラガラポン革命により生まれ変わった日本。では、「第3のガラガラポン革命」はいつ起きるのでしょうか。

 

「第1のガラガラポン革命(18687年)」と「第2のガラガラポン革命(1945年)」は、およそ70〜80年の周期で起きています。その法則を当てはめると、敗戦70周年の2015年は、「第3のガラガラポン革命」が始まる節目になるのではないか、というのが竹内氏の見立てです。

 

・では、「第3のガラガラポン革命」において、何が「移動」と「下克上」を引き起こすのでしょうか。私は次の「10のファクター」が複合的にガラガラポンをもたらすと読んでいます。

 

1.年功序列の終わり

2.正社員と非正規社員の格差解消

3.男女逆転

4.外国人労働者の登用

5.難民

6.業界再編・伝統企業の倒産

7.スタートアップの隆盛

8.第4次産業革命

9.交通革命

10.グローバル化

 

<遂に平成にも身分改革と黒船がやって来る>

(1)の「年功序列の終わり」は、戦後のGHQによるパージと似た効果を生むはずです。今後は、先進的な企業ほど年功序列を廃止し、30代役員の誕生など若手の抜擢が進むでしょう。そうでないと国際競争に勝てないからです。政府は法律で「同一労働同一賃金」を徹底するなどして、その流れを後押しできます。

 また、「同一労働同一賃金」の推進は、(2)の「正社員と非正規社員の格差解消」にもつながります。これは明治維新によって打ち破られた「上士と下士のアンフェアな格差解消」と似たインパクトをもたらすはずです。

 安倍政権もすでに「年功序列の見直し」と「同一労働同一賃金」を政策メニューに掲げており、問題意識は十分持っています。

 

(3)の「男女逆転」は、一言で言えば、女性がどんどん地位と影響力を高めるということです。「男女逆転」社会がリアルになっていきます。

 法律の後押しもあります。2016年4月より、女性活躍推進法が施行され、労働者301人以上の大企業は、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定などが新たに義務づけられました。欧州でのクオータ制(女性役員比率などを法律で義務づける制度)に比べると緩やかな政策ですが、企業社会での女性の活躍を多少は促すはずです。

 

<今後、既得権を失う「おじさん」と、時代の追い風をうける「女性」の出世争いが過熱していくはずです>

・しかし、やっと女性登用の機が熟しました。女性の層が厚くなってきたのです。日本の大企業において、女性の総合職が一気に増え始めたのは、1976年生まれの“ナナロク世代”からですが、その世代が40歳を迎えました。

 この女性は、結婚、出産後も仕事を続けるのが普通です。多くの総合職の女性は、ワーキングマザーとして働く道を選んでいます。もちろん、保育園の不足や、家族のサポート不足により、ハンデを背負っている面もありますが、着々と存在感と実力を高めています。ビジネスパーソンとして一番脂がのっているこの世代の女性から、新時代のロールモデルが次々と生まれてくると私は確信しています。

 

(4)の「外国人労働者の登用」は、高度人材と単純労働人材の双方がありますが、まず優先すべきは、高度人材に日本に来てもらうための取り組みです。とくに、AIやソフトウエア開発など日本が弱い分野は、日本人だけでは世界競争に絶対勝てません。

 

・(5)の「難民」とは、ズバリ、北朝鮮と中国からの難民です。今後、北朝鮮の体制が崩壊した場合、数万人、数十万人単位で北朝鮮の国民が日本に押し寄せることもありえます。さらに、中国がバブル崩壊や権力争いで大混乱に陥った場合、中国人が日本に大挙してやってくるかもしれません。難民問題は日本にとって対岸の火事ではないのです。

 

<「第2の開国」で日本は浮かぶか>

・次にマクロな要因を見ていきましょう。

 まず(6)の「業界再編・伝統企業の倒産」はかなり高い確率で起きるでしょう。「失われた20年」の間に再編が進んだ業界もありますが、まだ手付かずの業界がたくさんあります。とくに、規制や言語や文化の壁で、世界との競争に晒されなかったセクターはその典型です。たとえば、建設業、流通業、農林水産業、メディアなどは、これから再編が本格化するはずです。都政の混乱からもわかるように、公的セクターの多くもいまだ昭和モードのままです。今後は地方議会不要論も出てくるはずです。特殊法人などを含む行政セクターも再編を強いられるでしょう。

 

・きっと今後10年の間に、有名企業の倒産がいくつも起こるはずです。

 業界再編が吹き荒れる中、(7)「スタートアップの興隆」も起きるでしょう。ただし、第3章で詳しく述べますが、スタートアップの過大評価は禁物です。日本はどこまでも大企業支配の国であって、スタートアップが成功するのは容易ではありません。

 ただ、死屍累々とはいえ、大企業や海外企業の力をうまく借りながら、急成長を遂げるスタートアップもいくつか出てくるはずです。

 

・そして、スタートアップを含む日本企業の大きなチャンスとピンチになるのが、(8)の「第4次産業革命」です。これも第4次産業革命とは、簡単に言うと、AI、ロボット、IOT(モノのインターネット)、ビッグデータの4つのテクノロジーがもたらすビジネス界の大変革です。

 

・(9)の「交通革命」は、まさしく、国内外の人の移動の流れが変わるということです。とくに注目すべきプロジェクトが2つあります。

 ひとつ目は、2027年始動予定の東京(品川)――名古屋間のリニア中央新幹線です。

 2つ目は、羽田空港の国際ハブ化、拡張です。

 

<南海トラフ地震>

・4つ目の「自然災害」の中で、もっとも恐れるべきは南海トラフ地震です。南海トラフとは、四国から静岡県の南の海底にある水深4000メートル級の深い溝のことであり、大規模な地震発生帯としても知られています。政府の地震調査委員会は、南海トラフ地震の発生確率を次のように予測しています。

 

・今後50年以内に90%以上

・今後30年以内に60〜70

・今後20年以内に40〜50

・今後10年以内に20%程度

 

・マグニチュード9.1とも言われる巨大地震が発生すれば、被害想定は、最大で死者32万人、被害総額は220兆円。もっとも被害を受けるのは静岡県で、10.9万人もの死者が出ると推計されています。地震が起きれば、国債も売り浴びせられ、財政危機も同時に到来するかもしれません。

 

<「日本3.0」時代は30代が主役になる>

・では、第3のガラガラポンによってもたらされる「日本3.0」の主役となるのは誰でしょうか。

 結論から言うと、今の30代だと思います。

 先ほど「2020年は団塊世代の卒業式」と書きましたが、卒業する団塊世代からバトンを受けるのが、団塊ジュニア以後の世代の「大人への入学式」でもあるのです。

 

・では、なぜ30代がカギを握るのでしょうか。それには主に3つの理由があります。

 ひとつ目に、30代は、いつの時代においても経験と無知のバランスが最適だからです。

 

<ナナロク世代の破壊力と新たな価値観>

・30代がキープレーヤーとなる2つ目の理由は、今の30代はそれ以前の世代と価値観が違うからです。おおまかに、1976年生まれあたりを分かれ目として、価値観に大きな溝があります。

 その最大の要因のひとつは、インターネットとケータイです。ナナロク世代は、若い頃から、インタ―ネットやケータイを当たり前に使いこなしてきた世代です。ネットが自然と体に染み込んでいるのです。

 

<団塊ジュニア、最後の「下克上」>

・最後に3つ目の理由として、30〜45歳の世代はとにかく数が多いのです。政治でも、経済でも、社会でも、やはり数は力です。

 これまで、日本で多数派を占めてきたのは団塊の世代です。2015年時点で、団塊の世代を中心とする60〜74歳の世代は約2600万人もいます。それに続くのが、団塊ジュニアを中心とする30〜45歳であり、人数は約2550万人に上ります。

 

・団塊ジュニアは、就職氷河期とバッティングしたため、就職などで苦労した人も多く、上の世代や社会への不満も大きいはずです。その構図が、昔の下級武士に似ているように思えます。

 

・2020年以降の「日本3.0」は、この世代が下克上を起こすチャンスなのです。

 

・上の世代と同様、30代は、先祖の遺産を食いつぶした無責任世代として歴史に刻まれるか、それとも、「日本3.0」をつくった祖として記憶されるか、その勝負をかけたチャレンジがこれから始まるのです。

 

<若いときに基礎を固め、よいクセを身につけておけば、それは一生の財産になるのです>

<ハーバードの最先端教養教育>

・ハーバード大、スタンフォード大ともに、伝統的に教養教育を重視してきましたが、近年、教育プログラムの大改革に踏み切っています。世の中が大きく変わる中で、時代に合った新しい教養教育を模索しているのです。

 

<安寧の日々が続くのもせいぜい2020年まで>

・それに前後して、日本にほぼ確実に修羅場が訪れます。それは、数年に一度のものではなく、数十年、おおげさに言えば、100年に一度と言ってもいいインパクトのあるものとなるでしょう。

 

・2020年前後から始まる「日本近代の第3ステージ」、通称「日本3.0」は、これまでとはまったく異なる思想、システム、人を必要とします。

 

<ターニングポイントとなる「4つの節目」>

・とくに大きなターニングポイントになるのは2020年です。この年に日本は4つの節目を迎えます。ひとつ目は、東京五輪です。

 

・2つ目は、安倍政権、アベノミクスの終わりです。

 予定通り、安倍首相は自民党の総裁任期を3年延長したことにより、2021年まで首相を続けられることになりました。安倍首相は五輪を花道として、遅くとも20201年には政権から去ることになるでしょう。

 安倍首相は、近年の首相の中では、稀に見るリーダーシップを発揮し、賛否両論があるものの、外交面を中心に実績を残してきました。その点は大いに評価できます。

 しかし、経済面では辛口にならざるを得ません。金融緩和はもはや燃料切れ。アベノミクスの「第3の矢」である規制改革もうまく進んでいません。このままでは、金融緩和、財政出動というカンフル剤が切れた後、日本経済は一気に勢いを失うでしょう。つまり、政府主導でGDP拡大を目指した「戦後型日本経済」もフィナーレを迎えるのです。

 

・3つ目の節目は、東京の人口減少です。

 成長の最後の砦である東京でも人口減少が始まります。最新の推計によると、人口減少のXデーは当初予定の2020年から5年延期されました。

 

<2020年は団塊世代の卒業式>

・そして4つ目の節目は、団塊世代の引退です。戦後日本の象徴であった「団塊世代」が、日本の主役から完全に引退するのです。いわば、2020年の東京五輪は、団塊世代の卒業式になるのです。

 

<「政界再編」。2021年までは安倍政権が続いたとしても、その後を担うリーダーたる人材がいません>

・一気に世代を飛び越えて、小泉進次郎氏がトップに立てば面白いですが、安倍政権以後、自民党は求心力を失い不安定になるおそれもあります。対抗軸となるべき民進党もまず復活の芽はないでしょう。(2020年まで存続しているかどうかすら怪しい)。となると、自民党の改革派、民進党の良識派、改革派首長などが合流して、新党を結成するシナリオを考えられます。その新党が軸となり、日本の政界が流動化する可能性は小さくありません。

 自民党の大幅な若返りか、第三極の新党結成か。このいずれかのシナリオに進まないかぎり、日本の政治はデッドロックに陥るはずです。

 

 

 

 『100年経営』    世紀を超えるマネジメント

若松孝彦    ダイヤモンド社       2011/3/18

 

 

 

<7つの経営プログラム>

・100年先を見つめて、会社存続のために何をするべきか、「7つの経営プログラム」で会社の未来をつくる!

 

☑粗利益率40%・経常利益率10%・連続10

☑1T3Dナンバーワンブランド戦略

☑究極の資源配分、承継こそ最大の戦略

☑社長を10人育てるサテライト組織

☑語り継ぐ経営システム

☑100年カレンダーをつくる

☑STSで変革をマネジメントする

 

<100年後、私はこの世にいない>

・私は経営コンサルタントとして、20年間で約1000社の会社に経営アドバイスをしてきた。中小企業から中堅・上場企業まで、企業再生や成長戦略の策定など、多くの経営の修羅場や戦略の現場を経験してきた。また潰れる会社、勝ち組企業、老舗企業など、企業の栄枯盛衰をそばで見てきた。「会社」とは、本当に不思議な生き物だと思う。

 「会社は操業50年で老舗、100年で時代、200年で歴史になる」

 

 <老舗企業の研究本ではない>

・「存続するために会社は何をすべきか」この悩みを少しでも持っているなら、その「問い」には真剣に答えたつもりである。

 

 <変化をマネジメントできる会社>

・成長の前に変化ありき、経営資源の再配分のない成長は膨張である。100年経営を実現するためには、「変化をマネジメント」しなければならない。これが、会社存続の絶対的な経営技術となる。脱皮できない会社は消えるのである。

 

 <会社を変えるチャンスは3回訪れる>

・「赤字」「不況」「継承」。会社を変えるチャンスは、3回訪れる。好況時の変化は、膨張である可能性が高い。不況時やピンチのときの変化が、真の成長である。

 

 <日本経済の100年経営プログラムを考える>

・経営の現場から日本経済や地域経済を眺めたとき、大きな危機感が生まれてくる。本書で述べる100年経営プログラム(無借金経営システム、存続エンジンの開発、承継戦略のシナリオ、自律する組織デザイン、ミッションマネジメント、後継者育成カリキュラム、100年経営の階段)を、日本経済の運営に当てはめながらお読みいただくと、経済政策的な学び方ができるかもしれない。

 

・例えば、7つの経営プログラムでアプローチしたとき、「無借金国家経営システム(現実は借金漬け)」「存続エンジンとして3つ以上の世界ナンバーワン産業づくり(従来の競争力産業の地盤沈下)」「100年先まで世代継承できるシナリオ(人口減少と高齢化社会)」「ナンバーワン産業を生み出し続ける国と地方の組織デザイン(中央集権の組織体制)」「あるべき姿を描いた経営資源の再配分(使命感なき目先重視の政策)」「次代のリーダーを輩出して育成する仕組みづくり(頻繁に変わるリーダーたち)」「将来も日本が成功者であるための階段(破綻国家への下り坂)」となる。

 

・残念ながらカッコ内が現実であり、本書で提唱している100年経営プログラムとはあまりにもかけ離れている。これは何を意味するのか。このままでは、「日本経済の寿命が、会社の寿命を決める」ことになる。

 

 <会社寿命はいつの時代でも「四択」>

・会社の運命は、4つのコースから選択しなければならない。存続、売却、廃業、倒産である。会社は「続けるか、売るか、やめるか、潰れるか」と常に隣り合わせの運命にある。その運命はリーダーの腕前、舵取り次第で決まる。

 

・私の約1000社の経営アドバイスの記録や記憶をたどると、およそ60%は事業承継が経営課題の本質であったように思う。

 

・タナベ経営の創業者・田辺昇一は、「会社は事業に成功して50点、承継ができて100点」と言った。事業承継は本当に難しい。将来を左右する重要事項でありながら、5年から10年に一度しか発揮しない経営技術だからである。同族企業であれば、20年に一度である。

 

 <日本企業が直面する5つの新しい現実>

現実1 創業200年以上の会社は0.07%、100年では0.5%

現実2 創業5年以内に35%が消え、50年を迎えるのは5%

現実3 社長の高齢化

現実4 20年間で約100万社が消えている

現実5 倒産、廃業、売却の増加

 

 <現実から見える未来>

・新しい5つの現実を線でつないでみると、次のような構図が浮かぶ。

 「会社の業績が厳しい→経営の舵取りが難しい→現社長が経営せざるを得ない→社長の高齢化が進む→会社の将来性や魅力が乏しくなる→後継(候補)人材がさらに少なくなる→経営意欲の喪失→廃業(売却)

  私は、この悪循環の構図を「後継者不足の時代」と呼んでいる。「後継者不足」にはさらに3つの真因がある。「なり手不足」「少子化」「悲観論」である。

 

 <社長業の「なり手不足」>

・業績の悪い会社は、例外なく借金が多い。特に中小企業の場合、会社を所有するオーナーと、会社を経営する社長が一体化しているため、社長には債務保証問題がついてまわる。

  同族・非同族にかかわらず、自宅を担保に差し出してまで会社を引き継ぐ人がいなくなっできた。この10年間で、中小企業と金融機関との取引スタイルが大きく変化したことも影響している。金融機関の不良債権処理の中、メーンバンクがそれにふさわしい役割を果たせなくなり、メーンバンクが会社を潰すことすら当たり前の時代になった。会社が倒産すれば社長は丸裸――。会社を起業しよう、社長になろう、社会を変えよう、という気概より、同族後継者ですら「社長という仕事は割に合わない」という意識が優先し始めている。後継経営者の「なり手不足」を招いている。深刻な原因である。

 

 <「100年経営プログラム」を導入せよ>

・プログラム1 無借金経営システム。無借金経営――粗利益率40%・経常利益率10%を連続10年以上続ければ、実質無借金になる。

 

 <2つのシェア20%以上>

・次に取り組むべき倍数の「20」は、自社が取り扱う製品・サービス領域で、「2つの市場占有率(シェア)を20%以上にすること」だ。2つのシェアとは、「ターゲット市場におけるシェア」と「得意先内におけるインストアシェア」のことである。

 

<存続エンジン 1T3D戦略(事業シフトの法則)>

・「単品たらふく病気になる、バラバラ少々健康」。おいしいからと言って単品ばかり食べているとバランスを崩し、病気になる確率が高くなる。事業も人間の体と同じである。儲かっているからと言って、一つの事業ばかりをやっていると、いずれ経営のバランスを崩すことになる。

 

・これを予防し、正しく変化(シフト)する戦略を私は「1T3D戦略」と呼んでいる。「1T」とは、1つの「テクノロジー」、すなわち固有技術(真の強み)を意味する。「3D」のDは、「ドメイン」、つまり事業領域の頭文字であり、3つのターゲット事業領域の創造を意味する。

 

・以上を考慮すると、1T3D戦略の推進は、まず、/緤薪験である新規チャネルの参入可能性を検討し、次に、⊃眥湘験による川下攻略を意識して、自社ブランドを開発できるよう川上から付加価値コントロール力を構築し、最終的にだ邁爾愡夏してブランド確立を実現する戦略シフトが基本となる。

 

・100年経営を目指す存続エンジンは、「固有技術を生かしてニッチ市場を創造し、“開発見込型ナンバーワンブランド事業”を垂直と水平の展開力で”3つ以上“開発せよ」となる。「会社(事業)の寿命は30年」と言われて久しい。一つ目の事業の柱で30年、三つの事業で90年、限りなく100年に近づくのである。

 

 <次の時代へ新規事業の種をまく>

・1T3D戦略を遂行するためには、存続エンジンとなる「新規事業の種」を市場や組織内にまき、育てなければならない。「まかぬ種は生えない」のだ。

 

 <兄弟経営は3代目までに80%が失敗する>

 <承継の無責任――兄弟仲よく、平等に>

 <兄弟経営が派閥経営になるとき>

 <承継こそ最大の戦略>

・戦略とは、持てる経営資源の再配分である。実は、経営の中で最も大切な資源配分は、会社寿命の90%以上を決める「トップ人事」という資源配分である。

 

・「戦略の失敗は戦術ではカバーできない。しかし、承継の失敗は戦略でもカバーできない」

 

・承継の失敗は、会社の成長を5年以上停滞させる。5年間が企業戦略遂行の命取りになることは容易に想像できる。「私のコンサルティング経験の約60%は、本質的には事業承継にまつわる課題であった」、と申し上げたのはこれを意味している。「承継こそ最大の戦略」なのである。

 

 

 

『データでわかる2030年の日本』

 三浦展    洋泉社        2013/5/10

 

 

 

<100年で日本の人口は3分の1に減少>

・(人口)100年で日本の人口は3分の1に減り、人の住まない地域が増える!

 

・(高齢化)働き盛りが人口の3割しかいなくなり、現役10人が高齢者など10人を支える社会になる!

 

・(結婚・家族・世帯)未婚、離別、死別が人口の半数近くになり、親子ともに高齢者の世帯も増える!

 

・(教育・所得・福祉・住宅)大学定員割れ、空き家増加。正社員減少、改善が必要なことがたくさんある!

 

・今、日本は大変な転換期にあります。人口が減り、高齢者が増え、働き手である若い世代が減っていく、社会保障費は拡大し、消費税をはじめとした税金もおそらく上がっていくでしょう。高度経済成長期につくった道路などのインフラも老朽化していきます。

 

・今年、2013年は、1947年から49年に生まれた団塊世代(第1次ベビーブーム世代)は65歳前後になっています。団塊世代は、日本でも最も人口が多い世代です。彼らは2030年になると80歳を超え、ほとんどの人は仕事をせず、もしかしたら病気になったり、寝たきりになったりしているでしょう。

 

・2030年までの間に、われわれ日本人は、社会のさまざまな仕組み、制度を根本から変えていき、2040年からの社会に備えなければならないのです。

 

 <日本の人口は20世紀に3倍増えた>

・ざっくり言うと、4000万、8000万、1億2000万と増えた。50年間で4000万人ずつ、2倍、3倍と増えたのですね。すごい増え方です。

 

 <100年後に日本の人口は3分の1に減る>

・昔は「多産多死」の時代と言います。これが明治以降は「多産少死」の時代になる。江戸時代と同じ調子でたくさん子どもを産んでも、あまり亡くならなくなった。だから人口が増えたのです。

  戦後になると「少産少死」の時代になる。2人産めば2人とも生き残る時代になった。しかし現代は「超少産」になってしまったので、人口が減るわけです。

 

・せっかく1億2000万人台にまで増えた人口も、現代では子どもを産む人が減ったために、2050年になると9700万人ほどに減る。2100年には、4959万人になる。2110年葉4280万人です。20世紀には100年かけて3倍に増えた人口が、21世紀の100年をかけてまた3分の1近くに減るのです。

 

・しかも、この予測は「中位推計」というもので、出生数や死亡数の増減の仕方を多すぎも少なすぎもしない中間的な仮定で予測したものです。出生数の減り方がもっと激しく、かつ死亡数の増え方ももっと激しいと仮定すると、2110年の人口は3014万人にまで減ってしまうのです。

 

 <アフリカの人口が35億になる>

・日本以外の国々の人口は、一部の先進国を除けば、今後も増え続けます。現在は世界全体で70億人ほどですが、国連の予測によると、2100年には100億人になる。増えるのは主に新興国と呼ばれる国々です。

 

 <中国とアフリカが結びつきを強める>

・また、川端氏によると、中国とアフリカの貿易額はこの10年で24倍に拡大し、2009年以来、アフリカにとって中国は最大の貿易相手になっているのだそうです。中国外務省はこのほど、アフリカで働く中国人の数は100万人を超えるとの試算を発表しています。

 

 <人が住まない地域が増える>

・人口の半数以上が65歳以上である地域を「限界集落」と言いますが。そういう限界集落が増え続ける。

 

・相続する人がいない土地や家が増えるのですから、土地の価格は安くなるでしょうし、空き家が増えます。安くなった土地を外国人が買うというケースも増えるのではないでしょうか。

 

 <外国人が日本を買い占める?>

・すでに現在でも、売れ残ったマンションなどを外国人に安く売ることは頻繁にあるようです。

 

 

 

『日本最悪のシナリオ 9つの死角』

日本再建イニシアティブ 新潮社  2013/3/15

 

 

 

<最悪のシナリオ>

1 <尖閣衝突>

(課題)

・尖閣危機のシナリオを極小化する重要なポイントの一つは、中国側の上陸行動を防ぐ、あるいは最小限にする日本側の迅速な初期行動にある。それを可能にするシステムはできているのだろうか?

 

・中国側にとって、尖閣問題は対外戦略問題であると同時に、国内の権力闘争、ナショナリズムの問題である。中国国内に対して、日本側の正当な言い分を伝え、理解を得る発信をどうやって生み出すべきだろうか?

 

・国際社会に対して、日本は何を発信して、どうやって理解を得たらよいだろうか?また、国内世論にはどう対処すべきだろうか?

 

2 <国債暴落>

(課題)

・日本の将来に必要不可欠な社会保障制度改革と年金改革を先送りしかねない政治家の判断について、国民側から議論する必要はないだろうか?

 

・膨張する医療費をどうすべきか。政治と官僚による“上流からの改革”だけでなく、“下流”から議論を起こしていくにはどうしたらよいだろうか?

 

・改革のチャンスを渡してきた背景には何があったかのか検証する必要があるのではないだろうか。

 

3 <首都直下地震>

・30年以内に直下型地震が東京を襲う確率は、場所によっては7割を超える。

 

・東日本大震災後、東京都は都民に“サバイバルの時間”を意識させる条例を制定した。全事業者は従業員の3日分の水と食料を備蓄するよう定めた条例で、帰宅困難者を出さないための対策である。

 

(課題)

・政府の被害想定で見過ごされてきた東京湾封鎖ならびに電力喪失というシナリオを真剣に検討すべきではないだろうか。

 

・最悪シナリオにおいて首都機能をどこでどうやって継続するのかの検討が必要ではないだろうか?

 

・ライフラインが途絶して発生する膨大な数の被災者の生活をどう支えるのか。支援を被災地に送る発想だけではなく、被災者を外に出す発想の転換が必要ではないだろうか。

 

・都県や市区をまたぐ広域的な行政対応をどこがどうやってマネジメントするのか?

 

・政府のアナウンスが誤解やパニックを招かないようにするにはどうしたらよいだろうか?

 

・平時から求められるリスク対策の費用負担を、どう考えるべきだろうか?

 

4 <サイバーテロ>

(課題)

・私たちの生活に直結する国家や企業の重要情報が、激増するサイバー攻撃によって盗まれている。国内の対応体制の盲点はどこにあるのだろうか?

 

・国内にも世界に負けない優秀なハッカーたちがいる。日本を防御するためには彼らを登用するには、何が障害になっているのだろうか?

 

・オールジャパンで対抗するために、役所や政府機関の改革すべき点はどこか?

 

・現代社会はオンラインへの依存度を高めて、自らリスクを高めようとしている。利便性とリスクのバランスについて、どう分析したらよいだろうか?

 

・サイバーテロはそもそも敵の特定が極めて困難である。インテリジェンス機能を強化させるにはどうしたらよいだろうか?海外のインテリジェンス機関との協力が必要ではないだろうか?

 

5 <パンデミック(感染爆発)

(課題)

・日本の医療機関は、医師、ベッド、人工呼吸器、ワクチンなどすべてにおいて不足し、平時から医療崩壊の危機にある。こうした現状を踏まえた上で、「新型インフルエンザ等対策特別法」に基づいた具体策の検討がなされているだろうか?

 

・日本国内だけでパンデミックに対処するには無理がある。海外の国に協力を求めるにはどんなことを整備すればよいだろうか?

 

・現在の法体制に、海外からの支援を遅らせたり、被害の拡大を招きかねない盲点はないだろうか?

 

・医療現場を崩壊させている原因は、行政や医療機関だけだろうか?患者の意識改革も必要ではないだろうか?

 

6 <エネルギー危機>

(課題)

・エネルギー危機には、資源の確保、市場への心理的な影響、国内への配分という3つの問題がある。この3つの問題を克服するにはどんな努力が必要だろうか?

 

・エネルギー危機の3つの問題をさらに悪化させかねないのが、アナウンス方式である。正しい情報が、一転してデマ。風評被害、パニックを呼び起こしてしまうのはどこに原因があるからだろうか?

 

・中東への依存度を抑えてエネルギー調達元の分散化を図るためには、具体策をさらに議論すべきではないだろうか?

 

7 <北朝鮮崩壊>

(課題)

・朝鮮半島で危機が起きた場合、現地在住日本人の退避について具体的な方策は練られているだろうか?

 

・日本の安全保障の戦略ビジョンを国内外に打ち出しているのだろうか?

 

・首相や首相官邸の事態対応が後手に回ってしまう場合、平時に何が足りないからだろうか?

 

・朝鮮半島で危機が起きれば、日本経済にも大きな影響を及ぼす。危機に対する予防策は平時から考えられているだろうか?

 

・平時から情報機関が独自に提供する首相への情報は、政府として共有・分析されているだろうか?首相を混乱させてしまう仕組みに陥っていないだろうか?

 

8 <核テロ>

(課題)

・防災や減災、また企業の事業継続や安全保障に関する訓練は、「式典化」していないだろうか?

 

・ファースト・レスポンダーの提携に際し、現場の権限の不明確さを具体的にどう克服すべきだろうか?

 

・「3・11」で起きた首相官邸と官庁との連携の失敗や国民からの不信を克服するために、統治する側はどんな努力をしているのだろうか?

 

9 <人口衰弱>

北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。(1)

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 14:17

 

 

『2030年ジャック・アタリの未来予測』

不確実な世の中をサバイブせよ!

ジャック・アタリ   プレジデント社  2017/8/9

 

 

 

本書の意味する明後日は2030

・本書は、執筆時の世界状況を分析し、そこから見えてくる15年後の2030年の世界像を複眼的に予測し、最悪を避け、最善を目指すための道筋を克明に述べている。

 

<「起きることがない」>

・「起きることがない」と決めつけても、どんなことだって起こりうる。そうした最悪の事態を予測することこそが、最悪を回避する最善の手段なのだ。

 

・いずれにせよ、2030年までに破局にいたるのは間違いない人々の運命を同化させる津波のような破局が訪れるのだ。大金持ちや大権力者であろうと、この破局からは誰も逃れられない。避けることのできた惨事に涙を流しながら廃墟の中で新たな社会を築くことになる前に、われわれにはやるべきことがある。

 

・自分の幸福は他者の幸福に左右されると肝に銘じてほしい。より一般的にいえば、自分の幸福は、世の中のあり方と行方に依存するのである。そして自分自身および他者のために行動する勇気を、他者の幸福から導き出すのだ。

 世界の行方は、各自が自分自身になれるかどうかにかかっているのである。

 

 

<世界中で怒りが爆発

・こうした入り組んだ状況では、経済と政治の当事者は相互依存を強めるため、法の支配は脆弱になる。すなわち、経済の利己主義と政治の無分別により、すべての長期的な課題は顧みられず、他者の幸福を願うという利他主義の効用は理解されない。

 

<激化する軍拡競争

・中国は、240発の核弾頭、75発の大陸間弾道ミサイル、60発の潜水艦発射弾道ミサイル、5〜6隻の弾道ミサイル潜水艦を保有する。

 2030年の中国の軍事予算は、アメリカと同程度になるだろう。

 

・インドは、少なくとも100発の核弾道、25発の大陸間弾道ミサイルも保有する。

 

北朝鮮は、2016年の時点では6〜10発の核弾頭しかもっていないが、2020年までに100発の核兵器を保有する。

 北朝鮮の弾道ミサイルには、従来型の火薬、化学兵器、生物兵器、さらには核弾道が搭載される。北朝鮮は、アラスカまで到達可能なミサイルに搭載できる小型の水爆も開発するだろう。

 北朝鮮のこうした脅威に対し、日本も韓国も核開発を進める

 韓国は、有事の際に北朝鮮が行動を起こす前に北朝鮮の弾道ミサイル発射基地を攻撃するためのシステムをつくりあげる。これは迎撃ミサイル・システムを兼ねる。

 

経済と金融の世界的危機を引き起こす6つの火種

・前章で叙述し、そしてこの章で紹介した実証データが示すように、市場やイノベーションだけでは、生産手段がすべて利用される安定的な均衡状態はつくり出せない。また、政府ならびに民間の債務を一掃することもできないだろう。

 

1、中国では、不動産部門、公営企業、規制の対象外の金融業者の借金バブルがはじける。すると株式市場が暴落し、人民元が大幅に切り下げられ、世界の為替市場は危機に陥る。当然の結果として、クーデターが勃発する。最悪の場合では、中国は国境を封鎖し、保護主義という大波を引き起こす。中国の製造業は崩壊し、これが1次産品の価格を急落させる。そうなれば、世界経済は危機に陥る。

 

2、保護主義の激化によって危機が発生する。競争と不況に直面し、保護主義と国家主権主義に閉じこもる国が増える。とくにEUとアメリカは、アジア地域からの輸入品や、メキシコ、中東、サヘル地域からの移民が大量に押し寄せるという恐怖心から、国境を閉じてしまおうという誘惑に駆られる。こうした傾向が顕著になれば、国際貿易は大きな危機を迎え、世界経済は崩壊する。

 

3、ヨーロッパの危機は、次のように展開する。イタリアやドイツの銀行システムが崩壊する、あるいはユーロ圏の国が自国通貨への回帰を問う国民投票を行なうため、それらの国から預金が流出する。この危機もヨーロッパだけにとどまらず、すぐに世界全体に波及する。

 

4、国の巨額債務バブルの崩壊は、中央銀行が大量に供給する調達コストがほぼゼロの流動性によって引き起こされる。いずれにせよ、巨額の債務は維持できなくなり、金利と物価は急上昇する。とくに日本が抱えるリスクは著しく高い。その理由は、日本はすでにマネタイゼーション(日銀の国債買い入れ)を積極的に行なっているからであり、また、人口に占める退職者の割合が増えるため、今後5年の財政収支は赤字で推移するからだ。日本の危機により、日本円の価値は大幅に下落する。円暴落は、すべての政府の資産クラスに影響をおよぼし、現金やゴールドへの逃避が加速し、世界経済は崩壊する。

 

5、アメリカの金融危機は、アメリカ企業を含む企業に対してきわめて投機的なポジションで投資するシャドー・バンキング・システムの主要プレーヤーの破綻によって引き起こされる。この破綻によってアメリカの金融システムは崩壊し、未曽有の世界的な危機が発生する

 

6、原油価格に絡む危機は、テロ集団や海賊、さらには原油価格を1バレル当たり100ドル以上で推移させようと企む国が、ホルムズ海峡やマラッカ海峡を閉鎖することによって勃発する。この危機も世界経済に壊滅的な影響をおよぼす。

 

それら6つの火種のどれかが危機を引き起こす可能性は日増しに高まるが、こうした地域規模の危機が一体どのくらいの被害をおよぼすのかは、誰にもわからない。いずれにせよ、この危機により、少なくとも10年間は不況やデフレに見舞われる。世界人口の大部分は生活レベルの停滞ないし低下を余儀なくされる。とくに、中産階級の生活レベルの低下は、政治と軍事に壊滅的な影響をおよぼす。民主主義はそうした影響に耐えられない。

 

世界大戦を勃発させる6つの起爆剤

  1. 東・南シナ海での危機

この地域に位置する国々からさまざまな危機が発生する恐れがある

 中国の現体制(一党制支配の世界最長記録になるかもしれない)は、2022年に人口規模で追い抜かれるインドとの競争に脅威を感じる。中国の隣国(ベトナム、マレーシア、フィリピン、ブルネイ)は、中国が南沙諸島に人工島を建設していると主張するように、中国は世界最大勢力の座を早急に手に入れるために、尖閣諸島などがある日本の領海に人工島をつくるなど、挑発的な行動に出る。

 アメリカは日本を支援する一方、中国は北朝鮮を支援する。北朝鮮はアメリカに対して本格的な核攻撃を開始するかもしれない。そうなれば北アメリカでは5000万人の死者と2500万人から5000万人の負傷者が出る。北アメリカの人口の50%は、核爆発の際に被爆する。農地の40%以上は残留放射線の被害を受け、アメリカの発電所の3分の1は破壊される。その場合、この核攻撃を受けた生存者の寿命と生活の質は、中世の時代の人々と似たようなものになるだろう。

 

北朝鮮は核兵器を使って日本も攻撃しようとする。そうなれば戦争になり、日本の同盟国であるアメリカも参戦する。アメリカはすでにグアムの軍事基地に北朝鮮の大陸間弾道ミサイルに対する防衛システムも配慮している。

 また、北朝鮮は韓国も占領しようとするだろう。そうなれば、北朝鮮とアメリカの戦争が始まる。アメリカは、国境沿いの非武装地帯に2万8000人、日本とグアム駐留基地に4万人の兵士を有する。こうして世界戦争が勃発する。中国が関与する危機の別のシナリオとして、中国とインドが大河川の水資源の管理をめぐって衝突することが考えられる。

 

2、ロシアの人口は減少し、高齢化する。イスラーム系国民がロシア人口の10%に達し、極東地域では中国系国民が多数派になる。潜在的な敵に囲まれるロシアは、率先して、あるいは脅威を感じる反応として、孤立状態を打ち破り、この包囲網を突破しようとする。

 まず、ロシアはシベリアの管理をめぐって中国と衝突する。シベリアは温暖化の進行によってまもなく肥沃な大地になる。ロシアはクリミアとウクライナ東部の独立派の拠点地域を結ぶ細長い一帯を、またしても占領するだろう。アメリカとヨーロッパは、ロシアのこうした侵略を思いとどまらせるためにウクライナへの支援を強化する。ウクライナに武器を供与し、北大西洋条約機構(NATO)にウクライナを加盟させることを検討する。アメリカとヨーロッパのこうした動きを開戦事由と解釈するロシア政府は、アメリカに向けて先制攻撃を仕掛ける。

 

ロシアがバルト3国に侵攻すれば、エストニアはサイバーアタックを仕掛け、バルト3国全体が反撃に出る。そうなればおそらくNATOが介入し、ついには世界大戦へといたる。

 

・ベラルーシが西側ヨーロッパ陣営につくなら、ロシアは、ベラルーシを奪回しなければならないし、それは可能だと考えるに違いない。これもNATO加盟国との戦争になる。

 

・最後に、ロシアとトルコとの間での危機だ。この危機は、シリアでの紛争やイスラーム国との戦いですでに疲弊した地域を荒廃させる。トルコはNATOの加盟国なので、トルコとロシアの戦争は、地球規模の紛争の引き金を引くことになりかねない。

 

3、パキスタンの核戦略

・パキスタン出身のテロ集団がインドに攻撃を仕掛けるのであれば、インドの精鋭部隊は従来型の攻撃を開始し、国境近くに位置する核弾頭が格納してあるパキスタンの軍事基地を掌握しようとする。そうなれば、パキスタンはインド軍の侵攻を食い止めるために、自国の戦術核兵器を利用する武力攻撃を決断する。一方、インドは、「戦術的利用」と徹底的な破壊を目的とする戦略的利用を区別せず、核兵器による全面的な攻撃に出る。この戦争によっても世界規模の核戦争が勃発する恐れがある。

 

4、中東の危機

 中東の危機にはいくつかのシナリオが考えられる

 まず、シリア発の危機を語る。シリア政権は、2030年以前に崩壊する恐れがある。シリア政権が崩壊すれば、イラン政権は強化され、レバノンで内戦が起き、パレスチナはイスラエルを追い出そうとする。そうなれば、イスラエルは、アパルトヘイト時代の南アフリカ共和国のような国になるが、パレスチナによる核攻撃を受けるかである

 

・次にサウジアラビア発の危機について語る。イスラーム原理主義者たちがサウジアラビアの政権を握れば、オイル・マネーはテロリストを支援するために利用される。世界の原油価格は急騰するだろう。そうなれば、西側諸国は大きな危機を迎え、世界大戦が勃発する。

 

<「エジプトを再び戦争に導く唯一の要因は水だ」>

・最後に、エジプト政権がイスラーム原理主義あるいは軍部の手中に落ちると、この地域で新たな戦争が起きる。また、エジプトは水不足のために行動を起こすかもしれない。

 

5、サヘル地域とアフリカの角[ソマリア全域とエチオピアの一部]における危機

 

・2030、サヘル地域の国々とアフリカの9つの破綻国家(アフリカの角、アフリカ大湖地域、マリ、二ジュール)の混乱は先ほど述べた。それらの混乱は世界中に影響をおよぼす。コートジボワールからケニア、そして二ジュールからエチオピアと、アフリカ全土でテロ組織の活動が活発化する。

 

6、イスラーム国

・イスラーム国の戦略は、自分たちの影響力を拡大するために、一度は占領したが失ったイラクとシリアの領土の一部を、おもに非組織的な戦闘員を使って再び占領することと同時に、民主主義を動揺させ、民主主義国家が外国人を締め出すように仕向けることだ。

 

<異常事態>

・人類を全滅させる大惨事は他にもたくさんある。それらは2030年以前に明かになるだろう。たとえば、数十億人の人々が水不足に襲われる、大勢の人々が命を落とすまで治療法のわからない新型ウイルスが発生する、地球温暖化が予想を上回る速度で進行する、遺伝子工学の実験室で取り返しのつかない失敗が起きる、人工知能が人類を消滅させる決定を下す、狂った武器商人が(政府あるいは民間の)顧客に掘り出し物の兵器を使うようにそそのかすなどだ。2030年までにこれらの異常事態のいくつかが起きるかもしれない。そうなれば20世紀に2度起きた世界大戦が再び勃発する恐れがある。

 そのような戦争は、核兵器、生物兵器、化学兵器など、利用できるものなら何でも利用する。よって、アメリカ、中国、インド、日本、アフリカで数億人の死者が出るだろう。とくにヨーロッパでは、1000年前からつくり上げられた人類の遺産が破壊される。

 今日、起きているあらゆることが、世界をこうした危機に導いているのは明らかだ。

 危機が迫っていると自覚することが絶対に必要だ。そうした自覚こそが、危機を回避するための唯一の方法なのだ。

 

<自分自身に働きかける

・集団の活動に大きな変化が必要な際には、すべては必ず個人が変わることから始まる。個人の内面が変わらなければならないのだ。自分自身に働きかけるとは、世界がまだ暮らせる場所であるようにするために、世界に働きかける心構えをもつことである。このようにして、自分自身に働きかけること自体が、世界に対して行動を起こすことだと気づくはずだ。

 

  1. 自分の死は不可避だと自覚せよ
  2. 自己を尊重しろ、自分自身のことを真剣に考えろ
  3. 変わらない自分を見つけろ
  4. 他者が行おうとすること、そして世界の行方について、絶えず熟考しながら自分自身の意見をまとめろ
  5. 自分の幸福は他者の幸福に依存していることを自覚せよ
  6. 複数の人生を同時かつ継続的に送る準備をせよ
  7. 危機、脅威、落胆、批判、失敗に対する抵抗力をつけろ
  8. 不可能なことはないと思え
  9. 実行に移す
  10. 最期に、世界のためにも行動する準備をせよ

 

<世界のために行動を起こす

・世界を変革するために行動を起こそうとしても無駄に終わると思うかもしれない。たしかに、意を決した大勢の利他主義者たちが一致団結しなければならない。

 

  1. 学校や法律の教科書など、いたるところに、利他主義、寛容な精神、誠実さを養うための学習を取り入れろ
  2. 国連総会のもとに、次の3つの機関を設立せよ。

1つめは、世界の現実を把握するために組織改革された安全保障理事会だ。

2つめは、世界中の30歳未満の若者をメンバーとする次世代議会だ。

3つめは、世界環境裁判所だ。

 

  1. 世界的な紛争が勃発するリスクと闘え。
  2. 法の支配と暴力を抑制する合法的な手段を強化せよ。とくに、女性や子供に対する暴力を撲滅するのだ。
  3. 世界経済の連携を組織せよ。
  4. 世界通貨を導入せよ。
  5. 小規模農家の農地を守るために、農地に関する所有権を世界的に強化せよ。
  6. 積極的な経済を推進するための世界的な基金を創設せよ。
  7. 新たな技術進歩を世界中の人々が利用できるように支援せよ。
  8. 最後に、今までに述べたことに対する取り組みの進行状況を、企業、都市、地域、国、世界という単位で、客観的な指標を用いて計測せよ。

 

<サバイバル計画>

このサバイバル計画において、フランスが自分たちの役割を担うために実行すべき10の提案を掲げる。それら10の提案は、きわめて当然ながら「自分自身になる」という各自の欲求と、そのために必要な手段から生じる。

  1. 自分自身になる各自の手段を強化せよ。すべての地区の保育所と小学校の整備率を上昇させろ。それは脱宗教の国であるフランス共和国への社会統合を成功に導く最短距離である。
  2. 教育システムを改革せよ。技術、知識、哲学、倫理などの教育を、誰もが生涯を通じて学べるようにするのだ。一人の落後者も放置してはいけない。したがって、失業者には職業訓練を施し、ホームレスの人には社会復帰の機会を提供するのだ。
  3. 職業人としての最終条件を均等化せよ。退職後の第2の人生を、教えることをはじめとする他者のための活動に費やせるようにするのだ。
  4. 利他的に行動するための手段を大幅に強化せよ。国民全員が、NGO、団体、組合、政党に参加するための時間と手段を自由に使えるようにするのだ。
  5. 世界のための計画をフランスの外交方針にせよ。
  6. とくに、EUを合理的利他主義のモデルにするのだ。そのためには、国境および国内の警備、共通の防衛、ヨーロッパのベーシックインカム、共通の社会政策などを施行することによって、ヨーロッパ法を補完するのだ。そしてフランス語圏を強化せよ。フランス語圏に法の支配を根づかせ、フランス語圏の利益になる利他的な活動を支援するのだ。とくに、サヘル地域の国々における秩序を修復するための活動を援助すべきだ。これらの国々がもたらす、そして蒙る危機がいかに危険であるかは前述の通りだ。
  7. 長期的な視野に再び意義を見出せ。フランス大統領の任期は7年の1期のみとし[現状は、1期5年で連続2期まで]、抽選で選ばれる30歳未満の若者がメンバーになる次世代議会を創設するのだ。
  8. 健康管理を最優先の課題にせよ。社会保障体制を充実させるだけでなく、学校や職場において正しい食生活やスポーツに関する啓発活動を実施するのだ。とくに土壌を守り、大気汚染を解消せよ。
  9. 軍隊、司法、警察に国民全員の安全を守るための手段を付与せよ。一方、就労年齢にある国民は、それらの機関に一時的に奉仕するものとする。
  10. 次世代の負担にならないようにするために、公的債務を大幅に削減せよ。

 

読者は、これらのことを実現不可能だと思うかもしれない。いずれにせよ、それは政治ゲームに興じる政治家たちの懸念からかけ離れている。彼らの活動は、瀕死の民主主義の当事者たちが演じる冴えない喜劇にすぎない。

 われわれは、瀕死の民主主義をサバイバルさせるためにこれらすべてを行なうのだ。それは可能である。

 

 

 

『2035年の世界』

高城剛   PHP    2014/10/23

 

 

 

<超健康……将来、人類の平均寿命は140歳に

・最上級の完璧な健康を指す。「ダイナミックヘルス」ともいう。超健康状態になると、人間の身体は150歳まで持つ。アンチエイジングをしなくても自然に若さが保たれて、2050年には90歳の美魔女も登場する。

 

<ボディ・エリア・ネットワーク…医療費削減の切り札>

・自分の生体情報をリアルタイムで管理するネットワーク。体内に埋め込まれたデバイスが、心拍数や血糖値といった生体情報を計測して外部に送信。異常値が計測されると、医者が診察にきてくれる。さらに薬事ロボットと連携して、異常が発見されると体内で自動的に治療する。

 

<薬事ロボット……人の体内で働くロボット>

・体内で診察や治療を行ってくれる超小型ロボット。2014年段階で実用化されているものに、口から飲み込んで胃や腸を撮影してくれるカプセル内視鏡がある。10年後はさらに進化して、患部まで移動して薬を撒き、注射を打つロボットも登場する。

 

<リキッド化……フラット化する世界の次は?>

・世界はフラット化した後、リキッド化へと向かう。リキッド化は、水のごとく流動的で、緩やかに動き続ける状態を指す。たとえばある地域が国から離れたり、そうした地域同士がくっついてユニットを組んだりする。それも固定的なものではなく、絶えず離合集散を繰り返す。

 

<スマートパワー……日本が発揮すべきパワーとは?>

・アメリカの政治学者ジョセフ・ナイが提唱する概念で、軍事力に代表されるハードパワーと、外交や文化といったソフトパワーの2つを組み合わせて、他国に影響力を与える戦略のこと。最近の日本はハードパワーに軸足を移していて、スマートパワーをうまく使いこなせていない。

 

<世界政府vs.イギリス金融機関……ウォール街を牛耳るのは誰か?

・タックスヘイブンを利用した企業の租税回避行動が問題になっている。この問題を解決するために、世界統一ルールにはじまり、その後世界統一政府をつくろうという動きが起きるだろう。それに抗うのは、世界の金融を実質的に握るイギリス。20世紀の東西冷戦と違い、21世紀は世界政府とイギリス金融機関との冷戦になる。

 

<成長しない世界……米国の最後の砦「インテレクチュアル・プロパティ」とは>

・米国はマイノリティがメジャーとなり、そうなると共和党は二度と政権を取れないことになり、民主党国家=大きな政府を維持せざるをえない。

 しかし、そのような財政はない。だから、どこかで一度リセットを考える必要が必ず生まれる。その前には、リベラルと保守の拮抗が崩れ、弱体化した保守の反撃する事態が起きることになる。時には大きな内戦や戦争が起きる可能性も否めない。これらは、成長できない大国アメリカの大混乱を意味する。また、イスラム人口がキリスト教を抜くのも時間の問題だ。すなわち、「成長」を前提にした西洋社会の価値観が大きく揺らぐことになる。典型的国家が米国だ。

 そんな混乱時の米国最大の逆転的資産とは、なんであろうか?それは、インテレクチュアル・プロパティ(知的財産)に他ならない。インテレクチュアル・プロパティは、軍備なき世界の国力そのものであり、ロボットが働いてもお金が入る仕組みからして、百年の計で見れば米国はふたたび日の目を見る日がやってくる。それは、ロボット・ルネッサンスと呼ばれるだろう。

 

<老国家……成熟せずに年を重ねる日本と中国

・国として高齢期に入り、活力を失った国家を指す。人口がピークアウトしていて、国民の平均年齢が高い。経済は低成長、もしくはマイナス成長。歴史はあっても、必ずしも成熟度が高いわけではない。

 

・日本は、すでに老国家だ。現在、日本国民の平均年齢(中央値)は、45.8歳。今回、オリンピック招致でライバルとなったトルコは29.2歳で、日本より15歳以上若い。アフリカのケニアにいたっては18.9歳で、20歳を切っている。これらの国々と比べると、日本に残された成長の余地はとても小さい。

 もっとも、国の老化は日本だけの現象ではない。ヨーロッパの国々も平均年齢は軒並み40代だ。成長著しい中国も2020年には生産人口がピークアウトして、老化現象が始まっていく。2035年には、大国と呼ばれる国の多くが老大国になっているだろう。

 

アジアの時代は続く……世界のGDPの6割がアジアに

・アジアの時代といわれて久しいが、21世紀前半にはアジアの成長が本格化する。2035年には、世界のGDPの6割以上がアジアになる。牽引するのは中国、インド、ASEAN諸国。日本は蚊帳の外に置かれる可能性が高い。

 

<イスラムパワー……世界の勢力図を塗り替える宗教の力>

・ヨーロッパのイスラム系住民の出生率は、ヨーロッパ人の4〜8倍もある。人数が増えれば国家のイスラム化が進み、民主主義とはなにかを考えはじめることになり、国際舞台でもイスラムの発言力が増すことになる。欧米を中心とした世界秩序にイスラムが割って入り、いま世界をリードしている西洋的価値観も揺らぎ始める。

 

<ビジブルマイノリティ……膨張し続ける「少数派」>

・カナダで有色人種を差す表現。ただし、すでに北米では有色人種がマイノリティ(少数派)ではなく、都市によっては過半数になっている。とくにスパニッシュ系住民になっているはずだ。

 

・LAでは、すでに生まれてくる子どもの過半数がスパニッシュだ。2035年には、イーストLAは完全にスパニッシュの街になっているだろうし、アメリカ全体でも人口の3分の1をスパニッシュが占めるようになっているだろう。民主主義が正しければ、2035年までには、スパニッシュ系の初の米国大統領も誕生しているだろう。すでに、スペインが発行するスペイン語新聞「EL PAIS」の発行部数は、本国より米国のほうが多い。

 アングロサクソン系のアメリカ人にしたら、自分の国が乗っ取られるような感覚がするだろうし、一部では右傾化が進むだろう。ただ、アメリカはスパニッシュ系住民増加の恩恵も受けている。日本はすでに人口減少時代に入ったし、中国もまもなく生産人口がピークアウトする。しかし、アメリカはスパニッシュ系住民を中心とした移民の増加で人口が増え続け、2035年には4億人に達する見込みだ。成長しきったはずのアメリカ経済にのびしろを与えているのは、スパニッシュなのだ。

 

<移民排斥運動……スイス、フランス、ドイツ……避けられない文化の衝突>

・移民が流入すると、そこで移民が独自のコミュニティを形成して、本来その地に住んでいた住民と衝突する。ヨーロッパではイスラム系やアフリカ系の移民が増えていて、排斥の動きも出てきた。移民が増えるにつれて衝突も増えていくことは避けられない。これは歴史の教えだ。

 

<スイス、フランスの原発停止……原発を停められない本当の理由>

・スイスは2034年にすべての原発を停止する。原発大国であるフランスも脱原発に舵を切り、おそらく2040年代には停止させる。きっかけは福島の事故だが、背景には自然エネルギー技術の進歩がある。

 

<ハードリセット……今後日本で経済恐慌か戦争が起きる!?

・行き詰った状況を打破するために、これまで積み上げてきた者を破壊してゼロの状態からやり直すこと。国家レベルでいえば、戦争や経済破綻によるハードリセットが考えられる。

 

・今後20年の間に、日本はなんらかのハードリセットを経験するだろう。日本が抱えている閉塞状況は、先延ばしできる限り先延ばしされ、結果ハードリセットを迎えなければ解決できない状態に陥っているからだ。債権大国(対外純資産残高は世界1位)というが、戻ってこない債権なら話にならないし、金融ルールは、いつも一夜にして変わることになる。

 

・かつては世界もハードリセットを繰り返してきた。20世紀初頭、経済の中心がヨーロッパから新大陸アメリカへと移り、ヨーロッパの景気は冷え込んだ。その後にヨーロッパ発で起きたのが、第1次世界大戦というハードリセットだった。

 

・いまはインタ―ネットで情報が簡単に取得できる時代になり、機関投資家はもちろん、これまで投資に興味がなかった個人まで気軽に株を買っている。2014年現在、事実上政府が紙幣を増刷し、あらゆる手段を講じて株価を支えているので景気は一見よく見えるが、実際は、世界恐慌直前のラジオが普及した当時と酷似しているデータが次々とあがっている。

 この先、何らかの形でハードリセットは起きるだろう。それは歴史の必然だからである。

 

<人生100年時代における「第二の人生」……いかに死ぬか、それが問題だ

・人生100年時代に入ると、60歳でリタイアするという現在の常識が崩壊して、第二の人生をどう生きるのかということが社会問題化する。好奇心を持って最期まで輝く人生を送るのか、人生に退屈して暇を持て余しながら過ごすのか。それによって第二の人生に大きな格差が生じるだろう。

 

・平均寿命が82歳のいまでも、すでにリタイアした人たちは暇を持て余している。これが人生100年時代に入ったらどうなるのか。おそらく第二の人生の過ごし方が、いまよりもっと深刻な社会問題になるだろう。

 ただ、裏を返せば、人生100年時代は、人生を従来の2回分楽しめる時代だといえる。僕が思うに、まずリタイアという概念がなくなる。60代で会社を定年退職してもまだピンピンしているのだから、おそらくその年齢から起業したり就職し直す人が激増する。国も年金を払いたくないから、その流れを後押しする。そうした国の思惑はともかく、身体が元気で寿命も長いLED型になるのだから、必然的にそうなっていく。

もちろん同じ第二の人生を送るにしても、生活のためや暇だから仕方がなく働く人と、好奇心を持ってアクティブに動く人では充実感が違うのは、言うまでもない。

 

<水戦争……人類は皆、足りないものを奪い合う

・世界の水不足は深刻で、将来は石油などのエネルギー資源より貴重な資源になる可能性がある。そうなると、水資源を巡る紛争が続出する。もっとも危険なのは、ヒマラヤ水系をめぐる中国とインドの争いだ。すでに小競り合いが始まっているが、両国とも多くの人口を抱えているため、一歩も引く様子がない。

 

・戦争には、資源の争奪戦という側面がある。過去には石油をめぐって仕掛けられた戦争も多かった。では、21世紀に各国が血眼になって奪い合う資源とは何か。それは「水」である。

 日本は水資源に恵まれているのでピンとこないかもしれないが、世界は砂漠化や人口増の影響で深刻な水不足に陥っている。地球上にある水で、飲めるのはわずか3%しかいない。そのうちの約4割はブラジルとアルゼンチンにある。つまり残りの約2%の水を世界各国で奪い合っている状況だ。

 

・そして、中国とインドの間には豊富な水源がある。ヒマラヤ山脈を水源とする水系だ。両国はいまこの水系を奪い合っていて、小競り合いが起きている。今後、水不足が深刻化すれば一気に火を噴く可能性もある。

 

・一方、世界的な水不足は、日本にとってチャンスでもある。じつは水道水をそのまま飲める国は世界で5カ国しかない。その中に日本が入っているのは、浄水技術が優れているからだ。日本の水道インフラ輸出は、産業として十分に期待できる。2014年現在の日本は、原発を世界に売りたいようだが、それよりずっと将来性が高いのは、こちらだと思う。

 

<フラッキング……シェールガスがもたらす負の未来>

・アメリカではシェールガスをどちらかというとネガティブに表現するとき、「フラッキング」という。水圧で岩を割る採掘方法(ハイドロ・フラッキング)から転じた呼び方だが、この採掘方法は問題が多く、採掘現場周辺では観測史上最大の地震が頻発したり、深刻な地下水汚染が報告されている。シェールガス革命の未来は、けっして明るいばかりではない。

 

・シェールガスの採掘が可能になり、世界最大のエネルギー輸入国だったアメリカは、近いうちに輸出国になる。まさにシェールガス革命と呼ぶにふさわしい大変化だ。 

 しかし、このまま順調にいくかは不透明だ。シェールガスの掘削によって、周辺環境が激変しているからだ。

 

<大地震が起きる日……マグニチュード7というリスク

首都圏では、今後30年以内に70%の確率でマグニチュード7の地震が起きる。東京は自然災害リスク指数も世界1位。こうしたリスクもあり、首都圏以外に拠点を置いて二重生活をする人が増えている。人気ナンバーワンは山梨県だ。

 

・今後30年の間に、首都圏でマグニチュード7クラスの直下型地震が起きる確率は70%と言われている。政府の中央防災会議の試算によると、死者は最悪で2万3000人。東日本大震災クラスの災害が首都圏を襲う確率は高い。

 

・自然災害の危険性については、自然災害リスク指数というものもミュンヘン再保険会社から発表されている。この指数は地震や津波、台風の発生危険度から算出され、それに住宅密集度や危険にさらされる経済価値などをあわせて数値化しているが、それによると、世界1位は東京で、指数は710.。23区内に限れば、さらに危険度が増す。ちなみにロンドンの指数は30で、ニューヨークは42と、東京と比べ、遥かに低い。東京の自然災害リスクが、いかに突出しているかがわかるだろう。

 

<小惑星アポフィス……原爆3万4000発分の衝撃

・2004年に発見された小惑星アポフィスは、その後の観測の結果、2029年と2036年に地球に接近することがわかった。いずれも衝突は避けられる見込みだ。ただし、2036年以降は不明。2042年から2105年にかけて17回最接近するが、このときの軌道はまだわかっていない。

 

 

2015年初場所の番付では幕内42人中、外国籍力士が16人、そのうちモンゴル国出身力士が11人である。「モンゴル人はみんなハングリー。彼らのほとんどは何が何でも強くなって大金を稼ぎ、故郷で暮らす両親に楽をさせてやろうという思いで入門してくる」(3)

  • 2017.11.29 Wednesday
  • 14:03

 

 

『インド アズ ナンバーワン』 

 中国を超えるパワーの源泉

 榊原英資  朝日新聞出版  2011/8/30

 

 

 

<インドの女性像>

 <社会における女性の地位を見れば、その国がどういう国なのかが分かる>

・インドは、多くの女性が社会の第一線で活躍している国であるともいえます。

 

・出世した女性は日本と比較すると、壮観なのですがこうした女性はインド女性の一部にすぎず、伝統的に女性の地位は男性に比べ低いものだったのです。インドには古来「サティー」という悪習があり、未亡人となった女性が亡くなった夫の火葬の際、自分もその火に身を投じることが、ごく最近まで一部の地域社会では一般的に行われていたのです。さすがに現在は政府によって禁止されています。

 

・サティーはさすがになくなったようですが、未亡人が再婚することはいまだに難しいようですし、未亡人を社会から締め出したり、家庭に縛りつけたりする因習はまだまだかなり残っているのです。

 

・もう一つの因習は、女の子を幼児や児童の頃に結婚させるというものです。女の子が一定の年齢になると夫の家へ送り込まれたりするため十分な教育が受けられなかったり、過度の労働が課されたりする問題が起こります。

 

・また若くから出産するためインドの人口が世界で最も高い増加率を示しているのですが、女性と子供の死亡率は逆に高くなってしまっています。

 

・一説では一夫多妻の習慣を持つイスラムの侵略者からインド女性を隠そうとしてヴェールやブルカで顔や体を隠すようになったともいわれています。

 

・こうした指導者たちの努力にもかかわらず、現在でも特に下層階級や下層中流階級の家庭では女児は歓迎されていません。他方、男児が生まれれば、祝福され、溺愛される傾向が強いのです。

 

・インドの男女比率は1対0.933と世界中の平均1対0.99を大きく下回っています。生まれる前に胎児が女だと分かると中絶することは今でも見られ、生まれたあとでも女の子は乳児のうちに殺されてしまうこともあるといいます。

 

・女の子はいずれ、他家に行ってしまうものとして、持参金の心配をしなければならないのです。

 

・持参金の多寡は、今は、一種のステータス・シンボルとなっており、両親は娘が生まれたときから持参金を積み立て始めるといわれています。こんな状況ですから、ヒンズーの結婚式では、「花嫁が100人の男の子を授かりますように」と言うのが普通の言葉になっているのです。

 

・教育面でも女性は劣位にあり、全体としてはインドの女性の地位はまだ低いのです。

 

・インド政府は女性の地位向上のために、これまで多くの法令を制定し、経済開発五カ年計画でもいくつかの施策を実行しています。

 

 

 

 『文藝春秋』2014年2月号

 「20年後の日本」への50の質問  バラ色の未来か、転落の悪夢か

 

 

 

<消費税はどこまで上がる>  (榊原英資  青山学院大学教授)

・平成25年度予算での税収の総額は43.1兆円。そのうち消費税は10.6兆円です。一般会計の歳出総額は91.6兆円ですから、印紙税・その他収入をいれても税収でカバーできるのは全体の50.9%、残りの49.1%、総額45.4兆円は国と地方の借金(公債等)によって調達されています。

 

・2014年度の経済状況が、そこそこならば、2015年度には消費税は10%にさらに引き上げられる予定ですが、そうなっても消費税収入は20兆円前後で、公債金で40兆円弱は調達しなければならない状況です。

 

・こうした財政赤字が積み上がって2013年の政府債務残高は、1179.9兆円(国・地方自治体・社会保険基金の借金)とGDP比率で243.54%にのぼっています。

 

・この残高は世界で最悪。財政赤字で経済が危機的状況に陥ったギリシアを上回っています(2011年ベースで、日本はGDP比で230.0%、ギリシアは163.3%)。世界の先進国の中ではイタリアが日本についで120.1%と日本の半分程度です。アメリカは102.9%、フランスは86.3%、イギリスは82.5%、ドイツは81.5%です。

 

・途方もない借金が積み上がっているのに日本の公債市場は順調に推移し、十年債の金利は0.6%と先進国中最低のレベルです。ちなみにアメリカの十年債の金利は2.75%、ドイツのそれは1.69%です。これは残高に対して国内の需要が高いからで、日本国債の9割以上は日本人によって保有されています。

 

・すくなくとも今のところ、あるいはここしばらくは日本の国の借金は日本人によってファイナンスされていく状況です。

 

・しかし、ここで安心してはいけない。問題はこの状況をいつまで維持できるかです。

 

・そして、高齢化が急速に進む中で、社会福祉関係の支出は増大せざるをえず、財政赤字はこのままだと減少するどころか大きく増大してしまうという状況なのです。

 

・つまり、増税は不可避なのです。45兆円の収入で90兆円の支出をカバーするという状況がいつまでも続けられるはずがないというのは冷静になって考えれば当然のことです。日本の法人税率は国際的には高いレベルにあり、これ以上税率をあげることはほとんど不可能なのです。

 

・増税は消費税等でやるしかない。消費税の1%の増税はほぼ2兆円の税収増加につながります。

 

・前述した社会保障費の増大を考えると公債発行を大きく減らすことは難しいといえるでしょう。

 

そうなると消費税20%への増税は将来的には不可避。20年後には少なくとも20%まで上げざるをえないでしょう。ちなみに現在の欧州各国の消費税はイタリア21%、ドイツ19%、イギリス20%です。ヨーロッパ並に社会福祉を増大せざるをえない状況でヨーロッパ並の税率になることはいたし方ないというかある意味では当然の義務ではないでしょうか。

 

 

 

『プレアデスとのコンタクト』  (地球外知的生命)

(ビリー・E.A.マイヤー)(徳間書店)   2001/8

 

 

 

スイス人、ビリー・マイヤーはプレアデス異星人とのコンタクティで世界40数カ国を旅して知識と技術を習得する

・プレアデス異星人のアスケットのコンタクトはその後数年続いた。その間、私は、父母の家を出て故郷を離れ、ヨーロッパ、アフリカ、そして中東および中近東の42カ国を働きながら、旅し、主に知識と技術を学んだ。その間にもたびたびアスケットの訪問を受け、また彼女が宇宙船で迎えに来たりした。

 

・彼女とのコンタクトがあった最後の8ヶ月は、インド、メーラウリにある仏教のアショカ・アシュラムにあるユース・ホステルの一室で過ごした。そこでは仏教僧レ・B・ダルマワラから再び多くの事を学んだ。同時に私は、アナンダ・マハトマ(幸福なる偉大な魂)と呼ばれるラマナ・サルマ僧からも教えを受けた。

 

アショカ・アシュラムの住人にとって、アスケットの宇宙船が敷地の上空を飛ぶのを見るのはいとも自然なことであった。また、私が頻繁にアスケットと構内を散歩するのを見かけるのも、同じく極めて、当たり前なことであった。私達に迷惑をかけたり話かけたりするあつかましい住人は一人もおらず、みんなそれぞれに礼儀をわきまえており、私が、頻繁に宇宙人の訪問をうけるということを当然なこととして認めていた。

 

・その自然さは尊師ダルマワラが何もないところから突然現れる生物とのコンタクトをずっとしているということも、一因だったかもしれない。それは異様な服装をした二人の男たちで師はたびたび彼らと一緒に寺で何時間も過ごしたり、外を歩きながら話し合ったりした。その後二人は、影も形もなくどこかへ消えてしまうのであった。

 

・もっともこの謎に満ちた男たちは、アスケットのように宇宙から来たのではなく、アガルタ人で青色の皮膚を持ち、ヒマラヤにある巨大な洞窟地帯に住んでいるのである。

 

・この民族にまつわる太古の伝説によると、アガルティ文化の指導的立場にあった偉大なる賢者たちは地球外知的生命の子孫、「あの世の精霊の子息たち」と呼ばれた。

 

・ゴビの大災害の後、ヒマラヤ山脈のふもとにある巨大な洞窟地帯に住むが、二つのグループに分かれており、ひとつのグループは右手の道をたどり、もう一つのグループは左手の道をたどっていったということである。

 

・2本の道の中間には、幻の地下都市で黙想(集中実践静観の沈思黙考と精神集中による霊的意識的自己没思)の場所でもあるアガルティ(アガルタ)があったという。アガルティは、この物質本位の世界の中で(無関与の寺)とみなされている。

 

・1964年9月も終わりに近づいたこと、アスケットがメーラウリのアショカ・アシュラムで私と別れて故郷のダル宇宙へと帰った後、私はインドを後にして2ヶ月ほどヨーロッパに帰ってきた。

 

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

  

・モンゴル出身の力士の活躍が話題になっています。モンゴルの人口は約3百万人で世界の135位(2016年)ですから、余計に目立つといわれます。モンゴルは、一般市民にとっては、遠い国でしたが、大相撲の力士の活躍で、身近に感じるようになりました。旅行客も増えているのでしょうか。経済界は、かなり交易に力をいれているところもあるようです。モンゴルの現在の経済は、世界経済の激流に飲み込まれているといわれます。

 近年、外国人労働者が増えています。街中でも彼らの姿を見る機会も増えています。田舎でも思わぬところで外国人(観光客)と出合います。

 

・「実習先は選べる余地がなく、転職も原則できない。彼らの4割は来日1年以内に失踪してしまう。来日直後に失踪するケースもある」といわれます。失踪者の追跡をして、必ず帰国を促さなければならないといわれます。アメリカでは、1400万人の不法移民が大きな社会問題となっていますが、彼らを安く雇う雇用者にも問題があったといわれます。犯罪にもむすびつくといわれます。日本の場合も現在は数字としては小さいですが、「法と秩序」を今から徹底しておく必要があると思います。「移民問題」が有識者のあいだで広く論議されています。「移民大国」のアメリカのようにポジティブな移民の長い歴史がありませんから、ネガティブにとらえる一般人が多いそうです。しかし、雇用者は、「人手不足」で、倒産することもありますから、外国人労働者を雇いたいと熱心に活動しているといわれます。「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。移民を認めなくても将来は1千万人程度の外国人労働者が日本に職を求めて住みつくといわれます。

大企業や大組織でもコンプライアンスの問題が大きくでてきており、大組織の「劣化」というかつてない奇妙な問題に直面しています。大企業の最高幹部が、コンプライアンスの問題で深く頭を下げるという異常事態です。現代ではサラリーマン根性も日本人にはなくなりつつあるようです。あらゆる分野に「コンプライアンスの徹底」が必要だといわれます。

 

モンゴルには終戦後「捕虜収容所があり、“暁に祈る事件”という陰惨なリンチ事件があったが、少なくとも日本人は、この事件を、未来永劫「記憶」に留め置かなければならない」と著者、佐々木氏は述べておられます。

 

・外国社会の慣習については、私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。インドのようにカーストは法律で禁止されていますが、現在でもインド社会を規律している慣習もあるようです。インド人は常に「カースト」を意識して、毎日の社会生活をすごしているといわれます。インドに進出した企業は、カーストによる人事に注意をしなければいけないようです。そこで、現地のインド人従業員の人事は、事情を良く知るインド人に任せなければ、トラブルを持つようです。島国に住む日本人にとって、海外の社会事情は、驚くことが多いといわれます。ちなみに、アメリカ合衆国では、人種差別は、反対の立場の人がほとんどだと語られています。しかし、アメリカ人は潜在意識的には、「常に人種問題を意識している」といわれます。まるでインド人がカーストを意識的、潜在意識的に非常に気にしていることと同じだといわれます。そのような背景は、アメリカ社会に生まれないと分からないともいわれます。

 

・国際化や情報化の時代になりましたが、海外の事情は、情報が膨大な量だけに私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。海外旅行も団体旅行は比較的安全ですが、個人的に旅行しますと盗難などの犯罪リスクが非常に高まるといわれます。市民の一般生活でも目新しいことが非常に多いといわれます。また宗教の問題では、イスラム教のように一神教の国では、アラブの慣習や風習など私たち一般人には、知らないことが多いといわれます。

 

・(インターネット情報) 「2016年11月21日のニュースで、南米コロンビアで強盗殺害に遭った邦人男性が、一橋 大学社会学部4年生・井崎亮(いざき りょう)さんであることが報じ ... 大学4年生で、 これから海外留学をする学生は沢山いるでしょうし、送り出す側の親や家族からしても 本当に嫌な話です」と報道されております。学生の海外旅行がブームですが、個人旅行ですと盗難や強盗事件に遭遇する確率はかなり高いといわれます。警察に届けても、容易に犯人は分からないようです。「海外での危険性には日本人は脳天気(ノー天気)な面もあるので警戒が肝要」といわれます。アラブ諸国ではフリージャーナリストもよくトラブルに巻き込まれたり、殺されたりしました。

 

・著者(榊原英資氏)は、政治家の「世襲議員」について、問題を提起しています。「政治資金の相続の面で世襲議員は断然有利」といわれます。「数千万円から数億円の政治資金の相続は大きい」と語られています。また小選挙区制についても、政治家の劣化の原因だと指摘しています。中選挙区制がカネがかかるので、小選挙区制に移行したといわれます。ところが、今度は小選挙区制の欠陥を指摘する人々がかなり増えてきているといわれます。「小選挙区制がうまく機能している」という人はほとんどいないともいわれます。そこで、またまた「選挙制度を変えよ」という議論が出てきます。1票の格差問題についても、あまりに大きいと「正統政府」としては問題があると指摘されています。あらゆる物事には、プラスマイナスの両面があります。改革は常に行わなければならないようです。

 

・安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。次の経済金融政策を考えるべきでしょう。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した「国家改造計画」が求められているといわれます。当然ながら、官庁組織全体がシンクタンクとして機能して長期計画を各官庁が持っているといわれます。様々な大組織が「劣化」してきているともいわれています。はたして研究され提唱されている道州制をすすめるべきなのでしょうか。道州制は「憲法違反」という説もあると指摘されています。経済予測については「マーケットや経済が動いているために、エコノミストの見解は常に当たらない」ともいわれます。

 

・2012年4月にトヨタ自動車が宮城県にパブリカ栽培の植物工場を建設しました。このように大手企業の農業への参入は増えているようです。トヨタ自動車は、以前から農業に参入していたようですが、植物工場が時代の流れのようです。日本の農業の近代化については、企業の参入がカギとなるといわれます。農業や漁業の株式会社化で雇用を拡大するとともに、近代化を一層すすめる必要があるようです。

 

・報道によると自殺者も少しは減りましたが、依然として多いようです。また原発の汚染水の問題や補償の問題も全ては解決しておらず、依然として国家危機が続いているといわれます。それに伴う訴訟も継続中のようです。次の大地震が来る前に何とか体制を整えたいものです。東日本大震災の復興もすすめて、明るい社会に変えていく必要があるようです。アベノミクスなどの経済政策で経済を立ち直らせ、パイを大きくしないことには、社会保障の充実もできないといわれていました。まずは、行政改革で無駄遣いをなくして、経済成長ということでしょうか。政治の費用対効果の向上、行政サービスの効率等、問題は山積みといわれます。

 

・G8のサミットを見ても「日本は先進国だ」そうですが、さまざまな点で「日本は先進国なのだろうか」という声も強くなっているようです。国際比較の世界のランキングでも、さまざまな面で日本の地位は低下しています。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。社会福祉もいろいろと問題点を抱えており十分とは言えません。困った人たちも増えています。「あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである」といわれます。社会保障担当者の現状認識はどのようなものなのでしょうか。「失われた20年」の日本経済と言われますが、本当に優れた政治家や官僚が登用されてこなかった結果といわれます。予想外に遅れた点や近代化の進まない点、頭の古い点が増えてきているようです。改革が遅れています。政治家は、世論の反発や票離れを恐れるあまり、日本の将来に必要不可欠な社会保障制度改革や年金改革に着手できずにいるともいわれます。「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきているともいわれます。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。為政者の認識も自覚もないといわれます。

 

・多くの政党が道州制を唱えておりますが、何事にもメリットとデメリットの面があり、地方分権や規制緩和を一方的にすすめることには、著者(榊原英資氏)は疑問を呈しているようです。官僚制はどんな組織にも必要になります。官僚は法律を武器としますので、規制緩和派は、中央集権化に反対して地方分権化を主張しているようです。そして道州制になれば、道州制自身の官僚が優越してくるのではないのでしょうか。メリットシステムの官僚制は、どの時代、どの体制にも必要だといわれます。法律を武器とする中央官僚の権力があまりにも強いので地方分権にしたいということでは、本末転倒ということでしょう。道州制も夢のような素晴らしい計画ですが、実施されると一般国民が地獄を見る懸念もあると指摘されています。

 

・小泉改革も毀誉褒貶がありましたが、地方の衰退は止められないようでした。シャッター商店街と言いますが、閉店している店が多い商店街が増えています。地方の活性化と農業・漁業の問題は、妙案の少ない課題のようです。農業や漁業を後継者の育つ産業に変えていく必要があるようです。人口減少も大きな問題ですが、これを契機に「労働革命」、「勤労革命」が起こるかもしれません。

 

・著者(榊原英資氏)は“ミスター円”と言われた通貨問題の第一人者で、2003年の総選挙では民主党の政権交代後の「閣僚予定者名簿」において財務大臣として名を連ねた、影響力のある人物だといわれていました。

 

・大きな懸念の中国バブル崩壊は、多くの識者が指摘する事実となったようです。しかし、通貨の増発でハードランディングを抑えたり、様々な手法で中国共産党は体制の維持を図っているといわれます。中国は人類の難題となっていくそうです。「来世はブタでも良いから中国人には生まれたくない」と回答する者もいるといわれます。

 

・「よくても「世界同時不況」で、ひどければ、「世界同時恐慌」」ということで、世界経済はネガティブな状況で、肝心の米国経済も不調が続くと説く有識者もいました。日本も世界同時不況に巻き込まれないように、安全性を確認して原発の再稼働を急がなければならないでしょう。絶対完全な安全性の実施(2年以上かかる)を待たず、安全性を適切十分に確認して原発の再稼働を急がなければ、日本経済に致命傷を与えるかもしれないという見解もありました。「手術は成功したが患者は死んだ」という事態になりかねません。原発問題にも依然として賛否両論があります。

 

・米国の資本主義は資本家のWASPの支配が貫徹しており、不法移民者も多いので、福祉予算に税金を使いたくないという共和党保守派の議員のパワーも相当なもののようでした。医療保険の問題や銃社会、犯罪率の高さなどで、米国の豊かな社会の神話も消えつつあるといわれます。トランプ大統領の実現で、大胆な経済政策が打たれるともいわれました。

 

・「悪者が銃を持つので自衛に自分も銃を持つ」ということで、米国では人口より多い3億丁の銃が社会に普及しています。特に、医療保険問題は、「医者が高所得を求めるし保険会社も高収益を求めるので、医療費が異常に高くなる」といわれます。また医療過誤訴訟が巨額になるため、保険も高額になるという背景にあるといわれます。とても低所得層が耐えられるものではないそうです。米国は格差が大きくて、住みやすい国とはもはや言えないといわれます。トランプ大統領が実現するとは、ほとんどの有識者が予想していなかったことだといわれました。

 

・TPPで米国が農産物などの輸出を狙うのも、オバマ政権の限界のようでした。「アメリカによるアメリカのためのTPP」だといわれました。そしてトランプ・ショックで、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)から、トランプ氏は離脱すると宣言しました。

 

・「日本はフランス型の高福祉社会を目指すべきである」という著者(榊原英資氏)の見解は民主党の指針の背景のようです。が、小さな政府を目指す米国の共和党の政策に対して賛同する日本の議員も少なくないようです。米国の高所得者は小さな政府を支持し、低所得者は大きな政府を支持するといわれます。

 

・中国元の通貨の問題も私たち一般人には、分からないことが多いようです。昔は「元高」を予想する人が多かったのですが、実態は「元安」ではないのか、という識者もいたそうです。著者の「元は次第に切り上がり、20年以内に自由化される!」という予測には疑問を呈する有識者も少なくないようです。経済実体は「元安」に向かっているといわれます。元高と元安では大違いです。天国と地獄の差ともいえましょうか。暴動が頻発していた中国だそうですが、はたして来年はどのように展開していくのでしょうか。

 

・高度成長期に世界的に評価された「日本の公務員」も今日では勢いも評価も衰えてきているといわれます。時代の流れに乗れなかったといわれます。「失われた日本経済の20年」といわれますが、人口減少の近未来を見すえて、政府機関やシンクタンクは当然のことながら、「国家改造計画」を策定していると思われます。「どうも日本がおかしくなってきている」「日本が劣化している」ともいわれます。政治家は選挙民の対応に忙しく勉強ができないといわれます。官僚が法律を武器にする限り、政治家は対応できないそうです。「実は法律は官僚でさえ難しい」といわれます。人口減少による国家危機に対してもグランドデザインや法律はテクノクラートである官僚が作る以外に適任者はいないそうです。また官庁全体がシンクタンクとして機能しているといわれます。有効に利用する必要があります。

 

・社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に多くなってきています。なぜ改革が遅れているのでしょうか。政治家や官僚に本当に優れた人材が登用されてきたのでしょうか。「日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているようです。“道州制”による夢のような改革を唱える人々も多いそうです。が、「道州制ができれば、またまた道州制の官僚に牛耳られる」という懸念が当然ながら、あるといわれます。道州制により行政コストが上がり、国民サービスが低下する懸念もあるそうです。一番不便になるのは国民になるのかもしれません。

 

・「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、私たち一般人は、政治意識を高め、「政治の近代化」に努めなければなりません。が、専門知識の不足のために「国家改造計画」の作成はテクノクラートに丸投げせざるをえないそうです。もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要だといわれます。「女性の登用も先進国とはいえない」といわれます。それでは分け前の分配・再分配がうまくいかなくなります。

 

・世界中にある女性や子供の人権問題を考えると人類にネガティブになる人々も多いことでしょうか。国連やアムネスティ・インターナショナルなどの活動がありますが、「暗闇を呪うよりも一本の蝋燭に火を点せ」ということだといわれます。

 

・膨大な人口を持つ中国やインドの女性の人権問題は深刻のようで、両国とも国境紛争で戦争をして核兵器を急速に開発したようです。後進国が核兵器を持つようになると、つまり核兵器が拡散すると「使える兵器」として戦端が開かれると容易に核兵器が使用されることでしょう。切り札としての核兵器は、先進国の妨害にもかかわらず、拡散することでしょう。生物化学兵器は「貧者の核兵器」といわれています。「貧者の核兵器」も秘かに拡散しつつあるといわれます。「人類が滅亡するために、核兵器は使えない兵器だ」というのは、先進国の指導者や軍人の話だけだと語られています。

 

・インドや中国などに企業が進出する場合は、カントリー・リスクを考慮して工場などを建てたと思います。が、現在では中国の場合は様変わりで、人件費のコストも上昇して、撤退を真剣に検討している企業も多いそうですが、簡単には撤退できないといわれます。しかし、撤退完了の企業も少なくないといわれます。

 

・周辺国の反日教育をしている国々では、従来の環境が悪くなっているようです。危険も増えており、観光客も十分に注意して海外旅行すべきなのでしょう。ヴェールやブルカで顔や体を隠すことも先進国では問題とされています。が、長い歴史の膨大な理解不能の背景があるようで、容易に女性解放とはいかないようです。反米感情や西欧化に反感があり、また国内の明らかにされていない理由により近代化は進展せず、どうしようもないという諦めムードが支配しているといわれます。

 

後進国では、女性は生まれる前に消されたり、生まれてから消されたり、非常に大変ですが、女性解放は遠い未来の話のようです。

 

・日本の財政は消費税20%への増税に向かって選択肢が限られているといわれます。限られた予算、増えない税収、福祉予算を削る財政赤字ということで、立法、行政、司法の更なる大胆なリストラが必要のようです。「行政改革」や「税金の無駄遣い」の問題も古くて新しい問題で、なかなか「身を切る改革」の実行は難しいようです。財務省のシナリオが日本政府の政策になりますので、「消費税20%」は不可避なことでしょうか。消費が落ち景気が悪くなるなど政治の大きな課題、論議となるでしょう。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。日銀の政策変更はいつになるのでしょうか。また議員の近未来の姿は、欧米のようにボランティア議員の流れだといわれます。

 

・政府が通貨発行権を持っており、国債がほとんど国内消化されているので、財政破たんの問題は生じないといわれます。今後、ギリシアのような経済的な困難に陥る国は増えてくるものと思われます。2015年では米国の自治領のプエルトルコで、財政破綻が顕在化しました。

 

・(インターネット情報)朝日新聞によると「プエルトリコの財政破綻(2015年09月11日 朝刊)

 経済低迷から財政危機に陥っていたプエルトリコのガルシア知事は6月、「約720億ドル(約8・6兆円)に上る公的債務を返せない」と表明。8月3日には借金の一部しか返済できず、事実上のデフォルト(債務不履行)となった。債務額は、同様に財政破綻したデトロイト市を上回る。また自治領は、連邦破産法による債務再編は認められていない。高利回りや税制優遇を理由に「プエルトリコ債」を大量保有する米投資ファンドなどに損失が広がって金融不安につながる恐れが指摘された。9月には一部の債務削減で投資家と合意したものの、米国や世界の経済を揺るがす金融危機の引き金となる可能性も否定できず、「米国版ギリシャ」と呼ばれている」とのこと。

 

・(インターネット情報)日本経済新聞によると「プエルトリコ、3度目の債務不履行に 」 2016/5/3 7:02

【ニューヨーク=山下晃】「財政危機に陥っている米国自治領のプエルトリコは2日、政府開発銀行債のうち償還期限を迎える4億2200万ドル(約450億円)の債務支払いができなかった。プエルトリコが関連債務でデフォルト(債務不履行)を起こすのは3度目。

  プエルトリコは総額700億ドル規模の債務を抱えている。同自治領のガルシア知事は15年に債務支払いが困難だと宣言。債権者と交渉し債務を減らしたうえで財政の立て直しを目指している」とのこと。

 

<●●インターネット情報から●●>

日本経済新聞ネット 2017/5/4から引用

<プエルトリコが破綻手続き 債務7兆円削減交渉へ

【ニューヨーク=共同】米自治領プエルトリコは3日、財政破綻に伴って債務削減を求めるための法的手続きに入った。プエルトリコの債務は約700億ドル(約7兆9千億円)と巨額で、財政再建を目指して裁判所の管理下で債権者との債務の削減交渉を進める見通しだ。米メディアが報じた。

 プエルトリコは多額の債券を発行しているが、保有は税優遇が受けられる米国在住者に偏っている。債券を保有する米国の富裕層や年金基金に影響が出そうだ。

 観光産業が中心のプエルトリコは、2008年のリーマン・ショック後の景気悪化で税収が落ち込み、15年に米自治領で初めてデフォルト(債務不履行)に陥った。

 米国では自治領への連邦破産法の適用は認められないことから、16年にプエルトリコの債務返済を支援する法律が成立。財政再建を監視する委員会が設置された。この委員会が3日、裁判所に手続き開始を申請した。

 委員会が3月に承認した財政計画によると、プエルトリコの債務返済額は年8億ドルと支払い義務の25%にも満たない。債権者との交渉が難航する可能性がある」とのこと。

 

・消費税20%時代になると、少子化高齢化社会で社会福祉も劣化していくのではないでしょうか。成長戦略で国民の給料・所得も急激に上昇していくというわけではなさそうですので、将来的に国民の負担は増えていくのではないでしょうか。経済的にはバラ色の未来に対して反対の状況展開のようです。

 

・インドの神々の図絵を見ると青い皮膚をした神々がいるようですが、アガルタ出自の神々なのでしょうか。インドは太古から、異星人の伝承が非常に豊富な地域です。インドの神々も、さまざまな異星からの宇宙人だったようです。

 

・人類に6000年ほど進化しているプレアデス異星人が、宇宙連合に参加したのも100年ほど前からといわれていますので、宇宙連合のレベルの高さが窺われるようです。人類はレベルが低すぎて宇宙連合には参画できないといわれます。アガルタの住人はテレポートして現れていたのでしょうか。空飛ぶ円盤に載って飛来するばかりでなく、スターゲイトを通って地上に現れる異星人もいたのかもしれません。

 

・インドでも異人やその末裔たちは、目立たず一般社会に溶け込んでいるようです。はるかに進化した宇宙人が人間の精神体に侵入してくる時代だ」そうです。そうなると人間自身が「変容」、「変性」してしまうそうです。「宇宙人と普通の人間を区別できなくなっている」時代だそうです。宇宙人情報を公開すると主権が危うくなるともいわれます。

 

・インド人は、人種的にその7割がコーカソイド系に分類されると語られています。「コーカソイド」=「白人」ではなく、インドだけでなくアラビア地方にも多く見られる有色コーカソイドだといわれます。祖先のアーリア人の伝承もあるようです。二派の対立とは火星由来のアーリア人に対するアヌンナキ・レプティリアン(爬虫類人)の争い、戦争」だったという説もあります。アーリア人は、太古には異星人との繋がりがあったといわれます。超太古のインドでは、文明が栄え、そこに宇宙人が飛来して、核戦争があったという伝説もあります。インド人の遺伝子にも、多くの異星人の末裔の遺伝子が含まれているのでしょうか。

 

・ジャイナ教は、厳格な旧式の教義と迷信で、信者も少ないようです。悪習も多いのかもしれません。現在のジャイナ教徒の生活から、異星人との繋がりを見つけだすのは難しいようです。ジャイナ教の絵図に、大型の空飛ぶ円盤が着陸していて、そこから異星人が出て来て、周りを群衆が取り囲んでいるというのがあるといわれます。ジャイナ教も異星人との繋がりがあったのかもしれません。ちなみに、アメリカでは、フットボール競技場のような大きさのUFOの目撃遭遇事件が多いと指摘されています。

 

 

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

2015年初場所の番付では幕内42人中、外国籍力士が16人、そのうちモンゴル国出身力士が11人である。「モンゴル人はみんなハングリー。彼らのほとんどは何が何でも強くなって大金を稼ぎ、故郷で暮らす両親に楽をさせてやろうという思いで入門してくる」(2)

  • 2017.11.29 Wednesday
  • 14:02

 

 

『幼児化する日本は内側から壊れる』

 榊原英資   東洋経済新報社   2016/3/30

 

 

 

<人間の幼児化>

・物事を単純に白だ黒だと決めつけて、どちらかを一方的に攻撃する、他人は自分の思い通りに動くものだと思いこむ――そうした考えを持つのは、人間の幼児化です。クレーマーの増加はその表れでしょう。それに対する企業も、しばしば「謝りすぎ」ではないでしょうか。リーダーである政治家の言動にも幼児化が見受けられます。

  人々の知的な退化が進み、日本が内側から壊れてしまうことを、いま私は危惧しています。

 

 <為替・債券のプロの人生哲学>

 <「確実なものなどない」、「市場はわからない」

・金融の世界でいえば、投資家のジョージ・ソロスも「解答は必ずしもない」ということを知っている人です。彼はカール・ポパーの弟子ですから、同じような考え方をするのは当然ですが、「人間は必ず過ちを犯す。それを意識することが非常に重要だ」と強調しています。

 

 <一般の日本人に一神教の理解を迫るのは無理>

・いま、過激派組織毅咾伐な董Ε蹈轡△寮錣い、世界に多大な影響を与えています。経済問題も絡んでいますが、イスラム教対キリスト教の宗教対立がやはり大きな背景となっています。さらに2016年初頭、イスラム教国であるサウジアラビアとイランが国交を断絶しました。原油安

に起因する経済問題が引き金となりましたが、それぞれの国の多数派がイスラム教の異なる宗派であることも亀裂を深くしました。

  ただし、そうした報道に接してもいまひとつピンと来ないというのが、一般的な日本人の感想ではないでしょうか。

 

・世界地図をみて気づくのは、インドから東はヒンズー教や仏教など、多神教あるいは複数の神がいる宗教の国が多く、中東から西はイスラム教やキリスト教など一神教の国が多いということです。いま、国際政治を揺るがせているのは後者の地域で、日本人には地理的にも宗教的にも遠い感じがするのは致し方ありません。

 

・このように外来の宗教と対立せずにそれを受け入れる風土は、日本がもともと森羅万象に八百万の神がいると考える多神教の国であったことと関係が深いのです。多神教の国には、新しい宗教が伝来して神様が1人増えたところで大した違いはないという、大らかな感覚があるのではないでしょうか。

 

・これほど違うのですから、現代に生きる私たちに今日、一神教世界で起こっている争いを完全に理解しろというほうが無理です。しかし、私たちは自分たちとはまったく違う思想や行動規範を持つ人々がこの世界に何十億人といるのだ、という事実は認めなくてはなりません。

 

 <神様の数だけ正義があると考えるのが日本流>

・唯一の神を信仰する一神教では、異教徒は排除すべきであるので、神の名の下に異教徒を殺していいことになってしまいます。他方、多神教の場合にはそこまで絶対的な信仰を持っていませんから、相手を殺してまで貫くべき正義があるとは考えません。

 

 <日本人のあいまいさは欧米人には受け入れられない>

・キリスト教ではこの世の終末にキリストが再臨し、この世に生きたあらゆる人を裁き、永遠の生命を与えられる者と地獄に堕ちる者とに分けるといわれています。すべての人が白か黒かはっきりと決められてしまうのです。

  仏教はそうではありません。親鸞が開祖の浄土真宗には悪人正機という思想があります。「悪い奴もまた救われる」ということだと説明されたりしますが、仏からみればすべての人々が平々凡々たる「悪人」なのだから、それを自覚した者は、衆生(すべての生き物)を救いたいと思っている仏の救済対象になる、という考え方です。

  この違いは、絶対主義と相対主義の違いともいえるでしょう。要するに、何かが絶対的に正しいということをいえば、当然そうでないものは滅ぼさなければいけないという理屈になってしまうのです。

 

 <70年間、憲法改正をしなかった国民性>

・イエス・ノーをはっきりさせず、あいまいなままで受け入れるという日本人の性質は、2015年9月の安全保障関連法の成立の際にも表れました。

  安倍内閣はそれに先立つ2014年7月、集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の変更を閣議決定しました。関連法はそうした解釈を土台としたものです。日本的なあいまいさが放置されたのは、この点です。政府は憲法が集団的自衛権の行使を認めているかどうかについて議論を尽くさないまま、関連法案を国会に提出し、成立させてしまったのです。

  関連法案はそうした経緯で作られたものですから、国会での審議で憲法学者から「違憲だ」という指摘が出ましたし、国民からも憲法解釈と日本の武力行使のあり方の両面から大きな反対の声が上がりました。

  この問題は日本の武力行使に関する議論をし、そこで必要なら憲法改正するというプロセスで考えるべきだったのです。

 

・今回のように憲法改正なしで安保法が成立したのは、自衛隊の活動範囲と憲法の規定の整合性があいまいなままでも気にしないという、日本人特有の感性があるためでしょう。また、憲法改正がまったく行われてこなかったために「憲法を変えること自体がおかしい」という意識がいつのまにか醸成されたことも背景にあるのではないかと思います。

 

 <幼児化した人々に社会が乗っ取られる>

・歴史的、文化的背景が異なれば、これほど考え方が違うのですから、それは変えようもなく、それよりお互いの差異を理解すればよいのです。本書で何度か触れましたが、幼児化したいまの日本人にそれができるかどうか、それこそが問題だと私は考えています。

  特に近年、コミュニティごとに同質化が進んでいるようにみえます。一生のうちに自分が出会う人が、同じような学校を出て、同じような仕事をし、同じような所得と価値観を持つ人ばかりになっていないでしょうか。

 

 政治が家業になってしまっている

・国をリードしていく立場にある政治家が、なぜそのようなレベルの思考や行動しかできないのか。その理由はいろいろ考えられると思いますが、私はそのひとつは、世襲議員が増えたことだと思います。

  日本の世襲議員の割合は、着々と増えています。中日新聞が2012年の衆議院選挙の直後に調査したところによれば、衆議院議員の4人に1人は「親族の国会議員の地盤を継承した、もしくは、父母や祖父母が国会議員だった」という世襲議員だったということです。

  それ以前と比べると、2009年時点では衆議院議員480人中、世襲議員は90人、うち自民党は55人。それが2012年には114人へと増加し、うち自民党は89人を占めたといいます。

  もちろんすべての世襲政治家が悪いとはいいませんし、彼らも正当な選挙で選ばれたという点においては、ほかの政治家と何ら変わるところはありません。しかし本人の能力で選ばれたというよりは、議員の子供や孫だからという面があることは否定できないのではないでしょうか。

 

・さらに問題なのは、彼らは若いころから政治の世界にいるため、ほかの世界を知らないし、経験も不足しているというのです。世襲でない議員は、役所や会社勤めをして広い世界を知ってから政界に転身するのが一般的です。

  ところが二世議員は、せいぜい政治家である親の秘書を経験したくらいで、20歳代や30歳代のうちに政治家になってしまいます。彼らには彼らにしかわからない苦労があるでしょうが、やはり若くして「先生」と呼ばれるような生活しか知らないのでは、視野が狭くなりがちでしょう。

 

 <与党内で言論統制!?

・なぜそんなことになったのか。週刊誌などでは、官邸(安倍首相や官房長官と内閣官房スタッフ)が、若手議員に対して出演しないよう圧力をかけたのではないか、それではまるで言論統制だと報じられています。若手議員がテレビの生放送でうかつな発言をすることを恐れたのでしょう。

  生放送などに出演したら失言するに違いないと思われている若手議員も情けないけれど、それを力で押さえつけるというやり方もどうでしょう。まるで生徒と先生のような、未熟な関係のように私には思えます。

 

 <小選挙区制で派閥が崩壊>

・テレビで自由に発言させないということにとどまらず、いまの自民党政治は昔と比べて、首相のトップダウンで政策が決まることがはるかに多くなっています。

  かつては自民党内にいろいろな派閥があったため、官邸と対立する政策がたくさん出てきました。

 

・なかでも1970年代の「角福戦争」をご存知の読者も多いでしょう。田中角栄率いる田中派が日本列島改造論を掲げ、積極財政で高度成長をめざしたのに対して、福田赳夫率いる福田派は均衡財政と安定成長を唱えました。政策論争が高じて、他の派閥をも巻き込んだ激しい権力闘争が繰り広げられました。

  今日でもたとえば宏池会や清和政策研究会など、派閥は存在しています。しかし、それぞれの派閥が政策を掲げて戦う図式はあまり見られません。官邸の力が強まっているからでしょう。派閥の弱体化は、党の弱体化と官邸の強大化の裏返しです。

  その原因のひとつは小選挙区制にあります。小選挙区制では1党につき当選者は1人という形になります。その枠に入る立候補者は、官邸、すなわち自民党のトップが決めます。トップの権限が強大になるのも当然でしょう。個々の候補者にしてみれば、「公認を取り消す」とか、「対立候補を送り込んでやるぞ」と言われたらおしまいですから、従わざるを得ません。

  かつての中選挙区制の下では、当選者の枠は3人から5人ありますから、それぞれ違う派閥から立候補し、派閥をあげて戦う図式でした。そのため晴れて議員になった後も派閥のために働くというサイクルが回っていたのです。

 

 <チャンスを棒に振った民主党

・若干偏見があるかもしれませんが、私は民主党の問題の根源は、主要な党員を育てた松下政経塾グループにあると思っています。彼らは理想は高いけれど、どうも政治家として成熟していないのではないか。

  政治家は自分の信念を主張するだけでなく、現実的に妥協するということも考えなければいけないのに、彼らにはそれができないようです。自分の言いたいことだけ言って、その後の対策を打たない。原理原則に執着しすぎて、妥協ができない人が多いようにみえます。

 

 <成長戦略にこだわる安倍政権>

・日本のトップである安倍自身も世襲政治家です。彼に行政の経験や、企業の管理職・経営者の経験はありませんから、そういう意味での経験不足は否めません。彼もまた若いうちから政治の世界に入って、あまり経済や行政を知らずに育ってしまった1人です。

 

・政治家が何か目標を掲げたとき、その目標を達成するには、やはり官僚機構を使わなければいけないわけです。官僚だった私が言うのもおかしいですが、政治家の意思だけでは現実は何も動かせません。政策を実現するには官僚を使わないとだめなのです。だからどの省庁に何をやらせるかということをきちんと決めて、しかも担当の役所と合意することが大事になってくるのです。

 

・財務省は財政再建を至上命題と考えています。財政が大赤字であることを考えれば当然のことでしょう。そのための方策として増税をしたい。しかし安倍総理は増税どころか、2015年に8%から10%に上げるはずだった消費税増税を、2017年まで延ばしました。しかし、現在の日本の累積赤字は2015年度末で1167兆1000億円とGDP比で234%に達しています。また2011〜15年の年平均財政赤字はGDP比で8.1%ですから、このままだと2023年には累積赤字がGDP比で300%を超えることになってしまいます。これでは国債市場の波乱を招きかねませんから、消費税増税等による財政赤字対策が必要になってきます。

  安倍総理の考え方はどちらかというと成長重視で、財政再建は二の次というところがあるようですが、この問題についてはより積極的に取り組む必要があります。まだ若干の時間的余裕があるうちに、しっかりした財政再建策を作成して実行に移す必要があると思われます。

 

 <「貧乏人は麦を」の池田は経済原則を無視しなかった>

・日本の賃金はこの20年ほど、ずっと下がっています。その背景にグローバリゼーションがあることは、非常にはっきりしています。日本の大部分の産業は、中国やインドをはじめとした新興国との競争にさらされています。

 

 <選抜方式が変わらなかったことは、日本の官僚機構のメリット>

 <「官僚を使わない」ことが政治主導なのではない>

・しかし、官僚には「その計画は予算的にみておかしいですよ」などという権限はありませんし、余計なことをいって政治家に大目玉を食らうのはかないませんから、官僚の側から途中で口を出すことはありません。そうしているうちに実際の整備費が莫大な額に上ることがわかった。それはやはり政治家の側が詰めるべき点をきちんと認識していなかったことに原因がありますが、少なくとも官僚とよくコミュニケーションしていれば、そうしたミスはなかっただろうと思います。

 

 

 

 『幼児化する日本社会』  拝金主義と反知性主義

 榊原英資   東洋経済新報社    2007/7/19

 

 

 

<規制緩和と地方分権の落とし穴>

 <「規制緩和は常に善」か>

・昨今、中央集権から地方分権への流れが、少なくとも意識のレベルでは一般的になっています。また、さまざまな分野で官による規制をもっと緩和せよという声も、実際強くなっています。しかし、政治や行政の面でのこうした議論も、典型的な2分割思考に陥った議論だという側面があります。「地方分権は常に善であり、中央集権は常に悪だ」という発想です。地方分権や規制緩和のメリットを一方的に主張するだけで、そのデメリットまでも含めた複眼的な見方がなされていないのです。

 

 <地方自治体を潰す覚悟があるのか>

・地方分権についても「分権を進めさえすればメリットが生じる」という声が大きくなっています。分権のデメリットは忘れ去られていますが、その最大のものは、実は各自治体の格差が拡大することです。

 

 <分権の突きつける新たな問題>

・いま、地方自治体の最大の悩みは深刻な財政赤字だと言えるでしょう。こうしたなかで分権を進めれば、実質的に破綻する自治体が増えることは目に見えています。

 

 <官製談合を「破壊」した後をどうする>

・官製談合は「破壊」されつつありますが、これに代わる新しいシステムの姿はよく見えていません。

  完全な競争入札にするのも一つの方法である。但しそうすると、建設業界はほかの業界と同様に厳しい淘汰にさらされるでしょう。日本全国の建設会社は60万社超にも上り、これほど多くの会社でパイを分け合っている業界はほとんどありません。完全な競争入札にすれば、地方の中小建設会社は軒並み潰れていくでしょう。

 

 <小泉改革は日本にとってプラスだったか>

・小泉は非常に効果的なレトリックを使い、改革について、ある種の肯定的な雰囲気を作りました。しかし、彼の在任中に行われたことで日本にとって大きくプラスとなるようなことは、ほとんどありません。

  彼の大きな仕事は道路公団の民営化と郵政民営化です。しかし、道路公団のほうはすでに失敗していると言ってもいいでしょうし、郵政民営化もおそらく失敗する可能性のほうが高いでしょう。

 

 <地方活性化の核になるのは農林水産業>

・地方を活性化させる決め手は、農業と漁業だと思います。これまでは「農林水産業の衰退をいかに食い止めるか」という発想でしたが、「農林水産業をいかに活性化するか、それを地方の発展にいかに結び付けるのか」へと、切り替えることです。

 

・農業を近代化する方策はいくつか考えられます。第1に株式会社制度の導入です。第2に農業と製造業の多面的な連携を図ることです。なかでも重要なのは公共事業の縮小で仕事が減ってくる建設業から農業などの第1次産業へ労働力をスムーズに移動させることです。第3に専業農家だけを育てる農業政策の見直しです。専業農家は約40万戸と非常に少ないのですが、そこに政策の重点を置くのか、それとも兼業農家も含めて考えるのかということです。

 

・現在、農業をはじめ第1次産業の現場は、近代的な経営がなされていないため、きつい、汚い、危険の3K職場になってしまっています。近代化によってこうした職場環境が改善されていけば、若い人たちが就職し後継者が育つ産業へと変わっていくでしょう。

 

 

 

 『「通貨」で読み解く世界同時恐慌』

 「世界同時不況」を予見した「ミスター円」が日本の将来を先読みする!

 榊原英資    アスコム   2012/1/5

 

 

 

「戦争」という景気対策>

・現在の状況も1929〜30年に似ているといえるでしょう。世界経済は中心がアメリカから中国へ移行しようとしているのです。バブル的に拡大した中国経済が調整局面に入り、不動産バブルも次第に崩壊の兆しを見せています。もしこの中国のバブルが崩壊すれば、30年代の大恐慌と同じ状況に陥るでしょう。

 

・30年代の恐慌のように「戦争」という景気対策が絶対的に使えなくなっているのです。

 

・一方日本経済は震災からの回復局面にありますが、円高は日本経済を大恐慌に巻き込む可能性があります。

 

 <2012年、世界同時不況が世界同時恐慌になる!?>

・よくても「世界同時不況」で、ひどければ、「世界同時恐慌」

 

・心配なのは中国やインドのバブル経済が1929年のアメリカのように急激に弾けてしまうことです。

 

 <恐慌から抜け出す唯一の方法は「戦争」だけだった>

 <「アメリカの時代」は終わった>

・ヨーロッパの財政危機が極めて深刻なことからアメリカの二番底が、世界同時不況の長期化で済めば御の字でしょう。悪くすると世界同時恐慌の引き金の一つになりかねません。

 

・この大不況を引き起こしたのは、一言でいえば、「アメリカ型金融資本主義」の終焉、あるいは「アメリカ金融帝国」の崩壊です。

 

 <オバマ政権による景気対策効果は、一時的な回復に過ぎない>

・景気対策をやっているうちに政府や地方政府の財政がどんどん悪化してしまい、これ以上有効な手を打つことが難しくなった。

 

 <アメリカも日本の轍を踏んで「失われた10年」へ突入した>

・ジャパナイゼーションは「日本化」という意味で、アメリカ経済もバブル崩壊後の日本のようになってきたという見方が支配的になってきたわけです。

 

 <アメリカはバランスシート不況から、いつ脱出できるのか>

・アメリカがバランスシート不況から脱出できるのは2018年になります。

 

 <かっての強いアメリカは二度と戻らない>

・ギリシャの二の舞にならないまでも、国が対外債務を履行できなくなる「ソブリン・リスク」の方向にだんだん近づいているわけで、ドルは次第に弱体化していきます。

 

 <ギリシャの借金は40兆円近く、過半数が民間の貸し出しである>

・EUからギリシャを追い出しても、問題が解決するという状況ではない。

 

 <経済規模の大きいイタリアの危機は、ギリシャより格段と深刻である

・イタリア経済が破綻すれば、世界経済に与える打撃は、ギリシャの比ではないのです。

 

・ユーロに参加していない東欧諸国経済も悪化の途をたどりつつある。

 

・独自路線のイギリスは、ユーロへの不参加が救いに。

 

 <欧州発「第2のリーマン・ショックが起きる!?>

・ギリシャ国債(その50%は紙くずになります)を保有したり、ギリシャ支援で融資したりする銀行は、傷がどんどん広がっています。

 

・今後は、アメリカで起こったリーマン・ショックのような金融危機がヨーロッパで起こることを警戒しなければなりません。

 

 <リーマン・ショック時より深刻な欧米大不況>

・欧米の問題は、どちらも一時的な落ち込みではなく、「構造的」な問題です。

 

・今の世界経済の状況は全体としてみれば、2008年9月のリーマン・ショックのときより悪いだろうと思います。

 

 <世界の通貨は「ドル基軸」から「無極化」に向かい始める>

・不安定な通貨の無極化のなかで、経済が極端に悪化すれば「世界同時恐慌」になってしまうでしょう。

 

 <10%弱の成長を持続できる基礎体力が中国にはある>

・形としては他の政党を認めない共産党独裁ですが、実績は巨大な官僚機構がルールに従って動いており、ルールを逸脱する無茶はしないというのが、中国の政治なのです。

 

 <中国の大きな懸念材料は、バブル経済をどう抑えるかである>

・不動産バブルを強権的に抑え込むか、ハードランディングするか。

・世界同時不況が中国に与える影響は小さくない。

・都市との農村のアンバランスが、深刻な貧富の格差を生んでいる。

・中国とインドに共通するのは世界最大の格差社会ということである。

 

 <元は次第に切り上がり、20年以内に自由化される!>

・おそらく10〜20年のうちに、中国は元の完全な規制撤廃に踏み切るでしょう。

 

 <インドもバブル調整とインフレの抑え込みが大問題になっている

 <中国、インドへの世界覇権の回帰は、歴史の必然である>

 <いまや「攻めの円高戦略」が求められている>

・とりわけ重要なのは、円高を日本人や日本企業がグローバル化する絶好の機会ととらえて、戦略的に海外に出ることです。

 

 <「強い円は日本の国益である」と宣言しよう!>

・すでに日本は財務大臣が「強い円は日本の国益である」といわなければならない時代を迎えたのかもしれません。

 

 <国の借金1000兆円の日本が、“ギリシャ”になる可能性はあるか>

・さて、日本はギリシャやイタリアとはケタ違いの借金大国です。では、日本はギリシャやイタリアと同じ末路をたどってしまうのでしょうか。そう思うのは早計で、大きな間違いです。

 

・ですからバランスシートは、借金と資産の両方を見なければいけません。日本は負債が大きい代わりに、資産もケタ違いに大きいのです。

 

 <家計の資産が大きい日本は、まだ金持ち国家である>

・日本にソブリン・リスクが皆無とは、もちろんいえませんが、そのリスクは小さく、いまのところソブリン危機に陥る恐れはありません。

 

・日本の国債の94〜95%は日本人が買います。つまり日本人が日本政府にカネを貸しているので、世界の誰も困りません。

 

 <消費税引き上げは、もはや避けられない!?>

・ただし、余裕はせいぜい200兆円ですから、国債50兆円を10年出し続けることはできません。現在5%の消費税は4〜5年以内に引き上げるしか、日本に打つ手はありません。このままいけば、10年先には日本はギリシャのように国家破綻が懸念される状況に陥ります。

 

・しかし、3.11による落ち込みがあった直後ですから、短期的にはつまり1〜2年のうちは増税すべきではないでしょう。財政再建は2年ほど棚上げにして、国債発行による大型予算を組み、成長への舵を切るべきだ、というのが私の考えです。

 

 <日本は、戦後最も重大な局面を迎えている

・ですから、このままアメリカ型の小さな政府を維持するのか、あるいはヨーロッパ型のフランスやドイツのようにある程度大きな政府を目指し、福祉を充実させるのか、日本はそんな選択を迫られていると思います。これが私のいう曲がり角です。

 

 <日本はフランス型の高福祉社会を目指すべきである>

・日本でアメリカ型の小さな政府を続けると、格差が広がり社会がぎすぎすして荒廃し、結局もたなくなる可能性が大きいと思います。つまり日本はヨーロッパ型としてフランス型の高福祉社会を目指すべきなのです。

 

 <成熟国家のメリットを生かそう>

・日本の強みは「環境」「安全」「健康」にある。

・成長が期待できる分野で、規制緩和や自由化が遅れている。

・農業を成長産業にするために舵を切れ。

・日本人だけが、日本の将来に悲観的になっている。

 

 

 

 『公務員が日本を救う』  

   偽りの「政治主導」との決別

 榊原英資  PHP   2011/6/27

 

 

 

<「がんばれ!公務員」こそ真の国益>

・いわゆる「公務員改革」が民主党政権の中心的政策課題になっています。政権をとった2009年衆議院選挙のマニフェストでは、国家公務員の「総人件費2割削減」と「天下り根絶」を二大公約に掲げています。しかし、これは「改革」というよりは、私には世論に悪のりした「公務員パッシング」のように思えるのです。

  というのは、日本の公務員の総人件費は、GDPとの対比でOECD

 諸国の6%。たとえば、イギリスやフランスの半分程度なのです。また、人口1000人当たりの公務員数も42.2人と、これもイギリスやフランスの半分以下です。

 

 <「日本は公務員天国」は大間違い>

・「日本は公務員天国」などと呼ばれ、公務員の数が外国に比べて多いと思っている人が少なくないようです。しかし、事実はまったく逆で、日本の公務員は人口1000人あたりで先進国最小の42.2人です。アメリカは73.9人、フランス95.8人ですから、他の先進国のほぼ半分です。

イギリス、フランスの4分の1前後なのです。さすがに連邦国家であるアメリカとドイツの公務員数は少ないのですが、それでもドイツは日本の2倍弱、アメリカも日本よりやや少ない程度です。

 

・地方公務員の数は国家公務員の2倍を超えますが、日本の公務員の数は絶対数でも先進国最少です。

 

・実は、日本の公務員数の少なさは日本の財政規模の小ささの結果でもあります。日本の一般政府支出(中央政府・地方政府・社会保障基金)の対GDP比は2008年ベースで37.1%、データのあるOECD諸国28ヶ国のうち24番目の規模です。日本より小さいのは、メキシコ・韓国・スイス・アイルランドなどですが、人口5000万人以上の先進国では日本が最少だということです。

 

・実は、「無駄」が多いのは行政より政治の側です。無駄が多い側の政治家が無駄の少ない側の行政官を呼び出して仕分け作業をしているのは、何かおかしいのではないかと感じるのは私だけではないでしょう。

 

日本は公務員天国どころか、少数の公務員で小さな政府を維持しているOECDのいわば優等生なのです。

 

 <「政治家」の仕事もする公務員>

しかし、公務員の仕事といっても千差万別です。なにしろ、国家公務員と地方公務員を合計すると500万人を越え、日本の労働力人口6千数百万人の10%近くに当たるのですから・・・

 

・この国会対応が、多くの役人のかなりの時間を占めます。しかも、仕事は夕方から夜半にかけて行うしかありません。

 

・しかし、国会対応だけが公務員の仕事ではありません。公務員の本来の仕事の中心は予算と法律づくりです。予算についても裏付けとなる法案・予算関連法案が必要ですから、役人の仕事の中心は法律づくりだということができるでしょう。もちろん、最終的には法律をつくるのは立法府である国会ですし、議員が提案して法律をつくることもあります。しかし、日本の場合、成立する法律のほとんどが政府提出法案、つまり役所が準備し根回しをした法案です。

 

・行政府の仕事は形式的には法律の執行であり、法律の作成は形の上では立法府の仕事ですが、現実のところは、行政府の仕事のおおくの部分は、法律づくりの準備なのです。これは、日本の行政府の一つの大きな特色でしょう。

 

・たとえば、アメリカの場合、有力な議員は厖大な数のスタッフを持ち、彼らの協力を得て法案をつくります。アメリカでは、形式的にはすべての法案が議員によって提出されますが、事実上も議員によって準備される法案が多いのです。つまり、立法の業務は、文字通り立法府が行っているのです。

 

 <実は民間大組織のほうが官僚的>

・私には、同じ大組織でも民間大企業のほうがより官僚的に見えます。もちろん企業にもよりますが、たとえば民間大企業の会長や社長の組織内での偉さは、役所の大臣や事務次官よりもかなり上のように思えます。

 

 <「改革」はトップダウンだけでは失敗する>

 <政治家と公務員の境界を見直そう>

・こうした議論に対し、日本では行政の大きな方向性を決めているのは、政治家というより、むしろ役所であり、そのための法律づくりも役所によってなされているという反論があるでしょう。おそらく、事実はこれに近いところにあるのかもしれません。しかし、それは政治家の力不足の結果であって、行政府を非難する理由にはなりません。

 

 <政治家たちこそ「改革」が必要だ

 <仕分けされるべきは政治家たち>

・働きのほうですが、日本の場合、法律のほとんどは官僚がつくり、政府が提出するので、議員立法は成立ベースで全体の15%程度、提出件数でいうと全体の3割強。ヨーロッパ諸国では50%を超える提案がなされているのに比べると、かなり低い数字です。アメリカは政府には提出権がなく、すべてが議員立法です。国会の本会議の開会数も欧米の10分の1程度。委員会の開会日数もアメリカ、イギリスよりもかなり少なくなっています。

 

・つまり、日本の政治家の役割は、法律づくりや予算編成ということではなく、むしろ、アメリカのロビイストに近いものなのです。選挙民やその他の支援者たちの要請を受けて、役所にかけあったり、法律作成のときに要望をしたりするわけです。

 

・要するに欧米では地方議会はボランティア的性格が強く、ほかに職業を持っている人たちが、パートタイムで地方議員をやっているということのようです。

 

 <政治家も出入りフリーな職業に

・欧米と比べると、日本の政治はかなり特殊なものになってしまい、ほかの職業と行ったり来たりすることが相当難しくなってしまっています。

 

・そして、国会議員と地方議員たちも系列的に繋がっていて、国会議員の後援会の中に地方議員が入って中核的に動いているのです。

 

日本の選挙は、ヨーロッパなどに比べると圧倒的にお金がかかるといいます。

 

・日本では選挙に強いこと、そして、当選を6回、7回と重ねることが大臣などの要職につくための条件ですが、イギリスでは必ずしもそうする必要はありません。

 

個人の後援会が中心で選挙が行われていることによって、もう1つ顕著な特色が日本の政治にもたらされています。それは、2世、3世議員が極めて多くなっている点です。

 

 <党人政治家による「民主主義」は終焉したが・・・>

原敬―――田中角栄と続いた、公共事業によって地方利益を図る党人政治家による「民主主義」政治はおそらく終焉したのでしょう。

 

 <専門的なことは専門家のテクノクラートに

 

 

2015年初場所の番付では幕内42人中、外国籍力士が16人、そのうちモンゴル国出身力士が11人である。「モンゴル人はみんなハングリー。彼らのほとんどは何が何でも強くなって大金を稼ぎ、故郷で暮らす両親に楽をさせてやろうという思いで入門してくる」(1)

  • 2017.11.29 Wednesday
  • 14:01

 

 

『現代モンゴル読本』   増補改訂版

佐々木健悦  社会評論社   2017/10/10

 

 

 

<モンゴル政界の低迷ぶりが一読瞭然

・第1章では民主化を阻む主因である「政治の低迷と乱走」を扱う。政治の貧困は社会の貧困を招き、寡頭政治家と「人気取り」“政治家”ばかりが富み肥大する。彼らに政治哲学や政治理念があるとは思えないから、「政治家」と敬称したくない。彼らは利権と権益の獲得のために、とかく「政事」に係わりたがる政事業者であるから「政事家」と呼び、特に「政事屋」あるいは「政治屋」と蔑称する。

 

・「ジャーナリズムとは、報じられたくないことを報じることだ。それ以外は広報だ」(ジョージ・オーウェル)。教科書検定基準を気にしたような記述のモンゴル紹介本や日モの政府や企業の広報のような記事が横行している。それらを常に監視し、「ファクトチェック」し、「オルタナティブ・ファクト」【事実でないことをもう一つの事実と偽証すること】を警戒し、「フェイクニュース(偽のニュース)」に惑わされてはならない。

 日本人の書くモンゴル紹介本やモンゴル報道、モンゴル国で出ている日本語紙や雑誌は大抵、日モ政府の広報である。

 

<人材育成奨学計画

・留学させずとも、住友商事は2011年以降2017年現在も、モンゴル国立大学生(30人)と科学技術大学生(20人)に無償の奨学金を年百万Tg供与してきた。住友商事は今後、優秀な卒業生を雇用する予定もあるそうだ。

 2014年度は、JDS第10期生として18名が日本の大学院の修士課程で学んだ。被災地や汚染地域にある大学に派遣された留学生はいない。「人材育成奨学計画(JDS事業)は、特に若手行政官を対象にした人材育成事業で、1999年度から始まった。モンゴル国からは、2001年以降、175名が派遣され、142名がすでに帰国している。しかし、官公庁に登用されるのは一部で、むしろ多くは民間に採用されると聞く。

 政府機関でも非政府機関でも、国の発展に尽力することに変わりはないが、人材育成は受け皿があってこそ活きる。時代を拓くには、人材を育成したら、登用・採用し、しかも重用、厚遇しなくてはならない。

 

<日モの大学乱立問題>

<質が低下する大学教育

・総人口210万程度だったモンゴル国に民主化後の一時期、大学が200校も乱立し、総人口が280万に近づいた2012年4月現在、95校に激減した。2014年10月現在、国立大学が16校、私立大学が79校、外国の大学付属の大学が5校ある。17年現在で、ウランバートル市内には国立や私立の大学や専門学校などの高等教育機関が96校ある。

 それでも今なお、内実の充実が望まれる。私立大学は言うに及ばず、国立大学でさえも、特に分校であれば、その教育の設備も条件も質も日本の専門学校程度かそれ以下。だから、より「箔を付ける」ために日本などの国外の大学に留学する。

 

<定員確保に外国人留学生>

日本の大学進学率は上がったが、定員を満たせない。私立大学の約46%が定員割れ。低偏差値の大学の学生確保は難しい。そのため、オープンキャンパスで受験生に事実上の合格内定を出し、AO入試などを使って「フリーパス」で合格させる大学も珍しくなく、入学者の1割しか一般入試で入っていない大学もある。それでも足りないのか、外国人留学生で補充する向きもある。日本人学生に人気のない地方の大学で留学生が妙に突出し、学生の7割が留学生という大学もある。定員割れに苦しむ日本の私立大学の中にはモンゴル下んだりまで学生募集に出かける大学もある。

 

・日本の大学など高等教育機関に在籍する外国人留学生は2013年5月現在で13万5519人。14万1774人でピークだった2011年以降、3年連続の減である。

 

・ウランバートル市には日本の高校そっくりの高校がある。2000年創立のこの高校【現在は小中高の一貫校】では、カリキュラムは日本の高校をモデルにし、日本の高校の制服を着、給食も食べ、部活もある。

 モ国の女子は小中高からイアリングをし、化粧するのも珍しくない。そういう女子生徒たちが制服として日本のセーラー服を着ているのには違和感がある。日本の教育の全てを真似て欲しくない。教科化された「道徳」がカリキュラムに導入でもされたら堪らない。

 日本留学の予備校化し、図書室には日本の大学の「赤本」が並び、受験のための補習授業まであり、生徒の多くは日本留学を目指す。日本留学を志望させる校風に私は馴染めない。長く日本で教職にあった私は、日本の高校や大学の実情と実態を知悉しているから、「箔を付ける」だけの留学など勧められない。

 

<日本語学習熱の疑問

・その後、日本語を教える教育機関は毎年1機関ずつ増える勢いで、2006年には90機関、学習者1万2620人に及んだ。しかし近年、大学の統合化が進み、廃校廃科も増えて、2010年3月現在、日本語を教える大学は30余、日本語学習者は約9千人に減少した。

 

モンゴル国には日本語能力を必要とする職場が少ない。受け皿がなければ、能力は活かせない。モ国は、日本語をマスターしたモンゴル国民を多く必要としては、いない。今の日本語学習者の10分の1で済む。獣医師が全国的に十分足りているのに獣医学部を新設する必要が無いのと同様である。

「英語帝国主義だ」という批判はあるが、現代は英語力なしには専門的な仕事はできない。英語が分かれば、日本人のみならず、どこの外国人とも一緒に仕事ができる。世界のインターネット利用者の約70%は英語を使用言語にしている。

 モンゴル国の若者は外国語を学ぶなら、先ず英語。職を得るためなら、次に中国語が有利で、学習者数で第3位を占めるのが韓国語。モ国の出稼ぎ者が最も多く向かうのは韓国だからだ。

 

<モンゴル社会の混迷>

モンゴル社会の「いい加減」

・モンゴル人には金を貸してはいけない、とよく言われる。返してもらえないことが多いし、返してもらうには仲たがい覚悟で執拗に迫らなくてはならない。モンゴル人が借金するのは集りに等しい。モンゴル人は列を作って順番が待てない。窓口に殺到し、平気で割り込みもする。モンゴル人だけで道路舗装工事をすると、地盤をきちんと固めて整地してから舗装しないから、1年も経たない内に、亀裂が生じ凸凹になる。社会の機構もその運営も、規則規定もその運用も、いい加減だ。

 全てのモンゴル人が何事においても「いい加減」だというのではない。「国民性」とまで言えないものの、そういう体質がある。モンゴル人自身もモンゴル好きの日本人も、こういうモンゴル人の体質や性向を肯定的に見ていることが問題だ。

 

・モンゴルに「金回りが良ければ皆な親類、貧すれば皆な敵」という金言がある。親類縁者の金持ちに群がり集る現象を言う。日本人なら、「金の切れ目が縁の切れ目」と言うところだ。何の得もないと見られれば、付き合いは続かない。ドライと言えば余りにドライ。

 

・「明日(マルガーシ)」とモンゴル人は請け合うが、これが「いい加減」で、当てにならない。いつが「明日」なのか、いつまで「明日」なのか、いつ「明日」が来るのか、分からない。

 モンゴル人の「明日」はスペイン人の「明日(マニャ−ナ)」に似ている。スペイン内戦に参加したG・オーウェルはスペイン人の時間のルースさに呆れた。武器の支給にしても戦闘の開始や列車の発車にしても、「何か口実がみつかるかぎり、今日の仕事は明日まで延ばされる」「その明日はけっしてやってこなかった」(『カタロニア賛歌』1938年)

 

・この「いい加減さ」も現在では、私生活はさておき、公務やビジネスの世界では緩和されたかに思える。しかし、この「マルガーシ」については、通算37年間のモンゴル滞在経験があってモ国の公人たちと公務上の付き合いが多かった城所卓雄・元駐モ日本大使も度々、呆れている。公人でさえ時間と約束を守らない。法律順守などは稀。建設事業は2、3年遅れるのが普通だし、数年遅れることも珍しくない。

 

・この「いい加減さ」は、モンゴル社会にどっぷり漬かった日本人も含む外国人にも伝染し、モンゴル化する。モ国の日本語メディアの内容の杜撰、日本語の出鱈目にも及ぶ。日モ両政府の広報紙にもなれない。

 それでも、モンゴル国で暮らすなら、モンゴル人と付き合わざるを得ない。お互いに利用価値のある間は巧みに、である。こんな現金な人間関係は、モンゴル社会に限るまい。

 

賄賂はモンゴル社会の持病

<腐敗認識度>

・NPO「Transparency International」は「腐敗認識度指数」を発表する。世界182ヵ国が対象で10点満点。要するに贈収賄はいけないと認識している度合いで、その国のクリーン度。2011年は、9点以上のトップ・グループ6ヵ国中の第1位はニュージーランドで、世界で最もクリーンな国ということになる。最下位の1点はソマリアと北朝鮮。日本はドイツと並んで8点で第14位。そして、モンゴル国は2.7点で世界120位、2013年になっても83位、2016年の腐敗認識度指数は百点満点中37点で、87位。腐敗度はかなり重度のままだ。

 

・国連の「アジア基金」と調査機関「サント・マラル」は2006年度以降、賄賂に関する世論調査を実施しているが、2006年の3月と12月に行った調査に拠れば、「賄賂が要るならば、止むを得ず金を渡す」が41.8%。「誰に賄賂を渡すか」の質問には多い順に教師(39%)、医師(37.6%)、公務員(34%)、警察官(22.7%)。この頃、教師と公務員は薄給だったし、医師と警察官には特別扱いの見返りとして賄賂贈答が必要だった。汚職と着服は税関や税務署の職員、裁判官、地方の役人まで蔓延った。

 なお2017年3月の調査では、モンゴル国民の約60%が「警察と医療機関での収賄が最悪」と見ている。

 

・2015年末の調査では、ここ3年間で「増えた」が59%、「変わらない」が27%で、「減った」と答えたのはたったの14%、つまり相変わらず増えているとモンゴル国民は認識している。賄賂を要求してきたら、「要求に応じない」が38.7%、「金があれば贈賄する」が21.5%、「賄賂しない解決策を見つける」が14%、などと答えている。

 

許認可—―贈収賄の温床

モ国では公的機関に係わるあらゆる領域が贈収賄の温床になっている。贈収賄の土壌は至る所にあるが、その主な土壌に政府が握る許認可権がある。国有財産の民営化でも、土地の私有化と使用の許認可でも、鉱物資源の探鉱権と採掘権でも贈収賄がある。医療機器や医薬品に絡む横領着服もある。N.エンフバヤル第3代大統領のそれは、並外れて巨額だった。

 

<日本の外国人研修・技能実習制度の欺瞞――出稼ぎ労働の実態

・日本には2016年12月現在、約230万人の外国人が暮らし、人口の約1.8%を占める。経済協力開発機構(OECD)の統計上の定義では、国内に1年以上滞在する外国人は「移民」である。

 厚生労働省の2014年度の統計では、日本で働く外国人は約79万人。日本の国家公務員64万人をしのぐ数だ。日本で働く外国人労働者は、2017年には百万人を超えた。

 2016年12月現在、日本の技能実習制度で働く外国人は74職種で約21万人。中国からの実習生が最も多く、実習生の約6割を占める。「途上国支援」「研修・技能実習」という目的は霞み、国内の人手不足を埋める手段になっている。

 実習先は選べる余地がなく、転職も原則できない。彼らの4割は来日1年以内に失踪してしまう。来日直後に失踪するケースもある。2015年は10月末までに約4930人が実習先から消えた。年間で最多だった2014年の4847人をすでに上回った。

 

・失踪した彼らは、日本のどこかで不法就労することになる。不法と知りつつ、彼らを雇う日本人雇用者たちは彼らを「不法さん」と親しく呼んでいる。

 

<日本大相撲モンゴル人脈

・モンゴル勢の日本大相撲進出は、スポーツ交流にはなっていない。日本人がモンゴル相撲界にデビューした例は、未だ無い。むしろモンゴル国民の「出稼ぎ遠征」とでも言うべきだ。荒稼ぎした彼らは帰国して、その資金で起業し、政界を牛耳り、時には自ら政界デビューする。

 日本相撲もモンゴル相撲も神事で国技。国技であった柔道が国際化した。今や海外10ヵ国から日本に「出稼ぎ」に来ている。2015年初場所の番付では幕内42人中、外国籍力士が16人、そのうちモンゴル国出身力士が11人である。「モンゴル人はみんなハングリー。彼らのほとんどは何が何でも強くなって大金を稼ぎ、故郷で暮らす両親に楽をさせてやろうという思いで入門してくる」。

 

・モンゴル人力士を含む多くの外国人力士が日本大相撲界で活躍して良い。しかし、日本のマスコミは、特にモンゴル人力士に厳しい。モンゴル勢が大相撲界を制覇し、垤貿鯔欧鯑にモンゴル勢一強の観があるからだ。

 モンゴル勢の中でも断トツの強さを見せている白鵬に対しては、取組み直後の“ダメ押し”や懸賞金の荒い受け取り方など「態度が悪い」と、横綱としての「品格」を問う声が横綱審議員から出ている。

 

・逸ノ城関は、観衆の質問にも当意即妙に日本語で応じた。日本に来て驚いたのは列車の速さと高層ビルの林立。モンゴル国の鈍い列車に比べたら、日本の新幹線のスピードは驚異的だし、地震国に高層ビルが立ち並んでいるとは驚異的だろう。好きな日本の食べ物は寿司と刺身に納豆と意外。

 

・逸ノ城の2015年初場所の成績は6勝9敗と、入門後初の負け越し。主因は太り過ぎ。入門時183キロだった体重は今や202繊8彊食べ過ぎ。大食漢の逸ノ城は「夕食後の夕食」を食べ、自室にはお菓子を置いていた。腹が出ると、股関節の動きが悪くなって膝が前に出ず、動きが遅くなる。食間のおやつも止め、節制に努めている。

 

・逸ノ城の体重は、2016年秋場所には212舛肪し、幕内最重量、腰を痛めて全休した。秋場所の幕内の平均身長は184臓∧振兮僚鼎164.3舛撚甬邵嚢癲B粒覆大きくなれば、怪我のリスクも増える。

 

・白鵬は驚異的な瞬発力がある。陸上男子百辰寮こΦ録を持つ選手でも秒速4.01辰覆里法白鵬の「飛び出し」の速さは秒速4.0辰澄出足の速さで優る白鵬は、闘志丸出しで猪突する朝青龍を咄嗟の判断で軽く往なしたのだ。

 

・日本を初訪問したサイハンビレグ首相が、白鵬をモンゴル国の「文化大使」に任命し感謝状を手渡した。白鵬は「いっそう良い取り組みをし、実績を上げます。両国の懸け橋になって励みたい」と語った。また、ツァガーン・サル(旧正月)を母国で迎えるために帰国した白鵬は2015年2月17日、日本の「国民栄誉賞」に当たる「労働英雄勲章」を授与された。

 

<飲酒の問題>

モンゴル国民のアルコール依存

・アジアで一番、酒を飲む国民は?それは韓国人。2005年の統計では国民1人当たりの年間アルコール消費量は、韓国が14.8箸農こ13位【日本は約8函中国は約5.9函曄E擔瑤高めの蒸留酒に限れば、世界第1位。

 

・北の隣国ロシアはどうか。ロシア保健社会発展省などに拠ると、1人当たりのアルコール年間消費量は、ウオッカ約50本分に相当する18箸如300万人が重症のアルコール依存症。

 

・それではモンゴル国ではどうか。2008年の統計では、モンゴル国民は年間2836万箸離▲襯魁璽覦料を飲む。これに馬乳酒が含まれているかどうか不明だが、おそらく入っていまい。モンゴル人にとって馬乳酒は酒ではなく、子どもも飲む「清涼飲料」だから。だが、立派にアルコール分を含み、数佑ら、発酵が進んだものは十数佑肪する。

 

・成人男性の22%、つまり5人に1人強がアルコール依存症。モンゴル国民の10%余りが肝炎に罹っている。

 

<労働力人口>

・2016年末現在の労働力人口は約160万人で、その10%が就業していないが、求職しても職に就けない失業者の実数は約3万1500人らしい。そのうちの30.6%は大卒で、58.7%は15歳から34歳の若者である。

 

<陰るモンゴル国の経済成長率

・しかし、ここ2、3経済成長に陰りがでてきた。2014年度の経済成長率は9.5%と見込んだが、約8%に止まった。モンゴル財務省は2015年9月、2015年度の経済成長率を3.0%、2016年度のそれを4.1%と見込んだ。だが、中国の2015年度の経済成長率は7%を切った。その煽りでモンゴル国の経済成長率は2.3%に減速した。

 

・モンゴル国は「中進国」を自称するが、経済規模は大きくない。モ国が2015年度のGDPとして示した2.3%という数字は、どういう算出方法を採ったのか。16年1月〜9月期は1.6%のマイナスに落ち込んだ。

 モンゴル経済は今、火の車。資源価格の下落や投資の減少で外貨が稼げなくなる中、巨額の借金の返済が迫る。17年から2年間で国外に借金の返済が迫る。17年から2年間で国外に借金20億砲鯤嶌僂靴覆韻譴个覆蕕覆ぁ

 

消される「記憶遺産」―—モンゴル吉村隊「暁に祈る事件」

<忘れられた抑留中の事件

・2015年10月、中国の申請した「南京大虐殺の記録」と日本の申請した「シベリア抑留・引き揚げ関連資料」が、ユネスコの「世界記憶遺産」に登録された。

 毎年8月、国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑で「シベリア抑留」犠牲者を追悼する集いがある。シベリアと言っても、旧ソ連各地と旧モンゴル人民共和国に抑留されて犠牲になった約5万5千の人々のことだ。参加者らは、実態解明を急ぐことや政府主催の追悼行事にすることを求めている。

 しかし、旧モンゴル人民共和国にもシベリア経由で日本人捕虜約1万2300人近くが死亡したことを記憶している日本人は少ない。特に吉村隊にあっては、隊長の私的制裁に因って少なくとも35人が隊内で死亡したと言われる。私的制裁後に病院や転属先で病死あるいは衰弱死した隊員を含めれば、その数は、「約2千の墓標の大部分が吉村隊の犠牲者」とも言われた。とりわけ、厳寒の屋外の木などに縛り付けられ放置された隊員は、朝になると、昇る太陽に向かって首を垂れる姿勢になっていたことから、「暁に祈る事件」と呼ばれた。事件の明確な輪郭と真相は未だに不明である(佐藤悠『凍土の悲劇―モンゴル吉村隊事件』1991年)。モンゴル被抑留者が居なくなった今、全容解明は難しい。

 

・「虐メ」から逃れるには、所属する閉鎖的集団、例えば学校や職場を替えるしかない。しかし軍隊では、それが難しい。幸いにして捕虜病院に入院するか他の隊になっても、吉村隊での酷使が祟って、入院先や転属先で死亡した隊員も多かった。

 幾ら極限状況下での保身のためとは言え、この事件は日本人による同胞に対するおぞましい虐メ殺人の歴史的事実である。

 近年、学校や職場などでの陰湿で残忍な虐めが横行している。学校で虐めを学び培養され、職場や社会のあちこちに蔓延るといっても過言ではない。少年たちは「虐メリンチ殺人」さえする。少なくとも日本人は、この事件を、未来永劫「記憶」に留め置かなければならない。

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より引用

 

「暁に祈る」事件(あかつきにいのるじけん)は、第二次世界大戦終結後の1940年代後半、ソ連軍によるシベリア抑留の収容所において、日本人捕虜の間で起きたとされるリンチ事件。リンチの指示を行ったとされる人物が、日本への帰国後に逮捕・起訴されて有罪判決を受けたが、本人は冤罪であると主張していた。事件が起きた部隊の名称から「吉村隊事件」とも呼ばれる。

 

 

 

『新潮45 12月号 2017』

 

『土俵の神様が味方してくれた   日馬富士公平(第70代横綱)』

 

 

 

<最後の砦として土俵に立ち続けた「一人横綱」の心境とは

7場所ぶり9回目の優勝

・12日から大相撲九州場所が始まっています。「1年納めの九州場所」とも言われている今場所、いい成績で締めたいというのが力士たちの本音でしょうね。私に関して言えば、大関に昇進したのも九州場所、四股名を安馬から日馬富士に改名するのを発表したのもここ、新横綱として登場したのもこの土地と、縁起のいい場所でもあるんです。

 

<先の秋場所、3横綱が休場する異常事態の中、「一人横綱」として奮闘。

・(優勝直後のインタビューで)「素直にうれしいです」と言いましたが、うれしさよりも、逆転優勝を決めてホッとした、これでようやく横綱の責任を果たしてという気持ちが大きかったですね。

 

・この一番、立ち合い、私が低く踏み込んでいくと、琴奨菊関が一瞬遅れて手をつかないまま立ったので、私は「待った」をし、力を抜きました。けれども、すでに行司さんの軍配が返っていたため、勝負は成立と判断され、力を抜いた状態の私はあっさり寄り切られてしまったのです。

 思ってもみない形での初黒星でしたが、やっぱり負けは負けなんですね。「勝ちには理由なし、負けには理由あり」。自分のせいで負けたんです。今考えてみれば、心に隙があったんだと思います。

 

・この時点で優勝戦線トップの豪栄道と3差をつけられてしまいました。頭で考えていることと、体の動きがバラバラ……。心技体が噛み合っていない、そんな状態でしたね。けれども、ここで逃げ出すわけにはいきません。横綱には、毎場所優勝を目指すという責任がありますから。

 

・優勝をたぐり寄せるためには、残りの相撲をすべて勝つだけ。横綱の意地を見せる時だと思いましたね。

 

稽古は嘘をつかない

・実際、この連敗はキツかったですね。自分の相撲に自信がもてなくなった私は、それを取り戻すために久しぶりにキャンバスに向かいました。

 私の趣味は油絵を描くことです。モンゴルの高校時代は、美術専門コースに通っていて、その頃から描いている油絵。力士になってからも時間を見つけて描いています。モチーフは、日本一の山、富士山。以前、富士山の絵だけの個展も開かせていただいたほどです。

 

・普段から私は、本場所中の夜、外に出かけたりはしないのですが、名古屋場所中の10日間で「横綱」を仕上げました。一人でキャンバスに向かって集中することで、相撲とは別の世界に入れますし、自分自身と向き合う大切な時間にもなりました。

 

<01年初場所、初土俵を踏んだ私は、力士生活17年目となりました。>

・けれどもその一方で、相撲内容や力士の稽古に対する姿勢に関しては、疑問を感じる部分もあります。一番の「?」は、稽古量です。

 

・ただ、「よく稽古をしている」と言っても、今の力士の場合、多くて30番とかなんですよね。自分たちの時代は、30番を越えてからが本当の稽古でした。私は118番とか、そんな番数の稽古をこなしていた。だからこそ、今の自分があるんです。その時、必死でがんばった。必死で耐え抜いた。心と体に稽古がしみ込んでいるんですね。稽古は嘘をつきません。

 

・社長と平社員の違いってなんだと思いますか?一日中仕事のことを考えているのが社長、決められた時間の中だけ仕事をしているのが平社員なんじゃないかと思うんです。社長の姿勢は横綱にも通じます。ゴハンを食べている時も、寝ている時だって、一日中相撲のことを考えているのが横綱。力士全員にそれを求めるのは難しいでしょうが、「強くなりたい」と思うなら、若手力士にはそれくらいの気持ちで相撲に取り組んでほしいと思うのです。

 

本当に必死だった、ただそれだけです。今の夢は2020年の東京オリンピックまで現役であり続けたいということです。オリンピックは国民に夢を与えるイベントですから、横綱としてそのお手伝いができれば最高ですね。

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より引用

<交流>

 

2011年時点で在日モンゴル人は約4,800人、在モンゴル日本人は450人となっている

 

文化面では、日本の国技とされる相撲分野において、1990年代以降元小結の旭鷲山昇・元関脇の旭天鵬勝を皮切りにモンゴル人力士が多数来日して活躍するようになり、2016年現在朝青龍明徳(引退)・白鵬翔・日馬富士公平・鶴竜力三郎の四横綱を輩出している(この数字は平成になってからでは一ヶ国・一都道府県の出身横綱として最多である)。なお、白鵬の父であるジグジドゥ・ムンフバトは1964年東京オリンピックにレスリング選手として出場している。

 

 

 

『最後の超大国 インド』  元大使が見た親日国のすべて

平林博    日経BP社    2017/6/22

 

 

  

北京の地下壕見学

・筆者は、1974年から76年までの文革末期に、北京の日本大使館に1等書記官として勤務していたので、反覇権主義については生き証人の1人だ。

 当時の北京には、地下にめぐらしたトンネル網が網の目のように広がっていた核攻撃に備えたシェルターの役割と同時に、ソ連の侵入に際し、ゲリラ戦の基地にしようとしたのである。毛沢東主席は、ソ連に侵略されても、結局はお得意の人海戦術のゲリラ戦により勝つと豪語していた。

 信じられないかもしれないが、外交官である筆者なども、夫人同伴で、地下壕を見学させてもらった。当時の中国には娯楽などはなく、外国人が行けるレストランも1ダース以内であったから、地下壕見学の招待には、みな喜んで応じた。雑貨屋の入り口を入ると地下壕への入り口があり、下りていくと長いトンネルのところどころに食糧備蓄庫などがあった。

 

<2025年に中国を追い越す

・インドの人口は、現在では12憶3000万人と推定されており世界第2位だが、2025年頃までには中国を追い越すと予想されている。

 

<カースト差別との戦い

<違憲・違法だが根強い

・国内的にも国際的にも発展著しいインドだが、大きな弱点がある。カースト差別の慣行だ。

 カースト制度は、インド独立当時に制定された憲法で違憲とされて以来、法的には違憲・違法だが、社会的慣習として広く深く残っている。特に、農村部など政府の目の届きにくいところで顕著である。

 政府は、この差別をなくすために、下層カーストのための優遇措置などを講じてきた。一定の成果は上がっているが、まだ十分ではない。インド人は、相手の風貌や名前からある程度カースト階級を推測できるらしいが、我々外国人には難しい。難しいが、よく理解しておかないと、インドでの活動やインド人との付き合いで苦労することになる。

 

<カースト制度とは?>

カースト差別は、紀元前1500年頃、アーリア民族がインド亜大陸の北西部から侵入を開始し、もともと在住していたドラヴィダ系の民族を征服していく過程で成立したと言われている。カーストとはポルトガル語のCasta(血統)を表す語からきている。インドではヴァルナ(Varna)と称される。4つのヴァルナとその下にあるアウト・カーストがある。

 その名が示すように、カースト制度は、アーリア人がドラヴィダ人など原住民と区別し、自らを上位に置く制度であった。肌の色や血統による差別であるが、時代を経るにつれて制度化され、また職業によりヴァルナの中が細分化されていった。職業別の階層は、ジャーティないしサブ・カーストと呼ばれる。ジャーティの数は、数百とも数千ともいわれるが、厳密には数えきれない。

 

・カースト制度は、厄介なことに、宗教と結びついている。アーリア人が持ち込んだ原始宗教は思想的に整備され洗練されて、バラモン教となった。バラモン教が形骸化すると、紀元前5世紀に仏教やジャイナ教といった改革宗教が起こった。主な動機の一つは、バラモン教の形骸化、特にカースト差別への反発であった。仏教は、その後、マウリア王朝のアショカ大王によってインド全土に広まった。支配階級や商工業界層には仏教に帰依するものが多かった。他方、バラモン教は民間信仰なども取り入れてヒンドゥー教へと変身した。

 ヒンドゥー教は、カースト制度と密接に結びつき、支配階級や上層階層には極めて都合の良いものであったため生き残った。

 

・4階層のヴァルナは、次のようなものである。

 トップ界層は、ブラーミン。僧侶階層とされる。ヒンドゥー教を守り、宗教儀式を司り、経典の解釈を担当し、下の階層にヒンドゥー教を説く役割がある。ヒンドゥー教を守る聖なる役割を担当するので、ブラーミンを殺すことは特にご法度だ。もっとも、近代になると、ブラーミンといっても僧侶に限られることなく、政治家、官僚、企業経営者、学者など各界で活躍している。

 

・次は、クシャトリア。王族、貴族、軍人などである。現在でいえば、政治家、官僚、軍人である。彼らの活躍の場も大きく広がっている。

 第3は、ヴァイシャ。平民階層と称することもある。商工階層と上層部の農業階層が属する。今では、彼らの中からも政治家や官僚が輩出されている。

 

・第4は、スードラまたはシュードラ。以前は、隷属民という訳もあった。農業従事者の中でも小作人、中小の商工業、下働きのサービスの従事者などである。彼らの中からも政治家などになるものも少なくない

 

・この4つの下にダリット階層がある。以前は、不可触民(アンタッチャブル)ないしアウト・カースト(文字通りカーストの外)と言っていた。

ダリットも、後述するように政治の世界に進出している

 

・カーストはヒンドゥー教と一体化しているので、ヒンドゥー教にはカーストが一生ついて回る。職業を変えることも難しい。インド人の中では、表だって言わなくても、常に「自分はなに階層」「あの人はなに階層」という意識が離れない。

 

・階層としてのカーストは依然存続するが、職業は必ずしも昔のようにカースト別にはっきりと分けられるものでなくなった。

 

カースト政治

・ここ数十年来、インドの政党政治には、カースト慣行が強く影響するようになった。低カーストは、とかく軽視されがちな自分たちの利益を守るために、政党をつくり政権を担うようになった。俗に、カースト政治と称する。

 

<カーストをめぐる悲劇>

カースト差別をめぐる悲劇は、今日のインドでも後を絶たない。

 一番多いのは、結婚をめぐる悲惨な事件だ。カースト慣行によると、原則として結婚は同じカーストの間で行われるべきものとされる。ブラーミンの男子はブラーミンの女子と、ダリットの男子はダリットの女子と、といった具合だ。インドでは、原則として見合い結婚なので、親も仲人も同じカースト同士でアレンジする。

 恋愛結婚によりカーストの上下にまたがる場合、男子が上位カーストの場合は順性婚、女子が上位カーストの場合は逆性婚と呼ばれる。前者は、白い目で見られるが、かろうじて許容される。しかし、後者は、許されない結婚である。周囲からは仲間外れにされる可能性が高い。場合により、二人ないしどちらかが、親や親戚などにより殺されるケースもある。そのような悲惨な事件は新聞に時々掲載されるが、これは氷山の一角であろう。田舎に行けば、偏見が強い分、多くの悲劇が起こっていると思われる。

 インドの新聞の日曜版は、特に分厚い。結婚欄が、10ページぐらいある。カーストなどによって分類されて掲載されている。

 

・最近では、村落にもテレビやパソコンが入り、個人がスマホを持つ時代になった。虐げられてきた下層カーストたちも、世の中の情勢を知るようになった。

 

<低カースト救済のための留保制度>

<ダリットからの脱出>

・ダリットのための留保制度などはあるが、日常生活や職業における差別は根強い。特に耐え難いのは、「同じ人間」として扱われないことである。そのような現実から脱する手段を選ぶ人もいる。カースト慣行はヒンドゥー教と表裏一体であるので、一番手っ取り早いのは、ヒンドゥー教に「さよなら」を言うことである。仏教、キリスト教、イスラム教、シーク教にはカースト制度はない。

 

・インド政界では、ダリット出身者が実力で出世し権力を持つことが少なくない。

 

<第4次印パ戦争の瀬戸際に立つ>

・筆者が駐インド大使であった頃にも印パ間で武力紛争があり、戦争の瀬戸際まで行ったことがある。

 

<インド人の日本観>

<『スラムドック$ミリオネア』原作者の日本駐在談>

・東京は世界で一番レストランが多いが、1人当たりの自動販売機もそうだ。技術は生活の不可分の一体をなす。世界最古のブレット・トレイン(新幹線)、ウォシュレット、耐震・免振のビル、空港でのペーパーレス・チェックイン、ロボット式の駐車場、バーやレストランのタッチ・スクリーンのメニュー、ロボット式の電気掃除機、さらには真四角のスイカも!

 日本の都市は最も組織化され、最もクリーンだ。公共交通も発達している。早くて便利で時間に正確だ。郵便と宅急便の配送システムは、驚異だ。

 

<インドは宗教の百貨店>

・2011年の国勢調査によると、ヒンドゥー教徒が79.8%、イスラム教徒が14.2%、キリスト教徒が2.3%、シーク教徒が1.7%、仏教徒が0.7%、ジャイナ教徒が0.4%、ゾロアスター教徒が6万人強となっている。

 

<カースト制度に要注意>

・特に理解しておかなければならないのは、カースト制度である他国にはない独特の差別制度であり、かつ根が深いからだ。自分が交渉するインド人、パートナーとなるインド人、雇用するインド人がどのカーストに属するかは、理解しておく必要がある。もちろん、それによって扱いを変えるということではないが、知らないと困ることもある

 日本人は「みな平等」と考える教育を受けているし、日本社会はそうである。だからカーストの慣行には多くの日本人は戸惑う。どう扱ってよいか、慣れるまでは苦労するかもしれない。

 日本の進出企業は、事務所内でも工場内でも、「ここは日本なのだからカーストはなし」との意向を徹底しているようだ。インド人従業員は表向きそれに従うが、彼ら同志ではカーストを常に意識している。日本人管理職がインド人社員の出身カーストを間違って対応すると、ややこしいことになる可能性がある。したがって、社員の人事については、よくわかったインド人に任せるのがよいことが多い。

 

<宗教について敏感であれ>

・ヒンドゥー教徒は、最寄りのヒンドゥー寺院にはお参りするが、仕事上の配慮は特に必要ない。キリスト教徒や仏教徒も、うるさいことは言わない。

 しかし、イスラム教徒は、毎日5回、メッカに向かって(インドから見れば西に向かって)礼拝することが義務である。礼拝時間が来れば、それを許さなければならない。工場内には、モスクとはいかないが、どこかに礼拝場所をつくっておく必要がある。

 インド人は政治論議が好きだが、宗教の話はしないほうがよい

 

<菜食主義の奥にあるもの>

・食事に注意することも必要だ。衛生問題ではなく、菜食主義者(ベジェタリアン)かノン・ベジェかについての注意だ。

 インド人にはベジェタリアンが多い。日本人のように、健康上の理由ではない。宗教上の理由だから、尊重する必要がある。

 

・菜食主義者の中でも、程度がまちまちなので、さらにややこしい。卵はOKという柔軟な人もいれば、NOという人もいる。

 極端なのは、ジャイナ教徒だ。ジャイナ教徒の中でも特に厳格な人は、野菜といっても、根菜類(ニンジン、大根、かぶ、ジャガイモ、サツマイモなど)はご法度だ。筆者によれば、理由は2つ。根菜つまり植物の根を食べてしまえば、その植物は死ぬからNO,葉っぱや果実を食べるのはOKというわけだ。第2の理由は、根菜類を採取する際に、地中の虫(例えばミミズ)を殺してしまう恐れがあることだ。ジャイナ教では殺生は厳禁なのである。

 

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