「早く沈没寸前の中国船から逃げろ」と世界的に知名な投資家ソロスはすでに明言している。この「口禍」で、彼は中国政府からあらゆる手をつくして袋叩きされている。それでもソロス自身どころか、実際中国からのヒトとカネの大逃走は日を追って加速している。(2)

 

 

『台湾人にはご用心!』 愛しているから全部書く

酒井亨   三五館    2011/9/21

 

 

 

・中国も韓国もいいけれど、自由で軽快でアナキーな彼らを愛す。

 台湾を無視して、アジアは語れない!

 

 <台湾人がわかると幸せになれる>

 <東日本大震災を「わがこと」のように報じていた>

 <台湾から義捐金、なんと200億円!>

・発生当日夜には、親日家として知られる李登輝元総統が「現在の日本の皆様の不安や焦り、悲しみなどを思い、私は刃物で切り裂かれるような心の痛みを感じております」という哀悼メッセージをインターネット上で発表、個人の立場で義捐金を送るなど、政府関係者が早い反応を見せた。

  

・台湾の運輸大手、長栄グループで日本語世代の張栄発総裁も個人で10億円の義捐金を拠出すると発表。学生らが資金集めに街頭に立ったほか、主要政党、小学校から大学、地方自治体も募金を呼びかけた。民間企業では1日分の所得を拠出する動きが広がった。

 

・義捐金はうなぎのぼりに増え、4月1日には100億円を突破し、米国の金額を上回った。4月15日には140億円を超え、世界で最大額となった。義捐金はその後も増え続け、台湾外交部(外務省)が集計した外交部等の機関と民間団体を合わせた義捐金は、7月20日現在、66憶5779万台湾ドル(約190億円)に達している。

 

 <東アジアの中心に位置する台湾>

・GDPは4306億ドル(2010年)で、世界24位。ベルギーよりやや小さく、オーストリアよりやや大きいくらいだ。購買力平価ベースで一人当たりGDPだと、2010年には日本24位を上回る20位(IMF)である。

 

 <なぜ鼻毛を延ばした人が多いのだろう>

・台湾人は金儲けの話が好きだ。だから、副業をやったり、株売買、各種宝くじも人気がある。

  宝くじには、公認のロットのようなものだけでなく、民間で闇でやっている非合法くじもたくさんある。その当選番号を知らせたり、番号を予想するためのミニコミすら出回っているくらい盛んだ。

  台湾の主流宗教は道教と仏教の混合宗教だ。ちょうど日本の神仏習合とあり方は似ている。しかし、日本とは違って、神様へのお祈りの主体はあくまでも「商売繁盛」だ。

 

・ちなみに、台湾の選挙は、賭博の対象だ。もちろん非合法だが、おおっぴらに行われていて、総統選挙のような大型選挙ともなると、非合法賭博の予想が一般の大手紙やテレビで紹介されたりする。しかも選挙賭博の予想は、あらゆる世論調査や政治学者よりも当たることが多い。金を賭けていて気合いが違うからか。

  また、鼻毛を伸ばした人が多い。これも金儲けの願掛けらしい。

 

 <マレー系と大陸系の混血>

・現在台湾人のほとんどは、種族的には「平埔(へいほ)族」(かつて台湾西部一帯に広く住んでいたマレー・ポリネシア系平地先住民の総称)か、それと中国福建省などからの漢人移民との混血の子孫だと見られている。

  台湾には「有唐山公、無唐山媽」という諺があるが、直訳すれば「中国人の祖父はいても、中国人の祖母はいない」、つまり台湾人の多くは漢人男性と平埔族女性の子孫という意味だ。

  台湾の遺伝子学者、林媽利の研究によると、現在台湾人の85%はアジア大陸系と東南アジア島しょ部系(純マレー系)の混血だという。

 

 <台湾の最高神は女神である>

・神様といえば土地の守り神として「地基主」という住宅の守護神がある。これは、今では中国南方伝来の道教の神様のような顔をしているが、中国には存在しない台湾特有である。

 

・また台湾の道教は、中国とは神の序列が違っていて、「媽祖」という本来は海運の女神が万能・最高の神に“昇格”している。媽祖は10世紀ごろ、福建東部海岸に実在した女性で、漁民の守り神になっていた。台湾人の一部が中国の福建から渡ってきた際に、海運が最も重要だったので、媽祖が単なる漁民や海の守り神から、万能の神に昇格したのだろう。

  

・なお媽祖は東シナ海一帯で信仰されていて、日本でも沖縄や長崎などで「天妃様」と呼ばれ、神として祀られている。しかし台湾での地位はいっそう高いとはいえ、天上聖母とも呼ばれる。

 

 <ビジネスで政治の話はタブー>

・台湾では政治的対立が深刻だ。国民党を中心として中国寄りの保守派を国民党のシンボルカラーから「藍」(ブルー、青とも)陣営と呼び、民進党を中心として台湾独立志向でリベラル傾向がある勢力を民進党のシンボルカラーから「緑」(グリーンとも)陣営と呼び、選挙や日ごろの討論番組、マスコミもすべてこの「青」「緑」で分けられ、党派対立を展開している。

 

 <台湾人の常識、日本人の非常識!?>

 <「トイレの紙を流さない」驚きの理由>

・ネット掲示板で大人の書き込みを見ても、特に日本人が許せないのは、尻を拭いた紙を流さずに、横にあるゴミ箱に捨てることだろう。

  もっとも、これは一部先進国を除く世界の多くの国がそうなのだが(韓国もそう)、台湾ほど経済社会的に発展段階が高めのところで、これはけっこう衝撃的で矛盾だと感じるらしい。

  理由は2つあって、水圧が低すぎて紙が詰まりやすいことと、ひと昔前までは台湾産のトイレットペーパーは水溶性ではなかったためだ。

 

 

 

『帰化日本人』   だから解る日本人の美点・弱点

 黄文雄 + 呉善花 + 石平  李白社  2008年11月17

 

 

 

 <日本のマスメディアを監督・指導している中国>

・黄;中国には日本のマスメディアに対する管理・監督・現場指導の機構や人員があります。日本のマスメディアに対しては、24時間体制で、専門家がそれぞれのマスメディアを監督しているんです。気に食わない番組が出たらすぐに乗り込んで行って、こういう報道をしてはいけないと現場を指導し、公開謝罪をさせるか、裏のほうで、こういうことはしないと約束させるということをやっています。

 

・日本の政治家に対しても一人ずつチェックしていて、中国政府にとって好ましくない活動があれば、すぐに現場を仕切っていく。

 

 <韓国の親日言論、新北言論の現状>

 黄;歴史的なことでいいますと、どこの国のジャーナリストにも、自由な言論のために命をかけて闘った時代があるわけです。台湾のジャーナリストもそうでしたが、今は命をとまでいわないにしても、あらゆる権力を使っての訴訟が起こされるわけです。李登輝ですら、ちょっとひとこといっただけでも、訴訟を起こされて、何千万元だかの罰金をとられました。まだまだ大変なんですね。

 

 <中・韓・台の密告制度>

 石;中国共産党の場合は、共産党政権が始まった49年の翌年に、とくに保守派といいますか、古いタイプの知識人ですね、この人たちを70万人以上殺害したんです。また何百万人かの知識人を強制的に刑務所に収監しました。いわゆる粛清ですね。共産党の思想を人々に強制する以前に、まずエリートを一網打尽にしたわけです。

 

 黄;毛沢東の時代に、絶大な役割を果たしたのが密告制度です。この制度のために本当のことを誰もいえなくなりました。密告されると命取りになりますから、家の中ですら発言にはよほど注意しなくてはなりません。息子に密告されて殺された人はたくさんいますしね。

 

 黄;密告制度は私の小学生時代からありました。密告がすべての国民に義務づけられたんです。対象は、中国のスパイですが、それについての情報を知っていて報告しなければ、同罪になるんです。そのスパイ行為が死刑に相当するとしたら、報告しなかった人も死刑になります。

 

・この密告制度では、スパイの財産は没収され、没収した財産の40パーセントが密告者のものになります。ですからこれを商売にする密告業者が暗躍していました。

 

 

 

『日本の「心と心の絆」』

素晴らしき日本人へ

元台湾総統 李登輝   宝島社 2012/6/11

 

 

 

<尖閣諸島をめぐる問題について>

<尖閣諸島は日本の領土であることを、ここではっきりさせよう>

・中国という訳の分からない野心国、そして、台湾内部においても人民を欺こうとする政府要人が問題の中心にいると思います。

 

・私は、これまで数回にわたり、日本の方々や沖縄の要人、そして、台湾内部に向け、「尖閣列島は日本の領土であり、過去も現在も同じだ」と断言してきました。

 

 

 

・結論から言えば、アメリカ国務省も「尖閣列島は、日本に帰属する」と宣言したため、今後、この問題は、国際的に騒いでも、すぐさま信じられることではありません。

 

・尖閣列島の帰属問題で最初に騒ぎ出したのは今の台湾の総統である馬英九で、1972(昭和47)年ボストンで「尖閣列島は我々が領有権を持つ」と言い出したのが、始まりでした。

 

・次に尖閣列島はかって台湾が日本の統治下にあった頃、台湾と深い関係があった事実も知る必要があると思います。

 

・現在、日本政府はかって台湾は日本領であり、沖縄と一様に国内問題として扱ってきたことを理解しておりません。そのため、台湾漁民が習慣的に尖閣列島の魚を獲ることは、国際法上の領土侵害と見なし、台湾漁船を駆逐することにしました。

 

・中国はこの状態を見て、台湾は中国の一部であると宣言し、尖閣列島も自国の領土であると唱え始めました。北京に「釣魚島別館」という招待所を造って、台湾の賓客を招待したりしています。

 

・この間における日本政府外務省のとってきた態度、そして、台湾漁民への漁場解放の遅れも重要な絡みを持っています。アメリカ国務省の宣言によって将来の尖閣列島事件の成り行きは新しい方向に動いていくと思われます。

 ( 2010(平成22)年10月25日 )

 

<― 台湾企業の中国への過度の進出はどうお考えですか>

李登輝;今、中国に進出している台湾企業、台湾ではこれを「台商」と言いますが、実際はもう帰りたいと思っている企業が少なくないという現実があります。不安定な中国において経済活動していくのは容易ではなく、難しい問題が山積みです。

 

・しかし、台湾の現政権は中国における諸問題をよくつかんでいない。どのような困難に台湾企業が直面しているのかを理解していない。私もできるだけ情報を集め、現在の状況がいかなるものか、つかまなければならないと思っています。こういった状態が長く続くと危険です。

 

 

 

『李登輝より日本へ贈る言葉』

 李登輝    ウェッジ   2014/6/12

 

    

 

 <再生する日本>

 <日本が明るくなった>

・日本が元気を取り戻してくれて、本当によかった。

 安倍晋三氏が総理に復帰して第二次安倍政権が誕生し、大胆な金融政策を打ち出したとたん、日本全体が明るくなりました。2020年の東京オリンピック開催が決まり、日本中が喜びに沸きました。メディアの姿勢にも変化が見られます。正しい方向に舵を切りさえすれば、それだけで社会は変わるのです。これはほかの日本の政治家にも見習ってほしいところです。

 

・前年の追悼式では、世界最多の2百億円超という多額の義援金を送った台湾を、民主党政権は中国の批判を恐れて指名献花から外しました。この非礼に対して、日本国内でも多くの批判があったと聞いています。安倍総理はそれを正したのです。

  また安倍総理は、交流サイト「フェイスブック」上で台湾の支援に言及し、「大切な日本の友人」と表現した。多くの台湾人がこれに感動しました。

  安倍総理は、歴代の日本の政治指導者がみせた“媚中”外交を払拭し、激変する国際社会に適切に対応しています。

 

 <アベノミクスと「失われた20年」>

・この20年間に、日本の国力はすっかり衰退してしまいました。かつての日本は全世界のGDPの16パーセントを占める経済大国でしたが、いまでは8パーセント以下となり、GDP世界第2位の座から第3位に衰退してしまった。そのきっかけとなったのが、1985年の「プラザ合意」でした。このプラザ合意が日本経済に致命的な打撃を与えたのです。

 

・1ドル235円が150円もの円高になったら、カネ余り現象、つまりインフレーションが起こるのは目に見えています。なぜそれに気づかなかったのか。知っていたとしたら、なぜ放置したのか。そうして金融引き締めなどのインフレ対策をとらなかったのか。当時の日本政府をはじめとする日本の指導者たちは情けないとしか言いようがありません。

 

・バブルがピークに達してから、日銀はようやく金融引き締め政策を取り始めました。あまりにも遅きに失した。たちまちのうちに地価は下がり、株が暴落して、倒産が相次ぎました。銀行は不良債権を抱え込み、一挙に経済が停滞してデフレとなり、日本は長期にわたる大不況に陥った。いわゆる「失われた20年」が始まったのです。

 

 <日銀改革に期待>

・歴代の総理は、この経済の難問に取り組んできましたが、考え方が根本的に誤っていたため、その政策はまったく成功しませんでした。

 

・政治家も官僚も経済学者も問題でしたが、いちばん責めを負うべきは日本銀行でしょう。私の見るところ、日本経済が「失われた20年」と呼ばれる大不況に見舞われた根本の原因は、金融政策を担う日本銀行が、1990年代以降、誤ったマネージメントを行なったことにあると思います。

 

・安倍総理は現在、金融政策だけでなく、大胆な国内投資の実行も政策として掲げています。これまで日本は「国債の発行残高が多すぎる」「もうそんな金はない」などの理由で大型の公共事業に対して批判的な声が高かった。

  しかし、安倍総理は10年間に200兆円という「国土強靭化計画」を実施しようとしているそうです。一国の経済の舵取りには強いリーダーシップが不可欠です。安倍総理にはそれがある。私は安倍総理のリーダーシップに大きな期待を寄せています。

 

 <「原発ゼロ」の非現実性>

・しかし、台湾と同様、日本も石油や天然ガスなどのエネルギー資源のない国ですから、やはり原子力に頼らざるを得ない。天然資源には限りがあり、すでに枯渇しかかっているのですから、「原発ゼロ」というのはあまりに非現実的です。エネルギーを輸入に頼れば経済も圧迫されます。

 

 <夢の「核融合」発電>

 <トリウム小型原発の可能性>

・日本や台湾のようなエネルギー資源のない国は、原発に賛成か反対かという二者択一ではなく、第三の道、すなわちいかにして安全な原発をつくるかという議論をしなくてはなりません。日本の技術をもってすれば、それは十分可能です。その第三の道こそ、日本再生の道です。

 

 <安倍政権の使命の重大さ>

・日本の住宅の改革も必要だと思います。日本人一人当たりの居住面積は台湾より小さい。一人当たり5万ドル近い世界有数の国民所得がありながらそんな小さな家に住んでいるのです。だから、住宅の改造を思い切ってやっていく。地方自治体と連携して都市計画を行う、都市の住宅の面積を現在の2倍くらいにすれば、国内消費が格段に伸びる。テレビも冷蔵庫も必要だし、ソファもベッドも必要だから、家電や家具の消費も伸びて、景気が上昇する。インフラ整備よりも、直接的な効果があると思います。

  

・TPPに参加することになれば、日本の農家の半数は大きな打撃を受けるでしょう。それを機に企業化、近代ビジネス化を進め、強い農業をつくる必要があります。

 

・そのために必要なのは、日本が米軍から独立した軍備を持つこと、そして、憲法を改正すること。いまの憲法はアメリカが敗戦国日本に押しつけたものだから、不平等な面がたくさんある。第九条をはじめ、いろいろと修正しなくてはならない点があります。それをアメリカに認めさせて、そのかわり、日本は自立した国家としての責任を持つ。これは現在の日本にとって究極の課題と言えるでしょう。しかし、それはまだ先の話です。

 

 <安倍総理へのエール>

・長年にわたる政治活動を通し、私は一国の最高指導者の条件として「明確な目標を立てる」「信仰は力である」「方法論を持つ」ことなどの重要性を学んできましたが、安倍総理には「謙虚と冷静さ」の大切さをメッセージとして伝えたいと思います。

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

「中国経済は腰折れ寸前の懸念がある」と指摘されています。それも、あと数年はかかるかも知れないそうです。「「早く沈没寸前の中国船から逃げろ」と世界的に知名な投資家ソロスはすでに明言している。この「口禍」で、彼は中国政府からあらゆる手をつくして袋叩きされている」と語られています。世界の金融証券関係者は、情報で飯を食っているので逃げ足が速いのでしょう。中国に工場を持った企業は、撤退の困難に遭遇しているそうです。中国での撤退のことは、「過去の話」になっているのでしょうか。元高予測から元安予測へ、エコノミストの予想も目まぐるしく変わります。中国の労働事情もここ10年で大きく変わってきたと語られています。「チャイナリスク」も会社の担当者には痛烈に意識させられた状況だったと述べられます。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」と述べられます。「中国と世界の対立が先鋭になってくる」といわれます。中国は人類の難題となっていくそうです。

 

・「台湾人に聞けば、中国が分かる」かもしれません。『岡目八目』といいますが、「自分が見る自分と、他人が見る自分は大きく違う」場合が多いようです。台湾もチャイナリスクを抱えているといわれます。

 

・国際的にもチャイナ・ウオッチャーが増えてるそうです。『日本は、島国である』というプラス、マイナスがありますが、外国人との交流が増え、「外国人が日本を見る目」というものは、日本人が思いつかないことも指摘されることがあり、興味深いものだそうです。

 

・中国の多くの富裕層が海外に資産を逃避させて、移民を急いでいるという話がありましたが、彼らの行動の根底にある不安がそうさせるのでしょうか。社会主義国の中国では様々な理由から突然に資産没収が行われるリスクもあり、それを恐れて海外に逃避するようなのです。「裸官」という言葉が、知られるようになりました。そして、また「裸老族」とは年金など社会保障を受けていない農民工(農村からの出稼ぎ労働者)や高齢者のことであるといわれます。「裸老族」も多いといわれます。

 

・近未来の中国は、経済崩壊が誰の目にも明らかになり、「ソ連邦の崩壊」と同じような崩壊過程を経て4つの国に分割される可能性の話もあるそうです。社会主義国の経済の崩壊は、宿命的なようなものだといわれます。「経済」というものがあまりにも「政治」と密着しているからのようです。政治も経済変動に対応できません。

 

・深刻な人口問題と社会問題から国民の関心をそらすために、国境紛争や戦争を手段と使うこともあり、「米中戦争で中国の人口を半減させようとする戦争狂人」の将軍の話もあるといわれます。「餓死者がみっともなく大量に出たら対外戦争を仕掛け、関心を外国に向けるという共産党の常套手段だ」そうです。チャイナ・リスクが爆発し世界を襲う時が不気味です。 「共産党官僚がノーメンクラーツ(赤い貴族)と化し都市部 の民工、農村戸籍の人民などの豊かさを制限する」といわれます。

 

・台湾解放を叫ぶ中国共産党の聖戦政策は、何度も台湾を核兵器などのミサイルで戦争恫喝したといわれます。台湾と中国の関係には長い歴史的な背景があるようで、私たち一般人は、詳しくありません。が、対立が先鋭化する可能性も常にあるようです。海洋権益の保護を求めて台湾以外にも中国の瀬戸際政策が行われているようです。

 

・台湾人の意識の下には、中国による核攻撃という懸念が深く刻み込まれているようです。そして、彼らの人生の行動計画の中に留学や移民という選択をとることになるといわれます。このような心理は、通常のメディアでは分かりませんが、台湾人の恐怖、行動動機を表しているようです。目には見えない大きな不安、危機感があるようです。また中国富裕層の海外逃避の根底にある不安とは、資産没収のリスクが常にあるといわれます。

 

・「誰よりも中国を知る男」石平氏によると、「台湾統一のための戦争の可能性が高い」そうですが、それは米中戦争の可能性ともなり、多くの軍事専門家が注目しているそうです。しかし、情勢も大きく変化してきているようです。

 

・「すでに中国では年間何万件という暴動が起きています」ということでしたが、暴動対策の効果の限界がいつになるのでしょうか。中国諜報機関のトップを買収して、亡命させたCIA(米中央情報局)は、現在の中国の状況を詳しく分析していることでしょう。

 

・外国社会は「異質なもの」ということが、無意識のうちに忘れられている時代です。日本でも北海道と沖縄では、大きな違いがいろいろとあるようです。また、住んでいる人びとの気質も違ってくるようです。当然、国内でも食べ物や生活の仕方も変わってくるといわれます。ここではマスメディアの事情をほんの少し見ましたが、各国とも同じように見えますが、大きく異なるといわれます。その背景は歴史的なものが多いようです。日本国内でも政治問題に関して「メディア批判」や「メディア問題」が大きくなっているようです。それにしてもメディアは本質的に「政治的なもの」かもしれません。

 

・それぞれの国と人びとにとって当然なことがありますが、日本人には理解できない場合があります。よくいわれるように「日本の常識が世界の非常識」になるようです。外国の日常生活でも「異質さ」に驚くことが多いと指摘されています。外国の内政を干渉したり、異質さを「遅れている」と笑ったりしても無意味なことでしょう。外国や外国人社会の“異質さ”を理解することの難しさが、無意識に忘れられている時代です。それで、外国人観光客を迎えて、様々なトラブルを体験して、初めてその難しさが分かるそうです。傍目八目といいますが「外国人の目から見た日本人の異質さ」という視点も重要のようです。

 

・私たち一般人は、外国の国内事情を当然詳しくはありません。また、勉強をしている時間もありません。が、外国に進出している日本企業はさまざまな異質さの問題に直面するようです。さまざまな外国への進出による「異質さの問題」は各企業のノウハウとして社内に蓄積されていることでしょう。

 

・日本では“お笑い番組”が多すぎるという評判・評価ですが、外国のテレビ番組もその国の政治事情や、社会背景の異質さが色濃く出てくるようです。私たち一般人は、外国のテレビ番組の「異質さ」に当然詳しくはありません。が、誰でも「お笑い番組が多すぎる」と感じているのかもしれません。「将来は、You Tubeなど、インターネットで費やす時間がテレビよりも多くなる」という未来予測もありますが、そのように実態は推移しているといわれます。「大矢壮一という評論家が50年ぐらい前に“テレビによる1憶総白痴化”と言って物議を醸したことがありましたが、その通りなった」とその異質さを酷評する人もいるそうです。

 

・現代のアメリカ人の知識層の中に、日本の核武装を認める人々が増えてきているそうです。やはり合理的な思考をするアメリカ人らしい発想でしょうか。「日本が核武装をする」というとアメリカ政府は猛烈に反対するというのが、日本の有識者の見解に多いようです。しかし、世界情勢が変化しているので、将来は変わることでしょうか。トランプ大統領も日本の核武装に言及したといわれます。

 

・膨大な人口を抱え、深刻な社会問題を持つ中国の特殊性が世界的に広く認識されてきているようです。チャイナ・リスクは世界に大きな影響を与えます。ソ連の崩壊のように民主化へ転換とは容易にいかないようです。民主化がすすめば、米中戦争のリスクはかなり減るそうですが、政治体制の改革はないといわれます。機能しない政治経済システムでは大きな混乱の懸念があるといわれます。また中国が民主化すれば米国との(核)戦争はありえないといわれます。共産党一党独裁が、かなり長期間、数世紀続くといわれます。

 

・チャイナ・ウオッチャーがよく知るように、「中国は世界の常識が、通用しない国で、例えば、農業の問題にしても、うまくいかなかったほうが多い」そうです。やはり中国が世界の厄災になる可能性が高いのでしょうか。米国は、中国に対して常識的な対応をしているそうですが、経済政策などを大きく変えることはあるのでしょうか。トランプ大統領の対中政策がどのようなものになるのか注目されています。米中間のサイバー戦争が懸念されています。

 

・イスラム国の日本人の人質問題(邦人殺害警告)が大きくメディアで報道されたことがありました。中東地帯といった外国人が人質として狙われている危険地帯には、十分な情報を持って行かないと、「危険すぎて自殺行為になる」といわれました。事件が起こってから情報収集をするようでは遅いようです。「旅行者への警告」も十分ではないようでした。ここでも「諜報機関のない国は既に国益を大きく損ねている」ようです。北朝鮮の拉致事件に対しても「諜報機関のない国は拉致事件にも無力だった」そうです。甘い国際感覚では国益を大きく損なうこともありましょう。日本人的な貧弱な国際感覚では、過酷な外国の状況に対しては適切に対応できないといわれます。戦後70年も経ちますが、「諜報機関を作ろう」という反省や動きがベスト&ブライテストの政治家や官僚に見られないのは不思議な話だそうです。真面目な官僚や政治家が諜報機関の設立におとなしいのは私たち一般人には、不思議です。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件はどうなるのでしょうか。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺われるといわれます。

 

・日本は島国のため、欧州や大陸諸国のように、人種が当然のように混じるという国際経験がないために、貧弱な国際感覚になりがちのようです。また、語学力も貧弱になるようです。私たち一般人は、近隣諸国のさまざまな社会の異質性に当然ながら詳しくはありません。中国や韓国、台湾と近隣諸国ですが、いろいろと大きく違っていることが多いようです。また、反日国もあり、近隣諸国に住みたいと思う人々は少ないようです。しかし、旅行の料金が安いためか旅行者は猛烈に多いようです。

 

・「日本人は水と安全はタダだと思っている」といわれます。またアメリカの「危険な銃社会」に対して、銃規制のある日本は安全だというのが日本人の常識です。「銃」に対する概念が歴史的な経緯からアメリカ人とは根本に違うそうです。国土の広さが根本的に違うからだといわれます。日本船の海賊対策に銃使用が可能になり、武装警備員を認める特別措置法が2013年にできたようです。詳しくは知りませんが、外航船に銃を保有できないのは、日本商船だけでしょうか?またハイジャックを防ぐためにアメリカでは航空機のパイロットに銃を所持させることができるようになってから10年は経っているようです。が、日本のパイロットは銃を持てないと思いますが、国際ルールが適用されないのでしょうか。航空機や船での外国への移動中のリスクという対策はどうなっているのでしょうか。この点についてはインターネット情報によっても詳しくわからないようです。

 

・また、外国の日本人旅行者は、よく窃盗以上の被害に遭うことも多いようです。外国社会は異質なものですが、語学力と国際感覚の乏しい日本人旅行者は、よく被害者、カモになるそうです。海外でのリスクはすべて個人の自己責任のようです。

 

・amazonに「台湾」と打ちますと、5524件が分かりますが、私たち一般人は、当然把握できない情報量です。外国とはそのようなもののようです。「隣の国」といわれても、国内情勢は、よく分かりません。

 

・日本人は「水と安全はタダだと思っている」とよく言われますが、世界的な政治権力の争い、恐ろしいスパイ戦、マスコミ統制などには、私たち一般人は馴染みがないようです。

 

・「誰よりも中国を知る男」石平氏の書籍の中には、近現代の中国の残酷史が語られているようです。日本にCIA(米中央情報局)のような情報機関がないのは、国家機関の重要な欠陥だそうですが、その事実を騒ぐ人はごく少数派のようです。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」といわれます。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」そうです。政府にはベスト&ブライテストが集合しているはずなのですが!?

 

・「世の中はプロの情報で動いている」そうですが、現代においてはプロの情報とアマの情報では大きな格差がある時代なのかもしれません。現在、中東やアフガニスタンでは凄まじいスパイ戦が繰り広げられており、「スパイに間違えられて殺される」という事件も多いそうです。

 

・アマゾンに「尖閣諸島」と入力すると486件の本がヒットします。「台湾」と入力すれば4939件が、「李登輝」とインプットすれば222件の検索結果が分かります。この分野の本はあまり読んでおりませんし、詳しくもありませんが、騒がしい世の中になっているようです。

 

・中国国内の内乱を抑えるためと、国民の関心をそらすために、国境紛争を起こし、台湾に侵攻する懸念が非常に多く言われてきておりました。解放軍が台湾に侵攻すると、通常兵器での米軍との戦闘がおこる可能性が非常に高いといわれます。その場合、解放軍は通常兵器で米軍と衝突すると、核兵器をちゅうちょなく使うと公言していたそうです。今は米中間の軍事交流がありますので、どうでしょうか。米国の対中国外交もトランプ大統領の再選で、変わってくるのでしょうか。当然、米国も台湾を巡る紛争で、解放軍と核戦争を繰り広げたくはないことでしょう。「民を食わせられなくなると戦争を始める」というみっともない論理だそうです。緊張続く北朝鮮情勢も懸念されています。

 

・通常兵器の面でもロシアが後退して、アメリカが唯一、最先端兵器を開発しているようです。中国の開発する通常兵器の評価はあまり高くないようです。兵器や核ミサイル、工業製品の面でも海外の技術を導入しており、コスト面での優位さはあるようですが世界の最先端技術を独力で開発しているようではないそうです。中国の空母の導入にしても米海軍の空母に比較して、性能的には何十年くらい遅れているのでしょうか。軍事専門家は、解放軍の兵器をあまり評価していないそうです。戦闘機などの最先端兵器は非常に高価で、発展途上国では数を揃えることはできないようです。古い世代の戦闘機を何とか飛ばしている国もあるようです。

 

・刺激的な内容の中国に関する書籍も多いそうですが、反日デモがこれ以上起こらないように関係者は努力しているようです。国境紛争や領土問題から戦争になることは歴史が多く証明しているので、「あまり白黒とはっきりさせないという手もある」と有識者が語っております。わずかな領土紛争で、核戦争に至るというシナリオは賢明ではないといわれます。中国はソ連とも国境紛争をしましたが、隣国同士は常に国境紛争や戦争のリスクがあるといわれます。

 

・日本の外交官もあまり評判はよくないようですが、職業外交官が扱う問題のようです。新聞の世論調査から見ても、選挙では自民党が優勢か過半数を占めるパターンが定着するともいわれます。野党に勢いがなくなりつつあると指摘されています。「政治主導」も最近では、言われなくなったようですが、やはり無理なことなのでしょう。では「外交官主導」では、どうでしょうか。私たち一般人は、政治については詳しくありませんが、なんとなく「政治力のない政治家」が増えたように思われます。「政治力のない政治家」という概念はありえるのでしょうか。政治力があるから選挙で勝って政治家になれたのでしょうから。「最近の政治家は、小粒になった」ともいえるのでしょうか。

 

・多くの外国企業や台湾企業も中国から撤退したいようですが、コスト面や法律面などでいろいろと手続きが難しくなっているようです。日本企業もチャイナ、プラスワンということで、中国から撤退したい中小企業が増えてきているようです。撤退完了した企業も増加しているそうです。台湾から中国を見た情勢分析は、より正確なのかもしれません。中国人が中国を見る姿と外国人が中国を見る姿は大きく違うようです。中国進出がうまくいかなくて倒産した中小企業もあるといわれます。

 

・「中国進出から撤退」へと世の中はめまぐるしい勢いで動いているようです。2017年にはどのようなネガティブな中国情報がでてくるのでしょうか。それに今年のいろいろな選挙結果の動向が気になります。

 

・「失われた20年」といわれ、日本の劣化が目立つそうです。街中では、「日本は先進国だろうか」という声も増えているようです。「失われた20年」の原因を日銀や政府の経済財政政策の失政にあったとするエコノミストも増えているようです。政府にはベスト&ブライテストを集めているはずですが、それでも経済運営は、世界経済の激変の中、難しいようです。「限られた予算、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字」ということで、社会福祉も大きな問題点が出てきています。「財源の裏付けのない政策は実現できない」ということで、補助金は今後減額されていくことでしょう。あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのであると指摘されています。

 

・「ベスト&ブライテスト」という言葉は米国の「ベトナム戦争の泥沼に引きずり込んだ」ホワイトハウスのスタッフ幹部を指すのに使われました。皮肉な言葉です。ベスト&ブライテストのために米国が「ベトナム戦争」で苦悩したというのです。世界情勢は、ベスト&ブライテストの政策をもってしてもうまくいかないようです。一票の格差が開きますと、選挙の正当性が疑われますし、政府の正統性も問題になるようです。私たち一般人としては、とにかく政府にベスト&ブライテストを集結させて、斬新な「国家改造計画」を大胆に断行してもらいたいものです。待望の2020年の東京オリンピックの準備もやりますが、起こる確率の非常に高い首都直下大地震津波の対策も忘れてはなりません。

 

・社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に多くなってきています。なぜ改革が遅れているのでしょうか。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ても「政治政策の不手際」が目立ちます。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。日本のベスト&ブライテストでも「日本の劣化」が防げないようです。また官僚制度も時代にそぐわなくなっているともいわれます。官僚と政治家においては本当に優れた担当者が登用されてこなかったと指摘されています。しかも政治家のスキャンダルもとても派手です。「末法」なのかもしれません。今の時代、国民の血税のタックス・イーターが増殖しているのかもしれません。官僚と政治家は役割が違いますが、日銀も含めて、外国人の目から見ると、1985年の「プラザ合意」以降、経済政策を誤った、失政だったという評価だと指摘されています。「失われた20年」といわれますが、失ったものが大きいようです。李登輝氏も民主党政権に失望し、安倍総理、アベノミクスに期待していたようです。Amazonに「李登輝」と入力しますと338件の書籍がわかります。『新・台湾の主張』(PHP)が出版されました。日本の政治家には人気のある知日派の台湾人だと語られています。

 

 

********************************
・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

 

 

「早く沈没寸前の中国船から逃げろ」と世界的に知名な投資家ソロスはすでに明言している。この「口禍」で、彼は中国政府からあらゆる手をつくして袋叩きされている。それでもソロス自身どころか、実際中国からのヒトとカネの大逃走は日を追って加速している。(1)

 

 

『中国黙示録』    未来のない国の憐れな終わり方

余命わずかな大中華帝国の断末魔!

同情したくなるほど気の毒な国家の未来

黄文雄  渡邉哲也   ビジネス社   2016/4/8

 

 

 

 

<余命わずかに突入した中国経済>

・つまり、外国人投資家たちは中国の人民元相場に疑念を呈し、また中国国内の投資家、国内の資本グループも継続的に人民元の売り逃げを図ってきたのだ。

 昨年、中国からキャピタルフライト(資本逃避)した金額は大手シンクタンクの統計によって少なくとも1兆ドル以上とされている。

 

・この間、2014年6月に3.6兆ドルあった中国の外貨準備高は、7000億ドルの減額をみた(昨年12月時点)。外貨準備とはあくまでも為替介入に使う資金であって、それ以上の資金が中国から海外に流出している。このキャピタルフライトの大半は、当然、中国の国内資産を売却したマネーである。

 

<資金ショートにより瓦解が始まった中国企業>

・(渡邉)自由社会における常識でいえば、バブルが崩壊してその影響が実体経済に表面的に現れ始め、資金ショートなどが露見し始めるのが6か月から8か月先といわれている。いくら中国が粉飾型経済であっても、国家や企業が破綻する原因は赤字ではなく、間違いなく資金ショートなのだ。資金ショートが表面化したときに、経済状況の悪さが見えてくるわけである。

 

<身ぐるみはがされ逃げ帰る日本企業で中国にメリット>

・(黄)こんな実例がある。昨年2月にシチズンが中国から撤退した。結局、シチズンは500億円もの設備投資をした工場をそのまま置いてきた。おそらくそれが撤退の条件だったのだろう。昨年11月にはカルビーが突然撤退した。サントリーも青島ビールとの合弁を解消した。

 売上げ不振とか労働賃金の高騰とか理由はさまざまだろうが、撤退を地元政府と交渉すれば、懲罰的な罰金支払いや資産没収が必須条件となるはずで、日本企業は身ぐるみはがされて日本へ逃げ帰る格好となる。山東省のSONYも撤退で揉めているようだが、シチズンのような形になっても不思議はない。

 以上のように、バブル崩壊は中国にとってもメリットの部分もあるはずだ。

 

<海外投資家にとりドルペッグの安全性のみが人民元の魅力だった>

・(渡邉)人民元が為替リスクをともなう存在になり、その分を織り込まなければならなくなれば、中国への投資は、海外勢にとってまったく採算の合わないものとなる。だからどんどん撤退していく、それがいまの状況といえる。

 外国の資本が抜けて行ったから、株価にしても資産価格を維持するベースを失ってしまった。最後のババをつかむのは中国の国有銀行以外にない。

 

<国際通貨になれば人民元はハゲタカの餌食になる>

・いずれにしても人民元の場合も、変動相場制にしないと将来的には国際通貨として認められない。

 

<中国にはどうしても人民元をSDR入りさせたい理由があった>

・(渡邉)中国が完全変動制にすればいいのだけれど、外貨準備が公称値の3分の1程度しかないのだから、実際は債務超過に陥っている。短期債務等を勘案すると、中国の外貨準備はほぼ枯渇しているに等しい。

 こうなると中国はヘッジファンド、あるいは習近平を敵視する上海閥の玩具になるのがオチであろう。私にいわせれば、玩具になるのを覚悟して、人民元がSDR通貨入りするということになる。

 

<減少するいっぽうの中国の外貨準備高>

・(渡邉)本来外貨準備は政府と中央銀行だけが持っているものなのだが、中国の場合は国有銀行保有分とされる企業の決済預り分が含まれている特殊なスタイルとなっている。

 

<中国の地下銀行は絶対になくならない>

・(渡邉)家族を海外に住まわせ、汚職で得たカネをせっせと海外送金している中国共産党の官僚は裸官と呼ばれる。裸官にも、裸官を摘発しようと躍起になる政権党幹部にとっても、地下銀行は必須であるため、今後とも中国の地下銀行は絶対になくならないはずである。

 

<21世紀に日本列島は中国人で埋め尽くされると予言したトインビー>

・(黄)私の関心が強いのは、中国から不況による失業難民や公害難民が近隣諸国へと押し寄せたらどうなるかということだ。

 いちばん心配しているのは、激しさを増す一方の中国の社会変化にともなって、精神を病む若い世代が急増していることだ。17歳以下に3500万人、大人をも入れてトータルで全人口1億人を超えていると言われている。一説によると、20年後には4億人になるという。にもかかわらず、現状では精神科医、心療内科医が20万人に1人しかおらず、ほとんどの人に治療の機会がない。いま中国でうつ病が大流行していると聞くが、これは必然であろう。

 中国政府が精神を病む人たちを含めた難民を抑えきれず、約1億人が日本に押し寄せてくるならば、日本はもうどうにもならない。

 英国の歴史学者はアーノルド・トインビーは、かつて「21世紀になると日本列島は中国人で埋め尽くされてしまうのではないか」との予言をしている。

 

<撤退で辛酸を舐めているのは日本企業だけではない>

・(黄)日本の2015年の対中投資額は前年比で25%以上減り、これまで40%近い数の日本企業がすでに中国から引き揚げたといわれている。先刻は撤退の際にトラブルを起こした日本企業を取り上げたが、台湾企業も同様に痛めつけられている。

 台湾企業も撤退の際、朝令暮改を繰り返す中国の地方政府関係者から徹底的にゆすられ、搾り取られた。知り合いのビジネスマンは「中国で地獄を見てきた。これからは何があっても怖くない」と語っていた。

 

<改革開放まで経済学部が存在しなかった中国の大学>

・(黄)1978年の改革開放まで、中国の大学には経済学部が存在しなかった。なぜなら、北京大学をはじめ中国の大学で教えるマルクス経済学では政治と経済が絡んでいること、さらにいえば、経済は政治の一部だと当たり前のように考えられてきたからである。

 

・人民共和国の時代に入ってからの非常にわかりやすい例としては、毛沢東による大躍進政策(1958〜1961年)の失敗に見て取れる。大躍進の失敗によって、完全に経済が崩壊し、数千万人が餓死した。私が読んだ回顧録によると、地方の村々で共食いまで起きていた。

 そんな地獄のような有り様となり経済が完全に崩壊しても、毛沢東は文革で国家存亡の危機を切り抜けた。つまり中国の場合、経済崩壊は国家の体制や政治の崩壊に必ずしもつながらない。これがひとつの例である。

 文化大革命(1966〜1976年)の被害者は1億人以上といわれ、当然ながら政治も経済も全滅した。教育までもが10年間ほど機能停止に陥った。けれども軍だけがなんとか頑張り抜いて、中国共産党はプロレタリア独裁を続行した。

 

<変わりつつある韓国のビヘイビア>

・中国がもうひとつ取ろうとしていたのが朝鮮半島の韓国であった。韓国は1997年の東アジア通貨危機によりデフォルトに陥り、韓国の国内資本企業がほぼ崩壊してしまった。IMFを通じて米国を中心とした国際金融機関が買収、民族資本が失われて破綻国家となった。

 その経緯のなか、現代、サムスンという2大財閥によるモノカルチャー経済に巻き戻った。

 

<中国のボーイング機購入をめぐるトラブル>

・(黄)中国における株、不動産、理財商品が全滅状態にあるというのは、われわれの共通認識だが、問題なのは、その後どうなるかである。

 共産主義体制が崩壊するのは、たとえばこれまでの王朝が交代したようなものになるのか、あるいは毛沢東が大躍進に失敗して数千万人が餓死したような悲惨な状態になるのかはわからない。

 

<この先の中国はファシズムかコミュニズムかに動くしかない>

・(黄)私も基本的な見方として、中国が存在する限り、全体主義は絶対に必要なのだと思う。コミュニズムが駄目ならば今度はファシズムということで、左から右、右から左。こういう極端な変動しか生き延びる方法はないのではないか。中国が存在するには全体主義以外に他の手はない。

 

<中国を滅ぼすパンデミック>

・(黄)中国は人口がべらぼうに多くて、一見したところ多種多様で何でもありだから、耐久性に富むように見えるのだけれど、パンデミックひとつで国が幾度も滅びている。

 長い歴史のなかで、宋王朝、元王朝はペストが流行っただけで崩壊してしまった。明王朝はコレラと天然痘の大流行で滅びた。そういう意味では2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)は、いまにして思えば中国存亡の危機だったのかもしれず、だから胡錦濤、温家宝が血眼になって陣頭指揮を採っていたのかと思うと妙に納得がいく。

 

・(渡邉)中国はSARS、コロナウィルスはじめ多くのウィルスの発祥地であるのにもかかわらず、いまの劣悪な衛生環境を改善しようとしない。そんな中国国内でパンデミックが発生したら一発で終わりだろう。

 豚と鳥と人間が一緒に暮らす農村環境がすべてのコロナウィルス。インフルエンザウィルスの発祥の原点といわれる。鳥と豚、豚とヒトとの種の壁が低く、ウィルスの転移を起こさせる環境をつくっているのが中国の現状で、これを急に止めることは不可能である。

 

・中国の場合は個人主義が強すぎて、衛生面での公共投資には金をかけていない。ビジネスインフラの構築はつくるけれども、人間の健康をサポートする福利厚生的なインフラには無関心である。このあたりも民族性が反映しているのであろうか。

 

・(黄)中国が医療や衛生に関心がきわめて薄いのは、中国人大学生の入学状況を見れば一目瞭然である。大方の日本人は知らないと思うけれど、中国では成績のいちばん悪い人が医学部に入学するのが一般的で、これは日本と台湾とはまったく正反対である日本統治下の台湾で真っ先に創設されたのは師範学校と医学専門学校であった。台湾であれば、成績優秀の高校生は絶対に医学部を目指すものだが、中国は逆なのだ。

 

<世界の対立軸は普遍的価値vs.革新的利益か>

中国経済の異変は日本経済と連動して、日本政府でさえ予想以上に深刻に昂進していると公言している。ことに中国政府が公表する経済数学については、中国内外ともしんじられていないこともすでに一般「常識」となっている。

「早く沈没寸前の中国船から逃げろ」と世界的に知名な投資家ソロスはすでに明言している。この「口禍」で、彼は中国政府からあらゆる手をつくして袋叩きされている。それでもソロス自身どころか、実際中国からのヒトとカネの大逃走は日を追って加速している。

 異形の超大国・中国の異変については、話題沸騰しているが、これからはいったいどうなるかも関心の的となっている。

 

・まだ手に入っていない台湾まで「絶対不可分の神聖なる固有領土」を主張し、国連をはじめ日米など万国に認知を強要することは、はたして許されるのだろうか。それも21世紀の人類にとって問わなければならない課題のひとつだと私は、思うのである。

 

・2016年に入って、戦後70年にあたって台湾を統治してきた中国国民党体制は崩壊した。台湾人から見れば、中華民国体制はまさしく「華僑王国」そのものだった。東南アジアの西洋植民地の番頭役とみなされているのが華僑だった。東南アジア諸国の民族解放、独立運動は華僑追放に始まるのは、東南アジア諸国の民族解放、独立運動は華僑追放に始まるのは、東南アジア史が如実に物語っている。この歴史知識については、ことに日本文化人はかなり欠落している。

 

・私は21世紀の世界力学と秩序を整理してみた。日米中を視点に入れ、人類共有の議題も考慮に入れ、少なくとも以下の3つの動向に要約することができる。

  1. 世界の対立軸は、普遍的価値vs.核心的利益となる
  2. 人類の夢vs.中華民族偉大なる復興の夢となる
  3. 最大公約数として70億vs.13億(あるいは8000万人)との対峙へと昂進していく

 

<台湾企業にとり労働リソースとしての魅力が薄れてきた中国>

・ところが、数年ほど前から中国の人件費が異様に上がってきた。それまで台湾の財界人は低賃金の労働リソース基地を中国に持っていたようなものだったが、環境が様変わりした。中国人ワーカーの賃金が急騰するとともに、中国の労働契約法の施行により、労働者の権利が手厚く保護されるようになった。そのため、製造業の現場の舵取りがきわめてやりにくくなると同時に、中国に進出している旨味がほとんど消滅してしまった。

 

<台北の不動産バブルの崩壊>

・(渡邉)はっきりいうと、すでに台北は不動産バブルの崩壊局面にある。私はここ3年ほど台湾で定点観測をしてきたのだが、ビルをバンバン建てていた中山地区の商業ビルの1階テナント部分が空き家だらけになり始めている。同様に、郊外の準工業地域である松山地区あたりに開発したニュータウンのビル街の1階テナントもガラガラの状況だ。

 こんな悲惨な状況をもろに反映する形で、台北の不動産の利回りは1%を切ってしまった。0.60%前後が現在の実質の不動産利回りなのである。

 

 

 

『驕れる中国   悪夢の履歴書』

黄文雄   福星堂   2005/10/25

 

 

 

<中国の現実は専門家より「生還者」がよく知っている>

・中国でビジネスを展開し、中国人とつき合うことは、台湾人にとっても容易ではない。中国で辛酸をなめた台湾のビジネスマンは、「中国から生きて帰れば地獄も怖くない」と口を揃える。

 

・中国の場合は、競合他社と能力で勝負する以前にまず同僚とのいがみ合いなのだ。中国では「敵」はどこにでもいる。非常に熾烈な万人対万人の戦いの社会ということをまず認識しなければ、あっという間に潰される。

 

・彼らが、よく嘆いていうのが「中国から生きて帰れば、地獄も怖くない」である。これは中国で「殺されずに」帰ってきた人たちの共通の言葉である。

 

・中国ではイデオロギーの対立より、利害の対立で生死を決する事態にまで発展することが多いという。

 

・日本の中国専門家はあまり中国を知らないということである。彼らは、主に膨大な資料を集めて研究して、自己満足しているだけである。

 

・中国関連の本などを読むときは、著者の肩書やデザインに惑わされないように注意したい。耳を傾けるべきは経験者の言葉である。実際に中国で地獄を見てきた人間は、専門家以上に中国を知っている、ということを忘れてはならない。

 

・政治家であれば、いわゆるチャイナ・スクールと呼ばれる「中国通」の言動ではなく、欧米や香港、台湾その他で得られた経験談を参考に見識を磨き、意見を組み立てるべきであろう。

 

<激動の中国に「約束された未来」はない>

<報道と現実は違うということを知れ>

<中国人社会は神までも銭で買える>

・中国社会は権=利の社会だから金銭万能である。たしかに、日本のことわざでも「地獄の沙汰も金次第」というが、中国では地獄だけでなく、天国でさえ金次第なのだ。「銭能通神」という中国の俗語がそれをよく表している。銭さえあれば神さえ買える。神様が何とかしてくれるという意味である。

 

<中国人からは何でも金で買える>

・中国諜報部のトップですら、CIAに買収されて、アメリカに亡命したのだから、何をかいわんやである。そこには民族主義や愛国心などないのだ。金銭万能だから簡単に旗幟を変えられるのである。

 

・神も愛国心も金で買える国だから汚職が蔓延しているのも頷ける。中国のGDP(国内総生産)の4分の1が、官僚汚職で占められていることから見ても、この国のトップたちがいかにお金に弱いかがわかる。

 

<交渉でも人づき合いでも、中国人が腹で考えているのは「金」だけだ>

・「金の切れ目は縁の切れ目」でもあるのだが、日本の政財界は、今までえんえんと食い物にされ続けてきている。この期におよんで日中双方ともしがみつくようにして離れないでいるのは、日本の対中ODA援助の利権にむらがる政治家たちがいるからにほかならない。

 

<中国人は国より一族、一族より自分が大事>

 

 

 

『NPOで働く』  「社会の課題」を解決する仕事

工藤啓   東洋経済新報社  2011/7/14

 

 

 

<大学をやめてアメリカへ>

・アルバイトに精を出す幽霊学生に転機が訪れたのは夏休みにアメリカ旅行に出かけたときだった。旅行中に出会った台湾人留学生グループと1ヶ月間を過ごした僕は「大学をやめてアメリカに行かねばならない」と強く決意させられるほどの衝撃を受けたのだ。

 

・広告チラシの裏に絵や図を描きながら、英語や漢字を使ってのコミュニケーションの中で、何の気なしに留学理由を聞いた。「英語ができるようになるため」「経済的に成功するため」といったことだろうと思いながら。僕の思考は本当に浅はかで、海外留学の理由などそんなものだろうとたかをくくっていた。しかし、彼らは、予想を超える。いや、予想の遥か別次元の理由を僕に告げた。

 

・「いいか、僕たちの台湾とういう国はいつ中国からミサイルが飛んできてもおかしくないんだ。もしそうなった場合、自分たちがこの国の市民権を持っていれば、家族の避難先を確保したことになる。市民権を取るためにはよい成績を取り、給与の高い会社でたくさんの税金を払い続ける人間になる必要があるんだ。それがアメリカに来ている理由なんだよ」

 

・ハンマーで頭を殴られた気がした。ほぼ同じ年齢の人間が外交問題を肌で感じ、緊迫感を持って生きている。振り返って自分と言えば、ろくに大学にも行かずにアルバイト三昧、人生どころか数年先の将来すら考えることもない。

 

 

 

『日本と中国は理解しあえない』

日下公人   石平     PHP    2008年4月7

 

 

 

<中国が台湾併合に向かわざるをえない理由>

石;すでに中国では年間、何万件という暴動が起きています。これから建築現場で働いている億単位の出稼ぎ労働者が仕事を失えば、先ほど述べたように直ちに流民となって反乱勢力になる。あるいは今、大学生でも年間150万人ぐらい卒業生が就職できずにいるのです。そういったエリート層の不満勢力も蓄積されています。貧富の格差がひどく、社会的保障体制もきちんとしていません。中国政府が公表している数字でも、6割の国民は一切医療保険を持っていないのです。人々の不満が高まれば、再び天安門広場に集まる状況になりかねません。社会的不安が潜在的に大きく、それが増大しそうなのです。

 

石;おそらく、中国共産党には二つの選択肢があります。第一は国内的危機を回避するために民主化、政治改革を進める。第二は国外に敵を作って人民の目をそちらに向ける。今までの伝統的な独裁政権のやり方としては、ご承知のように第二のほうです。ではどこにやるかというと、結局台湾になるわけです。

もし、台湾を攻撃したら、おそらく中国共産党は国内の問題を一時的に片づけることができます。経済は戦時統制をすれば大丈夫だし、国民の不満も一気に吹っ飛ばされます。というのは、共産党の何十年間の教育の成果で、国民のおそらく99.9%は台湾を中国の一部、我々の神聖なる領土で、必ず統一しなければならないと思っています。ですから場合によっていろいろなシナリオがありますが、一つの大きな可能性として現実的に5年以内に中国政府が台湾を武力で併合する、あるいは中国の言葉で言えば統一のための戦争が始まる。

 

 

 

『日本人は中国人・韓国人と根本的に違う』

 黄文雄(台湾)が呉善花(韓国)、石平(中国)に直撃

 黄文雄/呉善花/石平   徳間書店   2013/4/11

 

 

 

<マスコミ>

 <日・中・台のマスコミの特徴>

・(黄)台湾では日本とは違って、「マスコミは人を騙すもの」というのが、私も含めた台湾人一般の印象なんですね。中国語でいえば「都是騙人的」、つまり人をあざむき、人をたぶらかすもの、これがマスコミなんだというのが多くの人たちの感じ方だといっていいと思います。そしてもう一つ、マスコミは政府を代弁するもの、かつての「国民党政府の殺し屋」と同じだという印象が強くあります。

  

・台湾のマスコミは、政府を礼賛するような言論活動をやる。現政府を礼賛するのが、ジャーナリストの心得だと考えているところがある。ですから、読む者の側からすれば、そもそもマスコミというのは大衆の敵だという見方になります。

 

・私の見るところでは、本格的にマスコミを作れない、マスコミのパワーを利用できないというのが、台湾人の大きな弱点なんですね。

 

・(呉)韓国も日本と同じに同質性の強い国ですが、言論事情はまったく異なります。韓国の場合、対日とか対米とか、対外的な問題についての言論では、きわめて挙国一致が起きやすいんです。反対意見をいおうものなら、愛国心がない、売国奴だとすら非難されるので、多くの人が口を閉ざして自分の意見を語ろうとしないという事情があります。韓国の民族主義は、身内正義の民族主義です。ですから外国の見方をする者は、不正義となってしまう。そういう身勝手な愛国主義・民族主義が、実際的に自由な言論を抑圧しているんです。

 

・(石)台湾や韓国とは違って、中国の言論は自由以前の問題なんですね。そもそも中国には正しい意味でのマスコミがないんです。ようするに、マスとしての大衆のコミュニケーション手段というものがないんです。

  

・中国のマスコミは政府の宣伝道具にすぎません。中国には新聞もテレビもラジオもありますが、すべてが中国共産党の宣伝道具なんですね。ですから中国の報道機関は、正しい意味でマスコミと呼ぶわけにはいきません。中国は自ら「宣伝戦線」といっています。新聞もテレビもラジオも、中国共産党の公式見解を発表する場で、けっしてマスコミではありません。

  

・戦線というのは、中国共産党にとっての戦いの第一線を意味しますから、彼らにはテレビも新聞もラジオも、中国共産党のために働くことがその役割なんです。「宣伝戦線」というのは、別に誰かが共産党を攻撃していっているんじゃなくて、自分たちでいっていることです。つまり、中国の新聞やテレビをすべて統括する一番のボスが共産党の宣伝部という機関なのだと、自らいっているわけです。

 

 <台湾の政治記事で本当のことは1パーセントしかない>

・(黄)それで、今の台湾のマスメディアの80パーセントが中国資本なんですよ、そのため、マスメディアでの言論は中国寄りでなければやれなくなってしまう。台湾の言論界が中国を美化するのはそのためです。台湾のマスメディアでは朝から晩まで、中国の将来性がどれほど明るいかという報道をやっています。暗いなんて話はまるで出てきません。

  ですから、台湾のメディアを実質的に支配しているのは、中国の宣伝部なんです。

 

 <中・韓・台マスコミのいうことはどこまで信じられるか>

・(石)黄さんもいわれたように、中国で歴史的に作り上げられた世界観がいったん身に付いたら、そこからなかなか脱することができません。中国人がよくいいますよ、「自分は政府のいうことを信じない、『人民日報』を信じない」と。でもね、案外、信じてるんですよ。

 

 <お笑い番組が氾濫する日本のテレビを批判する>

・(黄)日本のテレビに対していいたいことはたくさんありますが、一つには、ほとんどがお笑い番組なのはどういうわけだということです。適度な笑いは健康にいいわけですが、これだけお笑い番組が多いというのは、どう見ても異常ですよ。こんなことばっかりやっていていいのかと、私はとても心配してるんです。

 

・(呉)たしかに最近はお笑い番組だらけで、どこもかしこも似たようなものばかりで個性がないですね。いくらかは見ますが、大部分は

見ないですよ。いいのもあるのかもしれませんが、探してまで見る気にはなりませんね。

 

 <金銭をもらって記事を書く中国・韓国のマスコミ>

・(石)それで、次には、党から与えられた記事を書ける権限を自分の利権にするんです。おたくの企業を取り上げてあげますよとなれば、企業にはいい広告になりますから喜んでお金を払います。『人民日報』の記者だろうが、中央テレビ局の報道マンだろうが、そうやってお金を稼いでいる者は多いんですよ。『人民日報』や中央テレビ局は、中国共産党の宣伝の道具として、全国的な独占権を与えられた典型的なジャーナリズムです。それだけに、記事や報道の影響力には多大なものがあります。

 

 

 

『中国 危うい超大国』

スーザン・L・シャーク    NHK出版   2008/3/30

 

 

 

<日本を軍事大国にするな>

・日本は、中国の政治家にとって、最もやっかいな外交案件になってしまった。

 

・日本に対してアメリカの軍事パートナーになるように積極的に働きかけてきた。そしてアメリカの後押しを得たおかげで、今や日本は敗戦後守り抜いてきた軍事的自己制限を捨て去る方向に進みつつある。

 

・おそらく数年以内に、日本は「不戦」憲法を改正し、軍事大国として復活するだろう。日本の権力中枢に属する人たちの中には、早くも核武装について話すものまで出てきている。

 

・中国を抑止し、東アジアを安定化するための軍事支出を日本に分担させることからアメリカ側に生じるいかなる利益も、日本の軍事力の増強が中国の国内世論を沸騰させることのコストを上回ることはないであろう。

 

・中国と韓国における日本の不人気がますほど、アメリカにとっての日米同盟の価値が低下するという事実は、認識しないといけない。

 

・特に、台湾防衛に露骨に日本を巻き込むことは、枯葉の山に火をつけるも同然の結果をもたらすだろう。

 

・カリフォルニア沿岸部で、台湾有事における上陸作戦を想定した日米合同演習まで行っているのだ。

 

・中国も日本も、両国間の微妙な歴史問題を双方の面子を守る形で棚上げにする方法を探すのに、アメリカが口出しをすることを歓迎しないだろう。だが、アメリカとしては日米中三国の定期的な対話の場を設けて、日中間の相互不信が、そのまま紛争へと発展することを避ける努力をするべきだ。

 

<中台紛争を仲裁せよ>

・台湾が独立宣言を出せば、共産党体制は瓦解すると中国のエリート層は固く信じており、自信不足の中国指導層としては、台湾が正式の独立に向けて、一歩を踏み出すたびに、武力行使するという威嚇で、応じるしかないのである。そして、ひとたびそのような威嚇をおこなえば引き下がることは不可能に近い。

 

・奇妙なことに中台関係はアメリカ軍が戦闘に従事する原因となる可能性がきわめて高いにもかかわらずアメリカ政界は、この関係に外交的に介入しないよう、厳格な自主規制を敷いてきた。

 

・アメリカの一般市民は、台湾を守るために人民解放軍と戦うのに、若い兵士や水兵を極東に派遣することには、決して乗り気でない。

 

<中国との戦争を回避する>

・強大化する中国との戦争を回避するというのは、現在のアメリカにとって最も困難な政策課題だと言える。はたして、アメリカはこの課題を解決できるだろうか?

 

・中国を客観的に見るのは、共産党体制の意外な脆弱さを直視することが必要だ。そうすることで、初めて、アメリカは中国との対決をもたらすような間違いを回避できるのである。

 

・アメリカにとって最も望ましいのは、中国の指導層が国内問題に対してきちんとした解決策を打ち出して、もっと責任ある外交姿勢を示せるようになることである。ただそのような変化が自然に起こると考えては落胆するのは事実だ。

 

・著者は、アメリカを代表する中国政治の研究者。1971年にニクソン訪中に先立って、アメリカ初の人民中国への留学生の一人に選ばれて中国に渡った。

 

 

平たく言えば、工場からの製品出荷が鈍り、デパートには買い物客の姿が見られなくなるということである。生産も消費も激減する。成長率4%とは、40年前の生活水準に逆戻りするということを意味する。(2)

 

 

チャイナクライシスへの警鐘  2012年中国経済は減速する

柯隆   日本実業出版社    2010年9月20

 

 

 

<「市場経済」という言葉自体はタブーだった>

・実はその当時は、「市場経済」という言葉自体を公にすることができなかった。

 

・なぜなら、「市場経済=資本主義=反社会主義」という考え方が、当時はまだ根強かったからだ。そこで、苦し紛れに付けられた名称が「商品経済」というものだった。そういう状況だったから、「民営化」とか「私有化」という言葉など口にしようものなら、当時の中国社会では厳しく批判され、人生の前途が台無しになる恐れがあった。

 

<自浄システムが欠如している>

・経済格差や政治的腐敗がどんどん拡大していった先にあるのは何だろうか。それは、おそらく「暴動」という形で表面化する。中国の国民もバカでないから、そうした実態を目の当たりにすると、怒って暴動を起こす。それが鎮圧され、また暴動が起こるということを繰り返している。あまり日本では報じられないが、中国では年間8万件もの暴動が起こっている。

 

<貧者も富者も不幸せな社会>

・なぜ富裕層なのに安心感が得られないのか。それはいつ、財産を没収されるかわからないからだ。経済的にも資本主義でも、政治的には共産主義だから、政府の一声で、財産を没収される恐れがある。

 

・私有財産を安心して自国内に置いておくことができないから富裕層にとっても安心できる国ではないということになる。

 

<飢饉が起こる恐れすらある>

・このままいくと飢饉が起こる恐れすらある。飢饉というものはそう頻繁に起こるものではない。数十年に一度の割合で起こる程度のものだ。ちなみに、中国では直近、1960年に飢饉が起こっている。このときは飢饉が3年間続いた結果、実に3000万人もの人が亡くなった。

 この数字は第二次世界大戦で戦死した人の数よりも多い。食糧危機というのは実に怖いのだ。

 

<北京の地下水は枯渇寸前>

・中国ではいま。水が完全に不足している。中国の大河、揚子江よりも北に位置する都市は、すべて水不足に悩んでいるといってもよい。

 

・しかし、中国には自力で水不足の問題を解決する力はない。

 

<中国のカントリーリスクに備えよ>

<減速と混乱は通過儀礼>

・したがって、個人、法人を問わず、中国に投資している人は、仮にXデーを迎えたとしてもパニックに陥る必要はない。求められるのは情報収集力を強化して、それを解析して戦略を考えることだ。仮にXデーを境に中国が谷に向かって進み始めることになったとしてもリスクを軽減できるようにいまから資産の分散を図っておくとよい。

 

 

 

中国沈没

沈才彬   三笠書房     2008年3月25

 

 

 

・中国には「居安思危」という諺がある。この諺には、平時に有事を想定し、危機管理を徹底するという意味である。

 

・近い将来、中国が沈没するようなことになれば、このところ続いている10%を上回るGDP成長率が、一気にマイナス成長へと転落する可能性も否定できない。それを回避するためにも、中国は自国の状況に対して危機意識を持たなくてはならないのだ。

 

<中国沈没―9つのケース>

1、「政治闘争」になる社会・経済の不安定化

・66〜76年までの文化大革命(文革)によって、中国は10年間という長期間の沈没を経験した。

 

・中国の「失われた10年」は、日本とは比べものにならないほど悲惨だった。文革の10年間、約2000万人の国民が非正常死したといわれている。

 

2、“爆食”による経済成長の行き詰まり

 ・エネルギーを非効率的に消費し、高度成長を達成する「爆食経済」。この言葉は、今の中国の高度成長の特徴を表すために私が作った造語である。爆食経済はいつか必ず破綻する。

 

3、アメリカ経済が、かって陥ったマイナス成長パターン

 ・ベトナム戦争は、アメリカを深刻なトラウマ状態に陥れた。さらに経済的な沈没だけでなく、価値観の崩壊まで招いてしまった。長期的な戦争は必ず国を沈没させる。

 

4、「格差問題」「腐敗蔓延」「失業問題」

 ・ラテンアメリカ諸国を不安定な状態に陥れた「格差拡大」「腐敗蔓延」「失業問題」という3つの問題は、中国が抱えている問題と完全に一致している。ラテンアメリカでは、こうした問題への国民の不平不満が政変へとつながっていった。

 

5、「民主化運動」による中国政府の分裂

・とう小平の南巡講話が行われ92年、中国は14.2%という経済成長率を達成し、天安門事件によってもたらされた沈没から脱却することに成功したのだった。

 

6、日本の「失われた10年」型長期低迷パターン

・バブル崩壊によって失われた資産価格は、約2000兆円といわれている。2000兆円は、今の日本のGDPの4倍に相当する額であり、驚異的な額の資産がバブル崩壊とともに消滅してしまったことになる。

 

・バブル崩壊後、日本は深刻な不況に陥った。90年代は景気低迷が続き、その10年間は「失われた10年」として、日本経済に大きなダメージを与えた。いまある問題を解決し、さらなる成長のための目標を決定することができなければ再び沈没してしまうことも十分に考えられる。

 

7、旧ソ連が経験した国家崩壊型の沈没

・国家崩壊は計り切れないほどの負のインパクトをもたらす。もし中国がソ連のように崩壊や分裂するようなことがあれば、とてつもない数の人々が犠牲になるのは間違いない。中国の人口はソ連崩壊当時の人口より4〜5倍も多いのだ。

 

・中国とても、ソ連が経験したような国家崩壊型の沈没だけは何としてでも避けなければならない。

 

8、アジア「通貨危機」型のリスク

・アジア通貨危機はASEANに大きなダメージを与えた。98年のASEAN全体の経済成長率はマイナス8%にまで落ち込む。

 

9、アメリカ経済失速による世界経済の崩壊

・ただし、アメリカ経済はITバブルの崩壊からわずか2年後に再び回復軌道に乗っている。その理由は、ITバブルが日本のバブルとは違った特徴を持っていたからである。

 

<中国が抱える問題は、最後は「政治」に行き着く>

・民主化を定着させるためには、厚い中流層が形成されなくてはならない。しかし、中国では厚い中流層が形成されておらず、いわば発展途上国と中進国が混在している状況だ。こういった状況では、民主化は時期尚早といわざるをえず、中国民主化はかなり先の話になる可能性が高い。

 

<中国沈没の回避の方法は見いだせるか?>

・中国にとっての最善策はこれからも「気功療法的な改善」を進めていくことだ。農村地域や貧困層にも経済発展による恩恵を行き渡らせ、中流層を育てていくことが中国にとって何よりも大切である。

 

 

 

『数字が証す中国の知られざる正体』

「21世紀は中国の世紀」のウソを暴く

石平   日本文芸社   平成14年9月20

 

 

 

<繁栄の集中的「演出」と普遍的貧困>

<各地で労働者による大規模な抗議デモが発生>

<失業率28%、1億7千万人の失業者がさまよう中国>

・2001年に全国の失業率はすでに26%に達しており、2002年には失業者数が1億7千万人に上り、全労働人口の28%が失業状態にあるという。要は、日本の総人口をはるかに超える大量の失業者が中国には存在していて、勤労能力を持つ国民の5人に1人が定職についていないという状況にあるというのである。

 

<コーヒー三杯分の月収で生活する千四百万人の貧困層>

・大量失業とともに発生しているもうひとつの深刻な問題は、広がる一方の貧富の格差である。

 

・中国では、都市部だけでも実に千四百万人もの人々がコーヒー三杯分以下の月額収入で生活している、ということになる。

 

・中国で最も貧しい雲南省では、農村部の「貧困人口」が2001年には1千万人以上という統計数字がある。さらに、そのうちの6百万人は食事も満足にできない「食うか食わず」の生活状態にあるという。

 

・一省の貧困人口が1千万人以上ともなれば、中国全国にはどう考えても億単位の貧困層が存在しているはずだ。

 

・「中国の繁栄と未来」という途方もない世紀の神話の中の日本人たちは、隣国において生ずるかもしれない不測の事態に対する備えも、自らが負うことになるかもしれない多くのリスクに対する冷静な計算も棚上げにしたまま、空気だけに流されて過熱な中国ブームに安易に乗ろうとしている。

 このままでは、中国社会に内在する危機が総爆発して、神話が破滅する日もさほど遠くないかもしれない。

 

<「7%台の高い経済成長率」は果たして本当なのか>

<専門学校卒が60%も就職できない経済繁栄とは?>

<8年間で生み出された総生産の42%は『在庫』>

<中国経済はもはや完全に赤字債務経済>

・中国経済はもはや完全に赤字債務経済となっているわけである。

 

・以上の一連の数字から浮き彫りになるのは、財政赤字と負債によって支えられ、巨額の不良債権を抱えながら大量の在庫を生み出し続けるという中国経済の実態である。

 

・経済成長の最中にありながら、中国はすでに経済衰退期の「末期症状」を呈しているのである。ならば、経済成長が鈍化し、あるいは停滞してしまえば、この巨大国はいったいどうなるのか・・・。

 

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

・中国経済の腰折れ寸前の懸念がメディアに盛んに報道されています。統計数字は操作できるという事で、GDPの数字も大問題にはなっていないようです。中国の社会問題はいろいろと指摘されています。どれも解決が非常に難しい話ばかりのようです。米国でも1100万人とか1400万人とかいわれる「不法移民」の問題の処理をめぐり大きく国内が分断されているといわれます。中国の場合、一党独裁体制ですから、情報が統制され、あたかも閉鎖社会を形成しており、国民の不満も高まっていると語られています。この本のように、中国人からの情報提供は貴重なもののようです。私たち一般人は、中国のことについては、当然詳しくはありません。新聞を読んでいても、中国は分からないといわれます。

 

・「誰も中国の13億人を食わせることはできない」ともいわれます。「誰も13億人を食わせられないので戦争をする」と述べられます。餓死者がみっともなく大量に出たら対外戦争を仕掛け、関心を外国に向けるという共産党の常套手段だったといわれます。中国が民主化すれば米国との(核)戦争はありえないといわれます。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」そうです。中国の統計の手法に大きな問題があり、中国の実際のGDPは3分の1だと揶揄する学者の説もあり、GDP信仰は無意味な数字になってしまうといわれます。「計画経済の国」が「無計画経済の国」になってしまうと指摘されています。

 

 

・「誰よりも中国を知る男」石平氏の不気味な予測は、どのような結果になるのでしょうか。「ドバイより1000倍も危険な中国不動産バブル」のチャイナ・リスクの大きさを世論は、公然とは注目していないようですが、大丈夫なのでしょうか。ドバイより1000倍も大きいショックは、大袈裟でしたが、今後の展開は誰も予想できないそうです。クルーグマン(ノーベル経済学賞)は「中国の停滞は30年続くだろう」と予測しているといわれます。また国際投資家のソロスの一番弟子だったジム・ロジャーズは「『中国の時代』が来るが、到来と同時に終わるかも知れない」と比喩したといわれます。国内矛盾がマグマのように爆発する時期が来るのかもしれません。チャイナ・リスクの巨大さにビジネス界や政界、マスコミも衝撃を受け、ネガティブな内容が多く取り上げられてくるようになりました。リーマン・ショックのようなチャイナ・ショックの可能性は、中国社会の様々な数字で徐々に表れてくるといわれます。中国では「上に政策あれば、下に対策あり」といわれますが、限界がきているのではないのでしょうか。

 

・「米中戦争」を懸念する軍事専門家が多いそうです。が、北朝鮮についても「恐れていることが次々起こる」異常事態なのでしょうか。武力行使の可能性が述べられています。従来の瀬戸際政策のようです。人民解放軍による「国是・聖戦である台湾武力統一」の発動から米軍との交戦は不可避となり大規模な戦争となる懸念があるといわれます。

 

・私たち一般人には、難しい外交の話は分かりませんが、今回は外務省の職業外交官「チャイナ・スクール」の面々の見解・予測、経験を重要視するべき時だそうです。「チャイナ・スクール」の面々は、はたして何を知っているのでしょうか。

 

・チャイナ・リスクは10年ほど前から指摘されていましたが、中国経済の高成長に目を奪われていたそうです。「失われた20年の日本経済」と反対に「20年間の高成長を続けた中国経済」の破局が突然起こるとしたら、世界経済への影響は大きなものになるといわれます。

 

・「投資で成功するには投資をしないこと」というブラック・ユーモアがあるそうですが、「中国に投資をしている企業が、バブルの崩壊、元の切り下げで、どのくらいの評価損になるのか」分からないといわれます。

 

・「バスに乗り遅れるな」と動いていたアメリカのヘッジ・ファンドの面々は、事前の資金の引き上げ完了に動いているといわれます。「JALの倒産は誰もが予想したことではなかったように、一般の投資家は常に損をする」と指摘されています。

 

・「誰よりも中国を知る男」石平氏のいう「絶体絶命の地獄へと落ちていくような中国経済の凋落ぶり」、ネガティブな状況に各界の関心が高まっていると指摘されています。

 

・各国の情報機関やマスコミは、「中国の激変」を予測し、各国政府は、対策をとる段階でしょうか。はたして中国経済・政治・社会の動向はどうなるのでしょうか。どこの国でもリセッション(景気後退)はあるそうですが、恐慌の可能性が指摘されています。

 

・内容的にも荒唐無稽なところが少なくないところは、外部に発表するときに使うCIAの手法でしょうか。荒唐無稽な本も、有名な著者が書き、出版社がつき、販売され読者も存在しているようです。内容が荒唐無稽な、いわゆる「トンデモ本」も少なくないように思えます。

 

・ジョージ・フリードマンの本は、この本以外に『激動予測』(「影のCIA」が明かす近未来パワーバランス。211/6/23)、『新・世界戦争論』(アメリカは、なぜ戦うのか。2005/12)、『戦場の未来』(兵器は戦争をいかに制するか。197/8)、『「第二次太平洋戦争」は不可避だ』(1991/5)などが翻訳出版されております。「影のCIA」といわれる情報会社の存在もアメリカ的なようです。

 

・CIAがどのようにシナリオを書くのか私たち一般人は、知りません。しかし、外部の「影のCIA」といわれる会社や組織にシナリオの作成を依頼して、それに基づいて、作戦行動計画を立てるようです。どのように未来のシナリオを作成するのか興味があります。

 

・CIAの広報手法としてハリウッド映画を使う手法がよく知られています。さまざまなストーリーをハリウッド映画に刷り込み、大衆の潜在意識に蓄積するそうです。また。CIAは、世界的にあまりにも有名になったので別の組織に機能を移しているという話もあるようです。

 

・深刻な人口問題と社会問題を持つ中国は、国内が乱れると、さまざまな面で国際間のトラブルを起こし自滅していくという「中国崩壊論」が増えているそうです。米中間のサイバー戦争も始まっており、メディアやチャイナ・ウオッチャーも、中国の動きに目を離せないようです。世界中のメディアでは、「中国問題が台風の目」になっているようです。

 

・アメリカは衰えているどころか、現在は発展の初期段階で、これからますます栄えるという説もあるようです。「エイリアン・テクノロジー・リバース・エンジニアリング(宇宙人科学技術工学)」によって、米国は最強国の地位を失わないと指摘されています。人口が多いだけではない中国も世界の厄災になっていくのでしょうか。

 

・「来年のことを言うと鬼が笑う」と言います、私たち一般人は、来年のことさえ分からないのに、数十年先のことは、予測できないでしょう。プロでも未来の予測は難しいことでしょう。米国のマグモニーグルのような遠隔未来透視の書籍でも出版されないのでしょうか。

 

・「ドバイの1000倍の破壊力を持つ中国不動産バブル」ということで、米国の某ヘッジファンドは、「資金引き揚げ完了」ということだったと指摘されています。

 

・彼らヘッジファンドの先の見通し、素早い行動は、注目されているそうです。日本の「失われた20年がさらにひどい事態に発展する可能性」もアベノミクスでは阻止できなかったようです。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。

 

・中国に進出している日本企業は多いようですが、対策は既にとられていると指摘されています。

 

・チャイナ・ショックが現実のものとなると、日本の「失われた20年」の経済が、さらに悪化する懸念がでてくるそうです。

 

・世界的に「明るい中国経済」を語るポジティブな論調からネガティブな論調へとほとんどのメディアが変わり、「ドバイの1000倍の破壊力を持つ中国不動産バブルの崩壊」が起こると、日本の「失われた20年」の経済惨状はどうなるのでしょうか。統計数字の操作ができるので、あと数年かかるともいわれます。

 

・私たち一般人は、『統計数字のウソ』に関しては、全く分かりません。社会主義国の統計数字は怪しいと指摘されています。統計数字が正確でない国、統計数字を取れない国に関しては、判断の仕様が、全くないとはいえませんが、理解が難しいそうです。「15年と16年ともに経済成長率はマイナスではないだろうか。そうであれば、これは、日本にとって明らかにリーマンショックの以上の影響を受ける」という学者の説もあるようです。

 

・「誰よりも中国を知る男」石平氏は、非常にネガティブな未来を予想しています。15年前の本ですが、状況は現界にきているのでしょうか。

 

・チャイナ・リスクに関しては、「ドバイより1000倍も危険な中国不動産バブル」という米国のファンド・マネジャーもおり、その大きさにようやく気付いた政界やビジネス界の対応が注目されていました。

 

 

********************************
・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

 

 

 

 

平たく言えば、工場からの製品出荷が鈍り、デパートには買い物客の姿が見られなくなるということである。生産も消費も激減する。成長率4%とは、40年前の生活水準に逆戻りするということを意味する。(1)

 

 

『ついに中国で始まった大崩壊の真実』

急落する経済と社会混乱の実態を現地から衝撃報告

邱海涛      徳間書店  2015/7/24

 

 

 

<株も土地も大暴落、年金破綻、無法がまかり通り、AIIB、外交、国内政治も大波乱>

<経済崩壊で好戦的気運が高まる中国>

・2015年4月25日付の「経済観察報」は、東莞市が第2次企業倒産ブームに見舞われていることを報じている。工場閉鎖が大量に相次ぎ、この1年で少なくとも4000社が倒産に追い込まれた。2008年から2012年までの5年間で、東莞市ではなんと計7万2000社が倒産し、数百万人の労働者が失業に追い込まれた。

 

<実体経済の崩落が止まらない>

・中国の景気が落ち込み始めたのは2008年からであった。

 

・企業の生産も鈍い。2015年4月の工業生産は前年同月比5.9%増だった。伸び率は同年3月より0.3ポイント改善したが、8%超だった2014年の通年の水準を大きく下回る。4月の乗用車の生産台数は11.2%減と2008年12月以来の2桁の減少幅となった。石炭、粗鋼、板ガラスなど、設備過剰が目立つ業界の生産量も前年割れが続いている。

 要するに、景気悪化が加速し、企業の経営が苦しく、ほとんどの企業は利益をあげられず、重大な危機に直面しているということである。

 

40年前の生活水準に戻る中国

・GDPが相当に上がらないと、社会福祉も国民生活への保障なども消えてなくなってしまうからだ。

 かつては、そのために必要なGDP成長率は8%といわれ、「保八(8%を維持する)」が絶対条件だとされていたが、もはやそれを唱える政府関係者や学者はいない。無理だからだ。

 平たく言えば、工場からの製品出荷が鈍り、デパートには買い物客の姿が見られなくなるということである。生産も消費も激減する。成長率4%とは、40年前の生活水準に逆戻りするということを意味する。

 

<2015年の「3つの重大事件」から始まる中国崩壊>

・まず2015年だが、中国では3つの重大事件が起こると予測されている。それは、次のようなものだ。

  1. 理財商品のデフォルト

 

・中国の経済学者、李迅雷は2013年に、「これから2、3年のうちに、中国には全面的な経済危機が起こる。不動産市場が一番危険な火薬庫だ」と警告したことがある。

 彼によると、中国銀行の貸付総額のうちの約30%は不動産市場に流れ込み、地方政府の財政収入のうちの約30%は土地と絡んでいる。そのために、いったん不動産や土地の価格が下落すると、中国経済が崩壊しかねないという。彼の予言は現実味を帯びてきている。

 

・∀働人口減による激震リスク

 2つ目の重大事件は、2015年から中国の生産年齢人口が急減し始めることである。毎年400万人近くの労働力が失われ、経済発展に大きな打撃を与える。人件費の高騰が予想され、成長率の失速が避けられそうもない。

 一人っ子政策のつけが回ってきたのが原因であろう。2014年から一人っ子政策が見直されたが、もう遅すぎるのは明らかである。これから20年間は逆転の望みがまったくない。

  1. 日中関係は重要な節目を迎えるのか

3つめの重大事件は、2015年8月に中ロ共同主催の「世界反ファシスト戦争勝利70周年記念行事」が行われることだ。同時に、中国では抗日戦争勝利70周年を迎え、中国国民の反日感情が高まり、反日行事が各地で行われるであろう。

 

<2016年の「第13次5カ年計画」が中国経済に波乱に輪をかける>

・2016年は、中国の「第13次5カ年計画」が始まる初年度である。第13次5カ年計画にどんな内容が盛り込まれるかを大いに注目したい。

 

・実際、5ヵ年計画は宣伝されているような完備無欠で信頼性の高いものではなく、いままでも問題点がいろいろ指摘されている。

 たとえば、設定された目標が達成できなかったことはよくあった。1991年の5ヵ年計画では、教育支出予算の目標をGDPの4%と定めたが、それは十数年連続で達成できなかった。やっと実現させることができたのは、20年も経ってからである。

 

・しかし、問題が1つある。それは、2016年から始まる第13次5ヵ年計画を策定する際、李首相は現実路線を踏襲しにくい状況に陥る可能性があるということだ。

 その理由は、第13次5ヵ年計画の期間には、大変重要なイベントと重要な時期が控えているからだ。重要なイベントとは、次のようなものだ。

・2017年 中国共産党第19回全国代表大会(党大会)

・2019年 中華人民共和国建国70周年

 そして、2021年には中国共産党誕生100周年にあたるが、その前年の2020年まで継続していた第13次5ヵ年計画の成果が、改めて問われることになる。

 

<2017年に起こる政治体制の激変>

・最終的にどうなるかは、大会が開かれてからしかわからないが、中国共産党第19回党大会では改革派(共青団派)が党の中核に大いに躍進するのはほぼ間違いない。

 もっとも、この党大会を睨んで、2017年に入ると、各地方で大規模な開発ラッシュが始まるだろう。借金してでも巨大なプロジェクトを建設する。地方と地方との背伸び競争が激しくなる。というのも、ポスト昇進のチャンスだからだ。

 

・GDPの伸びを役人の評価基準とすることは害が大きく、見直すべきだと声があがっているが、世の中はそう簡単に変わらない。何よりGDPのほうが一番はっきりと見える実績だからだ。

 

<「1国2制度」が限界となった香港は捨てられる>

・サービス業の対外開放、規制緩和など、数多い経済改革のテスト措置の中で、もっとも重要なものが金融の改革開放であり、成功すれば、上海は国際金融センターとしての基盤づくりができることになる。核心となるのは、資本移動の開放と預金金利の自由化であり、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への早期参画も目論んでいる。

 もし、これが成功すれば、香港は完全に孤立させられ、没落していくだろう。

 

<2018年に経済構造の変化が起こる?>

・前述したように、上海自由貿易試験区で得られる成果は2017年に新自由経済モデルとして全国各地に広げることになっているので、第19

3中全会では、上海自由貿易試験区で成功した経験を取り上げる決議文書が発表されるであろう。これをきっかけに、中国の経済構造は大きく変わる可能性がある。

 

・成思危の予測では、2019年に成長率が9%に達する可能性があるという。

 その理由は、前年に全人代と全国政協が開かれ、多くの有能な新人幹部が政府の各部署に抜擢され、彼らが非常に情熱的に経済活動に取り組むので、実績がどんどん積み上がるのだという。

 ただし、2019年以降は、経済の成長率が6〜7%に落ちるとも成思危は指摘している。

 

2020年から一気に総崩れとなる中国

・2020年に東京オリンピックが開かれ、日本経済はいっそう活力がみなぎることになるだろう。また、待望しているメタンハイグレード(メタンを主成分とする化石燃料)の実用化も、この年の実現が予測されている。

 一方、中国では翌年に中国共産党誕生100周年を迎えるが、解決しなければならない問題が国内に山積しており、それが原因で一気に坂道を転げ落ちる可能性が高い。深刻な高齢化問題が、その1つである。

 中国は2020年になると、3人の若者が1人の老人を養い、さらに2035年になると2人の若者が1人の老人を養うという、大変厳しい社会人口構造に直面することになる。いままでは一人っ子政策による制限が人口減少の原因だと言われてきたが、学歴社会が定着し、婚姻意識が多様化しているなど、その原因はいろいろ挙げられるだろう。

 

・中国人、とくに農村部の人々は男尊女卑の意識が根強く、一人っ子政策のもとで男児を出産するためには手段を選ばなかった。妊婦が超音波検査を受けて胎児が女児とわかると、堕胎させることはよくあった。そのため、中国では男女の人口比のバランスが崩れてしまい、結婚適齢の男性が女性より3000万人も多く、結婚できないでいる。このことも急速な人口減につながった。2020年になると、結婚適齢の男性が6000万人も余ると言われている。

 このような極端な社会生態のもとでは、いろいろな社会問題が起きるだろう。婚姻売買、婦人誘拐、性的犯罪が多発することは容易に考えられる。

 

・ある学者が、大胆な予言をしている。それは、これから10年の間に、数千万人に上るアフリカの結婚適齢期の黒人女性が中国へ嫁にやってくるというのである。理由は、アフリカにも美人が多いし、コストが世界一安いからだ。中国政府は奨励措置を講じるともいう。

 

<「1億3000万人を都会人に」の無謀>

・2013年の中国の総人口は13億5000万人で、都市部人口は7億1000万人。2020年に総人口が14億人に達すると予測され、「都市部人口は60%以上」という目標を掲げるならば、8億4000万人にまで増えなければならない。言い換えれば、あと数年の間に1億3000万人が都会人になるということである。

 しかし、高価な住宅、立ち遅れる地方都市のインフラ整備、教育・医療・社会福祉の問題など、難題が山積している。真っ先に解決しなければならないのは、何といっても就職問題だろう。仕事がなければ、どんなに立派なスローガンであっても、絵に画いた餅にすぎないからだ。

 

<株バブル崩壊が招く中国発の世界金融危機>

・このように、重大な経済危機が7年周期で起きており、2015年は2008年9月のリーマンショックから7年目を迎える。

 しかし、中国の株式暴落は彼の予想より早まった。そしてその破壊規模はギリシャの破産より十数倍も大きいものだ。中国発の世界金融危機が起こる可能性する否定できない。

 中国の株暴落の元凶は、言ってみれば、政府そのものにある。

 

<いま中国社会で起きている悲惨な現実>

<上海でもオフィスビルはガラガラ>

・2013年に上海のオフィスビルの空室率は8.1%に達し、2014年には13%にまで上った。2015年は、さらに上昇している。前述した日本の空室率とは雲泥の差が見られる。

 

<成都市の空室率は46.9%にも>

・大都市の上海でもこのありさまだから、地方の中小都市の景気がいかに悪化しているかが窺い知れよう。

 

・いま、地方都市で、オフィスビル空室率が全国ワーストワンとなっているのは、四川省の成都市だ。2010年から空室率はうなぎ上りに上昇し始め、2012年に34.6%、さらに2014年には43.9%という驚くべき数字にまで達した。

 

<廃墟化する全国の「経済開発区」>

・中国には、もう一つの経済バブルが確実に弾け始めている。それは、「経済開発区」と呼ばれるものである。その損失規模は、オフィスビルの開発より数倍大きいといわれている。

 

・いろいろな呼び名があるだけではなく、経済開発区の数は想像以上にあり、全国各地に夥しく存在している。正確な統計数字はいまだに出ていないが、国だけでなく省や市が認可したものも含めると、数万以上あると推測される。

中国には22の省(台湾を除く)、4つの直轄市、2つの特別行政区、5つの自治区があり、それらの下には2856の県があり、さらに4万906の鎮と郷がある。香港とマカオ特別行政区を除けば、経済開発区のないところは見つからないのだ。

 

・開発区の敷地内には雑草が生え、空き地が目立っている。堀で囲まれた工場は数ヵ所あったが、窓から中を覗き見ると、床が裸土のままで機械は1台も置かれていない。現地の人々は、もし稼働している工場が見つかったら「国宝級のパンダ」という称号を送りたい、とよく揶揄している。

 

<氾濫するニセの外資企業>

・原因はいろいろあるが、やはりひどいGDP依存症にかかっているため、正常な経済活動に歪みがでていることが大きい。実績を粉飾するのは当たり前になっており、将来性や持続性のない外資企業の導入が盲目的に行われていた。

 高汚染、高エネルギー消費、かつ本国で禁止された生産品目を扱う外資企業が続々と中国に進出してきた。結局、そのつけが回ってきて、やむをえず閉鎖や破産に追い込まれたのである。

 

<6000万戸の空き住宅>

・2014年6月、西南財経大学の調査チームが、「2014年、中国住宅空室率および住宅市場の発展趨勢」という報告書をまとめた。その報告書の中で、都市部の販売済み居住用住宅の空室率23.4%にも上り、約6000万戸は誰も住んでいないという驚くべき真相が明らかにされた。このニュースが伝わると、大きな反響を呼んだ。

 

<30%にも及ぶ「無効GDP」で地方債務は爆発寸前>

・重複プロジェクトとは、全国的に企業の生産過剰が広がっているのに、同じものを生産する新規事業のことをいう。コストの回収はほぼ絶望的で、地方債務が膨らむ一方である。

 中国ではGDPのうち、「無効GDP」の部分が非常に大きい。無効GDPとは、帳面上は入金が記載されているが、実際にはその金は消えており、存在していないということである。日本ではあまり聞きなれない現象だ。専門家の試算では、いままでに、この無効GDPが全体の20〜30%を占めるとされている。

 

<役人の監視体制は機能しない国>

・このようなことが可能になるのも、地方(県)の最高指揮権は党委員会書記(党委書記)にあり、党委書記の裁量ですべてのことが決められるからだ。

 日本の場合、県や市にはそれぞれ県議会、市議会があり、知事といえども勝手に公共事業の立案や予算などを決めることはできない。だが、中国では党委書記がすべての権力を持っている。だから、地方の党委書記は「地方皇帝」と呼ばれているのである。

 

<老齢人口の増加と実体経済の低迷が年金制度を直撃>

・いま、中国では60歳以上の人口が約2億人に達しており、総人口の約14.7%を占めている。35年後の2050年には高齢者人口が総人口の40%まで占めるようになるという試算が、ほぼ確実なものだと見られている。

 

・ちなみに、1998年まで中国には本格的な年金制度が存在せず、誰も年金の掛け金を納付していなかった。したがって、定年退職の年から平均寿命の年までに受け取る年金総額は、在職期間中に納付した掛け金の15倍にもなってしまうのである。このデータはすでに明らかだ。

 年金財政が破綻の危機に陥っているもう1つの原因は、年金制度の設計における重大な欠陥が挙げられる。

 前述したように、中国の年金制度は1998年から本格的に実施したもので、あまりに歴史的に浅く、年金財源の備蓄不足は大変深刻な状態である。

 

<7000万人の役人はただで年金が受け取れる>

・中国の公務員数は約1000万人で、「事業単位」と呼ばれるところで仕事をしている準公務員は約6000万人いる。

 事業単位とは、学校、病院、学術研究所、文化団体、新聞社、テレビ局などを指しており、仕事は政府の行政指示のもとで進め、政府から運営経費をもらっているのが特徴である。

 実は、この7000万人の年金が大問題なのである。彼らは昔も今も年金保険金を納付していないが、一般の国民より多額の年金を受け取り、年金生活を享受するという非常に不公平な現状があるのだ。

 

<「理財商品」で税収の5倍に膨れ上がった地方債務>

・実は、地方債務は、土地を強制買収して大型プロジェクト建設を進めようとしている。しかし、資金がなければどうしようもない。

 

<国家に還元される利益は10%にも満たない>

・中国企業には、投資対象国の政治的、経済的リスクをまったく無視して、無理やり勢力拡大をしようとする傾向がある。さらに、中国国内と同様に、現地の法律や法規を無視する行為もよく見られる。そうしたことが、海外進出で多額の損失を招いているのである。

 だから、中国では、国有企業が「第2の税務署」という渾名で呼ばれている。もちろん、国民の富を容赦なく吸い上げるという皮肉が込められているのはいうまでもない。

 にもかかわらず、前述のように11万社に上る国有企業のうち、利益をあげている企業は10社くらいである。ほとんどの国有企業は破綻寸前の状態に陥り、国からの資金注入を頼りいいかげんな経営をしているのだ。

 

 

 

『日本よ!米中を捨てる覚悟はあるか』

西村幸祐・石平   徳間書店  2010年5月31

 

 

 

<巨額の財政出動が投機にまわってバブル化した経済がいよいよ崩れるー石>

・じつはこの一月に中国の不動産バブルが本当に崩壊しはじめているのです。中国政府が不動産取引に総量規制をかけたからです。

 

・輸出産業を含めた企業の4200万社のうち約4割も潰れた。

 

・中国の輸出品は靴とか玩具とかアパレルなどが主な製品で、それを作っているのは、だいたい中小企業です。その40パーセントが潰れた。

 

・中国政府がどういう政策をとったかというと、ひとつは4兆元(56兆円)の財政出動をした。

 

・いわゆる新規融資です。去年1年間でどのくらいの新規融資を出したかというと、人民元にしてなんと9兆6000億元(134兆円)です。GDPの3分の1近い金額だということです。

 

・結果的に9.6兆元の融資はどこへ行ったかというと、半分ぐらいは株投機と不動産投機へ流れたのです。

 

・融資をもらっても企業は生産活動の拡大はしていない。生産を増やしても売れないからです。そこでみんな投機に走った。

 

・不動産価格はどれくらい暴騰したかといえば、『人民日報』の報道によると去年1年間で60パーセントの上昇です。

 

<ドバイより1000倍も危険な中国不動産バブル>

・アメリカの有名なヘッジファンドは、「中国の不動産バブルはドバイよりも1000倍も危険だ」として中国を空売りすると述べています。

 

・不動産市場が冷え込んだ理由は簡単です。中国政府が去年の年末から、金融緩和政策を変更して、緊縮政策をとろうとしていたからです。

 

・もしそのまま金融緩和をやって本格的インフレが始まれば、中国政府はどういう局面に直面するかというと、中国の政権が崩壊するのです。中国の発展はそれこそ格差そのもので、リッチな人もたくさんいるけれども貧乏人、失業者も非常に多い。インフレになると、そういう人たちは確実に食えなくなるので、造反することになるわけです。

 

<中国でバブルが崩壊すれば確実に暴動になる>

・中国はあまりにも格差が激しいのでバブルが崩壊すれば恐ろしいことが起きてくる。

 

・中国で8パーセント成長を維持できなくなったら本当に恐ろしい騒動になりかねないのです。

 

・要するに対外的緊張関係を作り出すための準備です。「われわれは、アメリカ、イギリス、EUにいじめられている。我々は、奮起して、一致団結して立ち向かわなければならない」と民衆に訴える準備を指導部はいましているのです。

 

<米中対立はじつは日本の大チャンス>

<中国からの脅威としての「3400万人余剰男」>

・とくに農村部で男の子を求める傾向が強く、女の胎児の中絶の氾濫が男女比率の不均衡を引き起こしたわけである。問題は、この3400万人の男が今後どうなるのか、である。

 

<解放軍報「論説委員文章」から読み解いた中国の軍事戦略>

 

・要するに解放軍は宣伝機関を通じて「我々は、これから戦争の準備に力を入れるぞ」と堂々と宣言しているのである。

 

・どうやら隣の大国中国は、いつも、「軍事闘争=戦争」の準備、を着々と進めているようである。最近、日本の近海付近における中国艦隊の「実戦訓練」と海上自衛隊への挑発行為も、こうした戦争準備の一環として理解すべきだが、わが日本国こそが中国軍による戦争準備の仮想敵のひとつであることは明々白々である。

 日本はいったいどう対処していくべきか、これからまさに正念場となっていくだろう。

 

 

 

『チャイナ・リスク』

黄文雄   海竜社   2005年3月9

 

 

 

<中国の破局は突然やってくる><農村の崩壊が引き金となる>

・中国の破局は突然やってくるだろう。というのも、歴史を見ると、中国の場合は、そういう傾向があるからだ。

 

<通常、大きい国は没落に時間がかかる>

・中国の場合、没落には時間がかかるが、破局は突然やってくる。どのような環境変化によって、あるいは歴史的条件の変化によって破局を迎えるかと言うと複合的にやってくる。

 

<今、中国が抱える大きな問題点の一つに、「三農問題」がある>

・中国の農村人口は約8億6000万人だが、農作業を行っているのは5億4000万人、実際せいぜい1億〜2億人程度で十分だ。それ以外は余剰人口ということになる。

 

・中国以上に耕地面積を持つ、アメリカの実労人口がたったの300万人と比べれば一目瞭然だ。農村で仕事にあぶれた農民は、都市に出稼ぎに出る。年平均9000万〜1億人の農村人口が都市に流入している。

 

・が、都市部の建設ブームが去り、農村の経済を支えていた出稼ぎ人口が、仕事にあぶれて農村へ帰ることになると農村問題はより深刻化する。それをきっかけに農村が一挙に崩壊する可能性はある。歴代王朝の末期に見られた流民の大噴出が再現するのは避けられない。

 

・歴代王朝を見ると、水害、旱魃、飢饉がおこり、流民が100万、1000万単位で出てきて、疫病が流行し、カルトつまり法輪功のような新興宗教が出てくると、それが易姓革命になる可能性が出てくる。

 

 

 

『中国経済崩壊の現場』  中国のメディアが語る

石平    海竜社   2009年1月19

 

 

 

 <絶体絶命の地獄へと落ちていくような中国経済の凋落ぶり>

 <経済繁栄の奇跡は、実は崩壊の一歩だった>

・勿論、目の前の現実となったとしても、日本のマスコミは、その実態をあまり伝えていない。「中国の明るい未来」を熱っぽく論じてきたはずの経済学者や「中国問題専門家」の偉い先生方の大半も、今やただ黙り込んでいるだけである。

 

・経済問題に関する報道は基本的に、一党独裁体制の諸々の政治的タブーに触れる可能性が薄いから、それに対する統制もずいぶん緩い。しかも、経済問題に関するマイナス報道を行った場合、「それがわが党と我が国のためにと思ってのことだ」との弁解も成り立つのである。そしてもう一つの重要な理由は、状況はすでにそこまで深刻化しているから、中国のメディアとて、もはや隠しきれない、ということである。

 

 <絶体絶命の中国経済と「成長神話」の終焉>

・中国の高度経済成長の内実は、実は脆弱なものだった。

 

 <内需拡大しかないが、それも難しい>

・内需拡大策を講じると言って、それらの条件はすぐに改善できるわけがない。それに加えて、株価の暴落、企業の倒産、減産に伴う失業、リストラ、減給が広がっていくという現状では、国民大半の消費能力はむしろ低下していく傾向にあるのは自明のことだ。

 

 <中国社会全体の崩壊すら危惧される>

・こうして見ると、今の中国経済はまさに絶体絶命の状況下に置かれていることは明らかだ。すべての道が塞がれてしまい、あらゆる救助手段も起死回生の決め手にはならない。中央政府ならびに地方政府という「藪医者」たちの処分した延命策も単なる愚策の中の愚策であることは明らかだ。

  中国経済の救いは一体どこにあるのだろうか。

 

・実は今までの中国では、経済が10%以上の成長率を誇示して繁栄を呈している最中でも、農村部では1億5000万人の失業者が溢れていて、毎年の大学卒業者の3割程度が就職できない状況が続いている。それが原因で社会全体の不平不満が常に危険水域に滞留し、年間数万件の暴動や騒動が実際に起きていることは周知のとおりだ。

 

・今後は、経済の失速と不況の到来が確実な趨勢となってくると、失業はさらに拡大して勤労者の収入はさらに下落して、人々の不平不満はさらに高まっていくのは避けられないであろう。

 

 <中国という国はこれから、一体どのような地獄を見ることになるのか>

・少なくとも、今まで十数年間にわたって世界を驚嘆させてきた中国経済の「成長神話」は、いよいよその終焉を迎えることだけは確実であるかのように見える。

 

 <「内需拡大」を阻む消費の低迷とその原因>

 <崩壊したままの株市場と揺るぎ始めた金融システム>

 <中国の株価暴落、投資家の損失>

・2007年10月、中国の株価で見る主な指標の一つである上海指数は、6124ポイントの史上最高値に達した後に落ち始めた。

 

・わずか、1年足らずして、最高値から、約70%の下落が記録され、まさに歴史的暴落と称すべきであろう。

 

・その後、上海指数は多少上がってきているものの、2008年11月22日時点で依然として2000ポイント以下の低水準である。中国の株市場は、とっくに崩壊しているままである。

  9月中旬時点での計算では、一連の暴落において、A株(中国国内向けの株)の株価総額は34兆元(約484兆円)から14兆元に減り、22兆元(約330兆円)が「泡」の如く消えてしまったという。

  その中で、多くの個人投資家が員大な損害を蒙ったことは言うまでもない。

 

・個人投資家の約半分はその株投資の大半を失ったということである。

 

 <5000万の個人投資家たちの財産喪失>

・個人投資家に対するネットアンケート調査を実施したところ、93%の回答者が株投資で損をした、という衝撃的な結果が出た。

 

・平均賃金が日本の10分の1以下の中国で多くの一般人にとってこのような損失は財産の全部かその大半が失われたことを意味するはずだ。

 

・倒産とリストラで失業者が大量に増え、減給によって勤労者の収入も大きく減少する中で、国民全般の消費能力がさらに落ち込んでいくのは必至だろう。

 

 

 

『100年予測』

世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図

ジョージ・フリードマン  早川書房  2009/10/10

 

 

 

・「影のCIA」と呼ばれる情報機関ストラトフォーの創立者でCEOをつとめる政治アナリスト・フリードマンが予想する衝撃のこれからの世界は……。

 

・アメリカ・イスラム戦争は近く終局をむかえる。

・勢力を回復したロシアは、アメリカと第2の冷戦をひきおこす。

・アメリカへの次の挑戦者は中国ではない。中国は本質的に不安定だ。

・今後、力を蓄えていき傑出する国は、日本、トルコ、ポーランドである。

 

・今世紀半ばには、新たな世界大戦が引き起こされるだろう。その勝敗を左右するのはエネルギー技術であり、宇宙開発である。

・そして、今世紀の終わりには、メキシコが台頭し、アメリカと覇権を争う。

 

・地政学の手法を駆使してフリードマンが見通す未来は、一見荒唐無稽に感じられても合理的で、的確な洞察力を感じさせる。示唆に富む未来覇権地図がここに描かれている。

 

<2020年の中国―張子の虎>

・中国は過去30年にわたってとてつもない発展を遂げている。これほどの成長が無期限に、あるいは永久に続くというのは、経済の基本原則を無視した考え方だ。いつか景気循環が醜い顔をもたげて脆弱な企業を淘汰するはずであり、実際そうなるだろう。そして技術力を持った労働者の不足が持続する成長にいずれ終止符を打つだろう。成長には構造的限界があり、中国はその限界に達しつつある。

 

<中国の政治危機>

・中国では忠誠は金で買うか、強制するものだ。金がないなら、強制するしかない。景気低迷時には、企業倒産や失業が多発するため、一般に社会不安が起こる。貧困が広く存在し、失業が蔓延する国に、景気悪化の圧力が加われば、政情不安が広がる。

 

・あり得るシナリオの二つ目が、中国の再集権化である。景気低迷をきっかけに相反する諸勢力が台頭するも、強力な中央政府が秩序を打ち立て、地方の裁量を強めることによってこれを抑え込む。

 

・第3の可能性は、景気悪化がもたらすひずみにより、中国が伝統的な地方の境界線に沿って分裂するうちに、中央政府が弱体化して力を失うというものだ。

 

・これが実現すれば、中国は毛沢東時代と同じ状況に陥る。地域間の競争や、紛争さえ起きる中、中央政府は必死に支配を維持しようとするだろう。中国経済がいつか必ず調整局面に入る事、そしてどんな国でもそうだが、これが深刻な緊張をもたらすことを踏まえれば、この第3のシナリオが中国の実情と歴史に最も即していると言える。

 

<日本の場合>

・大方の予想に反して、中国が世界的国家となることはない。

 

・中国のもっともともありそうなシナリオは、日本をはじめとする強国が中国に経済進出を活発化させるうちに、中央政府が力を失い分裂するというもの。

 

<アメリカの力と2030年の危機>

・アメリカは50年周期で経済的・社会的危機に見舞われている。

 

・次の危機は労働力不足で、2028年か2032年の大統領選挙で頂点に達する。アメリカは移民の受け入れ拡大政策で問題の解決にあたるだろう。

 

<新世界の勃興>

・2020年代のロシアの崩壊と中国の分裂が、ユーラシア大陸に真空地帯を生み出す。

 

・その機会を利用して勢力を伸ばしていくのが、アメリカと同盟を組んだ、日本、トルコ、ポーランドである。

 

執拗に米国を破産に追い込もうとし、雇用を奪い、テクノロジーを盗み、ドルを弱体化させ、我々の生活を破綻させようとする連中を私にどう呼んでほしいのだ?私からすればそんな奴らは敵だ。(3)

 

 

 『2050年の世界地図』  迫りくるニュー・ノースの時代

ローレンス・C・スミス   NHK出版  2012/3/23

 

 

 

<人類の未来にとって「北」の重要性が拡大することーを、まったく初めて見いだそうとしていた。>

・私の専門は気候変動の地球物理学的影響だった。現地で河川などの流量を計測し、氷河の先端を調べ、土壌サンプルを採取するなどした。 

 

・科学的研究から、北部地方(北半球北部)では気候変動が増大しはじめていることがわかったが、その結果、北部地方の住民と生態系はどうなるのだろうか。

 

・政治的および人口構造的な傾向、あるいは、海底の下に埋蔵されていると考えられている膨大な化石燃料については、どうだろう。世界各地で増大している、さらに大きな温暖化の圧力によって、地球の気候はどう変化しているのか。そして仮に、多くの気候モデルが示唆するように、地球が殺人的な熱波と、気まぐれな雨と、からからに乾いた農地の惑星になったら、現在は定住地として魅力に欠ける場所に新たな人間社会が出現する可能性があるだろうか。

 

・21世紀、アメリカ南西部とヨーロッパの地中海沿岸部が衰退し、逆にアメリカ北部、カナダ、北欧、ロシアが台頭するのだろうか。調べれば調べるほど、この北の地域はすべての人類に大いに関連がありそうだった。

 

・長年の研究の末、私は「北」−および人類の未来にとって「北」の重要性が拡大することーを、まったく初めて見いだそうとしていた。

 

 <しのびよる異変>

・「予測は非常にむずかしい。未来についてはなおさらだ」

 

・身近な野生生物を見るのが好きな人は、ひょっとしたら気づいているかもしれない。世界各地で、動物や魚や昆虫が緯度や高度のより高い地域に移動している。

 

 <思考実験>

・これは私達の未来についての本だ。気候変動はその一要素に過ぎない。人口、経済統合、国際法などの面で、ほかの大きな潮流も探る。地理と歴史も調査し、既存の状況が将来まで痕跡を残す様子を示す。最先端のコンピュータモデルに目を向けて、将来の国内総生産(GDP)、温室効果ガス、天然資源の供給を予測する。これらの潮流を総合的に探り、合致する部分や類似点を突き止めれば、このままの状況が続いたら、今後40年間でこの世界がどんなふうになるのか、それなりの科学的信憑性を持って想像できるようになる。これは2050年の世界に関する思考実験だ。

 

・2050年の世界はどうなっているだろうか。人口と勢力の分布は?自然界の状況は?優勢になる国、苦境に陥る国は?2050年、あなたはどこにいるのだろう?

  これらの問いに対する答えは、少なくとも本書では、中心となる議論から導き出されるー北半球北部が今世紀のあいだに大変な変化を経験して、現在よりも人間活動が増え、戦略的価値が上がり、経済的重要性が増す、という議論だ。

 

・この「ニュー・ノース(新たな北)」は、私の大まかな定義では、アメリカ合衆国、カナダ、アイスランド、グリーンランド、(デンマーク)、ノルウェー、スウェーデン。フィンランド、ロシアが現在領有する、北緯45度以北のすべての陸地と海だ。

 

・これら8カ国は、北は北極海まで広がる広大な領土と海を支配し、北極海をほぼ一周する新たな「環北極圏」を構成する。第2部と第3部では、こうした環北極圏の国々―本書では新たなNORC諸国またはNORCs(NorthernRim Countries)と呼ぶーにおける開発について探る。第1部では、人口、経済情勢、エネルギーと資源に対する需要、気候変動といった、世界の文明と生態系にとって極めて重要な要因における、世界規模の大きな流れを紹介する。第1部では、2050年にはほとんどの人類の生活がどうなっているかを想像するだけでなく、ニュー・ノースの誕生を促している重要な世界的圧力のいくつかを突き止める。

 

この2050年の世界をめぐる旅に出かける前に、いくつかルールを決めておこう。

 

 <守るべきルール>

・しかし、どんな実験でも、結果を得るにはまず、前提と基本原則を決めなければならない。

 

 1、「打ち出の小槌」はない。今後40年間の技術の進歩はゆるやかだと仮定する。

 2、第三次世界大戦は起こらない。

 3、隠れた魔物はいない。10年間に及ぶ世界的不況、死に至る病気のとどめようのない大流行、隕石の衝突など、可能性が低く、影響は大きいできごとは想定していない。

 4、モデルが信用できる。本書の結論の一部は、気候や経済といった複雑な現象のコンピュータモデルを使った実験で得られたものだ。モデルはツールであって、神託ではない。欠点や限界はつきものだ。

 

 <なぜ40年後の未来を予測しようとするのか>

 <四のグローバルな力>

・第一のグローバルな力は人口構造、いわば異なる人口グループの増減と動きのことだ。

 

・第二のグローバルな力―第一の力とは部分的にしか関連がないーは、人間の欲望が天然資源と生態系サービスと遺伝子プールに対する需要を増大させていることだ。

 

・第三のグローバルな力はグローバル化だ。多くのことに言及するわかりにくい言葉で、最も一般的にはますます国際化する貿易と資本の流れをさすが、政治的、文化的、理念的な面もある。実のところ、グローバル化にはそれを研究する専門家と同じくらい多くの定義がある。

 

・第四のグローバルな力は気候変動だ。ごく単純に、人間の産業活動が大気の化学組成を変化させているので、気温全体が平均すると必ず上昇することは事実として観測されている。

 

・以上の四つのグローバルな力(人口構成、資源の需要、グローバル化、気候変動)は私たちの未来を方向づけるだろう。本書でも繰り返し登場するテーマだ。

 

・四つの力のあいだを縫うように流れる第五の重要な力は、技術だ。とりわけ、第3章でくわしく取り上げるエネルギー関連の新技術が最も重要だ。バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、材料科学の進歩は、単なる資源ストックの需要に影響する。スマートグリッド、太陽電池パネル、地球工学は気候変動と闘うだろう。

 

 <21世紀の大干ばつ?>

・「おそらく、現在、北アメリカ西部は21世紀の大干ばつを迎えている」

 

 <自然災害リスク評価の崩壊>

・モンタナ州のグレイシャー国立公園では2030年には氷河がすっかり消えているだろう、と大方の氷河学者はみている。

 

・季節的な雪塊氷原は夏を越さないので、氷河のように年々水をため込んでいくことはできないが、やはり極めて重要な保管庫だ。

 

 <湾岸都市の水没危機>

・モデルによって、2050年に海面はおよそ0.2メートルから0.4メートル、つまり、ふくらはぎくらいの高さまで上昇するわけだ。

 

・今世紀の終わりには、世界の海面は0.8メートルから2メートル上昇する可能性がある。大変な水かさだー平均的な成人の頭くらいの高さになる。マイアミの大半は高い堤防の陰になるか、住民がいなくなるだろう。メキシコ湾岸からマサチューセッツ州まで沿岸部の住民は内陸に引っ越すだろう。バングラデシュのおよそ4分の1に相当する面積が水没するだろう。海面が上昇すれば、沿岸部の集落はどこも深刻な状況に直面する。

 

・人口増加、経済成長、地下水の汲み上げ、気候変動がこのまま続けば、2070年には、リスクにさらされる人口は3倍以上増えて1億5千万人になる見込みだ。リスクにさらされる資産の総額は10倍以上増えて35兆ドル、世界のGDPの9パーセントに達する。危険度上位20位までの都市では、2070年には、リスクにさらされる人口が1.2倍から13倍になり、リスクにさらされる経済資産は4倍から65倍になる。これらの主要都市の4分の3−そのほとんどがアジアにあるーがデルタの上に位置している。きっと、これまでにないタイプの防衛支出が大いに注目を集めることになる。それは、沿岸防衛と呼ばれるものだ。

 

 <2050年を想像する>

・ここで紹介するのは、ウォーターGAPによる2050年の予測のうち、典型的な「中庸」のシナリオだ。ウォーターGAPのモデルパラメーターをどういじろうと、全体像ははっきりしている。人間集団が最も深刻な水不足にさらされる地域は現在と同じだが、状況はさらに深刻化する。これらのモデルからわかるように、21世紀半ばには、地中海、北アメリカ南西部、アフリカ北部および中東、中央アジアとインド、中国北部、オーストラリア、チリ、ブラジル東部が、現在よりも過酷な水不足に直面することになりそうだ。

 

 

 

 『未来を透視する』  

(ジョー・マクモニーグル) 

(ソフトバンク・クリエイティブ)2006/12/21

 

 

 

<気象変動>

・来るべき気象変動により、2008年からこの台風の発生回数は増えていくと私は、予想している。とくに2011年は過去に例を見ない台風ラッシュとなり、大規模な暴風雨が吹き荒れる深刻な年になるとの透視結果が出ている。この台風ラッシュは、2012年にずれこむかもしれないが、可能性は低い。嵐の増加を促す地球の温暖化は、現在も急速に進行中だからである。

 

・2010年から2014年にかけて、また、2026年から2035年にかけて、平均降雨量は年々560〜710ミリメートルずつ増加する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけては、380〜530ミリメートルずつ減少する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけて、平均降雪量は300〜550ミリメートルずつ増加する。

 

 

 

 『未来を透視する』 

  ジョー・マクモニーグル

 ソフトバンク・クリエイティブ    2006年12月26

 

 

 

 <日本の自然災害>

 <2010年、長野で大きな地震が起きる>

・透視結果を見てもうろたえず、注意程度にとらえてほしい。ただし、最悪の事態に備えておいて、何も起こらないことを願おう。こと天災に関しては、透視は間違っているほうがありがたい。

 

 <今後、日本で発生する大地震>

2007年  高槻市  震度6

2008年  伊勢崎市 震度6

2010年  長野市  震度7

2012年  伊丹市  震度6

2018年  東京都  震度6

2020年  市川市  震度6

2037年  鈴鹿市  震度7

 

・噴火や地震にともなって海底では地盤の隆起や沈降が起きる。そして、膨大な量の海水が突然動きだし、衝撃波となって陸地の海外線へと進行する。

 

・遠洋ではあまり目立つ動きではないが、浅瀬に入ると、衝撃波は巨大な津波となって陸地を襲い、都市部などを徹底的に破壊してしまう(波の高さはときには30メートル以上になることもある)。

 

・内陸へと押し寄せる力がピークに達すると、今度は海に戻り始め、残された街の残骸を一切合財引きずりこんでいく。警告もなしに、突然襲ってくれば被害はとりわけ甚大となる。

 

・幸い日本には、優良な早期警戒システムがあるのだが、海底地震が発生して警報が発令されてから、津波が押し寄せる時間は、残念ながらどんどん短くなっている。

 

 <日本を襲う津波>

2008年夏   11メートル

2010年晩夏  13メートル

2018年秋   11メートル

2025年夏   17メートル

2038年初夏  15メートル

2067年夏   21メートル

 

 日本は津波による大きな被害を受けるだろう(なお、波の高さが10メートル以上に及ぶものだけに限定している)。北海道の北部沿岸の都市部は特に津波に弱い。徳島市、和歌山市、浜松市、鈴鹿市、新潟市、石巻市も同様である。このほかにも津波に無防備な小都市は数多くある。

 

 <土地>

・気象変動とともに、日本の土地問題は悪化しはじめる。沿岸部での海面上昇と、暴風雨の際に発生する大波によって、低地の村落と小都市の生活が脅かされるようになる。堤防や防壁といった手段は効力を発揮しないため、2012年から2015年のあたりまでに多くの人が転居を余儀なくされるだろう。

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

・共和党と民主党は政策においても鋭く対立しているようです。共和党は補助金をどしどし切ると言われましたが、その根底にある「経済理念」や「政治理念」が民主党と大きく違うといわれています。「小さな政府」とか「大きな政府」とか、考え方の違いで、対立するようです。トランプ大統領の登場により日本でも関連本が出版され出しました。Amazonの洋書に「TRUMP」と入れますと5279件がわかります。和書では183件が出てきます。米国社会や米国の政治の実情は、日本人の有識者でも、なかなか分かりづらいといわれます。アメリカの議員の中では、「中国を敵」と見る議員が増えているといわれます。米中間のサイバー戦争が懸念されています。チャイナリスクがアメリカ国民に広く浸透しているのかもしれません。

従来はほとんどのエコノミストが「元高」を言っていましたが、ここ数年では、ほぼ全員が「元安」を予測していると言われます。大幅な元安が懸念されているといわれます。4000もある米国政府のスタッフのポジションも依然として、全部は決定されていないといわれます。

 

・私たち一般人には、共和党と民主党の争いについては理解不能なことが多いようです。トランプ大統領もフリーメーソンと繋がりがあるのでしょうか。「ドナルド・トランプも、自らを「アポロ」もしくは「ゼウス」の息子と見なしています。つまり、現世では、ロスチャイルドの「霊的な息子」と言うことになるのです。これで、米国の大統領選の行く末が分る」と語られていました。ロスチャイルドはニムロデの子孫と言われており、今世界を支配しようとしているものは、古代のサタン崇拝者、ニムロデの子孫たちであるといわれます。1ドル札に印刷されているピラミッドの頂点に位置している「万物を見る目」は、ニムロドの片目と言われています。「ニムロド」は片目を失ってしまったことから、ニムロドの片目は「All Seeing Eye」と言われるようになりました。

 

・「ニムロド」とは古代バビロンの統治者で、宗教的に言えば「アンチ・キリスト」、つまり、「大魔王」のことであると語られています。「ニムロドとは、666という数字の主である悪魔王サタンのことです。ニムロドは有名な「バベルの塔」を建設して、神に反逆した」と語られています。ニムロデは、フリーメイソンにおいて、ルシファー(サタン)と同一と考えられているそうです。ニムロドは、その後、次々と現れた太陽神のコピーの原型なのだと指摘されています。それにしても私たち一般人には、訳の分からない奇説だそうです。

 

・ジャック・アタリの最近の本は『未来の為に何をなすべきか?――積極的社会建設宣言』(2016/5/25)、『「ちゃぶ台返し」のススメ』(2016/3/31)があります。Amazonに「ジャック・アタリ」といれますと36件の本が分かります。フランス人としては翻訳本が多いようです。フランス人から見ると極東は遠い国で、ヨーロッパ諸国を分析するようにはいかないようです。

 「中国バブルの崩壊」にしても、ヨーロッパ人からみると深刻度が薄いように思われます。日本の様々な政治や社会の問題もグローバリゼーションで世界の傾向を参考にするよりも、日本独自の対策を打つ必要があるといわれます。それにしても、経済政策はうまくいっていないようです。

 「人口減少を利用して労働力の再配置の「労働革命」を狙え」という説もあるようです。しかし、移民を認めなくても未来には1000万人の外国人が、日本に「職」を求めて棲みつくともいわれます。「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。ちなみに、米国では1400万人といわれる不法移民の対策が大統領選挙の大きな争点になったようです。

 

・2016年6月に、フランスといえばパリの洪水がありました。1910年にも大洪水がパリではあったようです。パリのセーヌ川が増水し、過去30年で最も水位が高くなっていたようです。どのような被害がでたのでしょうか。ドイツでも集中豪雨があったようです。ヨーロッパも頻繁な異常気象の影響がだんだんでてきているようです。近未来は世界的に異常気象による、洪水や水不足などの被害も深刻になるといわれます。また冬の寒波の影響も大きく変動しているそうです。ピーク・オイルやシェールオイル等の原油の問題も未来に枯渇が「深刻化」すれば、「異常気象」以上の衝撃を世界経済に与えるといわれます。

 

・ジャック・アタリの未来予測は、かなり時間をかけて読み解く必要があるようです。独自の定義をしたキーワードがありすぐには理解できません。「アメリカ帝国の没落」は多数説のようですが「エイリアンの超テクノロジーを入手している米国は、発展段階の初期である」という有力説もあるようです。「エイリアン・テクノロジー・リバース・エンジニアリング(宇宙人科学技術工学)」は米国の一人勝ちという説もあるそうです。つまり多くの識者は「アメリカ帝国の没落」を唱えていますが、「アメリカの発展はこれからだ」という少数説もあるといわれます。

 

・当ブログでよく引用するジョー・マクモニーグルの未来予測(『未来を透視する』ソフトバンククリエイティブ)のなかに、「23世紀と24世紀に2度の世界大戦があり、人類の人口が6分の1になる。細菌兵器が使われる」というのがあります。マクモニーグルは米陸軍の情報員だったので、戦争に関する未来透視については詳しくは記していないようです。「イルミナティ・エージェントが第三次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるようです。20世紀の米ソ核戦争の勃発の危機は避けられましたが、オバマ大統領の広島訪問でも分かったように、核戦争の備えは、今も緊張を持ってなされているようです。

 

・「人口問題の解決法は二つ考えられる。戦争というハードなやり方と出産制限によって人口の伸びを抑える平和的なやり方だ」、「アジアでは2020年までに、水をめぐる大規模な戦争が少なくとも一度は起きているはずである」との未来透視もあります。マクモニーグルの未来透視も当たる確率は高いとはいえませんが、有力な参考資料だそうです。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なのかもしれません。予言が当たらなくなるのは、パラレル・ワールドとの相互作用があるからだといわれます。

 

・PM2.5(微小粒子状物質)問題も深刻なものになっていくのかもしれません。マクモニーグルによると「(大気汚染)、21世紀になって、大気の汚染はしだいにひどくなっていく。2050年には、多くの企業は社屋内の冷暖房よりも空気清浄に力を入れるようになっている。それに先立って、2025年には、空気中の有害物質や二酸化炭素を取り除く新型の空気清浄機が開発され、家庭や職場など人が集まるところに導入される。その頃には子供のアレルギーも深刻化し、国家的危機とみなされるようになる。

  空気清浄機の設置場所は、はじめのうちは、職場、ショッピングセンター、映画館、会議場、レストラン、ホテルなど大勢の人が集まるところのみである。しかし、21世紀半ばには米国の個人宅の少なくとも4分の1で利用されるようになる」との未来透視のようです。

 

・「中国は2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある。とくに内乱が起こる可能性が強く、それが引き金となって第3次世界大戦へと進むかもしれない」というカシオペア座方面の宇宙人の未来予測が気になります。はるかに進化した異星人でタイム・トラベラーであるのかもしれません。

 

・「中国は2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある」とのことですが、現在の中国の情勢を分析するとその可能性は高まってきているのかもしれません。 共産党官僚がノーメンクラーツ(赤い貴族)と化し都市部 の民工、農村戸籍の人民などの「豊かさを制限する」危機的な状況が懸念されています。またロシアでは「シロヴィキ」といわれる治安・国防関係省庁の職員とその出身者が勢力を持ち直し恐怖政治が始まっているともいわれます。「歴史のシナリオを描く」といわれるシリウス星人とは、パラレル・ユニバース(並行宇宙)に存在しているそうですが、どのような力関係が働くのでしょうか。彼らが、この世に対して何をどのように影響しているのか分からないようです。政府の中に政府があってアメリカ大統領といえどもコントロールできないといわれます。

 

・ソ連(ロシア)が分割されて様々な国ができましたが、そのように中国も分割されるのでしょうか。ソ連が分割された時には、どのような裏世界の「闇の権力」が作用したのかもしれませんが、その舞台裏は私たち一般人には理解不能のようです。

 

・「シリウス星人の地球支配があまりに巧妙なためしょっちゅう戦争が起こる」という説もあるそうです。そして「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の植民星が地球だ」と指摘されています。

 

・ニルヴァーナ(涅槃・天国)評議会も地球に影響力を行使しているのでしょうか。各国を自由に指導する超人的な異星人の組織の存在「闇の権力、闇の政府」は、誰も考えることは難しいのでしょうか。アヌンナキとかサナンダといわれる金星のマスター(長老)が活動の中心ともいわれます。イタリアのマオリッツオ・カヴァーロによると異次元に神々の都市があるそうですが、日本を管理している超高層ビルでもあるのでしょうか。

 

・シリウス星人が「闇の権力」を通じて地球に影響力を行使しているのかもしれませんが、何しろ目に見えない世界のこと、私たち一般人には不思議な話です。あまりに進化しすぎているので人間の行いを観察しているだけかもしれません。人間の背後霊や守護霊は、はるかに進化した異星人がなっているという説もあるそうです。

 

・日本の経済界も膨大な人口市場を持つ中国から同様なインド市場へ軸足を動かしているようです。インド神話は宇宙人に関して豊富な情報を提供しています。「マハーバーラタ」の物語のように異星人の神話の豊富な地域のようです。現代のインドでもかなりの異人が現地人に混じって住んでいるのかもしれません。宇宙人情報を公開すると主権が危うくなるともいわれます。「はるかに進化した宇宙人が人間の精神体に侵入してくる時代だ」そうです。そうなると人間自身が「変容」、「変性」してしまうそうです。

 

・「国内の暴動や内乱を抑えるために対外戦争に打って出る」という中国の従来の共産党の常套手段は、他国間の軍事紛争に介入していくというパターンを取るかもしれないそうです。1994年の「宇宙人の未来予測」ということですが、秋山氏の行ったカシオペア座の方面にある惑星はかなり進化した宇宙人のようです。彼らは、金髪碧眼の宇宙人だったようですが、進化の程度は想像を絶するようです。

 

・おそらく、時空を超えている異星人のようで、タイム・トラベラーですから単純に昔の「宇宙人の未来予測」だとはいえない面もあるそうです。秋山氏の行った惑星は、リラ星人の惑星というよりもむしろシリウス星人の系列の惑星だったのかもしれません。日本民族の神話の原郷、「高天原」とも関係があるのかも知れません。

 

・サタン(悪魔)と呼ばれるリラ星人や遺伝子操作で人間を実験室で創ったエロヒム(天空から来た人々)の神々の「不死の惑星」の宇宙人を創造した「はるかに進化した異星人種族」がいるのですから複雑怪奇で不思議です。異星人には地球語と異星語のネイティブ・スピーカー、コンプリート・バイリンガルが多いそうです。言葉の問題は、とうに解決しているといわれます。

 

・中国の経済情勢が予断の許さないものになりつつあるそうです。一般紙の新聞にもネガティブな情報が載るようになりました。中国経済の不動産バブルの崩壊、シャドーバンキングの崩壊は世界中に大きな影響を与えたそうです。中国経済の変調は日本にダイレクトに響くようです。したがって中国経済の動向から目が離せないようです。

 

・『こうして世界は終わる』という本は、フィクションですが、世界中の「天候異変」から、ますますこの種のフィクションやナンフィクションの書物が増えるようです。未来から過去の地球を見るフィクションの手法です。amazonに「地球温暖化」といれますと1014件、「地震 津波」といれますと2358件の書物が分かります。「地球温暖化」については、世界中の多くの知識人や研究機関が警鐘を鳴らしてきたようです。地球温暖化でかなり深刻な被害を受ける国々もあります。バングラデシュなどの標高や海抜の低い国々の未来が懸念されています。

 

・暖冬で、雪が少ないと、農業用水も不足するともいわれます。「利根川水系のダムの水不足」が問題とされていました。東京でも「水不足」が、頻繁に起こるようになるのかもしれません。台風次第のようです。集中豪雨のように雨の降り方も変則的になっています。未来の地球における海面上昇による、都市部の浸水、そして、温暖化による「水不足」と私たち一般人の常識では、考えられないような世界の異常事態になるのかもしれません。

 

・東日本大震災によって、日本では「地震・津波」に関する、集団ヒステリー状態ともいうべき現象が起こったともいわれます。東日本大震災の衝撃は、有識者の意識の覚醒を促したようです。首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波の起る確率は、非常に高く、対策が地方自治体においても、さまざまな形で実施されているようです。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの準備の費用も当初の目論見よりも6倍の約1兆8千億円に上昇したといわれました。今後も大きな問題になるのかもしれません。東京オリンピック・パラリンピックにかける費用分、地震津波対策費が減ることになり、日本国民の被災リスクが高まりそうです。現代社会では、人間が生きていくための、さまざまなリスクが急増している時代になっているようです。費用対効果の算定も不確かなものです。

 

・地球温暖化に関する懸念は、世界中の有識者に共通のもののようです。二酸化炭素の排出をめぐる国際的な動きもあるようですが、地球温暖化に関する学者の見解はいろいろとあるそうです。日本でも地球温暖化の影響かもしれませんが、異常気象が増えてきているようです。雨量もひどくなり記録的大雨や集中豪雨の被害もあり、逆に「水不足」も増えているようです。東日本大震災で「地震・津波」に関する私たち一般人の認識が非常に刺激をうけました。しかし、地球温暖化に関する脅威は、一般的な認識が高いとはいえないようです。とうとう「異常気象の時代」になったようですが、異常気象に対する備えも難しいようです。

 

・日経新聞のインターネット情報によると、「政府の地震調査委員会は2016年6月10日、全国各地で今後30年内に震度6弱以上の大地震に見舞われる確率を示した2016年版の「全国地震動予測地図」を発表した。太平洋側が軒並み高い確率になるなど全体の傾向は14年12月に公表した前回と同じだった。長野県北部から山梨県南部に延びる断層帯の評価を見直した結果、長野県とその周辺で確率が上がったり下がったりしたところが出た」と報道されていました。「地震調査委の平田委員長は「日本は世界的に見ても非常に地震の多い国だ。強い揺れに見舞われる確率がゼロとなるところは存在しない」と強調。そのうえで、建物の耐震化や家具の固定など地震に対する備えの重要性を指摘した」とのこと。常識化した情報の地震が起こることが懸念されています。「備えあれば憂いなし」といわれますが。「天災は忘れた頃にやってくる」といわれます。その後、政府地震調査研究推進本部からは「全国地震動予測地図2017年版」がでています。

 

・未来に南極や北極の氷が解けることは、大変な事態を招くそうです。また世界的に「水が不足する」という未来予測もあまり認識ができない現象のようです。私たち一般人は、「水が不足する」というイメージが湧きませんが、現実に中国などでは「水が不足している」といわれます。地震や津波は直接的で誰の目にも分かりますが、異常気象は、その程度がひどくなり被害が増えるということで私たち一般人にも分かるようになるようです。

 

・地球温暖化に対する対策はいろいろとありますが、電力の確保ということで、太陽光発電や風力発電などの代替エネルギーが増強される方向にあります。そして自動車も化石燃料から「電気自動車」や「燃料電池」の「水素」を使う「燃料電池車」が将来は主流になるといわれます。自動車メーカーも燃料電池車の開発に余念がないそうです。

 

・火山噴火による陸地形成を続ける小笠原諸島の西之島は、依然として火山活動は活発に続くと見られています。噴火前の西之島と比べても約6倍以上に広がっており、今後の動きが注目されます。「50年から100年先には温暖化によってロシアと中国とのあいだに軍事衝突が起こる可能性がある。イスラム教を信仰する中央アジアの民族はすでにある程度、中ロ間の火種になっている」とのことですが、温暖化が中ロ戦争の原因になるとは驚きです。ロシアとウクライナの問題が大きな国際問題となりましたが、国際問題は人種や民族の問題が絡み、複雑怪奇となるといわれます。

 

・地球温暖化でさまざまな悪影響がでてくることが懸念されています。日本でも近年、異常気象が頻繁に起こり出し、人々の生活を脅かし始めております。台風も大型化して、最大級の台風が増えてきそうです。集中豪雨、大雨や水不足、暖冬、大雪や竜巻と、地域によってその影響が大きく違ってきているようです。現在ですらこの状況ですから、地球の温度が本格的に上昇を始め出すと、途方もない被害がでてきそうです。2050年頃には、さまざまな異常気象の懸念が大きく顕在化することでしょうか。

 

・地震・津波はいつくるか予測できませんが、異常気象の状態は、これから、ずっと続きます。大雨にしても従来の基準で対策を打っていたようですが、今後は予想もしない被害が出てくるようです。気象変動に関しては、大型コンピュータによってさまざまなシュミュレーションが多くの研究所により調査研究されているようです。

 

・北極海の海底に眠る化石燃料の支配権をめぐって世紀の争奪戦が始まったようです。また温暖化で氷が解け航路が開けたことで、主導権争いが加速しそうです。水不足の国へ水を売るビジネスも始動しはじめているといわれています。

  温暖化が地球規模で影響がひどくなり、大洪水や大干ばつの影響で、戦争以上に深刻で広範な被害が懸念されているようです。水不足が国際紛争や戦争に発展する懸念もあるといわれます。「地震や津波」、「大干ばつ」や「大洪水」、「大雨」、「水不足」など人類は「水」に悩まされていくようです。

 

・「これら8カ国は、北は北極海まで広がる広大な領土と海を支配し、北極海をほぼ一周する新たな「環北極圏」を構成する」とありますが、この環北極圏が人類のカギを握る地帯に変化していくのでしょうか。「未来学」というものがあるそうですが、先進国のシンクタンクではさまざまな未来のシュミュレーションを、大型コンピュータなどを利用して研究しているようです。そこから、国家的なプロジェクトが打ち出されるのでしょう。エネルギー問題も原発の事故で顕在化してきましたが、予断を許さない情勢のようです。誰も認識できない速度で地球の気温が上昇していっているようです。予測不能な温度まで。

 

・「2083年には日本の人口が半減する」という予測もあります。超長期の予測は、人類にとりネガティブなものが多いようです。そうしたことで日本の将来も多難のようです。地球温暖化のシュミュレーションでも「第三次世界大戦」の想定は除外されています。「竜座人(ドラコ)が遥かに進化しており、このレプティリアン型生物の交雑種がイルミナティである。交配人種であるイルミナティが地球を管理している」ともいわれます。

 

・「イルミナティ・エージェントが第3次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるそうです。米国のマクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。また大戦になれば「貧者の核兵器」といわれる生物化学兵器が大量につかわれるようです。第3次世界大戦の火種は世界各地にくすぶっているといわれます。「人類の歴史は、平和な時代よりも戦争の時代が長かった」そうです。

 

 

********************************
・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

 

執拗に米国を破産に追い込もうとし、雇用を奪い、テクノロジーを盗み、ドルを弱体化させ、我々の生活を破綻させようとする連中を私にどう呼んでほしいのだ?私からすればそんな奴らは敵だ。(2)

 

 

 『21世紀の歴史』   未来の人類から見た世界

ジャック・アタリ    作品社     2008/8/30

 

 

 

<三つの波が21世紀を決定する>

 <2050年の世界は、一体どうなっているのであろうか>

・現状はいたってシンプルである。つまり、市場の力が世界を覆っている。マネーの威力が強まったことは、個人主義が勝利した究極の証であり、これは近代史における激変の核心部分でもある。すなわち、さらなる金銭欲の台頭、金銭の否定、金銭の支配が、歴史を揺り動かしてきたのである。行き着く先は、国家も含め、障害となるすべてのものに対して、マネーで決着をつけることになる。これはアメリカとて例外ではない。世界の唯一の法と化した市場は、本書で筆者が命名するところの<超帝国>を形成する。この捉えがたい地球規模の超帝国とは商業的富の創造主であり、新たな狂気を生み出し、極度の富と貧困の元凶となる。

 

 <こうして、人類は自らの被造物であることをやめ、滅び去る>

・人類がこうした狂気にとらわれ、悲観的な未来にひるみ、暴力によってグロ−バル化を押しとどめようとするならば、人類は頻繁に勃発する退行的な残虐行為や破滅的な戦いに陥ってしまうであろう。この場合、今日では考えられない武器を使用し、国家、宗教団体、テロ組織、<海賊>が対立しあうことになる。本書において筆者は、こうした戦闘状態を<超紛争>と呼ぶ。これも人類を滅亡へと導くであろう。

 

・最後に、グローバル化を拒否するのではなく、規制できるのであれば、また、市場を葬り去るのではなく、市場の活動範囲を限定できるのであれば、そして、民主主義が具体性を持ちつつ地球規模に広がるのであれば、さらに、一国による世界の支配に終止符が打たれるのであれば、自由・責任・尊厳・超越・他者への尊敬などに関して新たな境地が開かれるであろう。本書では、こうした境地を<超民主主義>と呼ぶ。

 

・今後50年先の未来は予測できる。まず、アメリカ帝国による世界支配は、これまでの人類の歴史からみてもわかるように一時的なものにすぎず、2035年よりも前に終焉するであろう。次に超帝国、超紛争、超民主主義といった三つの未来が次々と押し寄せてくる。最初の二つの波は壊滅的被害をもたらす。そして、最後の波については、読者の皆さんは不可能なものであると思われるかもしれない。

 

・筆者は、この三つの未来が混ざり合って押し寄せてくることを確信している。その証左に、現在においてもすでに、これらが絡み合った状況が散見できる。筆者は2060年ころに超民主主義が勝利すると信じている。この超民主主義こそが、人類が組織する最高の形式であり、21世紀の歴史の原動力となる最後の表現である。つまり、それは<自由>である。

 

 <未来の歴史を記述することは、可能か>

・現在、未来について語られている物語の大多数は、すでに進行中の現象を演繹的に導き出したものにすぎない。

 

 <2035年―<市場民主主義>のグローバル化とアメリカ帝国の没落>

・まず、全ては人口の大変動から始まる。2050年、大災害が起こらない限り世界の人口は現在より30億人増加して95億人になるであろう。もっとも豊かな先進国では、平均寿命は100歳近くに達する一方、出生率は人口の現状維持率を下回ることになる。

 

・いかなる時代であろうとも、人類は他のすべての価値観を差しおいて、個人の自由に最大限の価値を見出してきた。

 

・2035年ごろ、すなわち、長期にわたる戦いが終結に向かい生態系に甚大な危機がもたらされる時期に、依然として支配力をもつアメリカ帝国は、市場のグローバル化によって打ち負かされる。

 

・世界におけるアメリカの勢力は巨大であり続けるであろうが、アメリカに代わる帝国、または支配的な国家が登場することはない。そこで、世界は一時的に<多極化>し、10カ所近く存在する地域の勢力によって機能していくことになる。

 

 <人類壊滅の危機―国家の弱体化と、<超帝国>の誕生>

・また、国家は企業や都市を前にして消え去ることになる。そこで<超ノマド>が土地もない、「中心都市」も存在しない、開かれた帝国を管理していく。本書ではこの帝国を<超帝国>と呼ぶ。超帝国では各人は自分自身に誠実であることはなく、企業の国籍も跡形もなくなる。また貧乏人たちは、貧乏人同士の市場を作る。

 

・アメリカ帝国の滅亡、気候変動にともなう被害の深刻化、また人々の領土をめぐる紛争の勃発、数多くの戦争が起こる以前に、こうした事態は当然ながら悲惨な衝撃的事件なくしては進行しない。

 

・さらに、超帝国の出現により、個人間の競争が始まる。石油、水資源、領土保全、領土分割、信仰の強制、宗教戦争、西側諸国の破壊、西側諸国の価値観の持続などをめぐって、人々は争うことになる。軍事独裁者は、軍隊と警察の権力を両用して権力を掌握するであろう。本書では、こうした紛争のなかでも、もっとも殺戮の激しい紛争を<超紛争>と呼ぶ。超紛争とは、前述したすべての紛争の終結を意味し、おそらく人類を壊滅させることになる。

 

 <2060年―<超民主主義>の登場>

・2060年頃、いや、もっと早い時期に、少なくとも大量の爆弾が炸裂して人類が消滅する以前に、人類は、アメリカ帝国にも、超帝国にも、超紛争にも我慢ならなくなるであろう。そこで、新たな勢力となる愛他主義者、ユニバーサリズムの信者が世界的な力をもち始めるであろう。

 

・これらの制度・機構は、無償のサービス、社会的責任、知る権利を推進し、全人類の創造性を結集させ、これを凌駕する<世界的インテリジェンス>を生み出すであろう。いわゆる、利潤追求することなしにサービスを生み出す<調和を重視した新たな経済>が市場と競合する形で発展していく。これは数世紀前の封建制度の時代に、市場に終止符が打たれたように実現していく。

 

 <市場と民主主義はいずれ過去のコンセプトとなるであろう>

 <なぜ本書を執筆したのか?>

・しかしながら本書の目的は、もっとも高い可能性をもって未来の歴史を予測することにあり、筆者の願望を記述するといったことではない。むしろ筆者の思いとしては、我々の未来が本書のようになってほしくない、そして現在芽生え始めているすばらしい展開を支援したいというものである。

 

・これまでにも筆者は、次に列挙するものを、世間で一般的に語られる以前から予測してきた。

 

 1、 太平洋に向かう世界の地政学的変化。

 2、 資本主義における金融の不安定

 3、 気候変動

 4、 金融バブルの発生

 5、 共産主義の脆弱性

 6、 テロの脅威

 7、 ノマドの出現

 8、 携帯電話

 9、 パソコン、インターネットといった現代のノマドが使用するオブジェの普及<ノマド・オブジェ>。

 10、 無償とオーダーメイド・サービスの出現、特に音楽をはじめとした芸術の大きな役割、世界における多様性。

 

・本書は、筆者が長年の研究と思索、現実の経済・政治との実際的な関わりのなかからたどりついた結論である。

 

 <21世紀を読み解くためのキーワード集 <保険会社>>

・アタリが重視する未来の産業は、娯楽産業とならんで保険業である。国家が衰退すると、個人は生活のリスクを保険会社にカバーしてもらうようになる。保険会社は被保険者に対して個人データから割り出した差別的保険料を適用し、徹底したリスク管理から巨額の収益をあげる。こうした息苦しい社会において娯楽産業は、人々に一抹のやすらぎを販売する。

 

・アタリの理念は、フランスを超過利得者の存在する社会から知識経済へ移行させることである。

 

・博学卓識のアタリは、毎日2時間半の睡眠で、好物のチョコレートを大量に食べながら、政治活動、ブログの更新、執筆活動、本書のキーワードの一つである「超民主主義」の実戦を含め、様々な活動に従事している。

 

 

 

 『私は宇宙人と出会った』

  秋山眞人  ごま書房  1997年4月30

 

 

 

 <宇宙人の未来予測(世界編)>

 (中国)  

・中国はこれからの地球の変化の大きなポイントになっていく。とくに内乱が起こる可能性が強く、それが引き金となって第3次世界大戦へと進むかもしれない。香港の返還によって思想的・経済的な大きな遅れがあり、アメリカとの対立構図が更に強くなる。これは東洋文明対西洋文明の対立といってもいい。

また、2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある。

 

 

 

 『こうして世界は終わる』

すべてわかっているのに止められないこれだけの理由

ナオミ・オレスケス  エリック・M・コンウェイ

 ダイヤモンド社   2015/6/25

 

 

 

<文明崩壊をシュミュレーションする>

・設定は西洋文明(1540〜2093)の終焉から300年後。ここに示されているジレンマは、「知の申し子」である私たちが、気候の変化に関する信頼性の高い情報を持ち、いずれ危機的状況が訪れることを知りながら、なぜ適切に対処できなかったのかということだ。

  語り手である歴史家は、西洋文明は第二の暗黒時代に突入していて、そこに渦巻いていた“自由主義”という強迫観念に根ざした否定と自己欺瞞のために、大国が悲劇を前にして何もできなくなっていたと結論を下している。

 

・ではここからは、第二次中華人民共和国に住む未来の歴史研究家が、大崩壊・集団移動の時代(2073〜2093)を導くことになった「暗雲期」と呼ばれる時代(1988〜2093)の出来事について語る。

 

 <北極で氷がなくなるのは「時間の問題」>

・夏に北極の氷がなくなるのは時間の問題であり、それは深刻な事態だと、科学者は理解していた。しかし実業界、経済界では、それがさらなる石油やガス開発のチャンスと見なされた。

 

 <気温上昇4℃で、熱波と干ばつが状態になる>

・2001年、気候変動に関する政府間パネルは「大気中の二酸化炭素濃度は2050年に倍になる」と予測した。

  実際は2042年に、そのレベルに達してしまった。科学者は気温が2℃から3℃上昇するマイルドな温暖化を予想していたが、実際には3.9℃上昇した。

  もともと予測自体は単に議論のための数字で、物理学的な意味は特になかった。しかし二酸化炭素濃度が倍になったのは、非常に重要だった。

  それに対応して気温上昇が4℃に達したとき、急激な変化が起こり始めたのだ。2040年には、熱波と干ばつは、ごくふつうのことになっていた。

 

・しかし海面の上昇は、この時点では地球全体で9センチから15センチにとどまり、海岸地域の人口はほとんど変わらなかった。

 

 <「虫の大発生」で病気が爆発的に広がる>

・そして2041年の北半球の夏、かつてないほど熱波が襲い、世界中の作物が枯れ果てた。

  人々はパニックに陥り、大都市ではほぼ例外なく食料をめぐる暴動が起きた。栄養不良、水不足による大規模移民、そして虫の大量発生が重なって、チフス、コレラ、デング熱、黄熱病、さらにそれまで見られなかったウィルスやレトロウィルス性因子による病気が広く流行した。

  また虫の大発生によって、カナダ、インドネシア、ブラジルで大規模な森林破壊が引き起こされた。

 

 <エネルギー・インフラはすぐには変えられない>

・また世界のエネルギー・インフラを変更するには10年から50年かかるが、そこまではとても待てない、ましてや大気中の二酸化炭素が減る

 のに必要な100年も待つのは無理だという声があがった。

 

 <永久凍土が解け、シロクマが絶滅する>

・はたしてこれが急激な温度上昇によるものか、すでにぎりぎりの状態だったのかはわからないが、温室効果が世界的な臨界点に達した。2060年には、夏季の北極で氷が見られなくなっていた。

 

 <海面上昇で、地球の「大崩壊」が起こる>

・その後の20年間(2073年から2093年)で、氷床の90パーセントがばらばらになって融解し、地球のほとんどの地域で海面が約5メートルも上昇した。

  そのころ以前から南極氷床より不安定と考えられていたグリーンランド氷床が、同じように解体し始めた。夏季の融解がグリーンランド氷床の中心部まで達し、東側が西側から分離した。その後に大規模な分裂が起こり、平均海面がさらに2メートル上昇した。

 

 <「人口大移動」から全生物の7割が死ぬ>

・海面が8メートル上昇すると、世界の人口の10パーセントが住む場所を移動せざるを得なくなると予想されていた。しかしそれは過小評価だった。実際に移動したのは20パーセント近くにのぼった。

 「集団移動」の時代と呼ばれているこの時期については不完全な記録しかないが、世界中で15億人が移動したと考えられている。

  海面上昇による直接的な影響による移動もあれば、気候変動の他の影響によるものもあった。

 

・このときの集団移動は、第二の黒死病流行の一因となった。新しい系統のペスト菌がヨーロッパで発生し、アジアと北米に広がったのだ。中世にペストが流行したとき、ヨーロッパには人口の半分を失った地域もあった。この第二の流行においても同じくらいの被害があった。病気は人間以外の生物にも広がった。

  20世紀には地上の生物種の目録をつくっていなかったので、正確な統計は不足しているが、全生物種の60から70パーセントが絶滅したという予測も、非現実的とは言えないだろう。

 

 <なぜ中国は切り抜けられたのか?>

 <「中央集権国家」が生き残った皮肉>

・「大崩壊」の破壊的な影響が現れ始めたころ、民主主義国家(議会制も共和制も)は、次々と起こる危機への対処を渋っていたが、やがて対処が不可能となった。食料不足、病気の流行、海面上昇といった現象が起こっても、これらの国家には市民を隔離したり移動させたりするインフラも、組織的な力もなかった。

  しかし中国ではやや事情が違った。他のポスト共産主義国家と同じく、中国も自由主義への道のりを歩んでいたが、強力な中央集権政府は残っていた。

  海面が上昇して海岸地域が危険にさらされたとき、中国はいち早く内陸に都市や村をつくり、2億5000万人を安全な高地へと移動させた。

 

・生き残った人々の多くにとって――これはこの話の最後の皮肉といえるが――中国が気候変動による災害を切り抜けたことは、中央集権政府の必要性の証明となった。そのことが第二次中華人民共和国(「新共産主義中国」と呼ばれることもある)の誕生につながった。

  立て直しを図った他の国々も、同じようなモデルを採用した。

 

 <フィクションとして書く利点はたくさんある。>

・本書の語り手を第二次中華人民共和国の住人にしたのは、中国では一定期間、自由化と民主化に向かったあと、気候変動による危機に対処しなくてはならないという理由で、専制的な権力者が再び現れるという想像からです。

 

・中国文明は西洋文明よりはるかに歴史が長く、数多くの困難を乗り越えてきた。今の中国政府が持ちこたえるかどうかはわからないが、――国内情勢はかなり緊張している――中国と呼ばれる場所がなくなっている未来は想像できない。

 

・フィクションとして書く利点はたくさんある。一つには、ふつうの歴史研究家にはできないやり方でテーマをみせられること。フィクションはそれほど出展に縛られない。

 

・――本書の最大の皮肉の一つは、最終的に新自由主義体制では気候変動による災害を防ぐための行動を適切なタイミングでとれなかったこと、そして指揮統制という政治文化を持つ中国が、組織的に大規模な措置を行うことが可能で、国民を救えたということでしょう。このシナリオはかなり大胆な推測ですね。

 

・本書『こうして、世界は終わる』はどんなジャンルの本なのか、ひとことで説明するのは難しい、時代設定は西暦2393年。温暖化による海面上昇で西洋文明が崩壊してから、300年の時間がたっている。第二次中華人民共和国の歴史研究者が20世紀から21世紀(つまり私たちが生きている今現在)を振り返って近未来SF小説のように聞こえるが、災害のドラマチックな描写も、SFにはつきものの新しいテクノロジーもない(一つだけ、大気中の二酸化炭素量を減らすあるものを、日本人の女性科学者が開発したということになっているが)。

 

 

 

 『いま、眼の前で起きていることの意味について』

―行動する33の知性

ジャック・アタリ   早川書房   2010/12/17

 

 

 

<現実に意味を与える>

・事件であれ自然現象であれ死であれ、あらゆることを説明のつかないままにしておけないのが人間の本質である。人間はみずからの歴史に理解できない要素があると、それがどんなに些細なつまらないものであっても、容認できたためしがない。理解しないとは予測できないことと同義であり、さらに言えば脅威を予測できないことを意味する。これではあまりにも心もとない。

 

・目の前の現実にどのような意味を与えるか、それを決めるのは、この世界の最終的な当事者である人間にほかならない。

 

 <気候をめぐる諸問題>

 <気候変動について分かっていることは何か>

・いまわかっているところでは、今世紀末までに地球の気温はおよそ2℃から6℃上昇する見込みです。2℃なら対処可能ですが、6℃となると影響は甚大です。

  気温が6℃高い地球がどのようなものか、我々にはまったくわかりません。さらに、これはあくまでも平均気温であって、地域によってはより深刻な危険にさらされるおそれがあります。簡単に言えば、北極または南極に近づけば近づくほど、温暖化が顕著になるのです。

 

・温暖化の概念が、現在問題となっている気候変動をやや単純に要約したものであることも忘れてはなりません。現実には暴風雨や熱帯低気圧といった異常気象の増加、少なくともこうした現象の深刻化が数多く付随しています。熱帯低気圧は年々勢いを増してヨーロッパを襲っているし、海面は予想を超える速さで上昇しています。加えて我々は、たとえば、“奇襲型気候”に備えておかなければなりません。暖流のメキシコ湾流の流れに変化が生じれば、フランスは温暖化ならぬ寒冷化に向かうおそれがあります・・・。

 

 <気候の将来>

・今日では、化石燃料の燃焼によるCO2の排出と気候の変化とが関連していると考えられる。原因が何であれ、結果については一般に知られているとおりである。

  気候変動によって北極の流氷が消え、北極圏が深刻な変質を被るおそれがある。やがては移住を強いられる住民も出てこよう。他方、淡水の水源が発見されるとともに、石炭の鉱脈や油田が利用可能になるだろう。

 

・そして、地球の北と西を結ぶ交通が開け、中国・ヨーロッパ間、ヨーロッパ・カリフォルニア間の航路が大幅に短縮される。カナダ、ノルウェー、アメリカ、ロシアを含む沿岸8カ国は激しい競争を繰り広げるだろう。ナタリー・コシュスコ=モリゼが言うように、気候変動はまた北半球の海の寒冷化を引き起こし、その影響でメキシコ湾流が、そしてヨーロッパが寒冷化へと向かうかもしれない。

 

・標高の低い国々は洪水に見舞われるおそれがある。まずモルジブ共和国が犠牲になる。次いで、ヒマラヤ山脈とガンジス、プラーマプトラ、メグナの三河川とベンガル湾に挟まれ、もっとも高い地点が海抜47メートルしかない。約3億人の人口を抱えるバングラデシュの大部分が地図から消える。さらに、とりわけサハラ以南のアフリカの国々が水没すると考えられる。これによって2億人から20億人の“環境難民”が生じるという予測もある。

 

・気候が様変わりして温度が上がれば、水の(農業、人間、動物、自然、産業のための)需要は増える。だが水の一人あたりの可能供給は減っている。人口が増大し、農業に大量の水を使い(現在使用される水の70%以上)、水資源は増えず、人間は豊作物を直接口にするよりもそれを飼料として肉に変える事がほとんどだからだ。水の必要量は消費するカロリーに比例する。産業の場合も同じである。

 

・したがって、イスラエルをはじめとする国がすでに着手しているような農業用水の管理を採用し、海水を淡水化する技術を活用しなくてはならない。これからの問題は水が手に入るかどうかではなく、水に不自由する人々に水を買う経済的余裕があるかどうかになる。

 

・50年から100年先には、温暖化によってロシアと中国とのあいだに軍事衝突が起こる可能性がある。イスラム教を信仰する中央アジアの民族はすでにある程度、中ロ間の火種になっている。

  気候に及ぼす二酸化炭素の影響を減らすために、国あるいは国際機関によって炭素税が課され、その税収で世界のインフラを整備するしくみが実現するかもしれない。

 

・この先何が起ころうと我々が必要とするエネルギーの20から30パーセントは、30年後には代替エネルギーになるだろう。だが問題もある。提言に従って洋上に風車を建設していくと、フランスの海の景観は惨憺たるものになる。

  いま我々が持ち合わせている選択肢は、二酸化炭素で大気を汚すか、原子力発電によって生じる放射性廃棄物で地下を汚すか、の二つしかない。

 

・いまから50年もすれば、太陽光発電の技術は他のさまざまなエネルギーに完全に取って代わるだろう。現在の技術水準でも、サハラ砂漠の一部を太陽光パネルで覆えば、アフリカ全土にエネルギーを供給できる。

 

 

 

『未来を透視する』

ジョー・マクモニーグル ソフトバンククリエイティブ 2006/12/26

 

 

 

<自然災害>

 <2014年〜2023年、ハワイ諸島で大きな火山活動が発生する>

・今後百年の間に以下に挙げる地域でほぼ間違いなく大きな地震が起こるだろう。いずれもリヒタースケールでいうと、少なくともマグニチュード8.5から8.8。まさに壊滅的な大地震だ。詳細は年表で示すが、年代は前後に5年位の誤差を見ておくのがいい。

 

 

2013コム(イラン)

2013〜2015ロサンゼルス

 

2018カタニア付近(伊シチリア)

2022シワス付近(トルコ)

 

2022〜2023サンフランシスコ

2026マハチカラ付近(ダゲスタン共和国)

2028ムルタン付近(パキスタン中央部)

 

2031メキシコシティ(メキシコ)

2033蘭州付近(中国)

2038グアテマラ・シティの東方280km

2039愛知県名古屋市と三重県松坂市の間

2041バルディビア(チリ南方)

 

2044トルヒーヨとチクラヨの間(ペルー)

2050ニューヨーク州の北部

2056ラパスから160km南方(ボリビア)

2056アムラバティ(インド中央部)

 

2056ミンダナオ島(フィリピン)

2061サンディエゴ(カリフォルニア)

2071ビスクラ付近(アルジェリア)

2077アンカレジとキーナイの間(米アラスカ)

2078衡陽(中国南部)

 

 <2035年までに、米国では真水の確保が大きな問題となる>

・また、2030年までには、北米の低地、それも中西部の大河沿いの地域で、洪水がいまよりもはるかに頻繁に起きるようになる。

 

・気象変動と継続的な水位上昇の結果、2041年までに、世界中の大都市で一部区域が放棄されるか、居住・事業以外の目的に転換されるだろう。

 

・2050年の終わりまでに、世界中の沿岸部全域で平均水位の大幅な上昇が始まる。同時期に飲料水の確保も問題になるだろう。これに先立ち、2038年までに、平均海面の上昇が始まる。上昇の度合いはだいたい75センチから120センチメートルくらい。北極と南極の氷冠が急激に解け出すのが原因だ。融解現象はすでに始まっているが、2038年ごろにはさらに加速している。2080年までに、極地の氷冠はほとんど消え去るだろう。

 

・2055年までには、飲料水を運ぶ数多くのパイプラインが、南北のアメリカ大陸をまたがるようにして張り巡らされているだろう。

 

・気象変動のもう一つの影響として、ハリケーンの頻度と破壊力がぐっと高まることも挙げられる。米国では2025年までに、年間平均25から30回発生するようになり、少なくとも2回は壊滅的な被害をもたらすだろう。

 

 <2041年、日本とハワイを結ぶ太平洋上に、新たに列島が隆起する>

・日本とハワイを結ぶ太平洋上の真ん中に、新たな列島が形成される。まず、海底火山の大規模な噴火活動が9年間続いた後、2041年に最初の島が海上にあらわれる。

 

 

執拗に米国を破産に追い込もうとし、雇用を奪い、テクノロジーを盗み、ドルを弱体化させ、我々の生活を破綻させようとする連中を私にどう呼んでほしいのだ?私からすればそんな奴らは敵だ。(1)

 

『タフな米国を取り戻せ』

アメリカを再び偉大な国家にするために

ドナルド・トランプ  訳者 岩下慶一  筑摩書房    2017/1/19

 

 

 

・本書は当初、2012年の大統領選挙前に刊行され、2016年の大統領選挙に向けて改訂された。

 

<タフになれ>

・一例を挙げよう。中国は自国の通貨を操作し為替レートを低く設定することで、数千億ドルという金を米国から巻き上げている。ワシントンの調子のいい説明とは違い、中国のリーダーは米国の友人ではない。彼らを敵呼ばわりすることで私は非難されている。しかし、我々の子供や孫の世代の未来を破壊しようとする連中を他に何と呼べばいいのだ?執拗に米国を破産に追い込もうとし、雇用を奪い、テクノロジーを盗み、ドルを弱体化させ、我々の生活を破綻させようとする連中を私にどう呼んでほしいのだ?私からすればそんな奴らは敵だ。もし米国がナンバーワンに返り咲こうとするのなら、中国とタフに渡り合う大統領、交渉の席で彼らをやり込め、ことあるごとに我々を翻弄しようとするのを止めさせる方法を知っている大統領を選ばねばならない。

 

・中国にサンドバックのように打たれ、OPECに財布の金を吸い上げられ、国内の雇用がなくなった状況で、オバマ大統領は何をしているのだ?彼はNCAAの勝者を予想するのに忙しい。また、ホワイトハウスで豪勢なパーティーを開いている。

 

・現在、7人に1人の米国民がフードスタンプを貰っているのをご存じだろうか?考えてもみてほしい。文明史上もっとも富める国の国民が飢えているのだ。2011年3月、食品価格が過去40年間で最大の急上昇を記録した。これを、エネルギーコストの大暴騰や2桁の失業率、オバマ政権の国家財政の乱費、連邦政府の医療制度の改変などと考え合わせると、結果は火を見るより明らかだ。

 

・こうしたことにもかかわらず、2011年1月、オバマ大統領は中国の大統領、胡錦濤に媚びを売りホワイトハウスに招待した。しかもこの共産主義のリーダーのために名誉ある公式晩餐会を催したのだ。中国経済は米国の金で2桁の経済成長を遂げており、彼らはあらゆる機会に為替を操作して我々を出し抜く。産業スパイとして最大の脅威であり、非道な人権侵害を行うこの国に対して、オバマ大統領はレッドカーペットを敷いて迎えるのだ。無能というより国家に対する裏切りではないか。

 オバマ大統領は国際社会で中国を認知した。その見返りとして何を得たか?ほんの450億ドルの輸出契約だ。

 

・胡錦濤が交渉の席を一瞥した時、目に映ったのは腰抜けの素人集団だったに違いない。パンのかけらをくれてやれば買収できると思ったのだろう。米国の名誉は売るべきものではない。共産主義者を喜ばせてわずかな契約を取るなどもってのほかだ。

 

<リーダーシップは落ちぶれ、ガソリンは値上がりする>

・1440万人の失業者に仕事を与える方法は、納税者に小切手を切らせてさらに多くの政府職員を雇い入れる「経済刺激支出」ではない。真の方法は税金を抑え、役立たずで無意味な規制を取りやめ、生活必需品や燃料のコストを下げることだ。

 

・今の米国にゲームをしている時間はない。我々は巨大な問題を抱えている。襟を正して事実に向き合うべき時だ。米国は現在1バレル85ドルで石油を買っている。年間の消費量は70億バレルだ。つまり、米国一国で数千億ドルという金が、我々を心底憎んでいるOPECに与えられているのだ。そしてこの金は、米国に対して敵意をむき出しにしている国々に持っていかれる。何と馬鹿げた政策だ。

 

<石油ギャングを取り締まれ>

・適切なリーダーシップさえあれば、石油価格は私が前に提示した1バレル20ドルとはいかないまでも、40〜50ドルまで下げられる。だがそうするためには本当の意味で便乗値上げをしている連中とタフに渡り合う大統領が必要だ。その連中とは、あなたの地元のガソリンスタンドではなく、米国の富を人質にしている非合法カルテル、OPECだ。

 

・つまり、原油が精製されてガソリンになる以前に、400%値上げされているということだ。繰り返すが、もしあなたや私がこれをやったら刑務所行きだ。談合による価格設定は法律違反だからだ。だがこの石油ギャングどもは長年にわたりそれを行い、笑いが止まらないほど儲けている。

 

<中国製品に課税して米国の雇用を救え>

・中国に対してバラク・オバマは「お願い外交」を続けている。彼は中国に頼み込み、嘆願し、頭を下げるばかりだ。しかもそれはものの見事に失敗続きだ。

 はっきり言っておこう。中国は米国の友人ではない。彼らは米国を敵と見ている。ワシントンはいい加減気づくべきだ。中国は我々の仕事を盗み、米国市場を解体用の鉄球でぶち壊している。米国のテクノロジーを盗み、マッハの速度で軍隊を拡張している。米国が賢く行動しなければ、取り返しのつかない損失を受けるだろう。

 

・現在の中国の強さに関して、オバマとその取り巻きのグローバリストたちがあなたに知ってもらいたくない事実はたくさんある。「リーダー」と呼ばれるワシントンの連中が協力し合い、中国へのアウトソーシングにストップをかけ、米国の雇用のために立ち上がらなければ、この経済の怪物がどんなに危険な存在になるか。その実態を知っている人間ならだれもが、もはや黙ってはいられない状況となっている。

 中国は2027年までに米国を追い越して最大の経済大国になると予想されている。オバマ政権の壊滅的な政策が続けば、その時期はずっと早まるだろう。あとほんの数年で、米国は中華人民共和国という経済の津波に飲み込まれるだろう。私はそれを2016年と見ている。

 

・さらに、バラク・オバマの的外れな政策と、中国による為替操作、米国雇用への揺さぶり、米国製造業への攻撃に対する弱腰の対応が事態を一層悪くした。実際、それは必要以上に悪化してしまった。テレビをつけるたびにオバマは何と言っているだろう?良いことを並べたてるばかりだ。大恐慌時代にハーバート・フーバー大統領が呪文のように唱えた「繁栄はすぐそこまで来ている」というセリフと同じだ。こんなのは嘘八百だ。1440万人が職にあぶれているのだ。今すぐ行動を起こさなければならない。

 

・貿易不均衡の数字だけで、中国は3年間で1兆ドル近くの米国の金を持っていく。そして悲しいことに、かつて栄華を誇った我が国の製造業も、中国の為替操作のおかげで価格の面ですっかり競争力を失ってしまった。

 

<中国の照準器に映るもの>

・中国がサイバー戦争の最前線でしていることも警戒すべきだ。統合参謀本部副議長、ジェームス・カートライト将軍は米議会の委員会の証言で、中国は米国企業や政府のネットワークに対して相当大掛かりなサイバー偵察を仕掛けてきていると語った。カートライト将軍は、サイバースパイ行為はネットワークの弱い部分を孤立させ、中国人が貴重な情報を盗むことを許しているという。

 

・中国は、許しがたい為替操作、我が国の製造業の基盤を破壊しようとする組織的な試み、さらに米国に対する産業スパイ行為とサイバー戦争という、3つの大きな脅威を米国にもたらしている。中国人たちは長いこと我々を無視してやりたい放題をしてきた。そしてオバマ政権は、その驚くべき弱腰で中国人が米国を踏みつけにするのを許した。

 

・オバマ大統領は、「貿易戦争」を誘発する危険があるため、自国に利することはできないと主張している。今が貿易戦争の真っ最中ではないような言い分だ。現在が貿易戦争の只中なら、オバマの政策は経済的背信行為だ。私は、我々に賢い戦略と強い交渉者がいれば、中国の脅威を乗り越えられると信じている。

 

・アナリストたちは中国の実質的な価値を測ろうとしてきた。その評価が常に変動するため正確に測定するのは難しいが、元は実質的な価値より40%から50%低くなっているというのが一致した意見だ。

 

・50%の補助金(元の過小評価)によって中国で儲けた多国籍企業から8年という長期間、莫大な資金供与を受けているワシントンの中国ロビーのアドバイスを聞いたために被った莫大な損失は、彼らの策略を無視すべき十分な理由となる。米国の工場は次々に閉鎖に追い込まれ、生き残ったところも利益が激減するか消え去ってしまいそうな様子だ。雇用の喪失は定着し、給与も下がり続けている。さらに悪いことに、米国を中心としたグローバル経済の不均衡は拡大し続け、ついに大恐慌以来最大の米国と世界の低迷の引き金を引いた。

 

・もちろん、2008年の大統領キャンペーンの際、バラク・オバマは喜んで為替操作のネガティブな影響についてあからさまにけなした。彼は大統領候補者の時、為替操作は助成だとして、相殺関税を課せるように現行法を変える法案を支持していた。だが、2011年現在、オバマはこの問題に関して中国人に愛想よく振舞い、相変わらずの「お願い外交」を続けている。我々からかすめ取るために中国人が行っている通貨の過小評価についての大統領の発言を聞いてみよう。「我々は中国の貨幣の価値が市場によって徐々に調整されることを期待する。そうなれば、いかなる国も不当な経済的優位に立つことはなくなるだろう」

 弱さに満ちた声明だ。中国人が奇跡的にそのねじ曲がったやり方を改めるよう、「我々は期待する」だと?これはジョークだろうか?

 

<メイド・イン・アメリカ>

・アウトソーシングの記事について読むのは本当にうんざりだ。なぜオンショアリング(国内のコストの安い地域へのビジネス移転)について語らないのか?製造業の雇用を、それが元々あったところに呼び戻さなければならない。オンショアリング、あるいは「本国帰還」は、中国が盗んでいる雇用を取り戻す方法だ。中国の人件費が上昇しているのは周知の事実だ。また、中国には存在しない天然資源で、米国に潤沢に存在するものがいくつかある。この2つの事実を利用すれば、企業のために米国に製造設備を戻すべきよい環境を作ることができる。

 

<これ以上の為替操作を許すな>

・ピーターソン国際経済研究所は中国の通貨問題について大規模な調査を行い、20%の平価切上げ(市場で公正とされる半分以下の数字だ)が行われれば、今後2〜3年の間に30万から70万の雇用が米国に発生するとしている。考えてみてほしい。現在の大統領と財務長官は、中国が米国の製造業の数十万の雇用を奪い去っても肩をすぼめるばかりだ。こんなのがリーダーシップだろうか?状況はあまりに悪く、とるべき解決法は明らかだ。

 

・「平時においては、私は中国が他国の雇用を盗んでいるという主張を退ける集団の先兵となるだろう。だが現在、それはまさに事実なのだ。」クルーグマンは書いている。「中国通貨に対して何らかの手を打たなければならない。」オバマの崇拝者であるクルーグマンでさえ問題を認めざるを得ないのだ。状況がどんなに悪いか想像がつくだろう。

 

・一つ解決方法がある。タフになることだ。中国が通貨を適正な市場価値に設定しないなら、中国製品に25%の関税をかける。これで解決だ。中国が前向きな対応をしないと思うだろうか?私が知っているビジネスマンで、米国市場を無視しようなどと考えるものはいない。中国人も同様だ。こうすれば中国の不正による常軌を逸した貿易赤字を解決することができる。

 

<技術の盗用を止めさせろ>

・米国企業や事業家たちは技術やビジネスの改革の尖兵だ。だが中国は、企業秘密や技術を盗み出すことに長けている。米国の投資家や企業は新製品の開発に数百万ドルを投じているが、中国はそれを産業スパイ行為によって易々と盗んでいく。中国人たちは、知的財産の防御がひどく脆弱で無力な米国政府をあざ笑っている。

 

・さらに悪いことに、米国経済だけでなく国家の安全保障さえ脅かされる可能性がある。中国はサイバー諜報活動、サイバー戦争の主要な仕掛け人だ。彼らは最高機密扱いの米国の軍事技術を盗み出す能力があるばかりでなく、米国のコンピュータネットワークを麻痺させるウィルスを解き放つこともできる。

 

・まず、私はこの本の中で米国へのテロを予言したが、それは不幸なことに現実となった。だがそれは回避するか、少なくとも被害を最小限にとどめることはできたのだ。私はオサマ・ビン・ラディンの名前まで挙げている。私は経済破綻も予想している。私にすれば、当時は多くの兆候、前兆、様々な要素があり、大暴落が来るのは明らかだった。ビジネスについて触れなかったため私の著書としてはいちばん売れなかったが、重大で正確な予言をしたという点で、私自身は大きく評価している。とはいえ、今回の本の目的は予言ではない。いかに現状を変えるかということ、そして、その他の潜在的な脅威について警告することだ。

 

・中国のような国家が米国の兵器などの設計を盗むことは、1000億ドル単位の研究開発コストの削減に相当する。マウスをクリックするだけでその設計図を盗まれてしまうのに、なぜ数兆ドルを投じて複雑な兵器システムを開発するのだ?

 

・今まで起こったことに目を向けてみよう。2009年、ウォールストリート・ジャーナルはサイバースペースの侵入者が我が国の最高機密である3000億ドルの統合打撃戦闘機プロジェクトのデータ数テラバイトをコピーしたと報じた。これによって新型戦闘機F35ライトニング兇鯊任蘇蕕すことがはるかに簡単になった。米当局は「かなり確かな事実」として、この攻撃が、あなたも予想している通り、中国によるものと結論付けた。

 

・「米国をはじめとする多くの国々に向けられているサイバー活動は、その規模、対象、活動の複雑性についての調査結果から、それが国家による出資、あるいは何らかの支援を受けたものであることを示唆している。数年間にわたるコンスタントな侵入から見て、ハッカーたちは、独立した組織的サイバー犯罪集団や複数のハッカーグループがアクセス可能な財政的、人的、分析的リソースのレベルをはるかに超えるものを持っていると思われる。さらに、盗まれたデータはサイバー犯罪グループが通常ターゲットとするクレジットカード番号や銀行の口座情報のような金銭的な価値のあるものではない。高度に技術的な防衛情報や、軍事関連の情報、政府の政策分析に関する書類などは、国家を顧客としない限り、サイバー犯罪者にとって金銭的利益はない」

 

<あなたの金はあなたのもの――もっと手元に残るべきだ>

・1週間の労働時間のうち、16時間は無給である。別の言い方をすれば、1年間のうち4か月半は、まったくのただ働きだ。この期間にあなたが汗水たらして稼いだ金は、政府が税金として最後の1セントまで没収してしまうのだから。

 

・だが、それでオバマや彼の「進歩的な」仲間が立ち止まるだろうか?答えはノーだ。彼らは逆に、税金が高すぎるどころか低すぎると考えているのだ。「しみったれの労働者がもっと金を出せば、善意に溢れた政府の役人がそれをもっと公平に、賢く使うだろう。」これが現オバマ政権の本音だ。

 

・ケネディーは1962年、すでにこう述べている。「矛盾しているが、現在の税率はあまりに高く、歳入はあまりに低い。長期的に見て、歳入を増やすための一番健全な方法は税金を引き下げることだ。」

 

<税金に対して何の考えもないオバマ>

・オバマは間違っている。人々は賢い。雇用問題を解決しようとしながら、それを創り出す側と対立することはできないことを知っている。そんなやり方はうまくいかない。法人税の引き上げの結果、企業は給与を支払えなくなり、従業員を解雇せざるを得ない。それはまた、物価の上昇にもつながる。企業(及びその雇用)は税金や調整コストが低い海外に移転し、人々は税金逃れに奔走する。通りでレモネードを売っている子供でも知っていることなのに、大統領には分からないらしい。彼は民間企業で働いたり、従業員に給与を支払った経験がないのだ。

 

<訳者あとがき>

・2016年の大統領選挙におけるドナルド・J・トランプの衝撃的な勝利は全世界を驚愕させた。多くの人がヒラリーの勝利を疑わなかっただけに、ショックは余計に大きかった。

 

・ところがトランプ氏の場合、最初から最後まで言いたい放題で失言のオンパレード、そしてそれが話題を呼んでしまうのだ。

 

・脱落者に向けたトランプ氏の決め台詞「You are fired!(お前はクビだ!)」はテレビ史上に残る名セリフとなり、トランプ氏の顔と名前、そしてアクの強い性格を全米に知らしめた。日本での知名度は低いが、「ジ・アプレンティス(弟子)」が存在しなければトランプ大統領の誕生は絶対になかっただろう。この番組を見てトランプ氏に親しみを覚えた人々が本書のような主張に触れ、すっかり洗脳されたケースは多かったはずだ。これらの、普段は政治に興味を示さない層のトランプ支持をメディアが見落としたのが今回の選挙だったのではないかと思う。

 

 

 

『危機とサバイバル』

ジャック・アタリ    作品社   2014/1/31

 

 

 

<21世紀を襲う“危機”から“サバイバル”するために>

 <人類史の教訓から学ぶ“危機脱出”の条件>

・生き延びるためには、不幸から逃れるための隙間を見つけ出そうと、誰もが必死にならなければならない。

 

・人類史において、危機は、それがいかなる性質のものであるにせよ、多くの犠牲者とひと握りの勝者を残し、やがて終息してきた。

  しかしながら、歴史の教訓を学べば、危機をバネにして改革を促し、危機から脱出し、危機の前よりも頑強になることも可能だ。

  人類史の教訓から学んだ「危機から脱出する」ための条件を、簡潔に記してみたい。

1、「危機」という事態をつらぬく論理とその流れ、つまり歴史の論理をつかむこと。

2、さまざまな分野に蓄積された新たな知識を、大胆に利用すること。

3、まずは「隗よりはじめよ」。つまり、自己のみを信じること。そして、何より自信を持つこと。

4、自分の運命を、自らがコントロールすること。

5、自らに適した最善で大胆なサバイバル戦略をとること。

 

 <サバイバル戦略に必要な<7つの原則>>

・第1原則<自己の尊重>

  自らが、自らの人生の主人公たれ、そして、生きる欲望を持ち、自己を尊重せよ。まず、生き残ることを考える前に、生きる欲望を持つことである。

 

・第2原則<緊張感>

20年先のビジョンを描き、常に限りある時間に対して<緊張感>を持て。

 

・第3原則<共感力>

 味方を最大化させる「合理的利他主義」を持つために、<共感力>を養え。

 

・第4原則<レジリエンス(対抗力・抵抗力)>

  柔軟性に適応した者だけが、常に歴史を生き残る。<レジリエンス>を持て。

 

・第5原則<独創性>

“弱点”と“欠乏”こそが、自らの“力”となる。危機をチャンスに変えるための<独創性>を持て。

 

・第6原則<ユビキタス>

あらゆる状況に適応できる<ユビキタス(「いつでも、どこでも、だれでも」に適応できること。>な能力を持て。

 

・第7原則<革命的な思考力>

  危機的状況に対応できない自分自身に叛旗を翻す<革命的な思考力>を持て。

 

・「あなたが世界の変革を願うのなら、まずあなた自身が変わりなさい」。

 

 <日本は、“21世紀の危機”をサバイバルできるか?>

・では、どのような危機が襲っているのか?膨張しつづける国家債務、止まらない人口減少と高齢化、社会やアイデンティティの崩壊、東アジア地域との不調和などが挙げられるだろう。

 

 <膨張しつづける国家債務>

・まず、国家債務が危機的な状態にあることは明白である。人口が減少している日本では、将来の世代の債務負担はどんどん重くなっていく。しかし、日本がこの重大性を直視しているとは言えない。日本の公的債務は制御不能となっている。

 

・アメリカは目がくらむほどの債務を抱えているが、無限にドルという通貨を発行してきた。金融危機が叫ばれたヨーロッパは、それでも債務は国内総生産の8割程度と比較的少なく、人口の減少は日本ほど壊滅的ではない。日本の債務は1000兆円を超え、国内総生産の2倍まで膨れ上がったが、これまでは低金利で国内市場から資金調達ができていた。

  だが、日本も、この状態を長期間つづけられるわけではない。というのは、日本は国内のすべての貯蓄を国債の購入に回さなければならなくなるので、産業への投資できる資金が減っていくからである。

 

 <止まらない人口減少と高齢化>

・私は、日本の国政選挙で、人口政策が重要な争点にはなってこなかったことに驚きを感じざるをえない。出生率が下がりつづけると、人口が減少し、高齢化が進み、経済成長を資金面で支える手段がなくなる。国民が高齢化する状況において、現在の年金制度を維持しようとすれば、国力は落ちるだろう。日本は、このまま合計特殊出生率が1.3人で推移すると、今から90年後には、人口は6000万人強にまで減少する。

 

・人口減少と高齢化に対する対策の選択肢は、以下の5つである。

 (1) 出生率を上げる政策を実施し、子どもの数を増やす。フランスでは成功した。

 (2) 少ない人口で安定させ、高齢化を食い止める。

 (3) 移民を受け入れる。移民は、アメリカでもフランスでも発展の原動力である。

 (4) 女性の労働人口を増やす。ドイツではこの方法を選択しようとしている。

 (5) 労働力としてロボットを活用する。これは韓国の戦略だ。

 

  このうち(3)の移民の受け入れは、人工問題だけではなく、国家の活力を左右する重要な政治的選択である。国家には、新しいモノ、考え、概念、発想が必要であり、それらをもたらすのは外国人なのだ。外国人を受け入れれば、未来のアイデアやこれまでにない発想が得られる。優秀なサッカー選手の争奪戦が起きているように、世界では優秀な外国人の争奪戦が繰り広げられている。アメリカの雑誌『フォーチュン』の調査によると、企業格付け上位500社のうち約半数は外国人が創設した会社であるという。21世紀においては、活力のある優秀な外国人を惹きつけるための受け入れ環境を整えた国家がサバイバルに成功する。

 

 <社会やアイデンティティの解体>

・だが、こうした日本モデルは、貯蓄率の減少と社会的格差の拡大によって解体に向かっている。今日の日本には、将来に備える余裕などなくなってしまったのである。ビジネスパーソンは出世をあきらめ、野心を失った。彼らは、いつ自分がリストラされるのかと戦々恐々としている。また、日本の若者たちのなかには、19世紀的な過酷な労働条件によって使いつぶされたり、また労働市場からはじき出された者が少なからずいる。非正規雇用者が多数出現し、職業訓練を受けることもできないままニートと化す若者が急増しているのだ。こうした労働環境は、かつて世界最高水準だった日本の労働力の質的低下を招くだろう。

 

・はたして藤原氏が主張するように、日本は危機に打ち勝つために伝統的な倫理である「滅私奉公」に回帰すべきなのだろうか。私はそう思わない。

 

 <東アジア地域との不調和>

・日本は、近隣アジア諸国との緊張関係において、相変わらず有効な解決策を見出していない。かつて私は「2025年、日本の経済力は、世界第5位ですらないかもしれない」「アジア最大の勢力となるのは韓国であろう」と述べた。韓国は今、生活水準や技術進歩において日本と肩を並べている。情報工学や都市工学の分野では、日本を上回っているかもしれない。さらに、韓国は中国と緊密な関係を築き、中国市場へのアクセスを確保している。

 

 <日本/日本人がサバイバルするために>

・日本が目指すべき方向に舵を切るには、時には現在と正反対のことを行なう勇気を持たなければならない。

  もちろん、日本人が危機から脱出するのは、伝統的な文化資産を大いに活用しなければならない。ただし、例えば男女の不平等な職業分担、他国と協調できないナショナリズムなど、未来に有効ではない伝統的な観念に立ち戻るのは大きな誤りだろう。

 

・また、日本人は、個人レベルでは他者に対する<共感力>は極めて高いが、なぜか国家レベルになると、他国の視点に立って相手を理解し、そして他国と同盟を結ぶための<共感力>が不足するようだ。これは、現在の日本と隣国の緊張した外交関係にも如実に現われている。日本が危機から脱出するには、アジア地域において隣国とパートナー関係を樹立する必要があるだろう。

  そして最後に、私が最も強調したいのは<革命的な思考力>である。だが、この力を発揮するには、今日の日本には「怒る力」「憤慨する能力」が不足している。

 

 <日本化、マドフ化、ソマリア化>

・この3つの減少は、世界の未来の姿を象徴しているかもしれない。今のところ、どれもがローカルな現象だが、将来的には地球全体の現象になるかもしれない。

  日本はかつて、バブル経済に踊り、そしてバブルは崩壊したが、銀行は貸付けの焦げ付きを隠蔽し、さらにそこには反社会的犯罪集団(暴力団)が巣食った。いまだにその痕跡から脱しきれていない。銀行は、門戸を大きく開いて無利子で貸している。国家債務は、世界最大規模に膨れあがっている。そのため、この国のテクノロジーの水準は世界最高であるにもかかわらず、経済成長率は伸び悩み展望が開けない。失業率は4〜5%台と先進国のなかでは低率にとどまっているが、これは高齢化の急激な進行によるものにすぎない。現在、新たな経済政策的チャレンジによって、やや風向きが変わりつつあるが、新たな危機も孕んでいると言えよう。

  

・失業率が労働力人口の7〜10%弱に達しているアメリカは、日本とまったく同じように銀行システムの荒廃によって危機にみまわれたものの、「日本のようになることだけは避けたい」という観念に取り憑かれ、「企業の延命と株式市場の維持のためには何でもする」という対処をしてきた。

 

 <今後10年に予測される危機>

 <想定されうる経済危機>

 <企業の自己資本不足>

・西洋諸国の経済では、企業の自己資金が、銀行と同様に不足している。企業の多くは、債務過剰に陥っているのが実情である。

 

 <“中国バブル”の崩壊>

・現在の危機のさなかにおいても、非常に力強い経済成長を保ってきたが、中国経済も中国人民銀行による莫大な信用供与によって崩壊する恐れがある。これは中国の資産(土地と株)の暴落を引き起こす。

  中国の生産キャパシティが過剰であることに市場が気づいたとき、この「バブル」は崩壊する。

 

・これによって、中国の株式市場がいずれ暴落し、中国の経済成長は減速して年率7%すら大きく下回る可能性がある。社会的・政治的なリスクが増大する。そうなれば、世界の金融市場も崩壊し、企業に対する貸し渋りはさらに悪化し、世界経済は再び低迷することになる。

 

 <保護主義への誘惑>

・不況による国際貿易の低迷により、各国は自国の雇用を守ろうとする。また、納税者からの支援を受けた企業や銀行は、自国領土内で資材の調達や人材の雇用を行なうように指導されるであろう。

  近年の事例からも、こうした傾向はうかがえる。

 

 <ハイパー・インフレ>

・主要国・地域の中央銀行によって創りだされた5兆ドルもの流動性、公的債務残高の増加、1次産品価格の上昇は、いずれ、デフレ下にインフレを呼び起こすだろう。

  すると、世界規模でワイマール共和国時代(第1次大戦後のドイツをさす)のようなハイパー・インフレに襲われることになる。このインフレは、すでに株価の上昇という形で現われている。さらに、インフレは、不動産・1次産品・金融派生商品などにも波及する。農産物や工業製品の価格にもインフレが波及すると、公的債務や民間の借金は目減りするが、それ以上に、貧しい人々や最底辺層の資産価値は大幅に減ってしまう。

 

 <ドル崩壊>

・アメリカは自国の借金をまかないつづけるために、国債利回りの上昇を甘受しなければならない。しかし、これは自国の債務コストの上昇を招くことになり、借金はさらに増え、ドルの信頼は失われる。すなわち、これも世界経済・国家・企業・個人に惨憺たる影響を及ぼすことになる。

  この問題に対する解決策は、経済的理由というよりも政治的理由から、次の金融危機の際に、突然現われるだろう。ただし、その条件は、ユーロが強化される、または中国の元が兌換性を持つことだ。

 

 <FRBの破綻>

・最後に掲げるべき経済的リスクは、可能性は最も低いが、最もシステマティックなリスクである。それはアメリカの連邦準備制度が破綻するというリスクである。

 

・もしそうなれば、われわれは今まで経験したことのない未知の領域に踏み込むことになる。

 

 <2023年の世界は?>

・フランスでは、誰もが未来について不安になっている。今より悪くしかならないと確信している。この悲観主義は、リーダーたちの虚しさによってさらに拍車がかかる。リーダーたちには、21世紀の歴史に何の計画もない。フランスが世界に占める位置の見通しすらない。歴史を作ろうと欲しなければ、歴史においていかなる役割も果たすことはできないのだ。未来について語らないのは、未来においてすべてを失うのを与儀なくされるということだ。

 

 <深刻なエネルギー危機――ピーク・オイルとシェール革命>

・近い将来、原油の生産量は「ピーク・オイル」によって、まずは一時的に、次に決定的に不足することが予想されている。一方、シェール革命に希望が託されている。現在、この両者は同時進行しているが、それぞれの進行具合によっては深刻な経済危機を引き起こす恐れがある。

  ピーク・オイルとは、二つの壁にぶつかることである。まず第一の壁は、「技術上のピーク・オイル」である。これは、油田探査に対する投資を減少することによって、原油の生産量が一時的に需要を下回る時期のことを言う。そして第二の壁は、「絶対的ピーク・オイル」である。これは、原油埋蔵量の半分が消費されると、原油が自噴しなくなるため産出量が減少するとともに採掘コストが大きく上昇してしまうことを言う。

 

・絶対的ピーク・オイルが訪れる日を予想することは、かなり難しい。国際エネルギー機関(IEA)によると、2030年以前であるという。

 

・ピーク・オイルの到来がいつであろうと、またその定義が何であろうと、原油の生産量は年率4%下落するであろう。したがって、一人当たりの化石エネルギーの使用量を今後20年で4分の1に減らす必要がある。そこで、自動車や飛行機など、現在のところ代替するエネルギーが見つからない部門だけで石油を利用するために、経済活動と各人の生活様式を大胆に見直す必要がある。

 

・原油生産者や石油会社は、原油価格を吊り上げるためにピーク・オイルの到来が間近であると信じ込ませることで儲けられるので、ピーク・オイルが訪れる日の予測については、現在のところ不確かな面がある。しかし、本当にピーク・オイルが間近に迫ったとの認識が広がれば、原油相場価格は1バレル当たり100ドルを軽く突破し、地球規模の新たな景気後退を引き起こす恐れがある。

 

・しかし一方で、現在、ピーク・オイルと同時並行で進んでいるシェール革命に、熱い期待が寄せられている。しかしシェールガス・オイルの採掘は、著しい環境破壊を引き起こす恐れも指摘されている。また、シェールガス・オイルが原油の不足をどのくらい補填できるかは未知数である。浮かれ気分だけでなく、注意深く見守る必要があるだろう。また、自然エネルギーの技術開発・普及も21世紀のエネルギー革命の重要な要素である。

 

 <アジアの未来は?>

・経済的には、アジアは、ヨーロッパのような共通市場を創出するにはほど遠い。地政学的に見ても、アジア諸国はバラバラであり、軍事紛争の危険すらある。アジアは世界経済の成長の原動力だが、各国が政治的・経済的に合意できる条件を整えられないかぎり、次の段階に進むことはできないのである。

 

・一方、ソ連の解体によって“敵”を失ったアメリカの軍産複合体は、新たな敵を必要としている。想定される敵は中国である。アメリカが中国を敵としてみなすには、日本を守るという口実が必要であり、そのためには日本が中国と敵対しつづけなければならない。これがアメリカの基本的な戦略であり、今後も、中国とアジア諸国を対立させるための口実作りや紛争が増えていくだろう。

 

・中国は広大な国土と莫大な人口を抱え、成長への潜在力を持った国だ。そして他国と同様に民主主義へと向かっている。現在の体制は、共産党による独裁という名のエリート支配の一形態だが、今後、民主主義の台頭に直面しながらこの体制を維持しつづけるのは、きわめて困難がともなうだろう。中国のように広大で不平等な国に民主主義が台頭すれば、社会的な混乱を招く可能性が高い。しかし中国が安定し統一された状態であることは、世界にとって望ましい。

 

中国の経済縮小、何よりもその不確かな「偽造統計」が、中国バブル崩壊後、世界にどれだけの影響を及ぼすのか――未曽有の大混乱がほぼ確実に起こることを前提に、私たち日本人は備えていかなければならない。(3)

 

 

『エコノミスト   2016.4.19』 

 

 

 

<識者7人が採点 黒田日銀3年の評価>

<70点 失業率低下が政策の正しさを証明 2%未達は消費税増税が原因  (高橋洋一)>

・この3年の日銀を評価する基準は2つある。失業率とインフレ率だ。

まず完全失業率は3.3%(2月時点)まで下がっている。金融政策は失業率に効く。失業率が改善しているから、期待への働きかけや波及経路は機能しており、量的・質的金融緩和(QQE)が正しかったことを示している。

 

・原油安によってインフレ2%を達成できなかったという日銀の説明は、短期的には確かにそうだが、3〜4年で見ると影響はなくなる。消費増税の影響を見通せなかったので、結局、原油安を方便として使っている。

 

・日銀当座預金への0.1%のマイナス金利の導入は金融緩和として評価できる。

 

・金利を下げて、民間金融機関の貸し出しを後押しすれば、借りたい企業や人は出てくる。ビジネスをしたい人にとってはチャンス到来だ。

 

・国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない。

 そして、日銀が出口戦略に入る時も国債を吐き出す(売る)ことをせずに、GDPが上がるのを待てば、日本政府の財政再建が実はもう少しで終わる。財政ファイナンスで最悪なのは、ハイパーインフレになることだが、今の日本はインフレ目標もあり、その懸念はない。国債も暴落しなくていい。何も悪いことない。

 

 

 

『最強国家ニッポンの設計図』  ザ・ブレイン・ジャパン建白

大前研一   小学館   2009/6/1

 

 

 

<核、空母、憲法改正、そして国民皆兵制もタブー視しない真の国防論>

<北朝鮮を数日で制圧するだけの「攻撃力」を持て>

・外交は時に戦いである。いや、むしろ国家と国家の利害が対立する場面ほど外交力が必要になる。そして時に「戦争」というオプションも視野に入れておかなければ、独立国家としての対等の外交は展開できない。

 

・本当に必要かつ十分な軍備とは何かを考えておく必要がある。

 

・自力で国を守るのは至極当然のことだ。大前提として戦争を抑止するには「専守防衛」などと言っていては駄目だ。

 

・具体的には、射程距離1000km以上のミサイル、航空母艦、航続距離の長い戦略爆撃機、多数の上陸用舟艇などを中国地方や九州地方に配備するべきだ。

 

<突然豹変して威圧的になるのが、中国の常套手段>

・ただし私は、中国との戦いは実際には起きないだろうとみている。中国が周辺国を挑発しているのは、侵略の意図があるからというより、実は国内の不満を抑えることが最大の目的だと思われるからだ。いま中国政府が最も恐れているのはチベット問題や新疆ウイグル問題、あるいは法輪功、失業者、農民等の不満による内乱がある。それを避けるためにはあえて国境の緊張を高めて国民の目を外に向けようとしているのだと思う。

 

<国民皆兵で男女を問わず厳しい軍事訓練を経験させるべきだ>

・ただし実際に「核兵器」を保有する必要はない。それは敵を増やすだけだし、維持するのも大変なので、むしろマイナス面が大きいだろう。国家存亡の脅威に直面したら90日以内に核兵器を持つという方針と能力を示し続け、ロケットや人工衛星の技術を高めるなど、ニュークリア・レディの技術者を常に磨いておくことが重要だと思う。また欧米の同盟国に日本のこうした考え方を説明し納得してもらっておく必要がある。

 

・ソフトウェアの第一歩とは、すなわち「憲法改正」である。現行憲法は再軍備をしないという条文しかないので、開戦と終戦の手順はもとよりそれを国会がきめるのか首相が決めるのか、といったことすら想定していない。自衛隊についてもシビリアン・コントロールについても定義は明確ではない。つまり今の日本には“戦う仕掛け”がない。

 

<中国の人権問題を「ハードランディング」させると7億人の農民が世界を大混乱に陥れる>

<中国政府が気づかない「2つのズレ」>

・いま中国政府が理解すべきは自分たちが考える常識と世界が考える常識がズレている、ということだ。ズレは2つある。

 

・一方、中国は今もチベットや新疆ウイグルなどを征服したという認識は全くない。

 

・もう一つのズレは、中国が宗教の自由を認めないことである。

 

<台湾もチベットも独立させて中華「連邦」を目指せ>

<私の提案に賛同する中国指導者たちは、起て!>

・現在の中国で国民に自治と自由を与えたら、不満を募らせている7億人の農村戸籍の人々が都市に流入して大混乱が起きる。力と恐怖による支配を放棄すれば、暴徒化した農民たちが中国人資本家や外国人資本家を襲撃して富を略奪するかもしれないし、第2の毛沢東が現れて、より強力な共産国家を作ってしまうかもしれない。

 

・なぜ、国民に移動の自由さえ与えていないのかを真剣に考えたことのない欧米諸国が、自分たちの基準を中国に当てはめて、人権だと民主主義だのとなじることも間違いなのだ。

 

<「世界に挑戦する日本人」第4の黄金期を築け>

<世界に飛び出せない“偽エリート”の若者たち>

・どうも最近の日本人はだらしない。基本的な能力が低下しているうえ、気合や根性もなくなっている。

 私は、アメリカのスタンフォード大学ビジネススクールやUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で教えていたが、クラスにいた日本人留学生は実に情けなかった。

 

・英語こそ、そこそこのレベルではあったが、中国、韓国、ヨーロッパ、中南米などの他の国々から来たクラスメートの活発な議論に加わることができず、覇気がなくてクラスへの貢献もあまりできていなかった。

 

・私は、若い頃、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)大学院に留学した。1960年代の後半である。あの時代は、日本を離れる時に家族と水杯を交わし、博士号が取れなかったら日本に帰れないという悲壮な覚悟で太平洋を渡った。実際、博士号が取れずにボストンのチャールズ川に投身自殺したクラスメートもいた。留学中の3年間、私は(お金がないせいだが)一度も帰国しないどころか自宅に電話さえかけなかった。

 

 ところが今の日本人留学生は日常的に携帯電話で自宅と連絡を取り、嫌になったら簡単に逃げ帰る。

 

 

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より

 

<高橋洋一>

 

主張

増税する前に、まず政府の無駄な出費を減らすことを主張する、上げ潮派の論客。1998年から在籍したプリンストン大学ではベン・バーナンキの薫陶を受けた。いわゆるリフレ派であると目される。

 

埋蔵金

2008年(平成20年)には、いわゆる「霞が関埋蔵金」が存在すると主張し 、翌年に発生した世界金融危機に際しては、政府紙幣の大量発行によって景気回復を試みるよう提言した。

 

日本の財政について

財務省時代に国のバランスシートを作成(2012年現在は財務書類という名称で公表)し、国の借金は900兆、資産は500兆、差し引き400兆の負債であり、これを踏まえて財政を論議しなければならないと、増税を主張する財務省やマスコミを批判している。

 

日本の財政再建のためには、大胆な金融緩和によるリフレーション政策で経済を成長させ、税収の自然増を図るべきであると主張している。また2013年の時点で「日本は世界1位の政府資産大国」であり、国民1人あたり500万円の政府資産があり、売却すれば金融資産だけで300兆円になると主張している。

 

日本銀行批判

大蔵省在籍中から、日本銀行による金融政策への批判を繰り返してきた。構造改革論が盛んに論じられた2002年には、構造改革の模範と目されたニュージーランドがかつて、金融政策によってデフレーションに陥る危機を脱したことを指摘、インフレーション目標を採用しない日本銀行を批判した。

 

日本銀行はハイパーインフレーションを恐れ、紙幣の大量発行を拒否しているが、40兆円の需給ギャップがあるのでそうはならないとも主張している。その後、銀行の持つ国債を日銀がデフレ(需給、GDP)ギャップ分の30兆(2012年4月-6月は10兆(朝日新聞))円分引き取り、紙幣を供給する政策も主張している。

 

2012年現在の金融政策について、「日銀が100兆円ほどの量的緩和をすれば株価も5000円程上昇、そうしないと日本の景気回復(デフレ脱却)とはならない。今の日銀の5兆-10兆円での量的緩和では、海外からは見劣りし周回遅れである」と批判している。

 

アベノミクスの三本の矢で最も重要なのは『金融緩和である』としている。


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

           

 

・「さまざまな局面で、少しずつ小噴火を起こしていく。いつ大爆発を起こすか――2年や3年の間は起こらないが、その先は不透明である。そしてそのとき、リーマンショック、あるいはそれ以上の衝撃を世界に撒き散らすことは容易に想像がつく」ということで、中国の崩壊が現実化するのは数年間かかるようです。ソ連が崩壊したのは、さまざまな理由があるといわれます。そのひとつに「偽造統計」もあるようです。社会主義国の計画経済ですから、統計数字が一番重要ですが、その数字が「偽造」であった、間違っていたのでは、歴史の皮肉のようです。またソ連の崩壊には、膨大な軍事費が負担になったという説もあるようです。ロシアになってからも、経済は大きな問題を抱えて、低迷しています。中国の軍事費も巨額なものとなっており、偽造統計などから、正確な軍事費の数字をGDPとの数字と比較できなくなってくるのではないでしょうか。「中国の実際のGDPは3分の1か」といわれても私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。「中国の統計データの矛盾点」を問題にするエコノミストが増えてくるようです。以前から中国の数字の怪しさは、認識されていたようです。

 

・戸籍がない子どもは「黒孩子(ヘイハイズ)」と呼ばれますが、さまざまな人口問題も抱えており、実際の失業率も高く、環境問題もあり、人民の不満をいつまでも警察力で抑えておけるのか疑問を呈する有識者も多いといわれます。「ゴルバチョフは、1980年代後半、ソ連共産党を浄化しようとしたあまり、共産党の組織そのものを麻痺させてしまった」といわれます。中国共産党の組織を改革しようとすると、ソ連のゴルバチョフのように「機能マヒ」にさせてしまう懸念もあるといわれます。共産党一党独裁体制は、誰も改革できないほど、人口大国の制度として固定化されていると指摘されています。チャイナリスクはますます深刻になり、中国経済の崩壊からの大混乱をチャイナ・ウオッチャーは懸念しています。

 

・「日本の借金は1000兆円」「一人当たり830万円」という数字の情報操作は、国民に広く浸透した情報操作だったといわれます。当時の野田総理も「子孫に借金を残すな」と盛んに答弁していたといわれます。財務省には、この数字の説明責任があったようです。この数字の情報では「増税に反対」する世論は力がなくなります。様々な政治力学が働いたのでしょうか。また経済評論家等の「日本経済破綻説」や「国債暴落説」の本が店頭をにぎわしたものです。しかしながら、「国の借金問題など存在しない」というエコノミストもいるといわれます。私たち一般人には、経済学説にも理解不能なことが多いようです。このような経済の最も基本的な事柄にエコノミストの見解が分かれるのは、エコノミストの資質が窺われます。

 

・安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。日銀の政策も当初の計画通りには、うまくいっていません。経済問題は国民の主要な関心事です。そこで、いわゆる「正しい説明」をしてもらいたいものです。「あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである」といわれます。政治経済の制度疲労が激しく、システムが劣化しているそうです。そのうえ官僚と政治家の劣化もひどいそうです。その点については政治家と官僚の認識も自覚もないといわれます。ある意味ではディスインフォメーション(偽情報)になったのかもしれません。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」と語られています。

 

・「日本の借金は1000兆円」といわれると誰でも驚いたものです。解釈が違うと別の結論がでてくるようです。財務省というファイナンスの権威のある役所のいうことは、誰でも従うともいわれます。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。1票の格差が大きいと政権の正統性が疑われるといわれます。「政治は税金なり」といわれますが、税制が劣化してきていると語られています。消費税に重点を置きすぎていて、累進課税や法人税の実質的な税制が応分負担に改正されるべきと指摘されます。文部省の天下り斡旋が問題になっています。官僚制度も時代の流れに適合できなかったといわれます。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」ともいわれます。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」といわれます。「失政」が予想以上に多いともいわれます。補償も十分とはいえません。「失政」を詳しく調べていくと恐るべきことが分かるのかもしれません。社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が、外国人の目から見て、先進国のイメージを悪くしていると語られています。

 

 

・amazonに「アベノミクス」といれますと904件の書籍がわかります。最近ものでは『アベノミクス崩壊』(牧野富夫)、『日本経済崖っぷち  妄念の中の虚像、アベノミクス』(浜矩子)等で、ネガティブなものが増えてきているようです。アベノミクスの評価も立場の違いで、2つのグループに分かれるようです。官庁エコノミストは、痛烈に批判する人は当然ながら、少ないようです。『「新富裕層」が日本を滅ぼす』という本の著者は、37冊くらいの本を書いているようです。財務省の見解というものは専門家集団ですので、指導力は強いそうです。「実は日本は社会保障“後進国”」という認識の有識者は多いのでしょうか。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。そこでアベノミクスという言葉は「死語」になったようです。

 

・著者(武田知弘氏)によると消費税という税は不合理な政策だということになります。しかし、「無税国債」の発行に賛成する官庁エコノミストは多くないようです。「無税国債の発行」を主張する新しい首相はでてくるのでしょうか。社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。「失われた日本経済の20年」といわれますが、その間の経済政策は効果的ではなかったようです。20年の間に「日本経済の劣化」は相当すすんだようです。世界中で「格差の問題」が議論されています。「格差」は、税制で作られたともいわれます。「財源の裏付けのない政策は実現できない」ということで、「限られた予算、限られた処遇、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字」という状況が続きました。財政・社会保障費の抜本改革が不可欠であることは明らかですが、実施は難しいようです。「もともと国家予算の分配の問題になるようで、財源をひねり出すためにも、行政、立法、司法の大胆なリストラ、近代化、効率化が必要」といわれます。税金の無駄遣いもなくせないようです。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。

 

・「日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているようです。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。スイスではベーシックインカムの実施が国民投票で否定されましたが、大胆な改革が先進諸国で行われているようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームによる英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。舛添氏の公私混同が議会で批判されました。メディアにも大きく取り上げられました。あまりにも期待された人だったので、反動も大きかったようでした。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。

 

・「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。そこで政治の改革がなかなかすすまないといわれます。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、「政治が遅れている。私たち一般人は、政治意識を高めて政治の近代化を急がなければならない」そうです。

 

・「消費税増税のスタンス」が政治の一般論としてあります。日本の「借金」は1000兆円もあり、財政危機の状況であり、消費税を上げて財政危機を回避しなければならないという議論が有力説となり、政府を動かしているといわれます。1000兆円という数字が独り歩きしており、真面目に「日本破綻」を主張している学者・エコノミストも少なくありません。経済学者やエコノミストが最も基本的な問題に見解が対立しているのは、私たち一般人には不思議な話です。財政の危機を考えると、消費税増税もやむをえないという思考が一般的でしたが、「日本の借金問題は、懸念することはない」という説もあり、驚きます。

 

・Amazonに「日本破綻」といれますと908件の書籍を見ることができます。『2020年、日本が破綻する日』(日本経済新聞出版社)、『1500万人の働き手が消える2040年問題―労働力減少と財政破綻で日本は崩壊する』(ダイヤモンド社)等です。その一方で、『何があっても日本経済は破綻しない!本当の理由』(アスコム)という全く反対の見解もあります。とにかく「財政問題」については百家争鳴のようです。

 

・「築土構木の思想で、土木工事を大規模にして日本を建てなおす」必要があるようです。国土強靭化構想で、水道や下水道等、道路のインフラを再整備する必要があります。老朽化がひどいそうです。また地震や津波に対する対策や東日本大震災の復興にも大規模な「土木建設」が必要です。首都直下大地震津波や南海トラフ巨大地震津波も発生確率が非常に高いと、大衆レベルでも認識が浸透しています。かつて日本は、田中角栄氏の「日本列島改造論」にあるように「土建国家」ともいわれたものでした。田中角栄元首相の実績には毀誉褒貶があるようです。

 

・「熊本地震」も、このような大地震がくり返されて、不気味な南海トラフ巨大地震津波へと繋がっていくと、地震学者が述べています。「財源の裏付けのない政策は実現できない」といわれますが、建設国債や日銀の引受など手法はいろいろとあるようです。「コンクリートから人へ」ともいわれましたが、両方への投資が必要です。金融緩和と同時に大規模な財政投融資の両方が機能しなければならないといわれます。

 

・「政府債務残高約1000兆円」ということで「財政破綻」を喧伝し、大騒ぎをするエコノミストもいましたが、「国の借金問題など存在しない」と主張するエコノミストもいて、奇妙な面白い議論です。政府の紙幣発行権をめぐる考えの相違といいますか、デフレなどの基本的な考えが、それぞれ違っているようです。アベノミクスに対しても、厳しい評価をする経済学者もいるようです。外国の経済学者の評価も明らかになりました。今の状況では消費増税は無理だとされ延期されました。

 

・私たち一般人は、エコノミストではないので、詳しい分析はできませんが、円の国際的な評価が、その実態を反映するそうです。「国債などの政府債務残高は現在、約1000兆円。日本政府の資産を考えると、ネット(差し引き)で500兆円になる。そこに日銀を政府との連結で考えると、日銀が300兆円分の国債を持っているから、政府債務は連結すると200兆円ということになる。GDP比で考えると欧米より少ない」という結論になると主張する学者(高橋洋一氏)もいるようです。ギリシアのような経済の弱い国と比較はできないようです。

 

・北朝鮮の核兵器が世界的に注目されています。「日本の核武装」に言及する知識人が増えてきているそうです。核装備は一種の政治のタブーになっていた感がありましたが、世界情勢が大きく変わってきたためか、有識者から様々な提案がなされているようです。私たち一般人は、核兵器については詳しくは知りませんが、日本の周辺の仮想敵国が核兵器や細菌兵器、化学兵器を熱心に開発している以上、日米安保条約のみに頼ることは十分ではないようです。タブーなき防衛論議が必要のようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームの英知を結集した現代の「国家改造計画」が求められているそうです。防衛政策ははたしてどのような評価をうけているのでしょうか。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。

 

・「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているといわれます。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょう。核兵器を持たなければ歩兵の大量出血を強要されるといわれます。抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、拉致事件にも抑止力がなかったそうです。「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルやバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数揃える」ほうが、費用対効果があるといわれます。核シェルターもありませんし、この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。5兆円という限られた防衛予算では不十分だともいわれます。「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。

 

・「次の戦争では必ず新兵器が使われる。将軍たちは前の兵器で軍事演習をしている」そうですので、通常兵器が陳腐化する時代に備えておく必要があるのでしょうか。「核には核で」という常識がゆきわたるのはいつのことでしょうか。もちろん、日本の核装備には言うまでもなく、多くの反対論があります。法律や条約の問題もあります。しかし、憲法改正をしなくても核兵器は持てるといわれます。

 

・太平洋戦争も米軍の新兵器と原爆によって、日本軍が圧倒されたように、新兵器の登場によって旧兵器が陳腐化するのだそうです。旧軍は、レーダーなどの新兵器で完敗しました。それも現代では新兵器の開発のスピードが速くなっているそうです。旧軍のほとんどの将官や将校も「戦争に勝てる」とは思わなかったそうです。旧軍の「大本営発表」もひどいものでした。そして「戦争に負ける」ということは、どのようなことを意味しているかも認識していなかったそうです。ひどい目にあったのは、国民すべてで特に庶民でした。

 

・サイバー戦争では米中戦争がすでに始まっているとも言われています。深刻な人口問題と社会問題を持つ中国は、国内が乱れると、さまざまな面で国際間のトラブルを起こし、対外戦争に打って出るという懸念が国際社会、チャイナ・ウオッチャー間では言われているそうです。Amazonに「サイバー戦争」といれますと152件の書籍が出てきます。『サイバー戦争〜すべてのコンピューターは攻撃兵器である』、『日本サイバー軍創設提案:すでに日本はサイバー戦争に巻き込まれた』という具合に刺激的です。どうもサイバー戦争はいまも熾烈に継続中だそうです。メディアに人民解放軍の将校の名前が出たりして米中サイバー戦争は奇妙な問題です。メディアもどの程度把握しているのでしょうか。

 

・中国の社会が不安定化することにより世界中に深刻な影響を与える懸念があるようです。学校にいけない子供たちが増えており、社会問題がいろいろと深刻化しているそうです。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。米国の学者も2016年に中国は昏睡状態に陥ると予測しているようです。また「中国人は国を捨てた人でないと信用ができない」という中国社会特有の国内事情があるそうです。社会問題に起因する国民の不満の爆発を対外戦争で抑え込もうとする遅れた国の古典的な手法をとるチャイナ・リスクもあるといわれます。

 

・中国の経済学者によると「影の銀行(シャドーバンキング)に対する規制が強化されるなら、中国の不動産価格が最大50%下落する可能性がある」という見方を示していました。不動産市場も株式市場もバブルが崩壊しましたが、再び、投機資金が動いているともいわれます。「チャイナ・リスク」を誰もが認識できる時代になりました。中国の経済の減速、混乱が大減速と大混乱になるのでしょうか。 中国では「上に政策あれば、下に対策あり」といわれていますが、限界がきているといわれます。「中国ははたして「中所得の罠」を破れるだろうか。筆者(高橋洋一氏)は中国が一党独裁体制に固執し続けるかぎり、罠を突破することは無理だと考えている」ということで、中国経済はハードランディングしかないといわれます。

 

・識者によると、中国共産党の「みっともなさ」が世界中のメディアに露呈されている時代だそうです。世界のメディアへの頻繁な露出こそが中国共産党が最も恐れていることではないのでしょうか。「誰も13億人を食わせられないので戦争をする」といわれます。「来世はブタでも良いから中国人には生まれたくない」と回答する者もいるといわれるくらい深刻な状況といわれます。中国が民主化すれば米国との(核)戦争はありえないといわれます。マクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。24世紀まで共産党一党独裁が続くのかもしれません。米中サイバー戦争(ナウ)はどのようになっているのでしょうか。

 

 

 

********************************
・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

中国の経済縮小、何よりもその不確かな「偽造統計」が、中国バブル崩壊後、世界にどれだけの影響を及ぼすのか――未曽有の大混乱がほぼ確実に起こることを前提に、私たち日本人は備えていかなければならない。(2)

 

 

「新富裕層」が日本を滅ぼす

金持が普通に納税すれば、消費税はいらない!

武田知弘 著  森永卓郎 監修  中央公論新社 2014/2/7

 

  

 

<必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ>

・世界の10%以上の資産を持っているのに、たった1億数千万人を満足に生活させられない国・日本、必要なのは経済成長や消費増税ではなく、経済循環を正しくすることなのだ。「富裕層」と「大企業」がため込んで、滞留させている富を引っ張り出し、真に社会に役立てる方策を考える。

 

<バブル崩壊以降に出現した“新富裕層”とは?>

・今の日本人の多くは、現在の日本経済について大きな誤解をしていると思われる。たとえば、あなたは今の日本経済について、こういうふうに思っていないだろうか?

 

・バブル崩壊以降、日本経済は低迷し国民はみんなそれぞれに苦しい

 

・金持ちや大企業は世界的に見ても高い税負担をしている。日本では、働いて多く稼いでも税金でがっぽり持っていかれる

 

・その一方で、働かずにのうのうと生活保護を受給している人が増加し、社会保障費が増大し財政を圧迫している

 

・日本は巨額の財政赤字を抱え、少子高齢化で社会保障費が激増しているので消費税の増税もやむを得ない

 

・これらのことは、きちんとしたデータに基づいて言われることではなく、経済データをきちんと分析すれば、これとはまったく反対の結果が出てくるのだ。

 

<消費税ではなく無税国債を>

<日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」>

・「失われた20年」と言われるように、日本の経済社会は、長い間、重い閉塞感に包まれて来た。アベノミクスで若干、景気は上向いたものの、消費税の増税もあり、今後、我々の生活が良くなっていく気配は見えない。

 なぜこれほど日本経済は苦しんでいるのか?

現在の日本経済の最大の問題は「金回りの悪さ」だと言える。

 

・政府は、財政再建のために消費税の増税にゴーサインを出した。しかし、消費税は「金回り」を悪くする税金なのである。消費税を導入すれば、もともと大きくない内需がさらに冷え込むことになる。また消費税というのは、国全体から広く浅く徴収する税金なのである。

 

・筆者は、お金の循環を良くして財政を再建するために、ある方法を提案したい。それは、「無税国債」という方法である。

 

<「無税国債」とは何か?>

・無税国債の狙いは、国民の金融資産1500兆円の中に眠る“埋蔵金”を掘り起こすことにある。

 

・実は無税国債にはモデルがある。フランス第四共和制下の1952年、時の首相兼蔵相のアントワーヌ・ピネー(1891〜1994年)が発行した相続税非課税国債である。

 フランスは当時、インドシナ戦争で猛烈なインフレが起きて財政が窮乏していたが、時限的に相続税を課税しないピネー国債を出したところ飛ぶように売れ、ただちに財政が健全化して戦費の調達もできた。これをブリタニカ国際大百科事典は「ピネーの奇跡」と書いている。

 

<莫大な個人金融資産を社会に役立てることができる>

・ただ、この個人金融資産を社会に引っ張り出すのは容易なことではない。個人金融資産は、個人の持ち物である。これを勝手に国が使うことはできない。国が使うためには、合法的にこの資産を引っ張ってこなくてはならない。

 もっとも手っ取り早いのは税金で取ることである。しかし、個人金融資産に税金を課すとなると、非常な困難がある。というのも、金持というのは、税金に関して異常にうるさいからだ。国民の多くは気づいていないが、この20年間、富裕層に対して大掛かりな減税が行われてきた。個人金融資産がこれだけ激増したのも金持ちへの減税が要因の一つである。

 

<極端な話、無税国債は返さなくていい借金>

・個人金融資産は1500兆円あるのだから、750兆円を無税国債に置き換えるというのは、夢の話ではない。ちょっと頑張れば可能なことなのである。

 750兆円を税金で徴収しようと思えば、大変である。消費税率を10%に上げたとしても、20兆円程度の増収にしかならない。もし消費税によって財政の健全化をしようとすれば、税率15%にしたとしても40年近くもかかるのである。

 

・またもし税率20%にすれば、日本の国力は相当に疲弊するはずである。消費が激減し、景気も後退するだろう。そうなれば、予定通りの税収は確保できず、さらに税率を上げなくてはならない。日本経済はどうなることか……

 消費税に頼るよりも、無税国債をつくる方が、どれだけ健全で現実的かということである。

 

<無税国債は富裕層にもメリットが大きい>

・そして無税国債の販売にも、そう問題はないのである。「マイナス金利の国債?そんな国債を買うわけはないだろう」と思う人もいるだろう。確かに、ただマイナス金利というだけならば、買う人はいない。しかし、この国債には、相続税などの無税という恩恵がついているのだ。

 これは富裕層にとって、かなり大きなメリットと言える。

 

<実は日本は社会保障“後進国”>

あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのである。

 本来、日本は世界有数の金持ち国なのに、社会のセーフティーネットがお粗末なために、国民は安心して生活ができないのである。

 今の日本人の多くは、「日本は社会保障が充実している」「少なくとも先進国並みの水準にはある」と思っている。

 しかし、これは大きな間違いなのである。日本の社会保障費というのは、先進国の中では非常に低い。先進国ではあり得ないくらいのレベルなのだ。

そして、この社会保障のレベルの異常な低さが、日本経済に大きな歪みを生じさせているのだ。日本人が感じている閉塞感の最大の要因はこの社会保障の低さにあると言ってもいいのだ。

 

・日本は、先進国並みの社会保障の構築を全然してきていない。社会保障に関しては圧倒的に“後進国”と言えるのだ。

 

・また昨今、話題になることが多い生活保護に関しても、日本は先進国で最低レベルなのだ。

 

・日本では、生活保護の必要がある人でも、なかなか生活保護を受けることができないのだ。

 

・日本の生活保護では不正受給の問題ばかりが取りあげられるが、生活保護の不正受給件数は全国で2万5355件である。つまり生活保護には不正受給の数百倍の「もらい漏れ」があるのだ。

 

<なぜ経済大国日本に「ネットカフェ難民」がいるのか?>

・日本では、住宅支援は公営住宅くらいしかなく、その数も全世帯の4%に過ぎない。支出される国の費用は、1500億円前後である。先進諸国の1割程度に過ぎないのだ。しかも、これは昨今、急激に減額されているのである。1500億円というのは、国の歳出の0.2%程度でしかない。

 フランスでは全世帯の23%が国から住宅の補助を受けている。その額は、1兆8000億円である。またイギリスでも全世帯の18%が住宅補助を受けている。その額、2兆6000億円。自己責任の国と言われているアメリカでも、住宅政策に毎年3兆円程度が使われている。

 もし、日本が先進国並みの住宅支援制度をつくっていれば、ホームレスやネットカフェ難民などはいなくなるはずである。

 

・日本は他の先進国よりも失業率は低い。にもかかわらず、ホームレスが多かったり、自殺率が高かったりするのは、社会保障が圧倒的に不備だからなのだ。日本の自殺率は、リストラが加速した90年代以降に激増しており、明らかに経済要因が大きいのである。

 

<税金の特別検査チームを!>

・税金の無駄遣いをなくし、必要な支出をきちんと見極める。

 そのためには、予算をチェックするための強力な第三者機関のようなものをつくるべきだろう。

 今の日本の税金の使い道というのは、複雑に絡み合ってわけがわからなくなっている。これだけ税金の無駄遣いが多発しているのは、税金の使途の全貌を把握している人がほとんどいないからである。

 

<平成の“土光臨調”をつくれ>

・今の行政制度、官僚制度ができて60年以上である。いや、戦前から続いている制度も多いので、100年以上になるかもしれない。

 同じ制度を100年も使っていれば、絶対に矛盾や不合理が生じるはずである。

 

<先進国として恥ずかしくない社会保障制度を>

・財界も参加した第三者機関により、社会保険料の徴収と分配も合理的に考えることができるはずである。これまで財界は社会保険料を取られるだけの立場だった。そのため、なるべく社会保険料を小さくすることを政府に要求し続けてきた。

 

・これまで述べてきたように、日本の社会保障制度というのは、先進国とは言えないほどお粗末なものである。

 しかし世界全体から見れば、日本はこれまで十分に稼いできており、社会保障を充実させ、国民全員が不自由なく暮らすくらいの原資は十二分に持っているのである。

 今の日本の問題は、稼いだお金が効果的に使われていないこと、お金が必要なところに行き渡っていないことなのである。

 

<「高度成長をもう一度」というバカげた幻想>

・バブル崩壊以降、国が企業や富裕層ばかり優遇してきた背景には、「高度成長をもう一度」という幻想があると思われる。

 

・そういう絶対に不可能なことを夢見て、やたらに大企業や富裕層を優遇し続けてきたのが、バブル崩壊後の日本なのである。

 

<今の日本に必要なのは「成長」ではなく「循環」>

・極端な話、景気対策などは必要ないのである。

 必要なのは、大企業や富裕層がため込んでいる金を引き出して、金が足りない人のところに分配することだけなのである。

 

・大企業や富裕層がため込んでいる余剰資金のうち、1%程度を差し出してください、と言っているだけなのである。

たったそれだけのことで、日本全体が救われるのである。

 

<国際競争力のために本当にすべきこと>

・バブル崩壊後の日本は、「国際競争力」という“錦の御旗”のもとで、企業の業績を最優先事項と捉え、サラリーマンの給料を下げ続け、非正規雇用を激増させてきた。

 

<無税国債は一つのアイデアに過ぎない>

・何度も言うが、バブル崩壊後、富裕層や大企業は資産を大幅に増やしている。その一方で、サラリーマンの平均収入は10ポイント以上も下がっている。

 国民に広く負担を求める消費税が、いかに不合理なものか。

 

・もう一度言うが大事なことは、一部に偏在しているお金を社会に循環させることなのである。

 

<日本の企業はお金をため込み過ぎている>

・この10年くらいの間に大企業はしこたま貯蓄を増やしてきた。「内部留保金」は、現在300兆円に迫っている。

 

<設備投資には回らない日本企業の内部留保金>

・「バブル崩壊以降の失われた20年」などという言われ方をするが、実は、日本企業はその間しっかり儲けていたのだ。

しかも、それに対して、サラリーマンの給料はこの十数年ずっと下がりっぱなし(一時期若干上がったときもあったが微々たるもの)である。リストラなどで正規雇用は減らし、非正規雇用を漸増させた。

 

<「日本の法人税は世界的に高い」という大嘘>

・しかし、実は「日本の法人税が世界的に高い」というのは大きな誤解なのである。日本の法人税は、確かに名目上は非常に高い。しかし、法人税にもさまざまな抜け穴があり、実際の税負担は、まったく大したことがないのである。法人税の抜け穴の最たるものは、「研究開発費減税」である。

 

<バブル崩壊以降、富裕層には大減税が行われてきた!>

・そもそもなぜ億万長者がこれほど増えたのか?

 その理由は、いくつか考えられるがその最たるものは、次の2点である。「相続税の減税」「高額所得者の減税」

 信じがたいかもしれないが、高額所得者は、ピーク時と比べれば40%も減税されてきたのである。

 

<実は、日本の金持ちは先進国でもっとも税負担率が低い>

<金持ちの税金は抜け穴だらけ>

・前項で紹介した大手オーナー社長のような「配当所得者」に限らず、日本の金持ちの税金は抜け穴だらけなのである。だから、名目上の税率は高いが、実際はアメリカの2分の1しか税金を払っていない、ということになるのだ。

 

<相続税も大幅に減税された>

・バブル崩壊以降、減税されてきたのは所得税だけではない。相続税もこの20年間に大幅に減税されている。

 

 

 

『「借金1000兆円」に騙されるな!』

暴落しない国債、不要な増税

高橋洋一   小学館   2012/4/2

 

 

 

<日銀法を改正すべき>

・中央銀行の独立性は、手段の独立性と、目標の独立性に分けられているが、1998年の日銀法改正で、日銀にはそのどちらもが与えられるという非常に強い権限をもってしまった。人事の面で言えば、一度選ばれた総裁、副総裁、理事は、任期を全うするまで政治の側から罷免することさえできなくなっている。

 

・それまで日銀は大蔵省の尻に敷かれていたのだが、大蔵省としては、自分たちはそれほど唯我独尊ではないというポーズを、日銀法改正という形で日銀の独立性をアピールして示したかったのだ。これは日銀にとっては悲願達成だった。

 しかし、本来は政治が、民主主義によって国民から権限を与えられた政府が、インフレ目標を何%にするかを明確に決めるべきだ。日銀が決めるのはおかしい。

 そのうえで、その目標に至るまでの方法は、金融政策のプロである日銀に任せる。つまり手段は独立させるというのが、あくまで世界的な標準だ。

 

<日銀が目標の独立性を手離したくない理由>

・ところが日銀は、そういう形で政策を表に出すのを嫌がる。なぜかというと、どんな金融政策を取るかは、日銀の独立性という名の「権益」と化しているからだ。

 

<どこまで金融緩和すればいいのか?>

・経済政策にとっては将来の「インフレ予想」が必要だ。それまで政府・日銀には、直接的にインフレ予想を観測する手段がなかった。

 具体的には、物価連動債と普通の国債(非物価連動債)の利回り格差から、市場の平均的なインフレ予想を計算する。これを「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」と呼ぶ。

 これは世界中の中央銀行が導入し、使っている。BEIが高すぎると、引き締めなければいけない。低くなりすぎると、もっとお金を伸ばさなければいけない。

 

・ところが最近、BEIを算出されることを嫌ったのか、財務省は物価連動債を新たに発行しなくなってしまった。厄介な指標を計算されないように、元から断ってしまえ、ということなのだろうか。どこの国でも当たり前に計算している指標を、葬りにかかってきているのだ。

 

<正しい金融政策で経済が拡大すれば格差は「縮小」する>

・実際は格差が広がっていても、それぞれに分配があれば、全体としての社会不安は小さくなる。体感的にも、働く意志と能力があるのなら、何がしかの収入を自力で得られるのがいい社会だと素朴に思う。最下層の人の所得を上げるには、たとえ格差が広がっても、最高層を上げるべきだ。最下層を上げるためには全体のパイを増やすのが簡単だからだ。

 それでも働けない人には、生活保護やそれを進化させたベーシックインカムで助ければいい、それにしても、全体のパイを大きくしてからのほうが、より額も厚くできる。

 

<国債は便利なツールとして使えばいい>

・本書は国債をスコープとして、世界経済、そして日本の経済政策を見てきたが、現在の日本においては、国債はあくまでデフレを脱するためにマネーを増やし、将来増えすぎたときは減らすための重要なツールだということになる。

 

・要するに、現時点において国債が果たすべき役割は、日銀からお金を引き出すための道具として活用されればいい、ということになる。

 もし国債を買い過ぎれば、マネーが出すぎて必要以上のインフレになってしまう。その時は、高橋是清を思い出し、市中に国債を売ればいい。するとお金は日銀に還流して少なくなり、調整できる。国債は調節弁に使う。

 別に国債でなくてもいいのだが、国債がもっとも流通量が多いので、使い勝手がいいというだけだ。

 国債が、金融市場の中でコメのような役割を果たしていることはすでに述べた通りだが、それは国債の重要さ、流通量、流動性などが他の金融商品と比べて抜けているからだ。国債は金融市場の潤滑油のようなところがある。

 

・それでも、増税しないと財政破綻する、これ以上国債を刷ると暴落する、さらに格下げされるかもしれないという言葉を聞いてどうしても不安になってしまうのなら、CDS保証料に注目していればいい。マーケットで世界中のプロの投資家が、日本国債には何も問題はないと判断していれば、穏当な価格が付いているはずだ。

 それでも財政再建が気になる人は、債務残高対GDPが大きくならないなら心配ないはずだ。その条件は、だいたいプライマリー・バランス(基礎的財政収支)が赤字にならなければいい。

 

<あと900兆円国債を発行しても破綻しない>

・第1章の終わりで、歴史上イギリスがネットの債務残高が二度もGDPの250%前後になったのに、いずれも破綻しなかったことを述べた。

 日本のネットの債務残高のGDP比は70%だから、往年のイギリスと同じ段階まで債務残高をふくらませるとしたら、あと900兆円も国債を発行しなければならないということになる。

 実際にそんなことをする必要はないのだが、もし900兆円国債を発行して、一気に財政出動したらどんな世の中になるか、ちょっと想像してみよう。

 

・さすがに1年では賄いきれないだろうから、9年に分け、年間100兆円ずつ使っていくことにしよう。民間金融機関の消化能力を考えて、全額日銀引き受けにしよう。そうすると、毎年、政府は日銀が刷った100兆円を手に入れられる。日本中のおカネが1年間で100兆円増える。

 政府も投資先が思いつかないので、とりあえず国民全員に配ることにしたとすると、国民1人当たり70万円が分配されることになる。4人家族なら、300万円近い札束が、宅配便か何かで届くのかもしれない。

 これには長年デフレに慣れてきた人たちも、さすがに驚くのではないだろうか。隣の家にも、向かいの家にも何百万円も配られているのだ。

 

・インフレになるということは、為替相場は円高から超のつく円安に変わる。

 とても簡単な計算をすれば、いま米ドルはおよそ2兆ドル、日本円は140兆円存在している。ここから割り出される為替レートは1ドル=70円ということになるのだが、日本円が240兆円になれば、一気に1ドル=120円になることになる。これは小泉政権時のレベルだ。

 これはすごいことになる。米ドルを使う人から見れば、日本製の自動車や家電、精密機器が、半額で買えるわけだ。プリウスが100万円、テレビが2万円で買える感覚だ。おそらくどんなに生産しても間に合わない。

 

・もうひとつ、ここでぜひ考えてほしいのは、お金の量を増やせば経済は回り始めるという法則だ。いきなり100兆円増やせば不必要なインフレを招いてしまうが、では20兆円なら、30兆円なら、あるいは40兆円ではどうなるだろうか。もっとマイルドで、所得の上昇を喜びつつ、貯金することではなく働いてお金を使い、また働くことに喜びと利益を見いだせる世の中になってはいないだろうか。

 

<だんだん変わってきた。未来はある>

・日銀は、間違い続けている。本当は、日銀の多くの人も、間違えていることに気づいているのではないかと思う。

 

<財務官僚・日銀職員は国民のために働くエリートではない>

・バーナンキ議長はかつて、「日銀はケチャップを買えばいい」と言い、何でもいいから買いを入れてマネーを供給すればいいではないかと主張していたが、日銀は、分かっている人から見ればそのくらいもどかしい中央銀行なのだ。

 官僚も博士号所持者は少ない。でも平気でそれなりのイスに座り、うさんくさい経済学もどきをばらまいてミスリードしている。こんなことも、他の先進国の政府職員や、国際機関の職員にはあまりないことだ。

 

<もう日銀は言い逃れできない>

・インフレ目標導入を防戦する日銀の言い訳は、いつも決まって「アメリカが導入していないから」だった。

 バーナンキ教授は、2002年にFRB理事に指名された。

 実は以前、私はバーナンキ教授本人からインフレ目標の話を聞いていた。必ず将来インフレ目標を導入するはずだと予測した。

 しかし、多くの人からバッシングされた。そんなことをするわけがないだろうと叩かれた。ところが、2012年2月、現実のものになった。

 困ったのは、日銀の人たちだ。

 

・もう言い逃れはできない。何が日本経済のためになるのかを、真剣に考えてほしい。そうしなければ、この国から成長力が削がれる。その先に待っているのは、本物の「破綻」だ。

 

 

 

『築土構木の思想』  土木で日本を建てなおす

藤井聡   晶文社    2014/7/25

 

 

 

<世間は皆、虚言ばかりなり>

・「土木」というと、多くの現代日本人は、なにやら古くさく、このITやグローバリズム全盛の21世紀には、その重要性はさして高くないものと感じているかもしれません。

 とりわけ、「人口減少」や「政府の財政問題」が深刻化している、と連日の様に様々なメディアで喧伝され続けている今日では、今更、大きなハコモノをつくる様な土木は、時代遅れにしか過ぎないだろう、というイメージをお持ちの方は多いものと思います。

 しかし、今日私たちが信じている様々な常識が、実は単なる「虚言」(ウソ話)にしか過ぎないという事例には、事欠きません。

 

<築土構木の思想>

・この言葉は、中国の古典『淮南子』(紀元前2世紀)の中の、次のような一節に出て参ります。すなわち、「劣悪な環境で暮らす困り果てた民を目にした聖人が、彼等を救うために、土を積み(築土)、木を組み(構木)、暮らしの環境を整える事業を行った。結果、民は安寧の内に暮らすことができるようになった」という一節でありますが、この中の「築土構木」から「土木」という言葉がつくられたわけです。

 

・すなわち、築土構木としての土木には、その虚言に塗れた世間のイメージの裏側に、次の様な、実に様々な相貌を持つ、われわれ人間社会、人間存在の本質に大きく関わる、巨大なる意義を宿した営為だという事実が浮かび上がって参ります。

第一に、土木は「文明論の要」です。そもそも、土木というものは、文明を築きあげるものです。

 

第二に、土木は「政治の要」でもあります。そもそも築土構木とは、人々の安寧と幸福の実現を願う、「聖人」が織りなす「利他行」に他なりません。

 

第三に、現代の土木は「ナショナリズムの要」でもあります。現代の日本の築土構木は、一つの街の中に収まるものではなく、街と街を繋ぐ道路や鉄道をつくるものであり、したがって「国全体を視野に納めた、国家レベルの議論」とならざるを得ません。

 

 

 

第四に、土木は、社会的、経済的な側面における「安全保障の要」でもあります。社会的、経済的な側面における安全保障とは、軍事に関わる安全保障ではなく、地震や台風等の自然災害や事故、テロ等による、国家的な脅威に対する安全保障という意味です。

 

第五に、土木は、現代人における実質上の「アニマル・スピリット(血気)の最大の発露」でもあります。

 

第六に、土木こそ、机上の空論を徹底的に排した、現場実践主義と言うべき「プラグマティズム」が求められる最大の舞台でもあります。

 

<土木で日本を建てなおす>

・そもそも、今日本は、首都直下や南海トラフといった巨大地震の危機に直面しています。今日の日本中のインフラの老朽化は激しく、今、適切な対応を図らなければ、2012年の笹子トンネル事故の様に、いつ何時、多くの犠牲者が出るような大事故が起こるか分からない状況にあります。

 

・巨大地震対策、インフラ老朽化対策については多言を弄するまでもありません。

 大都市や地方都市の疲弊もまた、日本人がまちづくり、くにづくりとしての築土構木を忘れてしまったからこそ、著しく加速してしまっています。そして、深刻なデフレ不況もまた、アニマル・スピリットを忘れ、投資行為としての築土構木を我が日本国民が停滞させてしまった事が、最大の原因となっています。

 だからこそ、この傾きかけた日本を「建てなおす」には、今こそ、世間では叩かれ続けている「土木」の力、「築土構木」の力こそが求められているに違いないのです。

 

<公共事業不要論の虚妄  三橋貴明×藤井聡>

<インフラがなくて国民が豊かになれるはずがない>

・(藤井)三橋先生は、みなさんもよくご存じの通り、いま政府が採用しているアベノミクスというデフレ脱却のための政策の、理論的バックボーンをずっと長らく主張されてきた先生です。ならびにかなり早い段階から、経済政策としてもインフラ投資をやるべきだというお話をされています。

 

・(三橋)もうひとつはですね、公共投資を増やし、インフラを整備しなければいけないというと、よくこういうレトリックが来るわけですよ。「財政問題があるから公共投資にカネが使えず、インフラ整備ができない」と。日経新聞までもが言いますよ。要は予算がないと。これは全然話が逆で、日本は政府にカネがないから公共投資ができないんじゃないんですよ。公共投資をやらないから政府にカネがないんです。

 

・(三橋)そこで、政府が増税やら公共投資削減やらをやってしまうと、ますます国内でお金が使われなくなり、デフレが深刻化する。実際、日本は橋本政権がこれをやってしまったわけです。日本のデフレが始まったのはバブル崩壊後ではなく、97年です。

 

・公共投資を増やせばいいじゃないですか。財源はどうするか。それは建設国債に決まっていますよ。公共投資なんだから、国の借金がいやなら、日銀に買い取ってもらえばいいじゃないですか。

 

<国の借金問題など存在しない>

・(三橋)いずれにしても「公共投資に20兆も使っているんですよ!」といわれると、国民は「天文学的数字だ!」となってしまう。国の借金も1000兆円とか。

 ただし、その種の指標は数値をつなげて考えなくてはいけない。GDPが500兆の国が、公共投資20兆というのは、むしろ少なすぎるだろうと。しかもこんな自然災害大国で。そういうふうに相対化して比較しなくてはいけない。

 もうひとつは、最近、私が発見して流行らせようとしているんだけど、いわゆる国の借金問題。正しくいうと政府の負債ね。あれって、日銀が昨年からずっと量的緩和で買い取っているじゃないですか。だから、政府が返済しなければいけない借金って、いまは実質的にどんどん減ってきているんですよ。まあ国債が日銀に移っているんだけど、日銀は政府の子会社だから、あんなもの返す必要がない。国の借金問題なんて、いまはもう存在しないんですよ、実は。

 

・(三橋)もうひとつ怪しいのがありまして、社会保障基金。あれも100兆円くらいあるんだけど、中身は国民年金、厚生年金、共済年金なんですよ。政府が政府にカネを貸しているだけ。こういうのも「国の借金!」としてカウントして、本当にいいのかと思う。とにかく入れるものは全部詰め込んで、「はい1000兆円、大変でしょう」ってやっている。

 

・(三橋)日本政府は金融資産が500兆円くらいありますから、一組織としての金融資産額としては世界一じゃないですか。アメリカよりでかい。そのうち100兆くらい外貨準備です。残りは先ほどの社会保障基金。共済年金や厚生年金の持っている国債だから、そういうのは、絶対に相殺して見なくちゃいけないんだけど。

 

・(三橋)全部「借金」に詰め込んでいるわけですよね。しかも日銀が量的緩和で国債を買い取っている以上、返済が必要な負債はなくなってきているのに、それでもそういうことは報道されない。

 

・(三橋)(デフレの悪影響は)過小評価されています。デフレがどれほど悲惨な影響を及ぼすか、わかっていない。マスコミは「デフレになると物価が下がりますよ」としか言わないじゃないですか。だから、何が悪いんだ、みたいな話になりますが、違いますよね。デフレ期は所得が減ることがまずい。さらに問題なのは、所得が減るとはつまりは企業の利益が減るということなので、次第にリストラクチャリングとか倒産・廃業が増えていき、国民経済の供給能力が減っていくわけですよ。供給能力とは潜在GDPですよ、竹中さんの大好きな。

 

・(三橋)デフレこそが、まさに潜在GDPを減らしていますよ。典型的なのが建設企業です。1999年に60万社あったのが、いまは50万社を割ってしまった。10万社以上消えた。これ、経営者が相当亡くなられています。自殺という形で。

 

・(藤井)建設業というのは、築土構木をするための技術と供給力を提供しているわけですが、その力がデフレによって小さくなってきている。それこそ、会社の数でいって6分の5にまで減少している。実際、会社の数だけではなく、それぞれの会社の働いている方や、能力などを考えると、その供給力たるや、さらに落ち込んで来ていることがわかる。労働者の数だって、かっては700万人近くいたのが、今では500万人を切っている。実に3割近くも建設労働者は減ってしまった。

 

・(藤井)つまり、公共事業を半分近くにまで大幅に削減すると同時に、デフレで民間の建設事業も少なくなって、建設産業は大不況を迎えた。その結果何が起こったかというと、わが国の建設供給能力の大幅な衰退なわけです。実は、これこそが、日本国家にとって、深刻な問題なんです。でも、一般メディアでも経済評論家たちも、この問題を大きく取り上げない。

 

<築土構木の思想は投資の思想>

・(三橋)しかもやり方は簡単なんだから。日銀が通貨発行し、政府がそれを借りて使いなさい、というだけでしょう。しかもですよ、環境的にやることが見つからないという国もあるんですよ。でもいまの日本は、もちろん東北の復興や、藤井先生が推進されている国土の強靭化とか、インフラのメンテナンスとか、やることはいっぱいあるんですよ。なら、やれよ、と。建設企業のパワーがなくなってしまったため、そちらのほうがボトルネックになっていますよね。

 

・(三橋)建設の需要がこのまま続くかどうか、信用していないんですね。またパタッと止まったら、またもや「コンクリートから人へ」などと寝言を言う政権が誕生したら、またもやリストラですか、っていう話になってしまいますからね。

 

・(藤井)さらに建設省の公共投資額という統計の農業土木という分野を見ると、昔はだいたい1兆数千億円くらいあったのが、いまはもう2、3千億円程度になっている。民主党政権になる直前は6千数百億円だった。でも、民主党政権下で60%も減らされた。

 

<朝日と日経が共に公共投資を批判する愚>

・(藤井)いまのお話をお聞きしていますと、いわば「アンチ政府」とでも言うべき方々の勢力、市場主義で利益を得られる方々の勢力、「緊縮財政論者」の勢力、「財政破綻論者」の勢力、といった重なり合いながらも出自の異なる4つの勢力がある、ということですね。つまり、仮にその4つがあるとすれば、その4つが全部組み合わせて作り上げられる「四すくみの四位一体」が出来上がって、それが一体的に「公共事業パッシング」の方向にうごめいている、というイメージをおっしゃっているわけですね。

 

<国の借金、日銀が買い取ればチャラになる>

<日本ほど可能性のある国はない>

・(三橋)安全保障面ではアメリカべったりで、ひたすら依存していればうまくいきました。もう1つ、大きな地震がなかった。1995年の阪神・淡路大震災まで大震災がなかった。国民は平和ボケに陥りつつ、分厚い中流層を中心に、「一億総中流」のいい社会を築いたんだけど、非常事態にまったく対応できない国だったことに変わりはないわけです。

 ということは、いまから日本が目指すべき道は、非常事態に備え、安全保障を強化することです。結果として、高度成長期のように中間層が分厚い社会をもう一回つくれると思いますよ。最大の理由は、デフレだから。デフレというのは、誰かがカネを使わなくてはならない。

 

・(藤井)外国はそれがグローバルスタンダードなんですね。ですからグローバル―スタンダードに合わせすぎると、日本もせっかくすごい超大国になれる道をどぶに捨てることになりますね。

 

 

中国の経済縮小、何よりもその不確かな「偽造統計」が、中国バブル崩壊後、世界にどれだけの影響を及ぼすのか――未曽有の大混乱がほぼ確実に起こることを前提に、私たち日本人は備えていかなければならない。(1)

 

『中国GDPの大嘘』

高橋洋一    講談社   2016/4/21

 

 

 

<中国の偽造経済がクラッシュする日はいつか>

・さらにいえば中国経済の崩壊は、まだ序章に過ぎず、これから本格化すると私は見ている。それはあたかも、ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)崩壊を想起させる状況であり、これは偶然の一致ではない。

 

・ソ連が崩壊したのは、その経済停滞が大きな要因だが、ソ連を間違った方向に導いたのが偽造統計である。偽造統計はソ連崩壊まで続けられ、その日まで公にならなかった。白日のもとにさらされるようになったのは、ソ連が崩壊し、関係者がようやく自由に発言できるようになってからである。

 

・その間、ソ連の指導者や官僚たちが一党独裁と自らの保身を図るため、さまざまに統計が捏造されてきた。それが積もり積もってソ連の国家としての方向を誤らせたのだ。

 ソ連崩壊まで世界は騙され続け、国民所得の伸びに至っては10倍以上にも膨らませていた。公表していたGDPも、実際はその半分程度だった。

 

・ソ連も結局、市場経済への移行とともに、1990年に国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの国際機関による調査団を受け入れ、これをきっかけとして、統計を正常化させていった歴史がある。

 しかし現在の中国は、情報公開の面で国際機関による調査団を受け入れないだろう。ということは、しばらくの間、中国の統計は信用できない。

 

では巷に溢れる「中国崩壊論」のように中国経済がクラッシュするかというと、そう単純にコトは運ばない。中国経済が抱える問題は、マグマのように溜まり溜まり、これからも溜まっていくが、一気に爆発するということは当面ない。

 なぜなら共産党の一党独裁体制下では、本書で述べる偽造統計などを駆使して、いかようにも問題を糊塗できるからだ――。

 しかし、さまざまな局面で、少しずつ小噴火を起こしていく。いつ大爆発を起こすか――2年や3年の間は起こらないが、その先は不透明である。そしてそのとき、リーマンショック、あるいはそれ以上の衝撃を世界に撒き散らすことは容易に想像がつくしばらくは中国の動向からは目が離せないという理由もそこにある。

 

<中国の自動車工場の稼働率は半分に>

・日本のメーカー各社も、今後の業績見通しに関し慎重なスタンスを取っている。それも、この中国市場での不振が足を引っ張っているからだ。上場企業についてシンクタンク等が発表するレポートでも、自動車メーカーに関しては、「中国市場で業績が退潮」などといった文言が躍る。

 これは何も自動車メーカーや建設機械メーカーに限ったことではない。ビジネスで中国と関わっている企業に共通することなのだ。そこまで中国経済の減退は進行しており、この先どこまで落ち込むか、まったく底が見えない。

 

<「バラマキ政策」も続行不能>

・あらゆる面で手詰まり感がある中国経済には、明るい未来はまったく見えない。将来に希望を失った庶民が、どこまで共産党の一党独裁を許すのか、今後はそこに焦点が当たるようになるだろう。

 中国の経済縮小、何よりもその不確かな「偽造統計」が、中国バブル崩壊後、世界にどれだけの影響を及ぼすのか――未曽有の大混乱がほぼ確実に起こることを前提に、私たち日本人は備えていかなければならない。

 

中国の実際のGDPは3分の1

・しかし私は、中国の実際のGDPは、公式発表されている数値の3分の1程度ではないかとさえ思っている。

 こんな計算の仕方もある。ソ連の公式統計では1928〜85年の国民所得の平均成長率は年率8.2%とされていた。しかし実は3.3%でしかなかったという事実を、1987年、ジャーナリストのセリューニンと経済学者のハーニンが、その論文「狡猾な数字」で指摘している。この手法を中国国家統計局が踏襲し、仮に15年間続けていたとしたら……その実際のGDPは半分ということになる。

 

<地方GDPの合計額の不思議>

 ・一つには、複数の地方にまたがる経済活動が増えているという実態があり、それが関連する地方政府で重複して計算されているという可能性がある。そうした事情も多少はあるかもしれない。だが、数値の乖離は「注水」と呼ばれる偽造統計、すなわち「水増し」のせいであると、国家統計局自身が認めているのだ。

中国のメディアが伝えている。地方政府が統計の水増しを行うには企業と結託しなければならないが、ときには企業が出した数値を改竄するケースもあったというのだ。

 

<電力消費10%減で8%成長?>

・このように数字を突き詰めていくと、矛盾だらけで偽造統計が見え見えというケースは枚挙に暇がない。

 たとえば2001年の段階で「中国崩壊論」を唱えたピッツバーグ大学のトーマス・ロースキ教授は、そのさらに数年前から中国の統計に不審な点があることを指摘していた。「中国のGDP統計にどんな問題が発生しているか」という論文で、中国国家統計局と中国の各省や各市の経済統計データが一致していないことを明らかにしている。

 各省の統計数値をすべて積算すると、中国全体の数値を上回ってしまうなどということは珍しくもない。

 また、次のような矛盾したデータも指摘している。「経済成長が8%成長と発表された同じ年の電力消費が10%も落ち込んでいる」——このように、起こりえないことが堂々と、『中国統計年鑑』に掲載さえているのだ。

 

<首相自ら認めた「統計のデタラメ」>

・「中国の経済統計、指標などまったく信用できない」こう公言したのは、のちに首相の座に就く李国強である。

 

中国の統計データの矛盾点

・経済統計の数値の真贋を見抜くには、複数の統計を合わせてみるとわかる。そうして矛盾点があるか整合性があるかを見極め、統計数値の信頼性を測るのだ。

 たとえば前述したGDPと失業率の関係。ところが中国当局が発表する公式の失業率がまったく当てにならないのだ。

 

・図表3に示す国家統計局と人力資源社会保障部が発表する登記失業率は過去10年間、4.0%から4.3%の間でしか動いていない。その数値は、中国政府が「完全失業率は4.5〜4.7%以内」と掲げる国家目標の範囲内だ。リーマンショックによる景気後退、あるいは2014年の景気後退の際も、ほぼ4%と安定した数値を叩き出し、とても実態を表しているとは思えない数値だ。

 そもそも中国の公式失業率は、調査の対象を、失業率が低い都市部の戸籍を持ち、なおかつ職業安定所に登録した労働者だけにしている。もともと無意味な失業率調査であり統計数値なのだ。

実情としては、中国の失業率は10%以上、15%から、悪いときは20%にも上るとみられている。だから正確な失業率統計などないに等しいのだ。

 

<輸入が前年比10%以上も減っているのに、GDPがプラス成長ということはまず、ありえない。>

・そこで私が注目したのが貿易統計だ。中国が発表する統計のうち、数少ない、というか、唯一信用できるのが、この貿易統計。

 

・後述するが、中国の労働賃金は上昇している。工場閉鎖が相次ぎ、レイオフも高水準となっているなか、賃金上昇という相矛盾する現象が起きているが、これは中央政府の強い意志が働いているからだ。

 しかし中小企業では賃金未払いや遅延が生じ、お寒い福利厚生などが実情である。賃金が上がっているというのは、一部、それも中国に進出している外資系企業なのかもしれない。

 いずれにしろ、格差が広がっているというのは間違いないようだ。

 

<世界中でトラブルを起こす中国企業>

・フィリピンでは2004年、マニラとおよそ100キロ離れたクラークを結ぶ鉄道事業を中国が担った。ところが工事は遅れに遅れ、2007年には、完工予定が2012年に延期。しかも、その後ほとんど進展せず、結局、事業は全面凍結の憂き目に遭った。

 

・つまり日本の提案が、事前に中国サイドに漏れていたということだ。証拠もないのにあれこれ邪推するのはよくないが、関係者によほどの「親中派」がいるか、「袖の下」を渡されたか、そのどちらかだろう。

 

・中国では手抜き工事は日常茶飯事で、「おから工事」という言葉まである。スカスカに手抜きをした工事、ということだ。「おから新幹線」が大きな事故を起こすという心配が付きまとうのも無理はない。

 

・トラブルで工事が中断する、工事を途中で投げ出すといった事例は、すでに紹介したフィリピンの鉄道工事のほかにも、いろいろと「前科」がある。

 

<アフリカで高まる反中感情>

・では、アフリカの人々が諸手を挙げて中国の進出を歓迎しているかというと、必ずしもそうとは限らない。その例がザンビアである。

 中国企業はザンビアに20億ドルを投資し、2万人もの雇用を創出した。その一方で、中国企業と現地労働者の間で労使紛争が絶えなかった。2006年には銅山を買いとった中国企業に対し、現地労働者の抗議デモが発生。中国人作業員が発砲し、46人が殺害される事件が起こるなど、トラブルが多発した。結果、ザンビアでは、一気に反中感情が高まった。

 

<囚人まで海外に押し付けて>

・また、中国が海外でのプロジェクトで安値受注できるのは、犯罪者を労働者として送り込んでいるという側面もある。監獄生活か海外労働のどちらかを選ぶか囚人に選択させ、ほぼタダ働きさせているのだ。

 そのなかには死刑囚まで含まれている。中国の刑務所で死刑囚を収容できる上限の人数は400万人で、刑務所は「満員御礼」の状況が続いているという事情も背景にはあるのだが……。

 

<アフリカでも違法操業する中国漁船>

・中国の漁船がアフリカ沿岸で違法操業を繰り返していると報じられた。フランスの『ル・モンド』紙が伝えたが、同紙によると、アフリカ沿岸で中国漁船が獲っている魚は年間、何と300万トンを超えているという。

 そこでは中国の三大水産企業の漁船、74隻が違法操業を行い、中国が海外で得る漁業収入の3分の2を占めるまでになっている。アフリカの被害は大きく、特に西アフリカではハタ類の魚が8割以上も減少……そのほかにも乱獲で生態系も大きく破壊された。

 そのうえ、中国漁船の出荷先はアフリカ、欧州、中国に3分され、地元漁業や零細漁業にも打撃を与えている。

 このためアフリカの24ヵ国は、中国政府に対策を取るように求めた。

 

・人口が13億人を超え、その胃袋を満たさなければならない中国の苦しい側面が、そこからもうかがえる。国民の不満が高まれば、その矛先は一党独裁の共産党指導部に向かう。せめて国家の運営がうまくいっているように見せかけなければならない。ここにも中国が偽造統計を駆使する理由が隠されている。

 

<戸籍のない子が1300万人>

・中国の社会主義体制が生んだ「歪んだ政策」に、一人っ子政策がある。この人権侵害、非人道的政策ともいえる政策が大きく方向転換した。2015年10月、実に1979年以来、30年以上も続けられた政策が大きく方向転換した。2015年10月、実に1979年以来、30年以上も続けられた政策が廃止されたのは、何も人権保護や人道性に目覚めたからではない。

 

・多額な罰金を支払うことができず、出生届を出さないまま子どもを育てる夫婦が増加……この戸籍がない子どもは「黒孩子(ヘイハイズ)」と呼ばれ、当然、学校にも通えない。また身分証も持てないから、鉄道も利用できず、ホテルにも泊まれない。

 結果、高額な戸籍を買うために、別の子どもを売り飛ばす人身売買まで横行する始末。男児のために女児を売り飛ばすのだ。というのも、中国では家を継ぐ男子が望まれる傾向が強いため、女児の場合、出生届が出されないどころか、間引きされることもあった。また、人身売買されたり、捨てられたりする女児も多い。

 黒孩子(ヘイハイズ)は、2010年の政府の統計で、全人口の1%に相当する1300万人にも上るとされている。が、実際はもっと多いのではないかと想像がつく。

 

<労働人口が年に371万人も減少>

・一人っ子政策のような不自然な政策は、さらなる歪みを生む。一つには、前述したように女児の堕胎や間引きが横行したため、男女の人口比率がアンバランスになった。そのため、結婚できない独身男子が巷にあふれかえった。

 それ以上に深刻なのが、少子高齢化問題である。2000年代の早い段階で専門家はこの問題を指摘し、一人っ子政策の方針転換を訴え始めた。2003年には、かつて2億人もいた農村の余剰人口はゼロに……各地で人手不足が目立つようになった。

 

・2012年、「生産年齢人口」(15〜59歳)が、建国後初めて減少に転じたことで、危機感を抱いた中国政府もようやく重い腰を上げた。2014年だけで371万人の人口減少である。

 そのため2014年からは、夫婦のどちらかが一人っ子なら第2子を認めるという緩和策を打ち出す。このときは毎年200万人の新生児が誕生するという予測があったものの、その期待は見事にはずれ、新生児は50万人にも満たないという結果に終わる……。

 理由は、教育費の高騰により、すでに第2子を生む余裕が家庭になくなってきていたことだ。

 

・もう一つ付け加えておくと、1年間で労働人口が371万人も減少したと記したが、これに関係する現象がある。それは、がん患者の激増。これによって、労働人口の喪失が発生しているのだ。

 加えて、環境汚染の結果、1年で220万人(2012年)もの死亡者も………中国経済はまさに満身創痍の感がある。こういった問題は、もはや統計を偽造するような小手先の策ではとうてい解決など不可能だ。

 

<軒並み沈没した日本の中国関連企業>

・中国の統計はアテにならないが、中国に関係する外国企業の動向、あるいは業績から、さまざまなことを判断することができる。中国向けの輸出比率が大きい企業、中国に進出した企業、中国からの訪日観光客に大きく依存する企業の最近の業績を見れば、中国経済の減退ぶりは顕著だ。

 

<全速力で逃げ出す外国企業>

・こうした状況下、中国からの外国企業の撤退が相次いでいる。日本企業もその例に漏れない。

 最大の理由は、労働力市場としての魅力が薄れてきた。中国が経済成長するにつれ、労働者の賃金も上昇してきた。たとえば都市部の工場の労務コストは、ここ数年で倍増。労働集約型の生産が特色だった中国は、生産拠点としての魅力が薄れてきた。

 代わりに台頭したのが、ベトナムやミャンマーだ。

 

<中国の「失われた100年」>

<ソ連崩壊と同じ道を>

・この習近平の性急、かつ徹底した、腐敗を一掃する動きと、贅沢禁止令は、また別の副作用をも生み出している。

 下っ端に至るまで、すべての役人が委縮してしまっている。贅沢禁止令のおかげで、高級飲食店の多くも潰れた……。

 これは、ソビエト連邦崩壊の直前に書記長を務めた、ゴルバチョフと同じ轍を踏むのではないかと思わせる。

 ゴルバチョフは、1980年代後半、ソ連共産党を浄化しようとしたあまり、共産党の組織そのものを麻痺させてしまった。自由化を図ろうと共産党の権限を縮小させたため、今度は経済や社会をコントロールする機能まで奪ってしまった。こうして大混乱をソ連の社会に招いたのだ。

 では、中国のなかで汚職が完全に撲滅できたかというと、そうではない。いまでもビジネスを始めるには袖の下が必要だし、当局の気まぐれで財産を没収されたり、逮捕されたりするリスクが付きまとう。大混乱の最中、かえってどうしたらいいのかわからなくなっているケースも多い。

 つまり、何をやっても壁にぶち当たるほどに、中国の政治と経済は蝕まれている。その病巣は、とてつもなく深い。

 

<中国政府もサジを投げた>

・そこで国家発展改革委員会は、今後の中国経済について、こうした悲観的な発言をする。「中国経済は短期的に深刻な状況に陥る。第一の原因は、生産過剰。第二の原因は、資産価値バブル。第三の原因は、地方自治体の過剰な債務」

 これにどう対応していくか、いくつか対策を挙げているが、いずれも困難を伴うと自ら認めている。

「一つは体制改革。ただし大きな問題と矛盾に直面して実現は困難。一つは生産性の向上。これは現時点でイノベーションは難しい。次の対策は輸出促進。これは為替操作にも限界と歪が生じてしまう。最後の対策は消費促進。これも限界があり、効果も限定的」

 

 

 

『日本はこの先どうなるか』

高橋洋一  幻冬舎   2016/8/10

 

 

 

<政治・経済では本当は何が起きているのか>

<英国のEU離脱、欧州への大量移民、崩壊寸前の中国経済、米国の過激な大統領候補、日本の戦争リスク………>

<データに基づかなければ、議論する意味はまったくない>

・参院選の結果を受け、さらなる経済政策が実行される。

・憲法改正は容易ではない。

・イギリスEU離脱の悪影響はボディブローのように効いてくる。

・イギリス経済は将来的には成長する可能性あり。

・経済は人の「気分」で動く。

・エコノミストの予測が外れるのは経済学部が「文系」だから。

・輸出入統計から推計した中国のGDP成長率はマイナス3%。

・国債暴落説の大ウソ。

・財務省の税務調査権は実に恐ろしい。

・日本経済は必ず成長できる!

・戦争のリスクを甘く見てはいけない。

 

<データは嘘をつかない>

<トランプ大統領の誕生は日本にどう影響するか >

・最近のトランプ氏の発言を聞いていると、いよいよ「へりコプターマネー」を言い出すのではないかと考えている。

 へりコプターマネーのもともとの意味は、中央銀行が紙幣を刷ってへりコプターから人々にばらまくというものだ。ただし、実際にこれを行うことは難しく、「いつどこにへりコプターが来るのか教えてほしい」というジョークすらあるほどだ。

 現在のように中央銀行と政府が役割分担している世界では、中央銀行が新発国債を直接引き受けることで、財政赤字を直接賄うことをへりコプターマネーと言うことが多い。

 

 

 

・バーナンキ氏のそれは名目金利ゼロに直面していた日本経済の再生アドバイスであったが、具体的な手法として、国民への給付金の支給、あるいは企業に対する減税を国債発行で賄い、同時に中央銀行がその国債を買い入れることを提案していた。

 中央銀行が国債を買い入れると、紙幣が発行されるので、中央銀行と政府のそれぞれの行動を合わせてみれば、中央銀行の発行した紙幣が、給付金や減税を通じて国民や企業にばらまかれていることになる。その意味で、バーナンキ氏の日本経済に対する提案はへりコプターマネーというわけだ。

 

<もし朝鮮半島で有事が起きれば、韓国における在留邦人保護も大きな課題>

・体制の維持には、一定の経済力が必要だ。中国経済の景気後退の影響で、北朝鮮経済は深刻なダメージを被っていることが予想される。対中輸出依存度が25%程度の韓国でさえ、2015年の輸出額は対前年比6%程度も減少している。対中輸出依存度が70%以上と言われる北朝鮮は、中国経済の低迷の影響をモロに受けているに違いない。

 北朝鮮のGDPは謎に包まれているが、400億ドル程度(4兆4000億円程度)とされており、一人当たりGDPは2000ドルにも達しない最貧国である。人口は約2300万人で、そのうち5%、つまり約120万人が軍人である。

 これを日本に当てはめて考えると、自衛隊員を600万人も抱えている計算になる。その経済的な負担は、あまりにも大きい。

 

・北朝鮮は、国連制裁をこれまで4回も受けている。1月の核実験、2月のミサイル発射を考慮して、もし追加の国連制裁を受けた場合、事実上は6回の制裁と考えていいだろう。これは、7回も国連制裁を受け、結果としてつぶされたイラク並みである。そうなると、朝鮮半島有事も充分に想定できるのだ。

 

<米軍が日本から撤退すれば、日本の核保有が現実味を帯びる>

<願うだけで平和が実現できるなら、世界はとっくに平和になっている>

・集団的自衛権の行使容認は、アメリカとの同盟関係の強化をもたらし、日本の戦争リスクを下げることにつながるのである。

 集団的自衛権は、同盟関係と一体不可分のものだ。世界では、集団的自衛権なしの同盟関係はあり得ない。その意味で、もし集団的自衛権の行使を認めなかったら、日本はいずれは日米同盟を解消される恐れもある。

 

・安保関連法の成立を世界の視点で見れば、これまで同盟関係がありながら集団的自衛権の行使を認めなかった「非常識」を、世界の「常識」に則るようにした程度の意味である。そう考えれば、「安保関連法で日本が戦争をする国になる」などといった主張が単なる感情論にすぎないことがわかるだろう。実際、国際関係論の数量分析でも、同盟関係の強化が戦争のリスクを減らすことは実証されているのである。

 安全保障を議論するときはいつもそうだが、左派系が展開する議論はリアルではなく、非現実的かつ極端なものばかりだ。

 安保関連法案が国会で審議されている最中、衆議院憲法審査会において、3人の憲法学者が「安保関連法案は憲法違反」と指摘して話題になったことがある。聞けば、95%の憲法学者が集団的自衛権の行使容認を違憲だと考えているという。

 

<中国のGDP成長率を推計すると、「−3%」程度である>

・中国政府のシンクタンクである中国社会科学院は、2015年のGDP成長率を「+6.9%」と発表しているが、これはおそらくウソだろう。

 もし、筆者のこの推計が正しければ、中国経済は強烈な減速局面に突入していることになる。

 

・要するに、貿易面から見れば、中国経済の失速はアメリカのそれと大差ないくらい、世界経済に与える影響が大きいものになるということだ。

 しかも、その影響は中国との貿易依存度が大きいアジアでより深刻になるはずだ。

 ちなみに、リーマンショック後の2009年、アメリカのGDPは3%程度減少し、輸入も15%程度減少した。貿易関係を通じた実体経済への影響については、現在の中国の経済減速は、リーマンショックのアメリカと酷似している状況だ。この意味では、中国ショックはリーマンショック級の事態に深刻化する可能性を秘めているのである。

 

<中国は「中所得国の罠」にはまり込んでいる>

・「中所得国の罠」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「中所得国の罠」とは、多くの途上国が経済発展により一人当たりのGDPが中程度の水準(1万ドルが目安とされる)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下、あるいは長期にわたって低迷することを言う。

 この「中所得国の罠」を突破することは、簡単ではない。アメリカは別格として、日本は1960年代に、香港は1970年代に、韓国は1980年代にその罠を突破したと言われている。一方で、アジアの中ではマレーシアやタイが罠にはまっていると指摘されている。中南米でもブラジルやチリ、メキシコが罠を突破できすにいるようで、いずれの国も、一人当たりGDPが1万ドルを突破した後、成長が伸び悩んでいる。

 

・これまでの先進国の例を見ると、この罠を突破するためには、社会経済の構造改革が必要である。社会経済の構造改革とは、先進国の条件とも言える「資本・投資の自由化」である。日本は、東京オリンピックの1964年に、OECD(経済協力開発機構)に加盟することによって「資本取引の自由化に関する規約」に加入し、資本・投資の自由化に徐々に踏み出した。当時、それは「第二の黒船」と言われたが、外資の導入が経済を後押しし、それが奏功して、日本の1人当たりGDPは1970年代半ばに5000ドル、1980年代前半に1万ドルを突破した。

 

・では、中国ははたして「中所得の罠」を破れるだろうか。筆者は中国が一党独裁体制に固執し続けるかぎり、罠を突破することは無理だと考えている。

 ミルトン・フリードマン氏の名著『資本主義と自由』(1962年)には、政治的自由と経済的自由には密接な関係があり、競争的な資本主義がそれらを実現させると述べられている。経済的自由を保つには政治的自由が不可欠であり、結局のところ、一党独裁体制が最後の障害になるのだ。

 そう考えると、中国が「中所得国の罠」を突破することは難しいと言わざるを得ない。

 

<日本の財政は悪くない>

<「日本の借金は1000兆円」という財務省による洗脳>

・話を消費増税の延期に戻そう。そもそも消費税率を引き上げる目的は、「税収」を増やすためである。税収を上げたがっているのは誰かと言えば、それは財務省だ。景気が充分に回復していない状況での増税は経済成長を阻害することが明白であるにもかかわらず、なぜ財務省は消費税率を上げたがるのか?その理由については後述するが、増税の方便として使われているのは、いわゆる「日本の借金」である。1000兆円—―

 この数字を見て、おそらく読者の皆さんのほぼすべてが、「日本の借金」という言葉を頭に思い浮かべたに違いない。それほどまでに、「日本の借金1000兆円」というフレーズは巷間に定着してしまっている。

 

・当時から、旧大蔵省は「日本の国家財政は危機に瀕している」と対外的に説明していたが、バランスシートを作成した筆者には、すぐその主張がウソであることがわかった。負債と同時に、政府が莫大な資産を所有していることが判明したからだ。このとき、幹部からバランスシートの内容を口外しないように釘を刺されたことを覚えている。

 あまりに資産が多額であったからであり、それまで「国の借金はこんなにたくさんあります」と資産の存在を公表せずに負債だけで財政危機を煽ってきた説明が破綻してしまうからだ。

 

・しかも資産の大半が特殊法人などへの出資金・貸付金であったため(これは現在も大差ない)、仮に資産の売却や整理を求められると、特殊法人の民営化や整理が避けられなくなってしまう。これは、官僚にとっては{天下り先}を失うことを意味し、自分で自分の首を絞めることにつながる。筆者も当時は現役の大蔵官僚だったため、「口外するな」という命令に従わざるを得ず、情報を外部に漏らすことはしなかった。

 残念ながら、筆者が作成したバランスシートは、大蔵省だからか「お蔵入り」になってしまったが、1998年度から2002年度までは試案として、そして2003年度以降は正式版として外部にリリースされるようになった。

 

・何しろ日本の長期金利は、2016年2月9日に史上初のマイナス台に突入したほどの超低金利なのだ。にもかかわらず、国債暴落説はいまだに巷間でくすぶり続けている。

 国債暴落説の根拠とされているものはいろいろあるが、その一つは、日本の財政破綻だ。日本政府がいずれ国債の金利負担に耐えられなくなるとの見通しから、損を回避したい人々の間で国債の売却が加速し、いっきに債券価格が下落して金利が暴落するというロジックである。しかし、前述のように日本は財政破綻状態ではないため、この話はそもそもの前提が間違っていることになる。

 

・金融や財政に馴染みが薄い一般の人が、財政破綻論や国債暴落説を語ったり信じたりすることは仕方がない面もあるが、専門家である学者の中にも財政破綻論や国債暴落説を語る人がいることには驚くばかりだ。

 たとえば、東京大学金融教育センター内に、かつてものすごい名称の研究会が存在した。その名も、「『財政破綻後の日本経済の姿』に関する研究会」だ。代表を務めるのは、井堀利宏(東京大学大学院経済学研究科教授)、貝塚啓明氏(東京大学名誉教授)、三輪芳朗氏(大阪学院大学教授・東京大学名誉教授)という日本の経済学界の重鎮たちだ。

 同研究会の活動内容はホームページに公開されている。2012年6月22日に第1回会合が開かれ、2014年10月3日までの2年余りの間に、計22回が開催されている。『発足とWebPage開設のお知らせ』に掲載されている文章を見ると、「われわれは日本の財政破綻は『想定外の事態』ではないと考える。参加メンバーには、破綻は遠い将来のことではないと考える者も少なくない」と書かれている。

 第1回会合では、三輪氏が「もはや『このままでは日本の財政は破綻する』などと言っている悠長な状況ではない?」という論点整理メモを出し、勇ましい議論を展開している。要するに、財政破綻は確実に起こるので、破綻後のことを考えようというわけだ。

 

<財務省が消費税率を上げたがるのは「でかい顔」をしたいから>

<外債投資で儲けた20兆円を、政府は財政支出で国民に還元すべきだ>

・問題は財源だが、これはいとも簡単に捻出できる。「外為特会」を活用すればよいのである。